《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記 2000年9月 >>前月へ >>次月へ
2000年9月1日
ミュウ

神様がいる?

Sep. 1, 2000

今日は、会社から掲示板をチェックしてレスポンスしてしまった。幸いみんなは飲み会に行ってしまって、フロアには私しかいない。チャンス!

一人で残業しているんだもん、それ位かまいやしないさ。職場で堂々とネット出来る人達が羨ましい。私のパソコンなんて、どこにもつながらないのだ。社内LANからすら切り離されている。くっそー。ひたすら図面を作るのだ、私は。



今夜はゴマのオシッコはセーフ。

ミッちゃんは、籐椅子の上で眠っていた。ドアを開けて「ミッちゃん、ただいまー!」と声を掛けると、大きな欠伸をした。飾り棚の物も、何もいたずらしていない。良い子だねえ、ミッちゃんは。



野良猫の捕獲までをして手術している人達は、みな資金面で苦労している。これは私だけの事ではない。勿論、私だって収入の大半が野良猫への支出であるが、今年はまだ8匹目だ。

毎月のエサ代が数万円、獣医の支払いが1匹あたり3〜4万円平均だろうか。病気があるとかなりかかるが、通常の検査やちょっとした治療、ワクチン程度なら、そんなものだろう。

これは全て、自分の収入と貯蓄でまかなってきた。しかし、もっと多くの猫を保護して頑張っている事もいるのだ。大崎さんなど、一体年に何匹の犬・猫を保護している事か。

今度、ある活動家がエサやりだけをしている人を説得して、捕獲・不妊手術に踏み切る。相当な数がいるようだ。せめて、気持ちだけでもカンパしたいと思う。自分も資金は大変だからこそ、頑張っている人の苦労が解かる。自分が出来ない分も、せめて少しの援助で協力したいと思う。



神様は私の中にいて、ミュウの瞳の中にも、アインやジーコ、ゴマの中にもいる。ミッちゃんの姿の中にも見える。それは、決して騙せない。

言葉だけではなくて心と行動でこたえないと、結局は自分から逃げている事になるのだ。堂々としていたい。だから、私は信ずるところを貫くよう、毎日を努力したいと思う。

それを綺麗事だなんて、誰にも言わせない。

2000年9月2日
ゴマ

撮影:西村

Sep. 2, 2000

どうも暑いと思ったら、夜に来てくれた西村さんが「観測史上2番目の暑さだったそうです」と言っていた。

9月にこの暑さか?昼間、何度かエアコンの設定温度を下げた。それでも温度計は31℃を示している。エアコンが壊れたのかと思ったが、そうではなかったようだ。

今日も仕事だったこうちゃんが、真夏でも背広の上着を絶対に脱がないのに、今日は流石に着ていられなかったと言っていた。それも確かに珍しい事だ。

熊谷39℃、日吉のこの家の2階は40℃を軽く越えていただろうと思う。これは日本の気温ではない。



何と、ミッちゃんはベンジャミンの大きな鉢植えの土の上でウンチをしていた!ご丁寧に土を掘り返している。これは大変と思い、鉢の表面にフタをしてしまった。

いたずらは仔猫の専売特許だ。これくらいは序の口だろう。時々クシャミをしている。それが心配のタネだ。



そして夜の12時半。まだ更新が済んでいないし、書かねばならない返信がたくさんある。頭がぼーっとしていて、はかどらない。

今日の写真は、西村氏が持参のカメラで撮ってくれたものを、そのまま使わせて貰う事にした。

2000年9月3日
ジーコ

夏用ハウスで

Sep. 3, 2000

何と、朝の6時過ぎまで作業してしまった。何というバカタレなのだ、私は。

でも、今しておかないと後悔しそうな事が山積している。仔猫はどんどん大きくなってしまうし、一時預かりの協力者の方も確保しなくてはならないし、問い合わせして下さった方へのレスポンスは遅くては駄目だし。



ミッちゃんは、もう1個の鉢植えにも手を出した。ウンチはしていなかったようだが、土の表面をさんざん掘り返し、辺りは泥だらけ。自分は本棚の上に上って下りられなくなり、こうちゃんが助けてやった。

うーん・・・なかなかお茶目になってきたなあ。それでも当時のキジ子達と比べたら数段おしとやかで、「道端ミチコ」ではなくて皇后「ミチコ」様のようだ・・・とも言えないではない(どっちなんだよ?)

今日はクシャミが出て、鼻水を飛ばしていた。エアコンが良くないのだろうか?



大崎さんのところで預かっている仔猫のうち2匹の一時預かりを、あるご家庭にお願い出来る事になった。そうすれば次に引き取りを控えている仔猫たちが、ひどい飼い主の元からまた2匹連れて来られるのだ。

早く母猫と引き離さないと、次の妊娠も心配だ。仔猫を乳離れさせて、早く不妊手術をさせないといけない。

飼い猫に避妊手術もしないで生まれた仔猫は業者に売る飼い主がいるとは、にわかには信じがたいが、ちゃんと実在するのだから呆れる。



ジーコは夏用のハウス(と自分で決めているらしい)でくつろいでいる。ここならば、誰にもポカリとやられないのだろう。

ゴマは私の正座椅子を爪研ぎの代わりにして、ボロボロにしてしまったのを丁寧に継ぎ当てしたが、そこをまた集中攻撃している。再び穴が開いてしまうのも、もう時間の問題だ。

台座は根来塗りで1万円もしたんだよ!ゴマっ!

2000年9月4日
ミュウ

少し満足した?

Sep. 4, 2000

ミッちゃんのクシャミと鼻水、目やにが少し増えてきた。だるそうにしている。だけど食欲はあるし下痢もしていない。いつも傍にいてやる訳ではないので、可哀想で朝まで床で添い寝してしまった。

そして今日、ウンチが少しだけ柔らかく、回数も多い。傍に行くと、ちょっとハスキーな声で鳴いて甘える。こちらが寝そべると顔の傍にすり寄ってくるので、この子は甘えん坊なのだと思う。

誰が見ても「可愛い!」とは言わない顔かも知れないが、それでももっともっと可愛くなるはずだ。それが客観的なのか私の主観なのかは判らないが。



今ようやく、ミュウが膝から降りてくれた。食事の最中からずっと抱っこをせがんでいて、いざ抱っこし始めたら仔猫のようなつもりで全然降りない。

重いよミュウちゃん。でも、忙しくて全然ゆっくり抱っこしてあげていなかったからね。ごめんね。

最近は、何かと言うとゴマが主役だったしね。うちの主役は、あくまでもミュウちゃんだものね。

賢くて聞き分けがいいものだから、ついつい後回しにしてしまっていたけど、甘えたかったんだよね。だからアインにちょっかい出したりして、苛々していたんだよね。

2000年9月5日
ミチコ

頑張って

Sep. 5, 2000

体調悪く一日中かなりブルーだったが、ようやく気分が上向きになってくる。私だって、いつもいつもハイな訳ではないし、何もかも嫌になってしまう事もあるのだ。

調子悪いのは私ばかりでなく、ミッちゃんの目やにもひどくなるし、ゴマはオシッコする。言いたい事をずけずけ言う人はいるし(言える人は良いけど)。何だか最悪。



だけど、良い事もあった。獣医さんのところで、公園の猫にエサやりをしている人と知り合った。その中の1匹を避妊手術してくれていたのだ。

今後、何らかの協力が出来ればと思う。いざとなれば、すぐに駆けつけられる位の近隣だから。



獣医さんも、1匹仔猫を保護していた。土曜日に椋ちゃんのワクチンに行ったら、その子の写真を撮って里親探しを手伝う約束をする。

みんなと少しずつ繋がって来ている。私は私の役割を頑張らなくては。

2000年9月6日
アイン

ご満足のペロリ

Sep. 6, 2000

確か先月買ったばかりの固形プロポリスのエアクリーナーが、早くも故障した。いくら何でもあんまりだと思い販売元に電話したら、直ぐに交換の品を送ってくれた。

私は、返品の品をその梱包に詰め替えて送った。もうじき終わりかけていた1個目の固形プロポリスだが、丸々新しいのが手に入って、結果はラッキーだったのかも知れない。

そう言えば、前回はファンが回る音がやたらと煩かった。今度は静かだ。もう壊れませんように。



ミッちゃんのクシャミが治まった。クスリが効いているのだろうか。ウンチが臭くなくなってきたたのも不思議だ。昨日までは、ビニール袋に入れてちゃんと口を縛っておいても、とてつもなく臭かった。どうして?



