《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記 2000年10月 >>前月へ >>次月へ
2000年10月1日
モコちゃんとの再会

Oct. 1, 2000

いやはや、疲れた。あまり日頃歩かない(歩けない?)ものだから、昨日の疲れが予想以上に出た。昼近くまで寝てしまった。尤も寝たのは朝だが。



さあ、ミッちゃん改めモコちゃんに会いに行く日だ。どうしているだろう?

細い山道を抜けて、急に道が開けたところに春香ちゃんの家はある。道に面した居間からは、もう子供の笑い声が聞こえていた。

チャイムを鳴らすと、春香ちゃんが飛んで出て来た。お父さんとも初めてのご対面だ。



離婚でお母さんが家を出た事は、少し前に知った。お父さんが、毎日子供達の世話をしているようだ。今日も我々にアイスコーヒーを出してくれたり、お菓子まで用意してくれていた。

モコちゃんは、広い家中を自由に移動していた。子供がおもちゃで遊んでやると凄いジャンプを見せてもくれたし、目はすっかり綺麗になって元気一杯だった。疲れると、お父さんの傍のソファの上で休んでいる。

前のお父さんであるこうちゃんの脇にも来て、遠慮がちに休んだ。背中ポンポンしてやったら、狂ったように私の手を噛んだ。



爪切りでは大暴れ。目薬や耳の中の洗浄ですっかり懲りているらしく、強引に押さえ込まれるのが恐いみたいだ。なるほど、これじゃあ子供だけではとても切れまい。

「オバチャンがまた来るからね、慣れるまでは」とも言ってみたが、お父さんがなかなか面倒見が良さそうだから大丈夫かも知れない。

このお父さん、最初の電話での印象が凄く悪かったのだが、それ以来とても感じ良くなってしまった。聞くと上野は下谷の育ちだと言う。ははあ、下町の江戸っ子なのか・・・それで言葉も乱暴できついのだ。

しかし毎日子供の夕飯を作り、モコちゃんもすっかり懐いているところを見ると、気の好い人なのだろう。まったく人って判らない。

先入観だけで、あの時やめないで良かった。私だって、人を判断出来るほどの人間ではないのだとつくづく思う。



5歳の弟・大ちゃんは、私にデジモンだポケモンだのカードを全部出して見せてくれるわ、絵本は全部私の方にに向けて1ページずつめくって説明してくれるわ、もう大サービス。

オバチャンはこれから鶴見の野良猫にエサをやりに行くから、また来るね・・・と帰ろうとすると、とてもしょんぼりしてしまった。

心が痛む。しかし私は母親の代わりにはなれない(当たり前!)。全てに肩入れし過ぎていたら、身体が幾つあっても足りないじゃないの・・・とみんなの声が聞こえてくる。だけど可愛い。子供もいいなあ。



鶴見に向かうクルマの中では、二人ともやけに口数が減ってしまった。我々も離婚経験者だし人の家庭の事情には何も言えないのだが、あんなに可愛い子供がいても、やっぱり夫婦でい続けられなくなる事があるのだ。

家はローンもないようだ。10年ほど前の結婚にあたり、ご主人の母親が建ててくれたものだと聞いた(羨ましい!)。それだけで良いや。モコちゃんがお家を失うような可能性が限りなく減った。



モコちゃんの顔が、少しふっくらしたような気がした。春香ちゃんは『モーニング娘。』が大好きなんだって。「モーニング娘。より春香ちゃんの方が可愛いよ」と言った。よく知らないけど(まったく、いい加減なものだが)

それにしても、春香ちゃんと弟の愛らしい顔が焼き付いて離れない。あんな子がいたら・・・いや、よそう。うちには既に、甘え過ぎの子供が4人もいるのだから、充分過ぎ!
2000年10月2日
アイン

大好きクッション

Oct. 2, 2000

毎朝、寒くて目が醒める。寒い訳だ、身体に全然布団が掛かっていない。どうやらミュウちゃんが剥いでしまうらしい・・・嘘です。



朝シャンした無精の末の長い髪を乾かすのも面倒で、ぐずくず煙草なんか吸っていると、こうちゃんがコーヒーを炒れてくれる。仕方なく飲んでやる。

くずくずしていたバチがあたって「あっ」と言う間に時間が過ぎ、あたふたと洗濯物を干し、嫌々服を着て(それじゃまるでサルだ)、結局髪は乾かさずにキチガイのようにザンバラ髪で出掛ける。

会社に着いてから、鏡も見ずにゴムで結わえる。化粧はしたりしなかったり。朝食はパンだったりご飯だったり麺類だったり・・・。

6時半には家を出ないと道が凄く混んで、腹の立つネタが増える。約1時間半のドライブ。もう飽き飽き。もっとゆったりとした優雅な朝が過ごしたい。朝酒は要らないけど、朝寝・朝風呂そして上げ膳据え膳・・・誰だってそう思うでしょう?



一昨日の指名手配写真は、あちこちの里親活動をしている方にも送ろうかと思っている。もし単に身元を知られたくないだけの、本当は猫好きの男性なのだったらそれはそれで良い。でも、やはり人間は正直であって欲しいと思う。私が甘いのかな?



ゴマは盛大にオシッコしていた。よしよし、今日も元気だね。

タワラヤ元住吉店で買った490円のシートクッションは、1個だけ椅子にくくりつけて、あとは猫が気に入って座っているものだからそのままベッドに置いている。新しい物嫌いなアインまで、これはお気に召したようだ。よかったね、安いし。



つい今しがた、猫のMさんから電話があった。一昨日の報告を今朝、会社からファクシミリで入れて置いたのだ。あれから肝に銘じて、里親さんにはお届けするようにしていると言っていた。

警察への被害届も出してみると言ってくれた。猫好きで裕福なMさんに相変わらず全て押しつけて、次から次へと野良猫の仔猫を連れてくる人達ばかりのようだ。Mさんもくたくただと言う。

出来る限りの協力は、今後もさせて貰おうと思う。たくさんの事をしているだけに辛い事も多いだろうけど、Mさんに感謝している仔猫や母猫はきっと多いはずだ。

私だってMさんには感謝しているからこそ、今度の事も自ら引き受けたところもあるのだ。他人が押しつけたばかりの仔猫を「うちの子」と表現出来る人なのだ。

猫の神様、Mさんの心を軽くしてあげて下さい。

2000年10月3日
ミュウ

猫でない猫

Oct. 3, 2000

昨夜、8月末から予約して戴いていた里親候補の方からキャンセルの連絡を受け取った。

ショックは隠せない。とても美人で性格も穏やかな姉妹の仔猫たちだが、この一月あまりの間に大きくなってしまっている。一からまた里親探しだ。

保護から預りまでしてくれている大崎さんの気持ちを考えると、自分の力の不足を恨んだ。里親候補だった方には、何の責任もない。



そして、Mさんを騙した男の指名手配写真を掲示した。広く知って戴いた方が良いだろうから、添付写真付きであちこちに送りたいとも思う。ご賛同頂ける方は、どうぞチェーン・メールにして広めてください。お願いします。

そんな中から「この人なら、ちゃんとこの仔猫を可愛がっているよ」という知らせが届けば最高だし、そうでなくて計画的な猫獲りであるとすれば、写真を撮らせたのが運のツキという事になって欲しい。



猫の夢ばかり見る。昨夜の夢では、どこかの店から仔猫を3匹買って来た。片手に乗るような小さな透明の丸い箱の蓋を開けると、ハツカネズミ程の大きさの仔猫が3匹ピーピー鳴いて出てきた。

これをどこで飼おうかと悩む。家の猫とは一緒に出来ない。タンスの上に乗せてみた。試しにアインちゃんを一緒に乗せてみる。すると仔猫の頭をペロペロと舐めてやっているではないか。アインにも母性本能が甦ったのか。しかし仔猫は怖がって、アインにポカポカやっている。そういう夢。



目が醒めると、耳元でブヒブヒとミュウが呼吸していた。私が目覚めたのに気づくと、途端に髪の毛を悪戯して「起きろ」と言う。

どの猫もちゃんと受け入れて、それでいて自分の存在を一番に主張するミュウ。この子がいなかったら、私は猫を好きだという事すら気づかなかっただろう。

とても真面目で誠実な猫。猫ではないような猫。ミュウはほんの少しも騙せない。何でもちゃんと相談して、事情を説明して・・・いい加減な接し方では納得させられない相手だ。



何だか、とても疲れている。「気」を発していないと運も呼び込めないから、しっかりしなきゃ。まだまだ、やらなきゃならない事は山積しているのだ。全部を自分が出来るとは思っていないが、私の少しの努力と勇気で何とかなる事もあるのだ。

人間が楽に生きていく為に、どれ程自然や動物を犠牲にしている事か。お返しをしなくちゃ。

あとほんの少しだけでいいから、みんなも自分で何か出来ませんか?考えてみて下さい。説教がましくて、ごめんなさい。

2000年10月4日
キンタロウ

Oct. 4, 2000

鶴見のチビ野良「キンちゃん(仮称)」を捕獲した。

随分と急な事だが、郵便局に行く用事があったので、ついでに様子を見に行ったのだ。今朝は姿が見えなくて心配していたのだが、午後の暖かい日差しの中でまどろんでいるキンちゃんは、白く濁った目ヤニがいっぱいだった。

以前にも増して、ゴリンゴリンに痩せているような気もする。もうためらってはいられないと思い、どうにかして捕まえようとするが、やっぱり逃げられてしまう。一旦会社に戻ってから助っ人にアカのヨウコちゃんを伴って、再びとって返した。



戻ってみると、飲み屋の猫出入り口の中に居た。今しかないと思い、出入り口を外から塞いでから鍵の掛かっている飲み屋の戸を叩く。

飲み屋のオバサン達は、具合が悪そうなのは承知していた。「病院に連れて行ってくれるってさ!」片方のバアさんが言い、いつも声を掛けていたもう一人のバアさんが抑えこんでてくれた。

用意して行った箱に入れ比較的近くの初めての動物病院に徒歩で連れて行ったのだが、野良猫には薬はあげるけど入院はさせてくれないという。

箱から出して診てもくれない。カッとなって「じゃあ結構です!」と連れ帰る。車の往来の激しい道で、騒音がひどい。往復30分、キンちゃんは怖かっただろう。



そのまま会社を通り越し、駅の反対方向へどんどん歩いてハナクソのお世話になった動物病院に連れて行った。痩せて軽い仔猫とはいうものの、抱えている腕が痛い。

ようやく見慣れた病院に着いた時は、正直言ってホッとした。



まず注射を打って貰い、目薬を点して貰う。あまりに痩せているのと先生の手際が雑なのとで、注射針が突き抜けてしまい、液が体外に全部出てしまった。しっかりしてよ、先生!