アインは今夜も何度も何度も抱っこに来て、ようやく自発的に降りて眠った。気が済むまでは、何度降ろしても直ぐに形状記憶合金のように再生してしまうのだ。

スキンシップの好きな子で飼い主冥利に尽きるのだが、パソコンの邪魔である事は確かだ。ごめんね、こんな事言って。また今夜も一緒に寝ようね。



『お気に入り』で紹介したクリーナーや「脱臭王」「シンプルグリーン」に関するお問い合わせを、最近よく頂くのだが、私が扱っている訳ではないので、メーカーや値段、入手方法までは触れていなかった。

今度ちゃんと明記しようかと思う。ますますメーカーは私に感謝すべきである。感謝の気持ちを形にしても良さそうなものだ。しかし私がこんなところで宣伝に一役買っている事は、メーカーは知らないのだ。

2000年9月7日
ジーコ

吐いたの

Sep. 7, 2000

頭も身体も疲れているし、だいたい目がドロドロに機能低下しているし、それより何より時間がなさ過ぎるのだ。

え?何の事かって?私のミスが多い事の言い訳をしているのだ。だから皆さん、こんな私を笑っても許すから(偉そう?偉いのよ)、許して下さい。



ああ良く働いた。夕方近くなってから、しばたん(という男)が修正を何件か持って来て、今日は配布広告に出す日なのでよろしく・・・と言うので「なにぃ?!」と凄んでしまった。

ばかたれ。そういう日は、午前中に依頼しろって言ってあるだろうが。こっちは昼休みもろくにとせずにやって、それでもなかなか追いつかないのに。



と、人間には厳しい私だが・・・

中国で1万頭もの熊が捕獲され、生きたまま臓器に数センチのパイプを打ち込まれて15年間もの間、胆汁を搾り取られている実態が報告されている。

胆汁は、シャンプーやクスリなどに利用されるらしい。熊たちは、あまりの苦しさに悲鳴をあげていると言う。熊の映像もある。私は見たくなかったが、勇気を出して見に行った。夜中に一人で泣いた。朝、車を運転していても、どうしても考えてしまう。

文化の違いはあっても、動物を苦しめる権利が人間にあるのか?しかし動物実験が横行されている日本が、中国を責められるのか?



ジーコがまた吐くようになった。フードを無添加のプレミアムフードに替えたのに、今までよりも頻繁に吐く。食べると間もなく吐いている。内容物に毛玉は見られず。

ムートンの敷物の上にドロリと食べたもの全部吐いたので、長い毛足に脂っぽいゆるめのフードが絡まって結局拭き取れず、仕方無しに洗った。

そう言えば、今日はミュウもアインも吐いた。うちの子たちには体質的に合わないのかな、アズミラは。

そしてゴマは全く食べない。どうやら嫌いらしい。高いのに・・・いや、値段じゃないよね。このフードはもうやめようね。
2000年9月8日
アイン

ジーコを舐める

Sep. 8, 2000

今日、ミッちゃんがあっちの部屋のベッドの上で、ウンチもオシッコもしていた事に気付いた。唖然。

きっと長い時間一人ぼっちで、寂しくてストレスになっていたのだろう。狭い部屋に閉じこめられ、私たちが帰宅してもこっちの部屋には連れて来られず、時々様子を見に言ったり遊んでやるだけなのだ。

ゴマの時もそうだったが、ゴマには仔猫がいた。ミッちゃんは本当に一人なのだ。我々も辛い。もう限界に来ているのかも知れない。



ミッちゃんがバッチリしてくれたそこは、殆ど私のパッチワークの作品置き場だった。ある意味では大切なギャラリーでもある。

ウンチの水分とオシッコは、その殆どの作品に浸み通っていた。全部ひっぺがして、今洗っている。ベッドカバー4枚、毛布1枚、ベビーキルト1枚。

今年はまだ1度も洗濯していなかったので、害虫(ヒメマルカツオブシムシとかね・・・)の卵駆除の為にも丁度良い機会だった。ミッちゃんのお陰です。有り難う。

2000年9月9日
ゴマ

拗ねているの?

Sep. 9, 2000

また土曜日に暑さが戻った。よしよし。いつまでも夏でいてくれ。

今日は、月に一度の歯科検診あり、西村さんの椋ちゃんをワクチンに連れて行くお供の予定もあり、その後は烏賊のトマトソースでおもてなしの約束もあって、目が回る程忙しかった。

しかし烏賊のトマトソースは美味しかったので、好評だったと思う。みんな物も言わずに食べた。烏賊のワタも少し加えて、かなりコクが出た。

あとはサラダ。プリーツレタスとレッドオニオン、グレープフルーツを塩胡椒とワインのお酢、オリーブ油で和えただけのもの。これも成功。

ワインを少しだけ飲んだら、後がますます暑くなって困った。



椋ちゃんは3キロ近くまで大きくなっていた。とてもハンサムでシャイだった。こんなハンサムな猫がいるだろうか・・・と思う程だ。



ゴマが今日は朝から良い子にしてくれていた。尻尾をぷりぷり振って、とても可愛い。カメラを向けると顔を背けて、珍しく沈んだ表情をしていた。いつもお喋りなゴマが、今日は心配になる程おとなしい。

何か拗ねてるの?

2000年9月10日
アイン

人の気も知らず

Sep. 10, 2000

やる事が多過ぎて、寝ていられない。週末は、あれもこれもと欲張りすぎてしまうのだ。

昨日は遂に、テレホーダイの時間帯を完全にみっちり使ってやった。22時58分頃接続して、切断したのは朝の8時10分頃。こんなの初めてだ。何か得した気分。

しかしこれは、夜は寝なかったという事でもある。

テレホーダイなどというケチ臭いシステムは、どうも気に喰わない。1日中、接続し放題にしろと言いたい。NTTさん、ローカルプロバイダでも、それをやってよね。





昨日は9月9日・・・「重陽の節句」だった。

え?知らないって?高校の古典の授業で習わなかった?

ああ、その日は偶然お休みしたのね。じゃあ、私が教えてあげます。えへん。



1年には、5回の「節句」があります。「節句」とは、季節の変わり目に供え物をして祝う行事です。

1月7日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日の5回、これを「五節句」といいます。

9月9日は、別名「菊の節句」とも言いますね。3月は「桃」、5月は「菖蒲」にちなんでいます。

では、どうして「重陽(ちょうよう)の節句」と言うのか・・・それは、陽数(奇数)の極である「9」が月と日に重なることから言う訳でして、「重九(ちょうきゅう)」とも言います。

中国の故事に由来する行事が渡来したもので、邪気を避け、寒さに向かっての無病息災を願う行事でした。

なに?お前は、そんな事が頭に入っているのかって?入っている訳ないでしょ。「重九」以後の部分は、事典で調べましたよ。お粗末でした。





昨日から、麺類ばかり食べている。昨夜の烏賊のトマトソースはペンネに和えた。

今日のブランチは、レタスとツナのスパゲッティだった。そして夜は、ざるウドン。

そろそろ、もちもちした炊きたてご飯が恋しい。納豆にネギとカラシをたっぷり入れて・・・ああ、食後だと言うのによだれが出る。



ミッちゃんの風邪は、もうすっかり良いようだ。ウンチも固いし、あと残る問題は、痒がって出来た小さなハゲを治すのと、誰が(どこで)飼うかという事だけだ。

ひとつひとつ、焦らずにやろう。もう仔猫の時期は過ぎてしまっている事だし。



アインは仔猫だろうが猫という猫が怖くて駄目な子だ。

かつてキジ子を会わせたら、もの凄く怖がって大変だった。人間だったら初対面だろうが大男だろうが、全然平気でお愛想するくせに。



年老いた純血種と鼻気管炎の猫との同居は一種の賭けだ。ゴマの時は、もうみんなで一蓮托生・・・とばかりに猫たちにもリスクを引き受けて貰った。

しかしゴマは最初からとっても健康だったのだ。今度がまた大丈夫だとは限らない。無節操に受け入れて行ったら、無責任な事にもなる。頭が痛い。

2000年9月11日
ゴマ

お尻ポンポン

Sep. 11, 2000

北京の熊の虐待に抗議する署名を、今日から集め始めた。思ったより苦労している。まだ会社では5人。でも一人一人にちゃんと話をしてみる。単に数さえ集められたらそれでOK・・・という事ではないと思う。

いつも比較的仲良くしている男の子にお願いしたところ、あまり良い顔をしなかった。ちょっと考えさせてと言う。そして「日本語の文が、英語の文と同じかどうか確かめないと・・・」と言うのだ。

「それは照合してあるから」と言うと、それじゃあ・・・と署名してくれた。何かすっきりしないものが残る。半分は信用してくれているという事、半分はその「理由」は単なるこじつけだったような、でも断り切れなくてしてくれたような・・・。

こうちゃんにこの事を言ったら、「ずいぶん生意気な奴だな。」と笑った。



有珠山の被災動物救援募金の時も、石川県の野良猫問題の署名の時も、それぞれに気持ちよく協力してくれた人と、私がお願いするからまあしょうがないや・・・と協力してくれた人と(こっちが多いけど)、完全に厭な態度で拒否した人とがいて、まったく色んな思いをした。

自分が良い事をしているのだから、人も解かってくれるだろうという思いこみは間違いだ。

大した仕事もしていないくせに私の3倍も給料を貰い、しょっちゅう飲みに行っているのだから千円くらいいいじゃん・・・と思うのも間違いなのだ。

私だって動物の為に使うお金は惜しくないが、くだらない連中との交際費を使うのは、500円だって厭だものな。まあ、お互い様かな。



しかし、私としては仕事も大切にしているので、そこでの自己表現や誇りは譲れない場合もある。馬鹿は馬鹿だし、私も時には馬鹿だが、コストパフォーマンスの良いスタッフであろうとは努力しているのだ。

努力をしない馬鹿は最低!ケチも嫌い。羽振りが良けりゃ、それで良いってもんでもないが。



アカの洋子ちゃんには、いつものように署名用紙をたくさん預けた。頼りになるお母さんがいるのだ。配達の人からご近所の人まで、片っ端から署名させる名人である。有り難い。

そして、群馬の妹にも説明書と用紙を送る事にして電話で話そうとしたが、疲れて喋るのが億劫だったので「署名用紙送るよ。」とだけ言ったところ、「あ、熊の件で?」と察してくれた。

電話もろくにしない私だが、妹は毎日「猫雑記」だけは見てくれているらしい。説明の手間が省けて良かった。しかも姉の行動を読んで、既に職場で根回しをしてくれていたようだ。有り難い。流石、我が妹だ。



さて家に戻るとゴマは、当然のごとくオシッコしていたし(土日はしなかったのに!)、高いところの飾り棚の物を全て落とすだけではあきたらず、棚板まで落としてくれていた。

猫トイレの前の床に転がっているのは・・・あれはカリントウ・・・じゃない、紛れもないウンコだ。誰かが誰かのウンコを、砂を掻き出し過ぎて、すっ飛ばしてくれたらしい。



私がパソコンに向かい始めると、ゴマは寄り添って落ち着いている。最近ママを好きなようだね、ゴマぴー。

お尻を撫でたら、さんざんキックして、噛みついて、大喜びだ。可愛いゴマちゃん。

今度は、こうちゃんの「背中ポンポン」で狂喜している。面白いねえ、お前は。

2000年9月12日
ミュウ

人間顔

Sep. 12, 2000

三菱自動車がリコール隠しで刑事告発された事は耳に新しいが、今度は三菱電機が発火する危険性のあるTVがある事を隠していたというニュースを聞いた。

雪印乳業といい、大企業のくせに潔くないのは厭だね。

過ちは誰にでもどこにでもあり得る。間違いを認めて潔く謝罪し、フォローしてこその人間だろう。

猫のゴマですら、ミュウを叩いた後に舐めてやりに行くフォローをしているのだ。いや、動物の方がマシなのかも知れない。人間はずるくて汚い。

しかしミュウは、やけに人間くさい顔をする。



私だって、出来れば誰かに謝る事などしたくない。だけど自分の良心は騙せない。いつも堂々としている為には、よほど自分に厳しく、人に誠意を持たなくては無理だ。

自分も間違っている可能性があるという事をいつも肝に銘じていなければ、ひとりよがりの生き物でしかない。しかも大変にはた迷惑な・・・。

2000年9月13日
ジーコ

でも僕は弱いかも

Sep. 13, 2000

眠い、眠い。どうしてこんなに眠いのだろう。晩ご飯を食べたら、急に眠くなった。誰かが私の味噌汁に眠り薬を入れたらしい。

ミュウちゃんかい?それともゴマ?・・・なんちゃって、ただの寝不足だわね。



職場では不愉快が一杯。だけど、そんな事は今更始まった事ではない。もう20年近くも職業婦人でいるのだから、厭と言う程味わって来た事だ。

何とか人の揚げ足をとって、人を陥れようとする人間がいる。男が特にひどい。女だけがそういう事をすると思ったら大間違いだ。男の嫉妬の方が、女のそれよりもずっとタチが悪い。

了見の狭い、能力のない男に限って、仕事をする女が目障りなのだ。どの職場にもいる。勿論、今の職場にも例外なくいる。今の職場では、ピエール・・・あんたがそうよ。

ふっふっふ・・・自分がこんなあだ名で呼ばれているとは、露とも知らないでしょうね。



あっちでもこっちでも、新しい家族として受け入れた猫が馴れない間は、様々な形でトラブルを起こしているらしい事が解かった。

トイレ以外でのオシッコやウンチ、先住猫との威嚇や過度の悪ふざけ、人間への威嚇や攻撃・・・でも、全て愛情を持って気長に接していれば、時間が解決してくれるものばかりだと信じている。

しかし、一番治りにくいのが問題行動としてのオシッコだろう。うちの場合は、まさしくこれだ。真紀ちゃんちのチッチもそうだ。ゴマもチッチも、甘ったれの我が儘娘だからね。

だけど、いつかゴマも諦めるだろう。私が家に居ればしない日が多くなった。お留守番の間は、まだ駄目だ。

いつも独占していたいらしい。私とこうちゃんの間でくつろいでいる時は、本当に良い子で可愛い。

しかし、その間にジーコでもミュウでも入り込もうとすると、途端にポカポカ殴ったり、ひどい場合は寝ているミュウにわざわざ挑んで行く。ミュウが相手にしないから良いものの、本気出したら強いんだよ、ミュウだって(多分・・・)

2000年9月14日
ゴマ

殿様椅子で眠る

Sep. 14, 2000

今日、良い事があった。

仕事関係でお世話になってい女性が、今日でその職場を去るので電話で色々と話をしていたところ、私が鶴見を捨て難いという話から、今しようとしている保護活動の事や、現在家に保護しているミッちゃんの事などを話したのだ。

後でまた職場に電話を戴き、お嬢さんに話したら飼いたいと言っていると言ってくれた。彼女は今度別の仕事に変わり、今までよりも留守がちになるので、まだ小学生のお嬢さんが家に戻った時に「ただいま!」と声を掛ける相手が居ないのは寂しいだろうという事と、子供の情操教育の為にも動物を飼ってはどうかと思ったらしい。



しかし、まだ手放しでは喜べない。ご主人が動物嫌いだという事、下の息子さんがアトピーなので猫は大丈夫か不安であるという事、爪研ぎやトイレの心配をしてしまうという事・・・そういった不安が残り、今夜家族で相談をしてみると言ってくれた。

アトピーの事は、猫が直接の原因になるとは考えにくいし、むしろハウスダストやダニの死骸などが原因である事が圧倒的に多いと話し、爪研ぎとトイレは今のところは心配していないものの、ストレスや不安があるうちは完全に太鼓判を押せないのも確かだ。

そして、もし前向きに考えて頂けそうであれば、何週間かのお試しでお預けして、どうしても無理だったら引き取りに行きますとも言った。

家はそう遠くない。私の会社と自宅の中間くらいだ。ミッちゃんにも、移動に無理がかからないだろう。



お試し期間を「何週間か」と言ったのは、実は昨日こんな事があったからだ。

ある人の元から里子に行った仔猫が、戻される事になった。わずか4日間の「お試し」で。先住猫2匹がいる家らしいが、その2匹は決して抱っこさせないと言う。

そして、新しい仔猫は今までは抱っこも大好きな甘えん坊だったと言うのに、里親さんの家では怯えて子供の友達を噛んで、その親から苦情が来たと言うのだ。

今では子供達は怖がるし、「正直言って私も近づかれると怖いです」という事らしい。

しかも元々凶暴な性格の猫だったのかも知れないとまで言うし、先住猫が決してしなかった事(キッチンのカウンターの上までジャンプして食べ物を物色するだけの事だが)するし、カーペットの上で粗相をするので困り果てて返したいという事らしい。



アホかと思った。正直言って、こんなのが母親かと思うと情けない。元親さん以上に短気な私は、話を聞いて思わずカッとなった。

まだ新しい家に馴れず、怯えている仔猫を自分の目の届かないところでたくさんの子供達の遊び道具にしたり、わずか3〜4日の様子だけでその猫を「性格の悪い猫」と決めつけるような事を言ったり、しかもその言い草が自己弁護に満ちた都合の良いものばかりで、その裏に見え隠れするスノビズムのようなものが、何とも鼻についた。

相手の矛盾を突いてやりたい。先住猫の為にも、生き物を飼うという事がどれ程の犠牲が必要で、しかもその代償として遙かに多くの喜びを与えられる事か、ちゃんと気づかせたやりたい。

しかし言って判る相手ではないと感じたし、冷たいようだが時間の無駄だ。あっさりと、引き取らせて戴きます、という内容だけに留めるよう勧めた。



なかなか馴れなかったハナクソの子供達・・・それを月日をかけて辛抱強く接してくれて、今ではとても甘えん坊に育ててくれた宇野さん一家や西村さん、大川さん、クロ(エディ)の里親さん・・・・こういう人達との出会いに恵まれて来ただけに、感謝の気持ちを新たにした一件ではあった。



そんな事があっただけに、1週間かそこらでは「お試し期間」には短いと思ってしまった。明日、良いお返事があると良いのだが。

しかしいざお嫁に出すとなると、それはそれでとても寂しい。想像しただけで泣けてくる。想像しただけで泣けるのも、私の特技である。



ゴマは恒例の「お留守番オシッコ」をしてくれていたし、今は私が買ってまだ殆ど座っていない「楽ちん正座椅子」(別名「ゴマの爪研ぎ器」あるいは「殿さま椅子」)を占拠して寝ている。

他の子も、こうちゃんもみんな眠ってしまった。現在午前1時。明日は休みだし、午後に「とこちゃん・理子さん・貴ちゃん」に会いに行く予定があるだけなので、朝寝坊してやる!