でも、今はこの獣医しかいないのだ。野良と解かっていても診てくれて入院もさせてくれる獣医は、近くにはいない。



キンちゃんは、箱の中で下痢をしていた。殆ど水のような便。怯えて威嚇している。今まで鳴き声ひとつ出さない子だったし、手を出してもそっと逃げるだけで威嚇などしなかったのに。よほど怖い思いをしていたのだろう。

独立したケージに入れて貰い、「ぜったいに助けてやって下さい!」と強くお願いして来た。入院の保証金も渡す。写真より、もう少し痩せてしまっていた。写真は数日前のものだから。



他のケージには、綺麗な姿の仔猫が4匹保護されていた。とっても可愛くて、ちゃーちゃんやキジトラ姉妹の時のように、ケージをよじ登って「出して!出して!」と鳴き続けている。

「この子たちの里親探しも手伝います」と明日、写真を撮りに来る事も約束し、くれぐれもキンちゃんを頼んで会社に戻った。



ヨウコちゃんは、早速財布から「カンパします」と言ってお金を出してくれた。要らないよと言ったのだが、まだまだ費用がかかるだろうから、と引っ込めない。それでは有り難く頂く事にした。

兎に角、元気にしてやって欲しい。その後の事は、今からくよくよしても始まらないさ。先ずは風邪を治して、元気に太って貰いたい。そして足や内臓の様子を調べて貰い、適切な治療を受けて健常な猫と同じように暮らせるようにしてやりたい。

神様、次々とお願いばかりして申し訳ありません。どうか、キンちゃんを助けて下さい。



帰宅してメールチェックしたら、また読者の方から(読者の方の飼い猫ニャンタロー&ショータロー君から?)メールが届いていた。

これは、《猫の手倶楽部》のコーナーでご紹介するつもりだが、くろすけ君・しろこちゃんの時と同様に、涙がでるほど温かい手紙だった。

それで思った。「(仮称)キンちゃん」は、今日のメールの2匹にちなんで「キンタロウ」にしようと。

また出たな、私のセンスないネーミング癖。「アカ」に始まり「ゴマ」「(道端)ミッちゃん」「キジ子」「小アカ」「ブスアカ」「黒ヅラ」・・・・うーん、我ながらダサい。どうして「凛」とか「椋」なんて思いつくのだろうか、男ニシムラは。



訂正です。キンタロウは、『怜(れん)』と名付けて貰いました。男ニシムラに感謝。凛々しくて素敵だね。

2000年10月5日
怜ちゃん

Oct. 5, 2000

怜ちゃんは本日午後1時半、天に召された。

みんなに励ましてもらい素敵な名前も付けてもらったばかりだったのだが、昼に会いに行った時には体温が下がっていてもう虫の息だった。

病院の帰り道に昼食を摂って2時近くに会社に戻ったら、既に獣医から電話連絡が入っていた。



奇形は足だけでなく骨盤がひどく変形していて、ウンチもオシッコも出来ないまでに出口を塞いでしまっていたそうだ。成長するに従い、どんどん変形していくようだ。

生後約6〜7ヶ月・・・次第に悪化していたのだろう。

カテーテルでオシッコは出してくれたが、ウンチはお腹を開かない事には出せない程に硬く大きく溜まっていたそうだ。既に尿毒症を起こしていて、オシッコはコーヒーを煮詰めたような色をしていたと聞く。



昨日までは歩けたのに、もしかしてあの長い移動でストレスとなり、一気に弱ってしまったのだろうか。昨日の夕方はケージの中に座って、私を見ていた。

これまでに一度もエサを食べる姿を見た事がない。飲み屋のオバさんを今朝訪ねて入院させた事を報告したところ、ウンチが出なくて牛乳にオリゴ糖を混ぜて飲ませていたんだと言っていた。まだ出ていた頃のオシッコには血が混じっていたと言っていた。

風邪もあっただろうが、それ以上にやっぱり恐れていた状態だったのだ。



先週様子を見た時に排泄出来ない感じがしたのに、どうしてあの時にすぐ保護をしなかったのか・・・先生はたとえ一度出してあげたとしても、次もまた自力では排泄出来ないのだから、どのみち駄目だったと言う。

しかし、私が引導を渡したように思えてならない。



飲み屋のオバサンにも報告に行く。『キンちゃん』という名前は、オバサンの孫がつけたのだと言っていた。今は『怜ちゃん』だとは言わないでおいた。

オバサンは、金曜日(明日)病院に連れていく予約していたと知った。私が病院なんか連れて行ったから死なせてしまったのだろうか・・・安心して居られた飲み屋のオバサンの傍でそっとしておいてやった方が良かったのだろうか・・・具合がとても悪いのに最後に恐ろしい思いをさせてしまったのかも知れない・・・自責の念に苛まれる。



名付け親になっていただいたばかりか、折角の振替休日に鶴見まで来て見舞ってくれた西村さん、保護からお見舞いまで一緒に行動してくれたアカのヨウコちゃん、遠くから激励してくれた多くの皆さん、有り難うございました。

怜ちゃんがようやく楽になれた事を喜んでやって下さい。天国ではもう足の悪い事もウンチが出せない事もなく、元気で駆け回り、ご飯をお腹いっぱい食べていると思います。



怜ちゃんのぐったりした姿など、写真に撮るのは止めようと思いましたが、きちんと現実を見据えて自分への戒めとしようと、敢てむごい姿を掲載します。



怜ちゃん、とっても可愛かったよ。助けてやれなくてごめんね。

2000年10月6日
ジーコ

ご満悦

Oct. 6, 2000

昨日は帰りが遅くて寄れなかったので、今朝のうちに動物病院を訪ねて怜ちゃんに会って来た。

先生が気を使ってすぐに火葬に出さず、対面を済ませるまで置いてくれたのだ。怜ちゃんはびっくりする程冷たくて、石のように硬くなっていた。

とって置いてくれたオシッコを見たら、もの凄く濃い焦げ茶色のオシッコだった。怜ちゃんの冷たい固いお腹に手を当てて、心の中で「さよなら」を言った。



今日もヨウコちゃんは一緒に付いて来てくれた。感謝している。

アカが早く膀胱炎が完治して、ますます元気に幸せに暮らせますように。ヨウコちゃんはとても面倒見が良いので、アカは幸せだ。

膀胱炎のせいであちこちにオシッコをチビッているようだが、可哀想だからと大目に見てくれている。明日は布団を洗うと言っていた。ご苦労さま。



帰宅すると、ゴマもオシッコしていた。

怜ちゃんのようにオシッコが出せないより、どこだろうがオシッコされてしまう方がマシだ。元気でいてさえくれれば、後はどうだっていいと改めて強く思った。

極端な話、バカでもブスでもいい。ゴマなんて美人でお利口なのだから、オシッコなんてぜーんぜん平気。健康だから生き延びて、アカのような男前とペアになり、頭が良いから私を見出し、あんなに美人の娘をたくさん産み育てたのだ。

でかしたぞ、ゴマ。元気でオシッコしろよ。だけどアインを殴らないであげてね。



最近は夜がうすら寒いので、猫達はべったり一緒に寝ている。

さっきまでソファのムートンの上でぐっすり寝ていたはずのジーコまで、ミュウが私の腕枕で寝る体勢に入った瞬間、もう私とミュウの間に割って入って来る。

何でもミュウの真似をしたいのだ。アインの場合でも同じ。暗闇で、母親と並べば母親に、父親に並べば父親にそっくりな顔が、いずれかにぴたっとくっつい私を見ている。

幸せの瞬間。まったく面白い息子だ。いつまでも赤ちゃんなんだね。お前も健康で良かったね。



私が愚痴ばっかり書くせいか、読んでくれているみなさんがとても私の身体を心配してくれる。高齢(?)と睡眠時間が少ない割に、自分でも良く保つ身体だと感心する。

だからどうか心配しないで下さい。まだまだ全然大丈夫です。明日は少し寝坊するつもりだし、今日も意外と元気で働けました。

悲しい事も多いけど、幸せな事も多いのです。確かに時間は人より足りないかも知れないけど、これでなかなか楽しい人生になっています。

2000年10月7日
白いちゃーちゃん

Oct. 7, 2000

怜ちゃんのお世話になった獣医の元にいる仔猫たちは、とっても人恋しがり。

行くとケージをよじ登って、ちゃーちゃんや死んでしまったキジトラ姉妹のように「出してーっ!」と叫ぶ。元気なうちに、早くケージから出してお母さんが出来るよう、精一杯の里親探しをしてやろうと思う。



Mさんのところにも、もう6匹もが保護されている。

保護している人達は、みんなくたくただ。だけど、野良でいるよりも絶対にお家があった方が良いと思って、みんな必死でやっている。

今日は、朝から里親探しのコーナーの更新だけしていた。9匹の掲載と、少しずつ各ページを手直しし。着替えもせず髪も梳かさず。とても人には見せられない姿だ。



今日は私が休みだから、こうちゃんが鶴見経由で出社して、朝と晩にエサやりをしてくれた。ちゃんと新しいエサ場にも置いてきてくれた。

有り難い。こんな夫は、そうはいない。優しいけど、誰にでも良い顔をするつきあいの良い人ではない。誰よりも優秀だが、誰彼構わず自己主張する事もしない。

この人を見ていると、他の男が子供に見えて仕方ない。こういうのは幸か不幸か?かつては私は父親コンプレックスだったと思う。父親以上の男がなかなかいなかったのだが、こうちゃんは父親を越えてるね、軽く。

悪いわね、みなさん。3度も結婚した上、こんな良い男を独占していて。へっへっへ。



しかし欠点のない人間はいない。

こうちゃんの欠点は、自分に完璧を求め過ぎる事だ。そういう精神的な緊張が、朝のトイレ4回などという習慣に繋がるのだ。

精神分析医ではないが、ぜったいに間違いなし。お陰で私はトイレに入れず、便秘に拍車がかかり、こうちゃんはますます痩せていくのだ。

兎に角、長生きしてよね、猫たちと私の為に。先に死んだら許さないわよ!

2000年10月8日
ミュウ

僕もここが好き

Oct. 8, 2000

寒くなって来たので、ようやくゴマが布団の中に入って来るようになった。ようこそゴマちゃん。久しぶりだね。

しかし、ちゃっかりアインが目覚めて入って来たものだから、あえなくアウト。アインちゃんて人は!(人じゃないって!)