2000年9月15日
とこちゃんと大崎さん

Sep. 15, 2000

昨日の「良い事」は取り消し。まだ伝えてはいないのだけれど、お断りしようかと思っている。

今日、電話で確認させて貰った。明日の午後なら何時でも・・・と言って戴いたのだが、ご主人は家をカリカリされるのではないかと心配していると言うし、5歳の男の子は「pre-人間」状態の腕白らしい。

家はあちこち開け放っているそうなので、外に出さない為には相当の努力が要るだろうし、猫嫌いなご主人や5歳のサルにはその為の努力が出来るだろうか?

いくらミッちゃんが大人しくて飼い易いとは言っても、いくら爪研ぎを用意して尚且つ爪を切っても、カリカリしないという保証はない。

されたが最後・・・では困る。5歳のサルが、もしミッちゃんのストレスになり粗相でもしたら、「だから言わないこっちゃない」と言われそうな気がする。



と言うのは、電話した時に奥さんはお留守でご主人が出たのだが、こちらが礼儀正しく挨拶しているのに凄く感じ悪かった。

怒られているような、尋問されているような口調だった。とても悪い事をしてしまった相手にお詫びの電話を入れたが、怒っていて取り合って貰えないような、そういう対応だった。

こういうご主人だと後で何か一悶着ありそうだと思ってしまった。勿論それだけでは人を判断出来ないのは承知だが、家族全員の協力が充分に得られなくては動物を飼うのは難しいと思う。

しかもミッちゃんが可哀想だ。明日、お断りの電話を入れようと思う。厄介払いしたい訳ではないのだ。うちよりも、もっと良い条件で幸せにしてくれる家を探しているのだ。



もちろん私が全部抱え込むのは良くない。今後、引き続き保護活動をして行く為にも、保護した猫は良いご縁を見つけて手放していくべきなのだ。

しかし今回は気が乗らない。人にあれだけ失礼な態度がとれる男性で、しかも猫嫌いときたら、何かあった時にはミッちゃんが叱られたりしたら厭だ。

こういう表現しか出来ないのだが、兎に角やめたい。引き続き、里親さんを探す事にする。

そしてお試し期間・・・などという中途半端なやり方は、やっぱり良くないと思った。馴れるまでに半年位かかる事もあるのだ。そしてもしも馴れないとしたら、そこは余程おかしな環境だとしか思えないのだ。

つまり、最初からその程度のチェックはこちらで出来るのだから、時間をかけて頑張って貰うようにするのが正しいと思う。ここは重要なポイントだと思う。猫は品物じゃない。心のある生き物なのだから。



さて今日は、とこちゃんの里親の理子さんの家で大崎さんと会った。

私が材料持参して料理をし、4人(うちは当然こうちゃんも一緒!)で食べる。美味しくて楽しいひととき。

しかし途中、不愉快な出来事があった。マンションの前に車を停めたので、理子さんが書いてくれた連絡先のメモをダッシュボードに置いてあった。

それを見て「車を退けて欲しい」と電話して来たマンションの住人がいたのだが、電話に出た理子さんが電話に警戒し過ぎたのか、間違い電話として片付けてしまったので、ちょっとした騒動になってしまった。

私は傍で電話を聞いていたのだが、「はい」「いいえ」「違います」という3つの言葉しか発せられず、何が話されているのかは全く推測出来なかった。

「どうしたの?」「間違い電話みたい」それで終わっていたのだが、食事をしている時、ふと理子さんが「もしかしたら私、とんでもない事をしてしまったかも知れない・・・」と言い出した。

それでやっと事情が解かって、現場に駆けつけたこうちゃんは、待てど暮らせど戻って来ない。30分以上経ち、いい加減心配になって行ってみようかと思い始めた頃、こうちゃんは笑顔で戻って来た。

「大丈夫」とだけ言ってニコニコしている。こうちゃんは、すっかり冷めてしまった食べかけのパスタを食べた。



しかし本当は、車を出そうとしていた男たちには罵倒されるわ、警察を呼ばれてしまっていたので警官には叱られるわ(幸いにも駐禁はとられなかったのが救いだった)、嘘のメモだったんじゃないかと疑われるわ・・・ひたすら平謝りに謝って、やっと開放して貰えたという事だったらしい。

理子さんも一緒に行って証言して貰えば良かったのに、優しいこうちゃんは一人で不愉快を引き受けてくれたのだ。そこまでの事だったと知ったのは理子さんのお宅から帰る道中だったので、後の祭りだが。



この出来事は、私の中にひとつの小さな胆石のようなものを残した。

理子さんを責めはしない、誰にでも勘違いというものはある。そうではなくて、思いがけず飛び込んで来た情報に対して、どう身構えるのか・・・という問題かな。

みんな少し警戒し過ぎているんじゃないかと思ったのだ。

私ならどう電話応対をしただろう?「そのメモにうちの電話番号が書かれているんですか?どんな車ですか?」という程度の言葉は発しただろうな。



とこちゃんは大きくなった。毛艶も良くて身体も丸くなった。大崎さんには捕獲器を1台渡して、又の健闘を誓ってお別れした。

2000年9月16日
さよなら、ミッちゃん

Sep. 16, 2000

実はミッちゃんは今日お嫁に行った。

あれから二転三転した。里親候補の方にお断りの電話をしようと思っていた矢先、先方から電話を戴いたので、正直な気持ちを申し上げた。

何よりも、ご主人があまり賛成していないのではないか・・・そして猫だから悪戯も爪研ぎもするだろうし、何らかのストレスで粗相する事も無いとは言えない・・・厄介払いしたい訳ではないので、充分納得し合って里子に出したい云々と。



ところが意外なお話を聞かされた。

ご主人とは半年前から別居中で、離婚も成立しているという事だった。

小学4年生のお姉ちゃんは、しっかりしていて我慢強い分、離婚や鍵っ子の寂しさが負担になって精神的に不安定になっていたそうだ。カウンセリングも受けていると言う。

それが今度猫を飼うという事になって、それだけでもとても明るくなって楽しみにしているそうなのだ。女の子の名前を5つも6つも考えて、近所の人にも「おばちゃん、今度うちも猫を飼うんだよ」と言っていたらしい。



私はそれを聞いて胸が詰まった。そしてミッちゃんとトイレとお気に入りのバスタオルとおもちゃを車に乗せ、その方の家に向かった。

もし別れたご主人が居て何かしらネガティヴな事を言おうものなら、タンカ切って連れ帰るつもりでいた。こうちゃんにも「その時は、こうちゃんからもバシッと言ってね!」と念を押しておいた(何しろ優しくて感じ良い人だからね)



しかし家に居たのはお母さんと子供達だけで、ミッちゃんを見るなり「かわいいーっ!」と言って大喜びしてくれた。

家は予想していたよりも広くて、2階のお姉ちゃんの部屋をミッちゃんの部屋にしてくれた。子供達は今ではお母さんの寝室(元々は夫婦の寝室)で寝ているそうなので、そこは今後ミッちゃん専用にしても大丈夫との事。



お姉ちゃんは、春香ちゃんという。春香ちゃんは、私の言う「猫を飼う時の注意」を、ニコニコしながら私の目をじーっと見て聞いてくれた。

そして家族と共にペットフードショップへ行き、缶詰とトイレの砂を買い、私たちからのプレゼントとしてコンテナ型のトラベルキャリー(ハウスとキャリーが兼用出来るようなもの)を買った。



家に戻ってから、近くの動物病院にお母さんと春香ちゃんも伴って行って、今までの獣医さんで受けた治療や検査の申し送りをしてから、ワクチンを接種して貰い(何しろ急だったので、ワクチンまだだったのだ)、凄い雷雨の中を里親さんの家に連れ帰った。



ミッちゃんには、「モコちゃん」という名前が付いた。しばらくはベッドの下に隠れていたけれど、自分から出てきて春香ちゃんにボンボン(持参した、ミッちゃん一番のお気に入りのおもちゃ)で遊んで貰った。

明日からは、判らない事や不安な事があればカワグチさんの会社に電話しなさいと言い聞かせ、私も当分は毎日6時に電話をするからね、と言っておいた。



春香ちゃんはとても理解が早く、ドカドカと走り回る弟(サル)に「走っちゃ駄目よ。静かに歩きなさいってば」とお姉ちゃん振りを発揮していた。

お母さんに対する思いやりもある娘で、台所で大きな音がしたかと思ったら、さっと立って「どうしたの?」と聞きに行くような娘だ。

そして「モコちゃん、モコちゃん」と静かな声で呼びかけて、安心したモコちゃんはたちまち部屋でリラックスしていた。



半日一緒にその家族と過ごし、色んな話をして、そして帰って来た。

帰り道、少し遠回りして鶴見でハナクソにエサをやりに行ったのだが、ひどい土砂降りと雷で、野良猫一匹姿を見なかった。



みなさん、ミッちゃんの事では色々とご心配をお掛け致しました。そして、いつも応援有り難うございます。

ミッちゃんはきっと幸せになれると信じています。私が毎日フォローし続けます。もう大丈夫・・・と思える時まで。春香ちゃんの心の問題も、モコちゃんがきっと良い結果を出してくれると思います。

2000年9月17日
ジーコ

ウィンク

Sep. 17, 2000

いつまで続くのか・・・と思った雷雨だったけど、今日の午後になってようやく治まってきたようだ。

今日は6時間も寝られた。と言うより目が醒めなかった。



ミッちゃん・・・じゃないモコちゃんの様子が知りたくて春香ちゃんに電話したら、ミッちゃんが元気がないようなのだ。昨夜はご飯を食べてウンチもしたのに、今朝はあまり食べずにぐったりしているとの事だった。

でも既に獣医さんにも相談してくれていたし、獣医さんも様子によっては連れて来なさいと言ってくれているようなので、夕方まで様子を見て、また食べないようであれば私も行ってみようかと思う。

今まで風邪気味だった時も食べない日はなかったので、とても心配だ。

ワクチンのせいで熱があるのだろうか?疲れたのだろうか?モコちゃん頑張って!



昨日電話を戴いた日吉でエサやりをしている人と会って、里親探しの為の写真を受け取った。

長年エサをやり続け、昨日の凄い雷雨の中で野良猫たちが、足にしがみついて怯える姿を見ていて、やっぱり野良では大変過ぎると思って電話をくれたらしい。

仔猫ではないので里子にですのは難しいのかも知れないが、何もしないうちから諦めていても駄目だ。ミッちゃんの例もある。



ポスター作りも引き受けた。



写真を受け取ったその足で、椋ちゃんに爪研ぎと首輪を届けに行った。椋ちゃんの艶々の黒い毛皮には、鮮やかな水色の首輪が良く似合っていた。



こうちゃんが春香ちゃんに電話してくれた。夜はちゃんと食べて、ウンチもオシッコもしたそうだ。良かった!

春香ちゃんの声も、大きくて明るかったと言う。安心して涙が出てきた。西村さんにも心配させたので直ぐに電話で知らせようと思ったが、ふと思いついて又もこうちゃんに電話させる。

「今、警察に居るんだけどね・・・飲酒運転で・・・身元引受に来て貰いたいんだけど・・・」と嘘を言わせる。こうちゃんは演技が上手い。間に受けた西村さんは、とても驚いたようだ。ごめんね。



ミッちゃんのケージを畳んで片づけた。狭いはずの部屋がガランと広く見える。昨日までここにいたのだという感傷が、またこみ上げてくる。

でも感傷はいつかは薄れて、喜びだけが記憶となるのだろう。

2000年9月18日
アイン

やっと気が済んで

Sep. 18, 2000

先程ようやく書き上げた「猫雑記」だったのだが、写真のキャプションを入れた途端にフリーズした。しかも再起動もしない。強制的に電源を落とし、例の憎らしいメッセージと共にスキャンディスクが起動するのを眺めていた。

もしや奇跡が起こって保管されていたら・・・と期待したが、当然コンピュータに奇跡は起こらなかった。



3連休明けで出社すると、いきなり地獄の使いが私の机の上で待っていた。

勝手な締め切りを設けた仕事の依頼だ。喩えてみれば、書き下ろしの長編小説のような仕事である(ちょっとおこがましいけどね)

しかも、その合い間に連載小説を3つ4つ書きながら、読み切りの短編を幾つも書き、他にも雑文を書き散らかす中で、校正も割付も装幀も全部自分でやれと言われているような地獄である。

いつもの事ながら一方的な依頼に腹をたてながら、せっせと命を削る。この表現で、如何に私がムカムカしていたのかがお判りでしょう?



それはさておき、ミッちゃん改めモコちゃんである。

夕方6時になるのを待ちかねて、春香ちゃんに電話を入れた。

「どう?」と尋いてみる。「うん。もう全然だいじょうぶ。ご飯もいっぱい食べたし、トイレもちゃんと出来た」春香ちゃんの声には力があった。

「すごいね。じゃあ、もうずいぶん馴れたのかな?」と言うと、「うん。すごく甘えるし、いろんなとこ舐めてくれて嬉しい」明るい声で答えてくれた。

良かった!ミッちゃんは何かしら琴線に触れるものを持っていると感じていたが、見事に春香ちゃんの心を掴んだようだ。いっぱい甘えて、春香ちゃんと一緒に幸せになってね。



さて、うちの甘ったれ達は・・・今日は、野良猫の里親募集のポスターをエサやりの福沢さんに届けたりして帰りが遅かったにも拘わらず、ゴマはベッドでオシッコしていなかった。

偉いね、ゴマ!

アインは、さんざん強引に抱っこして更新の邪魔をしていたのだが、ようやく気が済んだとみえてご飯を食べに行った。そしてベッドで「可愛いでしょ?」をしている。

はいはい、可愛いわよ。あんたがミス・ワールドだと思うよ、少なくともママはね。

2000年9月19日
ゴマ

オシッコして反省?

Sep. 19, 2000

里親探しのお手伝いをする事になった日吉の公園の猫たちは、実はエサやりの人達のうちの一人が置き去りにして行った元飼い猫と、その子が産んだ仔猫たちだと知った。唖然とした。

バブル崩壊で家を売った為に、引っ越し先には連れて行けずに猫を捨てたらしい。今回私が接触している人の説得で、何とかエサやりには通ってくれるようになったと言う。



この話を聞いたのは、今回の里親募集の仔猫が既に生後6ヶ月と知ったものだから、うち2匹はメス猫だしそろそろ発情が来てもおかしくないと心配になって、里親探しも懸命にする一方で避妊手術が必要なのではないかと言いたくて電話をしたのだ。

しかし、あまり気乗りではないようだった。あと2ヶ月は猶予があると思うとか、里親さんが決まったら手術して1週間入院させておけば、人恋しくて穏やかな猫に性格が変るものだとか、人間の都合で女の子でなくならせてしまうのは可哀想だとか・・・そして経済的な事情も言っていた。



母猫が仔猫を産んで育てる間どれだけ苦労するか・・・そして年に何度も妊娠する事がどれだけ身体をボロボロにさせるか・・・。

更に避妊手術しないでいるメス猫に非常に高い確率で乳ガンが発生する事実・・・仔猫と思っていた猫がまた仔猫を産んでしまったら、ますますエサやりがきつくなるばかりか、情のわいてしまった猫達が寒さや雨に弱っているのではないか等の心の痛みも多くなるのだ。

そういう事を少しずつ話してみた。兎に角、エサやりの仲間(と言っても、その人と合わせて二人きりなのだが)に相談してみると言ってくれた。



どうも、ネックは経済的な事のようだ。相手には子供が二人いてお金がかかるから、エサ代もあまり出せないのだと言っていた。

そりゃあ事情は色々あるだろう。そして価値観も多様なのだ。レジャーやオシャレにはお金を使えても、たかが猫(!)には出し惜しみする人もいるかも知れない。

こうちゃんにこの事を言ったら、お金はうちで出したらどうかと言う。私も、最悪はそれでも良いと思う。ぐすぐすしているうちに孕んでしまって、お腹の仔ごと始末するような結果を選ぶよりはずっと良い。

うちはレジャーもおしゃれもしないでかなり倹約しているし、私が4日働けば2匹のメス猫の不妊手術代になるの。そして不謹慎かも知れないが、お金だけで済む問題だったらむしろ楽なのだ。



こういう科白は、とてもイヤミだとは解かっている。私たち夫婦だって全く楽ではない。楽ではないからこそ、今もこれからも外で働き続けるしかないのだ。

だけど保護活動・里親探し活動をしていて本当に大変なのは(貧乏な我々ではあっても)実はお金の問題ではないのだ。

それは、最悪貰い手がなかった場合は自分で飼う覚悟の上で、家で預かりをする事だ。お金で済む事だったらまだマシなのだ・・・とつくづく感じている。

勿論、お金も有り難い。実際、今年は随分と蓄えを減らした。爪に火を灯すようにして貯めたお金だった。でも、それは惜しくない。自分他との価値観に合った使い道だったから。



さて、どう転ぶのか。そして私はどうするのか。今度の事だけでなく、世界中にいる野良猫全てを救う事など出来やしないのだし、稼ぎの悪い我々が出来る援助もたかが知れている。

目の前の1匹から・・・いつもそう思ってやって来た。

地域で心をまとめて行く事がどれ程困難かは、諸先輩の経験を聞いているだけでも良く解かる。これからしようとしている事が、今まで個人で出来る範囲を精一杯やって来たのとは全く質の違う問題を孕んでいる事を、現実の事として感じ始めている。