今朝は、本当に久しぶりで爽やかな目覚めだった。毎朝毎朝、もの凄い意志の力で本当に苦しんで起きているのに、すっきりと目覚めてパソコンを立ち上げた。昨夜は朝まで起きていたと言うのに。

あまりに身体が楽なので、これから久々に大掃除をして、ベランダの植木の処理もしようと思う。



・・と、やっと終わった。

久しぶりで水フィルターの掃除機をかける。空気まで雨上がりのように綺麗になる。

ベランダの植木鉢には鳥の糞から自然に生えた水引草や青じそ、叡山スミレ、名前も判らない雑草がすっかり巨大化して枯れつつあった。

しかも貝殻虫にやられている。バラの鉢植えも虫食いがひどく、柚子の葉にはアゲハの幼虫が3匹成長していて葉っぱは悲惨なものだった。

もう今年は諦めた。アゲハの幼虫だけはそっと残して、あとの鉢は盛大に剪定する。大きなゴミ袋一杯に。

あとを木酢で消毒して、12月にパンジーを植える迄はすっかり寂しいベランダのままだ。



鶴見の野良猫達を、エサやりがてら観察して来た。茶トラ白が3匹、鼻クソクソクソの白黒が1匹、真っ黒が1匹・・・これが黒ヅラ三毛の子供達らしい。

ハナクソと椋パパの為には自分の駐車場に、黒ヅラ一家の為には少し離れた路地にたっぷりご飯を置いて来た。ファミリーも少し私を覚えたかな?



アインとゴマがケンカばっかりしているので、思い切って同時に抱っこしてみた。大きな花束を抱えるように。するとアインは、「キャア〜!!」と情けない声を出して、飛んで逃げた。

傍若無人なくせに、大袈裟で弱虫なアイン。



お気に入りクッションは、どうやらミュウも好きらしい。良かったねえ、みんな。ママにもたまには貸してくれよ。

2000年10月9日
ゴマ

ゴキブリなら逃がさない!

Oct. 9, 2000

明け方に寝たのに、そう遅くない時刻に雷で目が醒めた。しかもすっきりと。

雷には私も驚いたが、猫たちも全員びっくり。頭の上で何かが爆発したような音だったから。



リサイクルに出すゴミを、ようやく捨てて来た。ペットボトルとスチロールのトレイ、アルミ缶とスチール缶、そしてガラス瓶。

猫缶も全て洗って、取っておく。洗っていて手を切った事もしばしば。でも洗わずに置くと臭いし、捨てに行くと洗わずに持ち込まれたビールの缶のせいで、ひどい臭いとベタベタに閉口する。どうしてルールを守らないのだろう?

ルールを守らない人間、人の見ていない所では何でもするという人間が何と多いのだろう。私の野良猫のエサ場では、人間が野グソをしやがる。(しかも何度も!)

ゴルフのスコアを誤魔化す奴・・・こういう奴も、一時が万事だというのが我が家の意見だ。そんな事をしてどれだけの得があるのだ?自分の誇りを売ってまで手に入れるような事か?

ましてや保護を必要とする動物を捨てる事が出来るような利己的な人間は、次に生まれ変わる時にはゴキブリになって、ホイホイと捨てられろ!さもなくば、猫たちがなぶり殺しだぞ!!



さて忙しい連休も終わってしまう。

やる事は多かったものの、猫の目の届く所にいられる時間は長かったので、安心して眠ってくれたと思う。それだけでも御の字だ。

私の方は、会社で図面を作らないだけマシ、そして年寄りが不在なだけ精神的に楽・・・。

しかしパソコンに向かい過ぎて、ずーっと正座しているものだから膝が痛い。もっと歩かなくちゃ、足が不自由になっちゃうかも。

2000年10月10日
アイン

やっぱり好き好きクッション

Oct. 10, 2000

ゴマは相変わらずアインやミュウを舐めていたかと思うと、突然叩いたり噛んだりしてはいる。そうではあるものの、少しずつリラックス出来る時間が増えているような気もする。

まだ私たちが少しでも傍を離れると、付いてきて心配そうに何かしきりに訴える。



先日は、そんなに離れたくないならお風呂にも連れて行こう・・・と階下に連れて行ってみた。しかし階段を下りきる頃から、いつもとは違う必死な声で鳴き続け、しまいには尻尾を太くしてしまった。

どこか知らない所へ連れて行かれて、自分はどうなってしまうのだろうという恐怖なのか。



「ゴマは捨てられたんだろうな」こうちゃんがポツリと言った。捨てられてすぐアカと出会い、多分その日のうちに私の前に現れたのだ。

最初からすり寄って来て、何か訴えかけていた。なのに、私は毎日毎日、「また夜にね!」「また明日ね!」とゴマを置き去りにしていたのだ。

何度でも私に捨てられたのと同じ事かも知れない。だからなかなか安心出来ないのだろう。



推測に過ぎないが、これが私たちのゴマに対する罪の意識だ。しかしそのゴマも、だんだんと安心してくれていると思う。こうして時間というクスリが、人の心も猫の心も癒してくれるのだろう。

辛い時間は長く感じる。でも、必ず明るい兆しは見えてくるのだと信じたい。全てにおいて。



さて連休明けで出社してみると、営業の人間はこの3日間も出ていたものだから、山のような仕事が待っていて「いきなりこんな地獄に突き落とされるとはねぇ・・・」と泣きながら働いた。おやつを食べる暇もなく(ウソです)働いて帰ると、4個の猫トイレはウンチで一杯だった。

よしよし、今日もいいウンチだね。

2000年10月11日
ジーコ

クッションとられた

Oct. 11, 2000

猫たちにクッションを取られてしまったので、昼休みに鶴見のタワラヤで同じ物を買って来た。値段は同じ490円。

今度こそ自分で使うぞ。猫にはブルー、カズエちゃんには赤だよ。

でも、又とりあえずは猫に取られた。取り返したら、折角クッションを確保していたジーコが、アインに追い出されてしまった。弱虫だねえ。



仕事は2ヶ月間の「秋の拡販」が山場に来ている。殺人的な仕事量。こんなに頑張ったって、賞金は5千円の商品券だけだ。

5千万円だったら良いのにねえ。そしたらあっちこっちに寄付しますよぉ、盛大に。(疲れてくると、どうもハイになって困る)



さて軽井沢から舅・姑が戻り、束の間の「のびのび」が終了。

もう裸でお風呂場まで行けなくなった。皆さんの中にも、いるでしょ?裸族は・・・。ちゃーんと判っているんだから。

2000年10月12日
ジーコ

クッション取り戻した

Oct. 12, 2000

仕事をしていて、嫌いな人のタイプはこうだ。

1.覇気がない
2.意欲を前面に出さない
3.人を動かせない

組織の中で仕事をする場合、こういうタイプの人はとてもつき合いにくい。真面目で頭が良いというだけでは駄目なのだ。



もう目が霞んできているので、キイボードを打つ速度も、いつもにも増して落ちてきた。これは駄目だ。

まだ顔も洗わなくてはいけないし(いけないらしいし?)、歯も磨かないとカトちゃんに怒られるし、やり残しが多くて嫌だ。時間は無情に過ぎていく。寝なくて済むなら、もっと起きていて全部やり終えたいのに。



と、泣きが入ったところで、今夜はおやすみなさい。昨日の続きでジーコの姿を見てやって下さい。

2000年10月13日
ゴマ

撫でられてキリッ!

Oct. 13, 2000

HPを開設して1年。

当初の目的は、ゴマの子供たちの里親探しだった。それが終息すると、余所の里親探しを手伝おうと思った。と同時に自分の表現の場にしたのではあるが、次第に自分だけでなく縁あって出会った人々を仲間に引き入れて、その人達の表現の場を作りたいと思うようになった。

おこがましい話ではあるが、そういうプロデュースをしたいのは確かだ。お節介なだけでない、それ自体が自分の楽しみであるのだから仕方ない。



しかし勤めを続けながらの活動には、自ずと限界がある。多少は根気も体力もあるし覚悟の度合いも違うので誠心誠意続けてきたものの、1日が24時間しかないのは私とて同じだから、どうしても一人一人に対する濃度は薄まっていくだろうと思う。

そうならない為に、削れる時間は全て削って来たのだが、これ以上削ると多分私自身がお亡くなりになりそうだから、うまくペース配分をして続けたいと思っている。



それにしても、私はかなり幸せなのだと思う。こうちゃんだけでなく、たくさんの人の理解に支えられて生きている事を、最近改めて感じている。

私が果たしたいこの世での役割は、何らかの形で弱いものに手を差し伸べる事なのだが、実は私自身が多くの手を差し伸べられて生かされている事に気づく。

迷いも多い生きた人間だが、その中にある善意は必ず通じ合うものだと信じたい。



現実世界では様々な問題を抱えているものの、それも何とか乗り越えていけると思う。人の一生は短い。今の私はもう傍観しているだけの、迷っているだけの季節ではない。

下手でもいいから進む事だ。そこから新しい何かが開ける。全てに於いて、そういう勇気を持ちたい。



ゴマめ、3日振りでベッドにオシッコしたな。今日は少しバタバタしていたものだから、きっと不安になったんだね。撫でてやっても、やたらと緊張している。

もう大丈夫だよ。安心してトイレでしなさい!(とほほ)

2000年10月14日


注射の後で

Oct. 14, 2000

今日はかねてからの予定通り、西村椋ちゃんの2度目のワクチンに付き添った。



椋ちゃんは、本当に大人しい。車の中でも鳴き声ひとつあげない。西村さんと二人だけの時は、甘えて大騒ぎするようだが、それだけ他人には用心してしまうのだろう。不憫だ。

しかし注射の時は、私が抱っこしたままで、針が刺さっても暴れもしなかった。とってもお利口ちゃん。大きくなって、一層ハンサムになった姿を、とくとご覧下さい。



家に戻った直後、電話が鳴った。大崎さんの保護猫「ルネ・ノア」の一時預かりをしてくれている鈴木さんからだった。外出先で車に轢かれた猫を保護したという相談だった。

急いで出動(?)する。比較的近いだろうと思われるのは、やはり鶴見の獣医だった。しかも長期入院を予測すると、知らない獣医のところでは費用面などの不安がどうしてもネックになる。

会社の前で待ち合わせて、うちの車に乗せ替えて獣医に連れて行った。



後ろ足の骨が露出していた。かなり出血もある。真っ白な身体に、三毛の帽子をかぶったような可愛い模様の大人猫だった。おとなしいというより、ぐったりしていた。

先生は、足を切断する事になるかも知れないと言う。出来るだけそうならないように、止血して今夜手術してくれる事になった。

いつものように、保証金を私が払う。野良猫だからと言って、病院に預けてトンズラすると思われたくないので、いつもこうしているのだ。しかし今回は、私が支払う性質のものではないのかも知れないが、人に金を出させるのが苦手なのだから仕方ないやね。