しかし地域猫活動も、保護活動も、どちらも欠けてはならないものだ。不幸な野良猫を減らす為には。

人間が手を入れて猫が自然のままに繁殖するのをくい止めようとするのは、確かに人間の奢りかも知れない。私もいまだに悩む事がある。

しかしエサやりがいなければ、生き続けて行けない猫もたくさんいるのだ。

ではエサやりがいなければ野良猫が減って、近道なのだろうか?堂々巡りで出口がない。どこかで線を引いて、誰かがが判断するというリスクを負わねばならないのだ。

それは自分の都合に合わせるのではなく、出来る限り猫の立場に立って判断するべきものだ。せめて、それだけは守らなくてはいけない。



私の場合はエサをやる、やっているからには自分の責任のある猫である、だからその猫が少しでも幸せになって欲しい。

ハナクソが私のモデルケースだ。仔猫たちは全員、良い里親さんに貰って頂けた。ハナクソは避妊して野良に戻した。本当は家猫にしてやりたかった。しかしそれが叶わず、エサやりを続けている。それも辛い決断だった。



今、ハナクソのエサ場に三毛猫が来ている。まだ孕んではいないようだ。今のうちに捕獲して、手術してやりたい。

「そんな事、猫自身は望んでいないと思いますよ!」そう言う声も聞こえて来る。

しかし、これから寒い季節に向かう中での出産と子育て・・・仔猫の生存率も低いだろう。苦しんで死んでいくのは可哀想だ。

だから、捕獲出来るかどうか努力はしよう。



さて、今日のモコちゃん情報。

春香ちゃんは、昨日よりも更に元気な声で話してくれた。「ちょっといたずらしちゃったけどね」

おや、どんないたずらだろう?

「水をこぼしたり、トイレの砂を散らかしたりしてる」ははは、そりゃその程度はやるわよね。

毎日電話しよう。春香ちゃんと友達になるのだ。春香ちゃんはモコちゃんのお母さんなのだから。



そしてゴマのオシッコ情報!今夜はしていました。実は、今朝もしていました。私のパジャマのズボンも毛布も、防水シーツもびしょ濡れでした。

留守中も大量で、よくもまあ小さな身体で一杯出るなあ・・・と感心しました。おしまい。

2000年9月20日
ミュウ

丸々

Sep. 20, 2000

昨夜は早く(12時半)寝たので、今日は随分と身体が楽だった。このところずっと3時間睡眠が続いていたので、幾ら基礎体力のある私でもそろそろ限界だ。

今週もまだあと2日働くのだから、今夜も程々で寝るつもり。目標は5時間睡眠。ちょっと無理かな?



昨日話題にした「エサやり」さんと、また電話で話しをした。避妊はしたいと思うと言ってくれて、少し安心した。但し、費用の問題は常につきまとうのだ。

協力も申し出てみた。遠慮していたが、今後の事も話し合って協力態勢を作りたいので、是非少しでも協力はさせてもらおうと思う。



しかし、こちらでも捕獲予定の猫がいるのだ。ハナクソのエサ場に時々現れる黒い顔の三毛を、そこから少し離れた場所で見かけた。

今朝は勇気を出して、その近くの飲み屋(殆どバラックなのだが)に声を掛けてみた。

朝早なので果たしてどうかな・・・と思ったが、どうやらそこで暮らしているらしい。朝食の最中だった。

事情を説明して、飼い猫ではない事も確認した。そして春には出産していて、生き残った仔猫がいる事も知った。

餌も時々与えているらしい。でも毎日という訳でもないようだ。

クルマに缶詰を取りに行って10個ほど渡し、「これもあげて下さい」とお願いする。エサをやるのを容認して貰えたので、そこでもこれからは与えようと思う。

やはり縄張りがあるらしく、後から迷って来た仔猫はいじめられてエサが食べられずにいるという事で、ゴリンゴリンに痩せていた。エサがたっぷり有りさえすれば、いじめる事もしないだろう。

先ずは一歩前進かな?

あとは次の発情が来ないうちに、捕獲して手術してやりたいと思う。こう宣言して自分を追い込まないと、本当はしんどいのだ。

自宅の近くでもないし、知り合いもいない。飲み屋と駐車場とワンルームマンションばかりの駅近くの路地裏。住民の顔が見えてこない。今度、私に気がある(?)煙草屋の爺さんにも声をかけてみようかな。カートン買いのお得意さんなのだし。へへっ。



西村さんが是非協力させてくれと言ってくれているが、まだデビルだった頃の椋ちゃんを引き受けてくれて、あれだけに甘えん坊の可愛い家猫に仕上げてくれただけで、もう彼の協力は充分に頂いたと思っている。

もし気が済まなければ、捕獲の時に一緒に来て貰おうかな。手の数は多いほうが良いし、ボディガードにも見えるだろう。こうちゃんでは、ちょっと細くて弱く見えるんだもん。

(本当は俊敏で、やたらと殴られるような事はなさそうだが、なんせハッタリが利かない容貌だと思う。「白いミイラ」だから)



私の経済的な問題に関しては、確かに収入を上回るほどの精力的な保護活動をしていれば別だろうが、今はバランスをとりつつやっているつもりだから結構大丈夫なのだ。

ある人は海外旅行やブランド品、エステやお洒落が趣味かも知れない。そして、私の趣味などより遙かに多くのお金を使っているかも知れない。私は旅行もお洒落もエステもブランド品も興味ないから、その分お金が浮くという訳だ。



価値観の違う人には私が猫達に使うお金が考えられないのと同じで、私もそういう人達の金遣いは理解出来ないのだから、同じ事だ。

猫は趣味・・・そう思えば、趣味にお金がかかるのは仕方ない。

命あるものを「趣味」だなんて言うのは不謹慎だ・・・なんて突っ込まないで下さいね。そういう発想の方法をして前向きに考えるようにしているんだから。

まだパソコンやクルマを持つ余裕があるのだ。猫にだって使うさ。元気で働けるうちは大丈夫。収入以上には使えっこないのだ。借金までする私じゃない。

だから皆さん、どうぞご心配なく。こうちゃんと私で価値観が一致しているから、そして二人とも余計な事にはお金を使わないから、全然オッケーです。

むしろ今度発足させた《猫の手倶楽部》の基金に早くお金を貯めて、私などよりもっと頑張っている人にカンパしたい。綺麗事じゃなくてね、私は世話焼きなんです。



さて、モコちゃん情報。

春香ちゃんに「元気?」と尋くと「うん、元気!」と確かに元気な声だ。「春香ちゃんが元気だね!」「うん。モコちゃんも凄く元気!」

そしてモコちゃんは、お気に入りの毛のボンボンをどこかに隠してしまったらしい。おもちゃの先っぽがなくなっちゃったんだ・・・と春香ちゃん。よし、オバチャンが週末に買って行ってあげるからね。待っててね。



そしてゴマさま速報。今日はセーフ。トイレの手前の方に大きなオシッコ玉があった。きっとゴマだ。良い子だねえ、ゴマちゃん。明日の朝、ママにひっかけないでよね。



そしてアインは例によって強引に抱っこして邪魔をしているし、ジーコは控え目だし、ミュウは太っている。殆ど真ん丸。目も真ん丸。可愛いねえ。

2000年9月21日
ジーコ

アインにおべっか

Sep. 21, 2000

誉めたばかりだったが、ゴマはこうちゃんが寝ていた布団でオシッコした。

これで又、布団を洗ってさっぱり爽やか。チッチのお陰で布団洗いを敢行した真紀ちゃんと一緒だね。ありがとね、ゴマちゃん(とほほ)



朝晩が涼しくなって来たせいか、ジーコも夏の別荘から引き上げて、アインに甘えたりしている。

甘える手順としては、まず顔や耳の中を舐めて、おべっか使っている感じだ。猿山のボスに近づく若いサルと一緒だね。やっぱり弱いのかなあ、ジーコの立場は。



ミラーサイトを持とうかと思っている。今なら好きなユーザーIDが貰えるという事で、無料のサーバースペースを借りておいた。そして見事(?)《cats_eyes》のIDでURLが貰えた。これも可愛いかも?!