さて帰ろうとした時、小さな鳴き声を聞いてしまった。

ダンボール箱の中、生まれて数日と思われる目も開いていない仔猫。工場の敷地で拾って来て、その獣医に連れてきた人がいるようだ。

先生は、おそらく育たないだろうと言う。しかし鈴木さんは、連れ帰って世話をすると言う。体温も下がっていた。しかし声を上げて鳴いている。授乳が必要なのだ。

ご主人が手の中で温めながら、とりあえずミルクを飲ませる為のスポイトとホカロンなどを急いで買い込み、鈴木さんご夫婦と帰路の途中で別れる。



しかし、踵を返して(車だけど)鶴見に戻る。ハナクソや黒ヅラ一家のエサやりを忘れていたのだ。再び鶴見に戻り、たっぷりとエサをやって戻る。

ハナクソは、遠くからこっちを見ていた。ハナクソ・・・あんたの子供は、みんな元気に幸せに暮らしているよ。あんたは一人で頑張んなさいよ。ご飯は持って来るからね。もう身籠る心配もないし、安心して生き抜くんだよ。



事故に遭った白ミケの様子は、明日の朝一番で獣医にに確認してみる。元気になりますように。それにしても、カズエちゃんはくたくた。


追記:
鈴木さん夫婦の連れ帰った仔猫は、ミルクを2口ほど飲んだ後、午後8時半に息を引き取った。息子さんに「チーちゃん」と名前を付けて貰ったそうだ。

明日、川の土手にお墓を建ててくれると言う。最後に温かい手の中で、家族に看取られて天国に行けたチーちゃん、よかったね。あっちで怜ちゃんに会ったら、仲良くしてね。

2000年10月15日
アイン

朝寝坊

Oct. 15, 2000

脱力感。何だか全てが嫌になる。眠ってしまいたい。

朝、獣医さんに電話した。足の怪我は、昨夜止血を兼ねて手術してくれたのだが、お尻から大部出血があると言う。内臓をやられているのかも知れない。

2〜3日して食べられるようになれば見込みがあるのだけれど・・・と言う。今は一口も食べられないようだ。

気が重いが鈴木さんの家に電話して報告する。ご主人の声も暗かった。



一か八か、もっと設備の良い動物病院に移すという方法もある。あの時ちゃーちゃんが奇跡的にも助かったのは、あそこまでの治療が出来たというせいだとも思う。普通は、あれで冷たくなって死んでいくのだ。

しかし数多い野良猫保護の度にあの病院にお願いするとしたら、正直言って私の経済力では無理だ。1週間も入院させたら、20〜30万はかかるのだから。(手術によっては、それ以上?)



しかし、それは決してあこぎな金額ではない事も知っている。24時間変らない多くのスタッフでの治療、細かい検査、輸血までしてくれる態勢、1時間おきに繰り返される細心のチェック。

1日中付き添って、更に毎日夜中にも面会してそれを目の当たりに見て、リーズナブルな金額だとは思っている。リーズナブルというのは、決して低料金という意味ではないのだ。



とは言うものの、毎回そこまでしてやれないのが現実だ。

どの子も同じように大切と言いつつ、お金の事で大切な命を天秤にかけているのか。どうしようもなく自己嫌悪に陥る。獣医を選択した時点で、既に私がその子の命の重さを決めているのだ。

そう、私が見殺しにするか助けるのかを・・・。そんな事をどうして出来るのだろう?そんな事を何故しなくてはならないのだろう?

私は一体、何をしているのだろう?神様はどうして、こんな不完全な人間に決断をさせるのだろう?



だけどお腹を空かせて待っている野良猫たちがいる。これからエサやりに行く。眠ってはいられない。



心身共にへろへろな昼間だったけど、エサやりと買い出しの後で1時間半ほど寝て、夕飯をばっちり作って食べたらムクムクと元気が出てきた。この蘇生力が、私の財産だ。



ムクムクと言えば「椋」・・・。

エサやりに行ったら、すぐにハナクソが塀の上に現れた。降りて来ようとする視線の先を見たら、パパ椋がいるではないか。

ハナクソの可愛い顔と、パパ椋のデカイ顔。とりあえず姿を消そうと買い物に行って、戻って覗くとまだ食べていた。きっと先にハナクソが食べて、後からパパ椋が食べていたのだろう。

椋ちゃんはハナクソに顔立ちが似ていて、尻尾の短いところもそっくり。パパ椋は、長いすらりとした尻尾と太った顔、そして息子と同じ柄。ニシムラに見せたかったわね。

ハナクソ参上

Oct. 15, 2000
パパ椋

Oct. 15, 2000

偶然カメラも持っていたので、写真も撮れた。落ち込んでいた時に、二人揃って出てきて慰めてくれたのかも知れないと勝手に思っている。

元気でね、二人とも。ご飯は一杯買い込んだよ!



日吉でエサやりをしている方からも、相談の電話が入った。ご近所に居着いた野良猫親子の母親が、妊娠している様子との事。その家の方と話をして、今後の対応を決めて欲しいというのだ。

それで電話してみた。何とか協力してあげたいし、少しでも望ましい形で解決したいと思うので、また連絡を取り合う事にする。



みんなが言ってくれる事だが、私一人で全てを抱え込む事は不可能だし、すべての動物を救えるものではない。昨日の獣医を選ばざるを得ないのも、また現実なのだ。

野良ばかり次々と連れて行っても、嫌な顔ひとつせずに受け入れてくれる所は他に知らないし、余計な説明をし過ぎないのも、多分こちらの精神的負担を考えてくれているのだと思いたい。

庶民が数多い野良猫の為に出来る事を、私の分までリスク負担して先生が決めてくれているのだろう。それを思うと、有り難い事なのだ。



考え過ぎて何も出来なくなるよりは、出来る範囲を精一杯やろう。

これがもしうちのミュウたちだったら・・・とも考えたが、その時は迷わず金の工面もしてどんな治療でもして貰いたいと思うだろう。そう思っても仕方ない事だ。家族なのだもの。

幾らどの子も可愛い、命を差別したくないと言っても、家族はまた別なのだ。そう正面切って言い放てなかった私は、きっと偽善者だったのだろう。



どこかで一線を引かねばならない。限りある時間とお金でしている事だ。HPの運営も保護活動も。誰に向かってではなくて、自分にそれを言い聞かせなくては駄目だ。

2000年10月16日
アイン

腹舐め No.1

Oct. 16, 2000

昨夜は、アインがずーっと私とこうちゃんの間に寝ていた。

私の腕を枕にしていたので寝返りも打てず、しばしば身体の痛みで目が醒めた。就寝時間も遅かったし、さぞかし寝不足で辛いだろうと予想していたのだが、豈計らんや、さっと起きられて、朝シャンの後ちゃんと食べて洗濯もして家を出た。

実質五十日(ごとうび)の月曜の割には、道も順調だった。

トルコン・オイルを交換してからというもの、出足も大部良くなったような気がする。多摩川大橋の信号待ちでは、トップに並べた。こういう時の出足が勝負さ。へっへ。

橋の上ではドキドキするくらいスピードが出せて(すみません、年甲斐がなくて)、何だか気分まですっきり。今週も張り切って行くぞ。



さて、気になる三毛ちゃんの容体。まず朝一番で獣医に電話してみた。朝のご飯を、ほんの少しだけ食べたと言う。まだまだ予断は許さないが、それだけでも少し希望が持てるような気がしている。

三毛ちゃんの生命力、運の強さ、獣医さんの手当てを信じて、あとは祈るだけだ。保護主の鈴木さんの家にも連絡したが、息子さんがお留守番していたので伝えて貰う事にした。



残業時にもう一度獣医に問い合せる。今夜は先生も往診に出ていたし、もう様子を見には行けそうにないので、明日行ってみる事にする。留守番の女の子に、今はぐったりとしていると聞いた。

頑張って、三毛ちゃん。



家に戻ると、ゴマは盛大にオシッコしていた。少しの間落ち着いていたのに、また不安定なのか。

「あんた、又したのね?」と言っても、とぼけた顔をしてゴマ立ち(ゴマ得意の立ち姿を、最近こう呼ぶのだ)して人の顔を見て、あとは元気にジーコやアインを追いまわしている。

ゴマが片手をあげてアインを叩こうという姿勢をとると、アインは首をすくめて目を閉じてしまう。完全に負けている。

ゴマちゃん、アインはもう若くないのだし弱虫なんだから、あんまり苛めないでやってね!
2000年10月17日
アイン

腹舐め No.2


Oct. 17, 2000

30代半ばまでは、1日の就労時間がそれこそ14時間などという日々だったし、完全徹夜もしょっちゅうだったのに、それでも今の仕事ほどは酷いと思わなかった。

若くて体力があったという事もあるのだろうが(30代半ばを若いと言うのも辛いものがあるのだが・・・)、歳をとったとは言えこうも目が衰えては、目や歯が自慢だった私としては少々自尊心も傷ついている。

目が傷つき、プライドも傷つく・・・こんな仕事、もう嫌だ。腹をたてつつ今夜も残業。まるで女工哀史だ。



しかし今日は昼休みになるとすぐ会社を飛び出し、獣医に三毛ちゃんの様子を見に行って来た。

昨日の朝ほんの一口食べたというだけで、後は全く食べないそうだ。足の傷は綺麗に縫合していただき、露出していた骨は見えなくなっていた。

しかし全く自分では動けないようで、トイレにも入らないからオシッコで身体が汚れていた。お湯で絞ったタオルで拭いてやりたい。

明日行く時には、『脱臭王』を持参しようかと思う。被毛に雑菌が繁殖するのを、バクテリアの力で抑えてくれるはず。あのままじゃ、あまりに可哀相だ。



何とか食べさせたくて口の中に柔らかいフードを押し込むが、吐き出してしまった。何度か試みるものの、一口も飲み下してはくれない。自力でご飯が食べられるまでに回復してくれない限りは駄目だ。

こんな時、アメリカ・インディアンならどうするだろう?知りたい。



何の脈絡も無くインディアンが出たが、実はハーブの使い方に関してのインディアンの伝承に、以前からとても興味があるのだ。

私は合成薬が嫌いだ。もっと自然治癒力を高めてくれるもの、自然の恵みで身体に良いものだけを取り入れたいのだが、身体に悪いものも取り入れているからなあ・・・煙草とかね。

だけど今の私から煙草を取り上げたら、ストレス死しちゃう。私は煙を吐くのが好きなんだもの。



夜は、必ずハナクサソが姿を見せる。今夜はいないと思って「ハナちゃん、ハナちゃん!」と呼んだら、すぐに遠くの方から塀伝いに近寄って来た。

いつも同じ表情・同じポーズで待っている。「また明日ね!」と言って帰って来る。これじゃあアカの時と同じだ。抱っこさせないだけで、ハナちゃんも私の飼い猫なのだ。



アカは、置き去りにされた家猫の子供だったのだと思う。

今の家でも、外の野良猫にはとても怯えているようだ。ヨウコちゃんが「どうしたの?アカッ!」と声を掛けて近づくと、股の間に仕舞うように下がっていた尻尾を、途端にピーンと立てて強気になるらしい。

ちょっとでも他の野良が遠くに姿を見せると、当時もすっ飛んでフェンスの向こうに逃げて行ったっけ。野良猫としての教育を母猫にされていない感じだった。

だから私にも馴れるのが早くて、抱っこもさせたのかも知れない。フーもシャーもしない。家猫として生まれたのに(と決めているが)、捨てられて可哀想なアカ。アカにも、人知れず心の傷があるはずだ。私も毎日置いて立ち去っていたのだし。



やれやれ・・・ゴマもアカも、人が好きな訳だ。絶対に人間に捨てられたのよね。もう捨てないよ、私もヨウコちゃんも。どうか安心して、そして布団でオシッコはもうやめなさい。



寒くなって来たので、アインがまた少し涙目気味。ふわふわのヘアボールで仔猫のようだけど、もう歳だからね。頑張れアイン。

2000年10月18日
アイン

腹舐め No.3

Oct. 18, 2000

三毛ちゃんは腎臓をやられているらしく、血尿が出始めてしまった。そして、まだ全く食べていない。殆ど動きもしない。私には、もう言葉がない。神様!



楽しい事を考えよう。「買い物」は手っ取り早い楽しい事だけど、そうそう貧乏人に許された楽しみではないのだ。誰か、お金のかからない楽しい事を知りませんか?



そうだ、寒くなって来たので、家の猫たちがべったりしてくれる時間が増えて楽しい。

猫たちは私が寝ようとするとわらわらと集まって来て、腕枕する子(アイン)、布団に潜り込む子(ジーコ)、枕にデンと乗る子(ミュウ・・・当然枕は占領される)、狭い布団から私とこうちゃんは追い出される形で寝るのだ。

あとはゴマが遠慮せずに加わってくれたら・・・。

ゴマの奴、我々が起きている時は、安心してこうちゃんの膝やパソコンしている私の傍らで1時間以上も熟睡するくせに、いざ寝ようと電気を消すと、絶好調になって起きているのだ。

おもちゃをくわえて運んで来たり、カーテンによじ登ったり、一人で遊んでいる。ママたちが寝る時は、一緒に寝ようよ!



仕事は修羅場の中で、いよいよ果てしなく遠い針の山道を登り始めたような気がする。しかし今度の山のひとつは担当者の腰が低いので、随分と気分的には違うのだ。

感謝と理解のない相手に思いやりを持って尽くすのは、正直言ってしんどい。私を上手におだてて利用すれば楽なのに、そういう事が出来ない男の多い事!これは歳じゃない、場数でもない、持って生まれた資質かな?



しかしもうひとつの山(こっちはもっと高い!)の担当は、何たって感じ悪い。暗くて覇気がなく、小さな声で遠慮しいしい失礼な態度をとる。

うぅーっ、ハッキリしろ!といいたくなる男だ。しかし、若い女子社員には人気あるのが何とも不思議だ。どこがいいんだろ?

色々と面白くないしがらみがあるのは解かるし、要領が良いだけの同年輩の男が格段に出世していて、能力も品性もないのに威張り散らしているのを見るだにうんざりするだろうさ。だけど、あんたもこんな風に見られているのよ。



今夜はおかしな出来事があった。

仕事を終えて駐車場に行ったら、路地に座り込んでいる男が二人いた。缶コーヒーが傍らにある。ここは、よく高校生がたむろして煙草を吸ったり缶ジュース飲んだりしては、ゴミを散らかして行くのだ。

「車が出るから危ないよ」と声を掛ける事もしばしば。

しかし、今日の男はもっと大人だ。機械式の操作パネルをいじっていると、一人がどこかへ行った。残った男は、まだ地面に腰を下ろしている。

坊主頭でガッチリした体躯、土方ジャンパーに作業ズボン、目つきが悪い。

気味が悪いけど知らんぷりして車に荷物を積み、こうちゃんと待ち合わせしていた中華屋に行った。車は、ちゃんと上の段に上げておいた。いくらゲートが閉まっていても、手を伸ばせばイタズラ出来るから、用心の為に。

よほど交番に行って「変な人がいて怖いので、職務尋問でもして下さい!」と言おうかと思ったが、待ち合わせの時間が近づいていたのでそのままにしておいた。



中華屋で夕飯を済ませてしまった。もうくたくたで帰ってから夕飯の用意をする気にはなれないから、電話して待ち合わせておいたのだ。

それが8時20分。再び駐車場に戻ったのは9時。すると、まだ居た!

今度は若いほうのパーカー姿の男だ。うずくまっている。こうちゃんにこっそり、「どうかしましたか?って尋いてよ。ねえ、ねえ」と頼む。

こうちゃんは、極めて親切そうに声を掛けた。すると「いや、そんなんじゃないんです」と恐縮して答えている。

私も「お加減でも悪いんじゃありません?」と親切なふりをして詰め寄る。男は「大丈夫です。すみません。そういうんじゃないんです」と言い、ズボンの尻のポケットから、何か取り出そうとした。

「実は、これなんです」と見せたのは、黒い警察手帳だった。「**警察なんです」



「すみません。不審者で」とニコニコしている。何やら張り込みでもしているらしい。

「寒い中、大変ですね。ご苦労様です」と言うと、「寒くて、ホントに具合悪くなっちゃいそうですよ」と苦笑していた。

「あ!いいものあげましょうか」とバッグから袋入りのチョコレートを出して幾つかあげた。「山で遭難しても、チョコレートで助かった人ともいますからね」と私。

若い刑事は、にっこりお礼を言って手に取った。可愛い顔の刑事だった。



安心して、ハナクソにもエサを置き、ここで野良猫を世話しているのだと話した。「結構、金がかかるんじゃありませんか?」と言う。この屋根の上で仔猫を5匹捕獲したのだと言うと、身を乗り出して見ていた。いい人なのだ。

やがて、もう一人の不審者も戻って来た。こっちは、言われてみると人相といい体格といい、ヤクザでなければ刑事しかないだろうという男だ。

こんな二人の組み合わせは如何にも不自然で、絶対怪しまれると思う。何の事件か知らないけど、なるほど鶴見だわ・・・と思った一件だった。

刑事さんには、この路地は通らないようにした方が良いかも知れませんよ、とも言われる。「そうなんです。ウンコも時々あるし・・・」と、変な事を言ってしまった。そういう意味じゃなかったらしい。大ボケもいいところ。



さて、帰宅したら22時だもの・・・ベッドでしていましたよ。ゴマは。仕方ないね、ごめんね。
2000年10月19日
ミュウ

安定感の仰向け

Oct. 19, 2000

今日、別の獣医に三毛ちゃんの事について相談してみた。今の獣医がどうのという事ではなくて、どういう可能性が考えられるか、参考意見を聞いてみたかった。

長年、家の猫たちがお世話になっている獣医さんだ。今の家に引っ越して来て以来、ジーコの去勢もゴマの不妊手術も、毎年のワクチンも、ミッちゃんも椋ちゃんもみんなお世話になっている、ある程度人間関係の出来ている獣医さんだ。

しかし診療時間や病院の場所の都合で、今回の事故のような緊急時には、ここは利用できない。



先生は、生と死を分けるものは運命もあるよ・・・と言って下さった。どれだけの治療をしたところで助からない子はいるし、そういう事を突き詰めて考え過ぎると出口がなくなって、答はひとつしかなくなっちゃうことがある。そう言って沈黙の後、結局苦しくなって自殺するしかないところまで行っちゃうんだよと言った。

私はそうはしないが、その気持ちは充分に解かった。際限なく手を尽くすのか、どこまでお金をかけるのか、そのあたりはきちんと話し合っておかないと駄目だよ、と言われる。

更には、あまりに苦しむようであれば、安楽死ということも選択肢のひとつとして考えておく必要もあるだろうと。



1匹の子に思い入れし過ぎると、確かに辛い。しかし1匹を見殺しにして、その分のお金で10匹助けられるのでは・・・という考え方がどうしても出来ない。目の前の1匹を何とか救いたいというところから始まったことだから。

しかし活動が大きくなればなる程、こうした選択を迫られるケースがあるのだと実感する。私に出来るのだろうか?



ともあれ、会社の帰りにまた面会に行って来た。

今日すこし鳴いたと言う。それは良い兆候なのか?まだ食べないし水も飲まない。しかし、ちゃんと自分で顔を上げて座って見せた。

手を当てて気を送る(つもり)。「元気になりなよ!」「そしたらお家を探してやるからね」「ちょっとは食べなさいよ」と色んな事を話しかけて来た。

小さな顔だ。瞬膜が出てしまっているのは、頭も打っているせいかも知れない。交通事故は、外傷がなくても本当に怖い。試しにお腹を開いて、どうなっているのか見る事も出来ると言うが、衰弱しているところにそれはしたくない。

「頑張ってね!明日また来るからね」声を掛けて帰って来た。



先生は、アニマル・セラピーのボランティア猫を募集していると言っていた。老人ホームなどで、痴呆老人に撫でさせる事の出来るおとなしい猫が飼い主ともども協力して貰えないかという事だ。うちの子たちは大人しいが、人見知りする上、車での移動が全然駄目だ。



更には、また仔猫が保護されていた。明日行く時は、カメラを持参しなくちゃ。三毛ちゃんの写真も、思い切って撮ろうかと思う。



昨日と同様、陰気男の担当物件では苛々が続く。まだ出来ないのかと言わんばかりに様子を探りに来たくせに、いざ着手してみると情報が不備で進められない。尋ねようにも殆ど不在。

ようやく捕まえて尋くと、面倒臭そうに足りない言葉で答える。えーい、腹のたつ。後回しにしてやりたい!