しかし何しろボリュームが凄いので、良く頭を整理してから効果的に使いたい。全部を常にバックアップしておくのか、それとも部分毎にそちらを使うのか・・・

こうもディレクトリが細かく分かれていると、ああ面倒くさい!やっぱりやめた!ともなりかねないので(何しろ気が短いので)、よく考えてちゃんと意義ある手間をかけよう。この件に関して良いご意見があったら、是非お聞かせ下さい、特に●シ△ラさん。
2000年9月22日
ゴマ

ウィンク

Sep. 22, 2000

里子希望に比べて、里親募集の掲載希望の方が圧倒的に多い。

いずれも切実な事情があるのようなので、いちいち思い入れしてしまう私は辛い気分だが、どこの子も同様に幸せになって欲しいから、精一杯お手伝いしたいと思っている。

そして、是非里親さんになろうというお気持ちのある方は、一度少し大きくなってしまっている猫にも目を向けてやって下さい。

仔猫のうちなら懐くからと言うけれど、大人の猫でも必ず懐きます。そしてその感動は、仔猫以上のものがあります。

お留守番の多い家庭では、あまり小さな仔猫よりも、むしろある程度大きくなっている猫の方が安心な面も多いのです。4ヶ月、6ヶ月という仔猫もたくさんいますので、是非考えてあげて下さい。



やっかいな図面が今日上がって、心おきなく明日は休めそうだ。眼精疲労からくる吐き気との闘いの1日だった。お昼休みなんか、13分しかとらなかったんだぞ。

食べてすぐ始めたら、すぐに胃の後ろが痛くなった。だけど続ける。

ひたすら続けていれば、いつかは終わる・・・そう、その通りだった。出力して担当に散々恩に着せて渡し、やっと帰路に着く。

駐車場まで行くと、かかりつけの早川医院の先生が駐車場の操作パネルの前に居た。「どうやるのか忘れちゃって、5分もこうしているんですよ」と笑っていた。変な医者だ。

凄く頭が良くて、アメリカの病院や大病院でのキャリアもあるくせに、あまり仕事の意欲がなくて、好きなパソコンばかりいじっていては、その月の保険請求が間に合わないという人だ。

私が病院に行くと「今日は何しに来たんですか?」と尋く。

「手首が痛いんですけど。」と訴えても、「で、どうして欲しいんですか?」等と平気で言うのだ。

湿布薬をくれと言えば、くれと言われればあげますけど腱鞘炎は治りませんよ、と平然と言う。

そして、そんな事より昨日このパソコンを買ったんですけど・・・と延々とおしゃべりが始まる。

北杜夫をご存じだろうか?外見もしゃべり方も良く似ている。駐車場は2台分借りていて、週末には50年代のトライアンフで帰って行く。

「明日は雨ですよ!」と言ってやった。アカの兄弟のクロは、この先生が貰って行ってくれたのだ。



さてさて・・・今日は9月22日。あっと言う間の1年でした。去年の今日は朝から雨で、翌日は台風だった。

ゴマは、ちょうど今頃うちに連れて来た。小さな女の子ばっかり産んで、懸命の子育てが始まった記念すべき日だ。

チッチ、チコ、モンちゃん、トラちゃん、みんなお誕生日おめでとう!ますます幸せにね。

あんた達のママは、元気で我が儘一杯、今日もオシッコ全開!でも、とっても良いお母さんだったのよ!

2000年9月23日
アイン

ミュウとお尻をくっつけて

Sep. 23, 2000

昨夜も決して早くは寝なかったので、今朝は朝寝するつもりでいたのだが、早朝から電話でたたき起こされる。

1階の舅からだった。なにやら訳の判らない事を言っては哀れ気な声を出している。そして「何としても歩けんのだ・・・クルマで医者に連れて行ってくれんか・・・」と訴えるのでパジャマのままで下りて行くと、どうやら昨日虫に刺されたらしく手首のところが痛痒いと言っう。

明け方から「死ぬ」と騒いで、姑を起こしたらしい。蚊ではなくてブユにでも刺されたのだろう。キンカンを塗ってやり、保冷剤で冷やしてやる。今度は冷たい!と死ぬ騒ぎだ。



兎に角大袈裟で気が小さい人なので、何かと言うと「死にそうだ」と騒ぐ。今日は祝日だから病院は休みだと言うと、行かない事には判らんだろうと言う。

絶対に人を信用しないで、医者がくれたクスリだって何度も電話しては確かめるのだ。電話をかけられるから始末が悪い。

もうあちこちの病院で有名な「迷惑爺さん」なのだが、一番困っているのは家族なのだ。精神病院にも入れて貰えない精神の病気で、今年はもう散々な目に遭ってきた。(私の時間を返せ!)



だけど「そんなに死にそうな位で歩けもしないのだったら、とても食事には出掛けられませんね!」と言って誕生会は中止にした。

やった、ラッキー!

この金のない月末に、そんな事したかぁないのだ。外食して昼間から酒飲んで・・・そんな金は、野良猫の避妊手術にまわした方がいいに決まってる(あくまで自分の場合はですけどね)

だいいち時間も勿体ない。冷たい嫁のようだけど、この世話好きの私に冷たくされるのは余程の人だという事は確かだろう。



寝直そうと思ったが、すっかりカッカして血圧が上がり、そのまま時間を有効に使っている。

ハナクソのエサやりと野良用フードの買い出し、モコちゃんのおもちゃを買って送り、夕方はサッカーが始まる前に公園のエサやりの様子を見て来よう。早起きは三文の得。結果、じじいに感謝かな?



オリンピックの放送を民放で観ていたら、間に入るCMで気になるものがあった。

日本のゼネコンだと思うのだが、森林再生の為にニュージーランドで植林をしているとアピールしていた。こんな広告料の高いだろう番組にCMを流せる程の企業力のある会社が、どうして日本の自然破壊にもっと努力出来ないのかと不思議になった。

ニュージーランドで植林も結構だが、日本で木を切り尽くしての事じゃないのか?だったら、日本の森林を守活動をしています・・・というメッセージを流せる企業であって欲しいと思う。

ニュージーランドで植林しても、育てば切り倒すのだろう?コストパフォーマススを考えてのニュージーランドなのじゃないのか?

何か釈然としない、すり替えの偽善のような気がしてしまった。



署名活動をしてみて感じたのは、単に署名の数が集まれば良いというものではないという事だった。たった一人の意見でも、国のトップの心を動かす事は可能だと思う。

先日観たTVでも、カナダの12歳の少年が首相を動かした事実(「フリー・ザ・チルドレン」の誕生秘話だったと思う)を紹介していた。

善意を「偽善」とか「スタンド・プレイ」と批判するよりも、自分の次元では何が出来るのか、そういう事をもっと考える余裕が人間一人一人に欲しい。

生活が楽ではない人たちに限って奉仕活動をしていたり、動物の保護活動にも努力している事が多いのに気づく。

人の価値観は変えられないだろうが、少し何かを我慢する事で生まれた余裕を、もっと弱い立場の人や動物、自然環境の為に使えないものだろうか?



本当は私はもっと過激な考えの持ち主で、小学生の子供(「ガキ」と呼んでいたのです、スミマセン)に海外旅行なんかさせる余裕があるのだったら、困っている人に寄付しろよ!と言いたいのが本音だ。

しかし私も大人になった。正しいと思っているのは自分だけじゃない。それに気づいた訳だ。だから敢て、こう言いたい。

「あなたが今、経済的に恵まれているのは、あなたの努力もあったかも知れないけど、運も良かったのです。その事に感謝して、どこかにその感謝の気持ちを送って欲しいと願います」

2000年9月24日
ミュウ

デスクの下

Sep. 24, 2000

昨日のサッカー(アメリカ戦)で、私たち夫婦も燃え尽きてしまった。

勝てる試合を落とした原因は、最後のPK戦ではない後半のファウルでのPKが全てだ。中田のせいじゃない。中田さん、気にする事ないからね。あのジーコだってバッジォだって、重要な局面でPKをはずした事があるのだから。

貴方の価値には何のケチもつかないと思っているからね。これからますますスケールの大きなプレイヤーとして頑張って!



そんな事があったので、こうちゃんが珍しくインターネットで中田のオフィシャル・サイトを覗いてみると言う。流石に当日ではまだ結果もコメントも載ってはいなかったが、ついつい激励のメールなど書いてしまった。結構ミーハーかしら。



今日のお出掛けは、ハナクソのエサやりだけ。日吉の公園猫の捕獲予定は、エサやりさんに昨日の朝電話で相談したが、月曜の朝にしたいと言う。

野良だったら1万円で手術してくれる獣医が、岸根公園の近くにいるので猫のMさんが紹介してくれると言ってくれたのだが、手術後すら家に置けない人達なので、1週間の入院をさせて毎日付き添いたいから、遠くては駄目だと言うのだ。

日吉の獣医(うちもお世話になっている良い先生だが)では、メスの不妊手術は2万5千円する。大和まで連れて行ければ、5千円のところがあると聞く。しかし確かに遠いと連れて行くのも大変だ。地域に、野良猫に協力的な獣医がいるといないとでは大違いだ。



ジャイアンツ、ペナント優勝おめでとう!!