ゴマは、今日もしていましたよ。恒例のベッドでのオシッコ。

ミュウは、朝出掛ける時と全く同じポーズで私の部屋着を抱え込んで寝ていたし、アインはお出迎えもしないでだるそうに寝ている。

ジーコとゴマだけ、文句言いながら出迎えてくれた。

みんなともっともっと長い時間、一緒に居たい。

2000年10月20日
ミュウ

アインと仲良く

Oct. 20, 2000

犬がからんだニュースが2つあった。

ひとつは、このところ騒いでいる「カナダ人女性に対するワイセツ事件」の容疑者宅の大型冷凍庫から、飼い犬2匹の死骸が発見されたというニュース。

この容疑者はイギリス人女性失踪事件の容疑者でもあるらしいが、暴行現場をビデオ撮影したり犬を冷凍しておくような人間だ。何でもするだろう。

もうひとつは、東京の呑川や東京湾に不法停泊していた船の強制代執行に伴い、持ち主が放し飼いしていた30匹の犬が捕獲されたというニュース。

飼い主のおじさんは、全て捨てられていた犬を拾って来て育てていたらしい。立ち退きにあたり、捕獲された犬たちは必ず取り返すと言っているようだが、家もなくて35年も船を停留させて住んでいた初老の男性が、本当に引き取れるとは思えない。

犬たちの運命はどうなるのだろう?



外は凄い雨。あまりひどい降りではない時に、ハナクソはバイクのシートの下で雨宿りをして待っていた。ご飯を食べたら、ちゃんとどこかで濡れずに過ごしているだろうか?



今日の宇野さんのメールに、みゃーくんがお父さんが黒いスーツを着たときに異常に怯えたとあった。カラスを思い出したのだろうと思う。

トレーニングのナイロンスーツを着た時も、怖がって「しゃー」をしたと言う。シュッシュッと擦れ合う音が、カラスの羽音に似ていたのだろうか?

椋ちゃんがカラスの声にとても怯えるとも聞いたし、あの兄妹は母親のハナクソが必死で闘ったとは言え、よほどカラスに狙われて育ったのだろう。もう安心して良いんだよ。



野良猫は、優しい飼い主に恵まれて幸せに暮らすようになってからも、なかなか心の傷を癒せないでいるのだ。忘れていたつもりでも、ふとした瞬間に甦るのだろう。

生命を脅かすほどの怖い目に、きっと何度も遭っているのだ。アカやゴマだって、私たちの知らない心の傷があるのかも知れない。



という事で、ゴマは今日も私の目の前でベッドにオシッコもしたし、アインを散々追いかけ回して殴っていた。

アインはかなり参っているようだ。私に抱っこしてくれとせがんで、「キャア」と大声で鳴いた。可哀想に。

今まではお姫様でみんなに君臨していたからね。しかしそれが解かるのか、ミュウはアインを優しく抱きかかえて寝ている。気の好いミュウ。

2000年10月21日
ジーコ

突っ張って寝る

Oct. 21, 2000

怠惰な土曜日。

こうちゃんが仕事に出掛けたのも知らない。6時半に一旦目覚めて、見たらもう居なかった。鶴見まで車で行って、ハナクソにエサやりしてから、京浜東北線で東京まで出るという、信じられない通勤をしてくれるのだ、土曜日だけは。

平日は、私がその逆をする。即ち、こうちゃんを東京まで送ってから、鶴見まで出勤する。麗しき夫婦愛。



昨夜は3時くらいまでは起きていて更新をした後、もう起きられっこないと思って寝たのだが、案の定である。気力が充実していれば、それでも起きて仕事に行っても良いのだが、こっちの志気を損なうような職場の連中の為に、これ以上生活を犠牲にしてなるものか。

今までが犠牲になり過ぎたのだ。ただでさえ毎朝早出した上残業して、1日の労働時間も家を空ける時間も異常に長いのだ。休日は堂々と休もう。

と言いつつ、月曜日の状態を考えると、休んでいても憂鬱なのだが・・・



明日の午前中、鈴木さん一家と待ち合わせて獣医のところに行く予定でいる。

白三毛ちゃんをどうするか、獣医も決めかねているようだ。オシッコ垂れ流しで、ご飯は全然食べない。かと言って、どれくらいの苦痛が本人にあるのかは判らない。

少なくとも、しゃんと顔を上げて座り込んでいた。今はまだ結論を出せないという結論でも良いような気がする。ただし、いつまで獣医で預かって貰えるか・・・・・先ずは、明日みんなで顔を見て来よう。

たとえケージの中で動けなくとも、私が連れ帰る事は不可能だ。朝の6時半から9時半過ぎまで不在では、とても話にならない。

猫仲間の一人がが宝くじで3億円当てたら1億を寄付してくれるそうだから、その時は晴れて仕事も辞めて、猫三昧の余生を送ろう。

うちの近くの竹藪にも、かつて3億円落ちていたのだが、それは脱税した金だったらしい。きーっ!税金で3億?捨てずに寄付しろよって。



さて、こうちゃんが帰るまでの間、ちょっと寝るかな。休日恒例の偏頭痛も出たし、里親募集の記事掲載も済んだし、私は寝るぞ!猫たち、一緒に寝るから待っとれ!

2000年10月22日
しおんちゃん(仮名)

Oct. 22, 2000

午前中、獣医のところに白三毛ちゃんの面会に行った。鈴木さん一家にも来て戴いた。

みなさん!そして神様!白三毛は今朝、ご飯を少し食べました。諦めなくて良かった。このまま食欲が出てくれれば・・・。

先生が抱っこもさせてくれた。小さな顔だった。まだ頭を打った後遺症か瞬膜が出ているものの、先日よりはマシな気がした。

良く見ると顔だちも可愛い。隣のケージに入院していた真っ白ちゃんよりも美人な位だ。足の傷も大部良くなっている。抱っこが嫌だと言ってケージの奥に逃げた時も、随分と素早かった。さて、これからどうする?



実は鈴木さんたちは、白三毛を安楽死させるつもりで来ていた。

でも生きる気力を見せてくれているのだ。生かしてやって欲しいとお願いし、すっかり回復するまでの間は家に連れ帰って戴ける事になった。大きなダンボール箱に入れてお風呂場でも良いと思う。

もう少し様子を見てから、多分明後日にでも退院させる事にした。どうかこのまま、どんどん食べるようになってくれますように!

2000年10月23日
ゴマ

ベロ出てますけど

Oct. 23, 2000

怒濤の月曜日。

仕事は怒りで始まり延々怒りが続き、しかしまあ最後は穏やかに終える事が出来た。

みんな拡販で成績が上がらずに、カリカリしているのは解かる。だけど、かと言って人の神経をわざわざ逆撫でする事はないのだ。怒りのエネルギーで結局無理をしてやる結果になるのだ、いつもいつも。



もうひとつ怒りが爆発。先日のアニマル・セラピーの件で、獣医に言われた通り区役所に問い合せをしてみた。取り次いで話をしたオジサンは感じ良かったのだが、あとで折り返し電話して来た若い女の子にキレた。

インターネットで呼びかけて戴いても、受入れ態勢がないからボランティアが殺到しても困るので、折角のお申し出だけどお断りするとか、現在(ボランティアの)人員を増やすつもりはないのだが、もしどうしてもやりたい方がいるのであれば何人かは受け入れても良い・・・ってな事を言った。

こっちの話を最後まで聞かない相手との長いやりとりの後だったので、最後は頭に来て「みんな家族同様の可愛い子ですから、どうしても連れ回してボランティアさせたいなんて本来は思いませんよ」「どうも失礼しました」と電話を切る。



そもそも痴呆老人の相手をさせるようなボランティア・ペットというのは適性もあって、よほど大人しく我慢強い性格でないと無理らしい。手荒にされて噛みついたりするような事じゃ困るから・・・とも言われた。

ペットが100匹いても、3匹適性のある子がいるかどうか判らないとも言う。そりゃそうだろう。だからこそ多くの人に呼びかけてみる価値はあるかと思い、それをお手伝いしましょうか・・・という意図もあったのだが、鼻白む対応をされてしまった。



誤解を恐れずに不遜な言い方をすれば、人間の呆け老人の為に動物にストレスを与えるような事は、私の主義ではないのだ。

しかし、こういうケースが上手く行くようになって、今まで殺処分されていた犬・猫たちが活路を見いだせる可能性があるのではないか・・・アニマル・セラピーの為という目的で、公共の運営で動物達をもっと生かしておいてくれるのでは・・・その為だったら、何らかの協力をしていきたい。

それが私の意図だったが、役所の人間などそんな前向きな考えではないらしい。窓口の女の子がもう少し口のきき方を知っていたならば、こういうプロジェクトもコスト・パフォーマンス良く運ぶだろうに、やっぱりお役所仕事の域を出ないのだ。

税金ドロボー(もちろん例外はあるでしょ。どこでもね)



9時近くまで会社にいたので、動物病院には行けなかったのだが、電話で様子は聞いておいた。

今日も、しおんちゃん(これは仮称)はご飯を食べたと言う。良かった良かった。明日の夜には、鈴木家にいるんだよ!



家に戻ると22時を回っていた。猫達、遅くなってごめんね!!

ユヤヤヤヤヤヨ(ミュウの入力、半角変換でした。どうも怒っているらしい)

ゴマは、当然のようにベッドでオシッコしていた。しかも一度ではないようだ。全部洗濯だよ〜っ!

とぼけてパパに抱っこしようとしているが、パパは家事分担で忙しいのだ。こういう日に限って、厄介な電話も入る。

2000年10月24日
獣医の猫も
ベロ出てますけど

Oct. 24, 2000

(仮名)しおんちゃんは、無事に仮出獄して鈴木さんのお家へ行った。

先生も「大部しっかりしてきている」と言っていた。食べるようになってからまだウンチをしていないそうなので、腸に出血があるかどうかは分からないのだが、血尿は止まっているようだ。

みんなの心が神様に届いたのか。箱に入れられしおんちゃんは緊張していたが、頭を撫でていると、だんだん落ち着いて来たようだ。早く元通り元気になって欲しい。



元気になって・・・と言えば、理恵さんちの胡麦ちゃんも、順調に回復の兆しを見せているようだ。手術後の痛々しい写真を見るたび、可哀想でならないのだが、毛を刈り取られた背中が丸々太っていて、何とも可愛い。子豚?いえ、コムギです。

胡麦ちゃん宛てに、大崎たまちゃんもMEGUMIさんも励ましのメールを送ってくれたようだ。よかったね、胡麦ちゃん。早く元気になろうね。理恵ママは、随分心配したんだよ。



アカも椋やみゃーくんもそうだし、しおんちゃんが今日までお世話になった鶴見の獣医は、プロレスが好きと見た。先日、白衣の下に着ているTシャツの「**プロレス」という文字が透けて見えた。私も同じようなTシャツを持っているから判る。

今日はおめでたい日だったので、思い切って聞いてみた。「センセイ、プロレスお好きなんですか?」先生は笑って「なんで?」と尋くから、シャツの事を言ったらやっぱり。

大仁田が好きらしい。「髪型で判りましたよ」とは鈴木さんのご主人の言葉。体格もプロレスラーだけどね。プロレス好きと知って、ますます親近感が湧く。



その獣医の元には、3匹の猫が飼われている。みな大人しい猫だ。1匹は、一昨日と同じ場所で、同じポーズをしていた。面白い顔に柄。おまけにベロが出っぱなし。人の好さそうな子だ。

「小倉とめ」のベロ出し写真も入手した。今度、ベロ出し写真集を出そうか?



今日仕上げた図面の担当者は今まであまり話をした事がない相手だったのだが、市の住宅供給公社の管理マンションでかなり良いものだったから、「でもペットは不可なんですよね?」と尋いた事から、その家では元ノラ猫を飼っている事を知った。いい奴・・・いい奥さんを持ってるじゃん!

2000年10月25日
つながり猫

Oct. 25, 2000

しおんちゃんは、実名は「紫の上」なのだそうだ。うーん、何と美しいネーミング。(今、「うつくしい」と打ったつもりが「うつしくい」と入力したらしく、変換してみたら「移し食い」となっていた)

こういう感覚が私には無い。私が名付けていたら「てっぺん三毛」とか何とか付けられていた事だろう。



さて、一難去ってまた一難。昨夜遅く、日吉のエサやりの福沢さんから緊急の電話を戴いた。ご近所の人が徒党を組んで、もの凄い剣幕で脅しに来たらしい。期限を切って、エサやりを止めて猫たちをどうにかしないと自分たちで市や保健所に訴えて処分すると言っているそうだ。

「落ち着いてください。そんな一方的な処分など、出来ないはずですから大丈夫です。保健所は、猫は捕獲できないんですよ」と言ったのだが、隣組の方々とトラブルを起こしたくないし、冬が本格的に来る前に何とか家猫にしたいと思うので、丁度良い機会だから全部捕獲して手術すると言うのだ。



そもそもそこの公園の猫というのは、福沢さんのお知り合いのTさんが家の事情で引っ越す時に捨てて行った飼い猫だという。それが子供を産んで、現在全部で7匹。

親猫2匹に今年生まれの子が3匹、去年生まれの子が2匹の計7匹だ。どういう事情があるにせよ、可愛がっていた猫を置き去りにするだけでも許せないが、避妊せずに捨てた結果がこれだ。

その事を今更責めたところで仕方がないので、善後策を考えるしかないのだが。



まず親猫と去年の子供の併せて4匹は、捨てた張本人が1匹ずつケージ飼いすると言う事になった。一軒家に3世帯12人が同居というすさまじい状況で、ご主人もまだ説得出来ていないようだが、幸いにしてこの4匹はいつでも抱っこ出来るまでになっているので、これはもう保護してケージでもいいからとりあえず家猫にするという結論。

残りの「仔猫」だが、既に7ヶ月にはなっている猫(仔猫とは言い難い)だし、捕獲器なしには捕まえられないと言う。

そして、すぐにも避妊・去勢をしてやりたいので、馴染みの獣医が受け入れてくれる平日の朝に捕獲すると言う。

そうなるとお手伝いは出来ないのだが、今夜さっそく捕獲器をお届けして来た。



あとは里親探しだ。2ヶ月にも満たない人なつっこい仔猫ですらまだ里子に行けていない状況を思うと、正直言ってとても悲観的になってしまうのだが、何とかしない事には別の場所に移してエサやりを続ける・・・などとも言っているので、それではイタチごっこだ。

宜しければ私達夫婦もご近所の方にお会いして、こちらの誠意を判って頂けるよう、穏やかに話をさせて戴きますよ・・・とも言ってみたのだが、そんな状況はとっくに通り越しているのだと言う。

「もっと早く手を打っていれば・・・」「だから言ったのに!」と言いたい気持ちを飲み込む。

もっと早い時期に説得・・・あるいは地域への働きかけが出来なかった自分の無力も思い知る。里親会にも連れて行くと言っているので、あちこちの里親会に連絡をしてみたが、まだ返事が来ない。

生後半年を過ぎた純然たる野良猫・・・ハナクソの時と同じ状況だ。避妊の手術と術後の長めの入院だけで、人の家に置く事なしに人に馴らそうというのにも無理があると思うが、では預かってやれるかと言えばそれは到底不可能だ。私は万能ではない。



折角の「しおん」ちゃんの嬉しい日に、重い気分で昨夜は寝た。

野良猫がいるというだけで「迷惑だ」「処分するぞ!」と言える人間の傲り・・・私だったらそこまで極端な人達とは近所づきあいなどしたくもないが、私も決してスタンダードな人間ではないからお互い様なのか?

いや、断じて違う。

命を軽んじて自分さえ良ければ良いという人間は、もっとも卑しい生き物として判別されるべきだ。

どうでしょう?

・・・って、人の意見など求めるふりをする事はない。私はそう思う・・・というスタンスを示せない事は、私には恥なのだから。

尚且つ八方美人に、誰にも嫌われないように振る舞う人間も好きではない。忍耐や寛容さはは必要だが、良い事と悪い事の区別を口に出来ないようなバカタレでは駄目だ。

それは、「寛容」なのではなくて、ずるいのだ。別に良い人と思われなくてもいい。

でも結構お人好しみたい、私。自分の保護した猫でもないのに、全額治療費・入院費を払っちゃうのは、頑張ろうとする人と猫の気持ちが単純に嬉しいからだし・・・。



寒いせいかパパ直ぐ傍にがいるせいか、猫団子の仲間にようやくゴマが加わってくれた。しかもアインのお尻に顔を埋めて眠っている。

こういう光景を見ると本当に嬉しい。仲良くしてね。

あーっ!ミュウちゃん、今は抱っこなんかしないよ!重いんだから、アンタは。抱っこしないってば!

2000年10月26日
ジーコ

いじらしい奴

Oct. 26, 2000

よしっ!ジャイアンツ、2勝2敗に持ち込んだぞ。家に帰ったら21時半。丁度試合終了だったから内容は見ていないのが無念だが。



福沢さんからは電話が来ないけど、捕獲は失敗だったのかな?電話してみたいのだけど、連絡してくれるのを待とう。急かしているみたいだし。

それにしても、5月の捕獲劇は見事だったとしか言いようがない(ちょっと自慢?)。たった1台の捕獲器で母子あわせて6匹全員、一晩で効率よく捕獲出来たのだから。奇跡だと思ったけどね。



夕方から、随分と冷たい強い風が吹き始めた。10月って、こんなに寒かったっけ?野良たちのご飯を、カロリーの高いものにしてあげなくちゃ。ミュウの贅肉を野良ちゃんに分けてあげたいわね。ねっ、ミュウ!?



長野県知事になったという田中康夫ちゃんに、県庁の役人が無礼な口をきいていたのはどうかと思う。

「康夫ちゃん」呼ばわりするのは無礼ではないのか?ない、ない。おすぎとピーコがよく「康夫ちゃん」と親しみをこめて(?)言っていたのを思い出しただけだ。

康夫ちゃんの事は別に好きでも嫌いでもないが、礼儀正しく(慇懃無礼に)振る舞っている県知事に酔っぱらいのヤクザみたいな口調でいきがっていたあのおっさん・・・家族の顔が見たい。

ああいう男も子孫を残すのかと思うと、絶望的な気分になる。



私たちの長い不在の間に、オシッコはシートに3ヶ所もしてある。絶好調だね、ゴマ。

昨日など、ミュウったらその上に座り込んでいた。あんまり臭くはないのだが(何しろ良く水を飲み、よく出すから濃くないのだ)、いくら何でもミュウちゃん、おっとりし過ぎていませんか?



しかし、もっとおっとりしているのはジーコだ。

ご機嫌で仰向けにひっくり返り、ママに甘えてにぎにぎしていたら、突然ゴマギャングがベッドか飛び降りてジーコに襲いかかった。ゴマ〜何でそういう事をするの?

可哀想なジーコは、情けない顔をして逃げて行ってしまった。ちっとは反撃くらいせい!



仕事の方は随分はかどって、では全体残が減ったかと言えば、片付けるスピードよりも新たに届く依頼の方が多くて、差し引きすると増えているではないか!かーっ!
2000年10月27日
ミュウ

これ、また壊れた?

Oct. 27, 2000

不動産管理会社にいるものだから、テナントの色んなクレームが耳に入ってくる。

結露やカビがひどい、ハトの糞害、そして野良猫がウンチして行く等という苦情もある。「川口さんは猫がお好きだから、お聞きしたいんですけど・・・」と、どうすれば猫が寄って来ないようになるか尋ねられた。

この時点で、もう内心ムカムカしている。

良く聞いてみると、お向かいの住人がエサをやっているという。そして「ご迷惑を掛けたら教えて下さい。糞の始末もしますから・・・」と言っているらしい。

しかし、猫アレルギーのこちらの住人は、猫を見るのも嫌なのだと言う。お向かいの人が良い人だというのも解かるし、いちいち言いたくはないのだという事らしい。それで何とか猫が近づかないようにしてくれというクレームである。



野良猫を近づけないようにするというよりは、お向かいでちゃんとウンチしてくれるように、お向かいさんと管理会社できちんと話をしたらどうかと提案する。あちらでちゃんと猫トイレを用意して、野良猫たちが快適にトイレを使いたくなるように努力すれば良いのではないか・・・。

以前、NHKの番組で同様の特集をしていたのだ。水を入れたペットボトルを置くとか、猫の嫌いな臭いのスプレーをまくとか、いろいろ実験したものの結局有効な手だてはなかった。

しかし、庭木を枯らされたり球根を掘り返されたりして困っていたお宅の庭の隅に猫トイレを置いて、糞をひとつ入れておいただけで、次から次へと用を足しに来た・・・という実験結果が出たのだった。

こんな事、猫を可愛がっている人たちなら容易に想像がつきそうなものだが、当然の事ながらまだまだ知らない事も多いのだ。



それで、いざ話をする段になったら一緒に行って欲しいと言う。勿論行こうじゃないの!お節介なのは確かだが、ネガディブな解決策をとられるよりも、前向きな善後策をとって欲しいと思うから。

それに、ずーっと座りっ放しでシ゜ソコンに向かっているよりは、たまにはお出掛けしたいもんね。



実は、壊れたプロポリスの空気清浄機の代替品がまた壊れた。信じられないが、とりあえずミュウは気に入って枕にし続けているので置いておこう。

また苦情は言うけど。また取り替えさせるかな。



ところで『動物愛護支援の会』のマルコ・ブルーノさんは、お会いしたことはないのだが電話で話していると、かなり面白い人だ。何事につけ白黒はっきり言うし、短気なところは誰かと良く似ている。

そこで問題です。誰かとは一体誰でしょう?
 1.こうちゃん
 2.カズエちゃん
 3.ミュウちゃん
 4.康夫ちゃん

正解の方には、椋ちゃん絵葉書を差し上げますので、奮ってご応募下さい。



週末だけに、相当ハイらしい。時間がないので、今夜はこれにて!

2000年10月28日
ミュウ

アインを抱いて

Oct. 28, 2000

西村さんから「デブ猫クラブ」も作ってくれという要請があった。

なるほど、椋ちゃんはブクちゃんと改名したほうが良いらしい。西村の留守中に、自分で何か食べてるんじゃないのか?もちろんミュウが横綱だけど、椋にはいずれ負けるかも???

あとは一体どの子が入るのだ?まあ、胡麦も確実だな。あとはアカ・・・いやいや、これは兎に角デカいけどデブという程ではない。あとはえーっと・・・・



しおんちゃんは、その後病院でウンチを掻き出して貰ってから、翌日は自力でウンチが出来たらしい。まだ腰に麻痺が残っているようだが、きっと回復してくれると信じている。

時間がかかっても、しおんちゃんは頑張ってくれると思う。生きる気力を見せてくれたいるのだもの、精一杯の事をしてあげたい。

人間の犠牲になって怖事故に遭い、身体の自由が利かず死の淵にまで行きながら、生きる意欲を見せてくれたのだ。保護していく事は並大抵ではないかも知れないが、私も応援して行きたいと思う。



私は本日、久々でとっても体調が悪い。日吉まで出てきていた妹にも会えなかかった位に。今年はまだ、一度も会っていない。最後に会ったのは、一体いつだったろう?ごめんね。

返信を書かねばならない相手もたくさんいるのに、まだ手がつかないでいる。これを更新し終えたら、ひとつずつ片付けていきたい。あまり夜更かしせずに休もう。明日には復調している事を期待して。



ジャイアンツ、日本一おめでとう!

やった、やった。調子は悪いけど、こういう事があると気分が違ってくる。おめでとう、長嶋カントク!



寝ようと思うと、猫が布団を占領している。しかも抱き合っている!可愛い!

座ろうと思えば椅子は全部猫が乗っているし、何でも先回りして私と一緒のつもりになっているんだから!

仕方なく、人間は隅っこで小さくなっているのだ。
2000年10月29日
ゴマ

美人だもん!

Oct. 29, 2000

かっかっか・・・。先日ここでも書いた「長野県庁役人対康夫ちゃん無礼事件」の後日談がニュースになっていた。県庁に宛ててEメールや電話で1万件を越える苦情が届いたという事だ。

当のオッサン(藤井経済企画局長)は相変わらずの態度で自分の非常識を嫌〜な顔と態度で認めていたが、とても謝罪とは受け取れない内容だった。

そういう時は、腹の中で「糞野郎!」と思っていたとしても「申し訳ございませんでした」と神妙に頭を下げる方がいいのに。

当人の辞意に対して、康夫ちゃんは慰留したという。大きな貸しが出来たわね、康夫ちゃん。それにしてもやるねえ・・・庶民パワー。

おかしいと思ったら、どんどん苦情を言えば良いのだ。私もやれば良かった。忙しくて気が回らなかったわ。



昨日の午後、偶然初めてNHKの大河ドラマの再放送を観た。三代将軍家光を演じている役者がなかなか悪ガキ風でお茶目で上手い。

発声や眼光が誰かに似ている。尾上辰之助だというから、亡くなった辰之助の息子か。父親の辰之助も好きだったのだが、いい息子を持ったものだ。昨今の歌舞伎役者の息子連中の中では、これがピカイチだ。



年寄りは暇なので、息子夫婦に干渉したり悪口を言っているのが聞こえてくる。以前は傷つきもしたが、今では蛙の面になんとか・・・全然気にならなくなった。

やるべき事をやっていて、何しろ忙しくしていると、どうでもいい事は気にならなくなってくるものだ。強い嫁を持って、それもお気の毒ではあるが。



今日はパパ椋が出て来ていた。パパ椋も太っている。

先日塀の上で私を観ていたハナクソは、本当に愛らしい顔をしていた。あそこまで可愛い顔の猫も、そうそういないと思う。美人という点では、アインもゴマも負けてます。

いや、勿論ゴマも美人だよ!



こうちゃんは「ゴマにも神様がついているね」と言う。そうだね・・・全てはゴマから始まったのだ。今の私は。
2000年10月30日
久々アカです!
(撮影:ヨウコ)

Oct. 30, 2000

会社の営業の男の子で、やけにモグラに似ている人がいる。

その「モグちゃん」は自分の空になったカップを持って給湯場に行き、冷蔵庫から買い置きのペットボトルのお茶を注いで自分の席に戻る途中、私たちの脇の通路を通る時に必ず一口飲む。上手に歩みを止めずに飲んでいる。

あと数歩で自分の席に戻れるのに、どうしていつも必ずそうするのか・・・疑問に思うと尋かずにはいられないので「モグちゃん(とは呼ばないが)、どうしていつも途中で飲むの?」と言ってみた。

すると「え?オレって、1分1秒を惜しんで仕事しているからさ・・・」と大ボケかましてくれた。

本当は、急いで飲まないとモグラに戻ってしまうのだろうと内心思っているのだ。可愛いね、モグちゃん。



このコーナーでもレギュラー出演の会社のコバヤシ君は、先日こうちゃんと待ち合わせして帰る時ばったり出会ったので一応紹介したところ、「あっ・・・いつも文句言われてます」と言いそうになったらしく、「いつも、もん・・あ・・・お世話になってます」と途中で軌道修正した。

人の間違いは決して聞き逃さないのだ。忘れないしね。ばかたれ。



少しご無沙汰してしまったのだが、春香ちゃんに電話した。とても元気な声だった。

「モコちゃんの事で、何か困った事はない?」と尋くと、「ううん!ストーブ出したら、ずーっとその前にいる」と楽しそうに話してくれた。

良かったね、モコちゃん。ミッちゃん道端じゃあ、これからの季節は寒かっただろうからね。良い時期にお家が出来たね。



解決したい問題が山積。どうなっていくのだろうか。

考えていてもどうにもならない。憂鬱な気分でいるよりは、日々の責務を果たしていく事に没頭しよう。何事も悲観していては駄目だもの。足りないものを数えずに、幸せを並べよう。



さーてゴマちゃん、今夜は寂しかったらしくオシッコしていましたね。昨日はちゃんとトイレでしたのに・・・

やっぱりママが留守だと嫌なのね。帰宅して早々、背中ポンポンの大サービス。

アカとカップルのまま家猫になりたかったのかなあ?

おーいヨウコちゃん、アカくれるかい?くれないよなあ・・・あんなに猫っ可愛がりしているし、アカもヨウコが大好きだもんなあ・・・。

あれ程愛し合った私をすっかり忘れて、抱っこしたら逃げやがったのだ、アカは!

また11月3日に行くから、抱っこするからな。待っとれ!

2000年10月31日
ジーコ

満腹でねむねむ

Oct. 31, 2000

仕事で図面を作ると、必ず1枚手元に控えとしてコピーを残す。修正をしてプリントしても同様。

そのコピーのファイリングだけで、1時間近くもかかるものだ。その個人ファイルを全社で利用しやがる。オリジナル図面が、きちんとファイルされているはずなのに!

はずだけど、実はされていないのだ。

みんなで使うものは、誰も責任を持たない。そういう体質の会社なのだ。

私の個人ファイルは、私が口うるさい小姑のように「抜き取らないでね!」「ちゃんと戻してくださいね!」「乱暴に扱わないでよ!」と目を光らせているものだから、捜し物は必ずと言って良いほど見つかるのだ。

もうボロボロ。あったまきちゃう。黙って持って行かないで「ちょっとファイル見せて下さい」くらい言えよ!



我々図面チームのパソコンのみ、全社のネットワークから独立している。しかし、他の人のパソコンは全てネットワークされている。

今日、ある社員が災難に遭った。自分のハードディスクに保管してあった大切なデータが、すっかりなくなるという事件(事故?)が起こったのだ。フロッピーディスクにもバックアップをとっていないという。

全ドライブを検索しても無い。他のネットワークを見回しても見つからない。どういう訳でそんな現象が起るのか知らないが、誰でも触れるパソコンであり、誰もが覗ける・書き込めるネットワークにしてある以上、自分のデータは別の媒体にバックアップを取るか、余所から覗けないハードディスクドライブに保管しておけば良いものを。

今回被害に遭ったのは、気の好い「たんきち」だったので同情しているが、誰も人のアドバイスを聴かないからこういう事になるのだ。少しは学習しなさい。



さて・・・と、今日で拡販が終わって、社内ではピザや寿司を取ってビールで乾杯して打ち上げなどしておったが、私にはその余裕もないまま職場に残っていた。

匂いだけ漂ってくるピザが、やけに臭く感じた。拡販終了の度にやるので参加した事もあったけど、あんなもん食いたかない。人数に対してあまりにも僅かばかりの食べ物に、一斉に群がる飢えたハイエナのような女子社員たち・・・

普段どんなもん食べているんだ?と聴きたくなるような、一昔前のドラマのバーゲンセールのような光景を見ていると、とても手が出ない。

うちはねえ、夫婦二人でラージサイズのピザを1枚食べるんだよ!我先に浅ましく群がって、僅か一切れにありついたところで有り難かないわよ。



結構今夜は、苛々していると思います?そうなんです。

拡販は終わろうと、営業職の連中が一段落しても私の仕事は延々と続くのだ。どうして何年経っても社内の仕事が平準化しないのか?

それは、私のチームには上司がいないからだ。だーれも内容を知らないし、問題や不満を吸い上げてはくれない。その分、天下だけどね。だけどきつい事には変わりない。



家に戻って、ご飯を炊いている。23時には炊きあがるかな・・・

さて、ご飯だご飯だ。お腹ぺこぺこだわよ。



猫たちはとっくに食べ終わって、毛繕いしている。美味しかった?
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