もう9回裏まで4−0で負けていたので、今夜も決まらないだろうと思っていたのだが、素晴らしい逆転劇。よかったよかった。こんな事でもなければ、オリンピックですっかり霞んでいたのだ、プロ野球は。

という事で、今夜はおしまい。ほくほく。
2000年9月25日
ジーコったら・・・

Sep. 25, 2000

久々で、お弁当を作って出社する。1食380円の仕出し弁当も飽きたし、少し節約しようと考えてのだが、コンビニでお菓子を買い込んで散財。馬鹿みたい。

しかし秋ともなると、新製品のチョコレートが色々と出るのだ。子供を叱れないな、こういう大人は。



髪がすっかり伸びてしまったが、なかなか切りに行けない。何故なら私がケチだからだ。高い掃除機は買うくせに、こういう事にはお金を惜しむ。しかも時間も惜しい。尚且つ、美容院というところが嫌いなのだ。

ずーっと鏡の前に座らされて、何年分も自分の顔を見るような気分だ。しかし流石に長すぎる。ああ、面倒くさい。髪の毛なんて生えていなけりゃ楽なのに!(ハゲで悩む人もいなくなる)



動物虐待や動物実験の事実は、知る度に辛くなる。では、知らないでいれば良いのか?そんな事ではない。しかし古い日本人の気質の中には、大きな力に逆らう事を良しとしないような、自分だけが目立つ行動をとるのを避けるような「村意識」があるのは確かだ。

そう・・・やたらな事をすると社会の中でやりにくくなると思うからだ。そういった事なかれ主義に対して大声で呼びかけて対抗しようとすれば、大抵が過激な活動となる。

見ないふりをして(あるいは見ないで)自分や身内が難なく通過出来れば良いとは到底思えないし、かと言って声を張り上げる事が相手の心に声の届く早道とも思えない。では、私は何がしたいのだろう?



私にとって何が辛いって、無邪気なものを傷つける事ほど辛い事はない。人間相手だろうが、動物相手だろうが、それは同じだ。信じて疑う事をしない相手を裏切るような事だけは、私は絶対にしたくない。



うちの子たち・・・この子たちも、絶対的に私を信じて頼り切っている。時には、思い通りに出来る召使いだと思っているんじゃないかと思う事もあるけれど。

いつかはお別れするのだと思うと、想像しただけで泣けてくる。私の腕の中で、最後まで求めるだろう。甘えさせてくれる事を、もっと愛して貰う事を、苦しみから救って貰える事を。

その日が永遠に来ない事を願って、今を精一杯愛するのだ。それしか出来ない。



それにしても、私がこんなにシリアスになっていると言うのに、ジーコってばアインに足を乗っけてぼけーっとしている。もしかして馬鹿か?

2000年9月26日
ゴマ

またも殿様椅子の上

Sep. 26, 2000

昨夜は、とんだ時間を食ってしまった。ハナクソの子供捕獲の時にお世話になった「猫のMさん」からの依頼で、ある家を調べる事になったのだ。

先ずは住宅地図で指定の番地を調べたが、そんな住居表示はない。電話は不通になっていた。勤務先は不明。それで、現地に行ってその番地の周辺で聞き込みをする事になったのだ。

しかしベテランのMさんともあろう人が、気のすすまなかった相手に裏付けをとらずに大切な仔猫を渡してしまったのは、何という失敗だろう。

心配な相手の場合、相手の家まで届けるのが原則なのだ。

「騙したとしたら、どういう目的だったと思います?」と尋かれて、最悪の事を考えてしまった。

仔猫は換金性があるのだ。でも万に一つの良い可能性を信じて、週末にはそこへ行ってみようと思う。Mさんは運転が出来ず、しかも家の猫が今病気で苦しんでいるらしい。つい、「私が行って来ますから!」と言ってしまった。

土曜日にでも、助手のニシムラを伴って探偵ごっこに出掛けよう。

気の重い事だが、Mさんに対しては言うべき事もあると思うので、ここは出来る限りの事をやってあげたいと思う。



里親探しの活動には、改めて思い責任が伴うものだと痛感する。命を扱っているのだ。「扱う」などとは言いたくはないが、小さな命の為に奔走しているのだから、最後までちゃんと見届けないといけない。

そして里親さんの選び方に基準があるとすれば、それは物理的な条件ではないと信じている。Mさんに言いたいのは、まさにそこなのだ。

「持ち家で専業主婦のいる社会的地位のある家庭」が最高だとは、決して言えない。先日もここで書いた一例のように、時間やお金に余裕のある人の親でさえも、心に余裕がなくて人間本位な考え方しか出来ず、たった数日で「性格の悪い猫」などと言って返して来る、しかも自を正当化するのに必死で反省のかけらもない人もいるのだ。

一人暮らしの男性は、どこでも里親さんとして嫌われる場合が多いと聞く。しかし、大切なのはやはり人柄だ。

若くても、貧乏しても、借家でも、お留守番が多くなっても、人間性に希望のある人は猫も幸せに出来ると思う。

社会的な地位など、この場合糞食らえだ。そういうもので人を判断したら、絶対に間違う。茶髪の若者でも、命を大切にする事を知っている人はたくさんいるのだ。

恩ある目上の人にどこまで言えるか判らないが、私もMさんも、自分の世界が全てではない事、自分の価値観が全てではない事を肝に銘じなければいけない。

そして大人と言われる世代にも、当たり前の事が出来ないまま生きてきた人も多いのだ。

当たり前の事・・・それは弱いものに優しく、自分が今あるのは当然の結果ではなくて「恵まれていただけなのだ」という謙虚な気持ちだ。

それを忘れた奢った人間にこそ、苦しい試練を与えて欲しいものだと思う。神様、どうぞ宜しく。そして小さな命が、どうぞ無事でいてくれますように。

という事で、Mさんと何度も長いやりとりをしていたものだから、《Catpeople Net Magazine》の更新では、書簡の返信が全く書けないという結果に終わってしまった。

2年目に入ったばかりの日に何とも悔いの残る事だが、そもそも9時に帰宅して5時間は更新作業するとしたら、それ自体無理もあるのだ。

これも仕事だから・・・と思って頑張っているが、確かに大変な労働だ。しかしチャレンジ目標があるという事は、私の人生が楽しいものになっているのだ。そういう人間は、苦労が好きなのだと思う。

変態ですか?
2000年9月27日
ミュウ

だらだら

Sep. 27, 2000

ミュウに闘いを挑んだゴマは、いつもながら早くて強いパンチで先制攻撃を仕掛けていたが、ミュウがだんだんと本気になって組み伏せてしまったらシャーともキャーともつかない声を上げて、とうとう逃げ出してしまった。

後を追う巨体。しかしミュウはすぐに息切れして、久々で咳き込んでしまった。

そうだった。ミュウは慢性の肺炎持ちだったのだ。過激な運動は禁物だ。このところ調子が良かったのでつい忘れていたが、思い出してプロポリスを飲ませた。

ついでにアインにも。以前ほど嫌がる様子はなかったのは、日々吸うプロポリスの匂いに慣れているせいだろうか?



実家の父親も肺に問題を抱えていて(肺繊維症という)、身体を動かすと呼吸が苦しくなり、咳がひどくなる。以前は煙草もたくさん吸っていたのに、流石に苦しくて吸えなくなり止めて久しい。

もう一族の中では実家も川口の方も併せて、喫煙者は私だけだ。肩身の狭いこと。

その父親は、自分の代で柔術の道場を建ててお弟子さんをたくさん持つ館長だ。子供心にも、自分の父親が誰よりも強いのは誇らしかった。

自分で技を開発するほどの研究熱心で、体も大きいがとにかく技の切れ味は他の追随を許さない。大の男が、柔道などよりもっと派手に父親の手首を中心に弧を描いて宙に投げ飛ばされるのは、見ていて気持ち良かった。

その父親も、もはやあまり動けない状態になってしまった。強い男も病気には勝てない。アンディ・フグの死にも同じ事を書いたっけ。



父親ともこうちゃんとも、勿論可愛いミュウとも、いずれは永遠のお別れをする時がやってくるのだ。

それだけが恐い。あとはなーんにも恐くない。貧乏も嫌がらせも「来るなら来い」だ。しかし働いている限りは食べられない程の貧乏は来ないし、嫌がらせは皆無だ(これから来るかな?)

病気も恐いけど、生きてさえいれば良い。



昨夜、春香ちゃんから電話を貰った。「モコが壁を引っ掻いちゃうんだけど、どうすれば良い?」という相談だった。先ずは、爪を切ってあげてみてと答える。

上手に切れるかな?西村さんですらあんまり切っていないみたいだし(爪切り買えよ!いつまでも人間用じゃ駄目だよ!)、爪切りに慣れさせないと人間も猫も苦労するからね。



Mさんから里親(?)さんと一緒に撮った写真が届いた。可愛いキジトラだ。厭な気分を飲み込んで、週末には調査に出掛けよう。

神様!
2000年9月28日
アイン

パパ抱っこでうっとり

Sep. 28, 2000

寒くて、明け方4時に目が醒める。

ちょっとでも動きを見せると、途端に猫がわらわらと寄って来る。寄り添ってくれるので、寒い季節は最高だ。ゴマも、早く仲間入りして欲しい。

自分だけの時でないと、なかなか後から加われないのだろう。気持ちは解かるけどね。自分だけ特別が良いんだね。アインくらい要領が良ければ、後から他を押しのけてでも甘えられるのにね。

アインなど、パパに抱っこされて(自分からどんどん抱っこされに行って)うっとりしている。ママにさんざん抱っこした後なのに。ゴマだって大好きなんだよ、その席は。ママほどデカイと、もはや抱っこもして貰えないけどね。

(足は揉ませるけど)



行方不明になっているMさんの仔猫が気掛かりで、一日中落ち着かない。どうしようもないのだが、何とも腹立たしい。持って行き場のない怒りだ。

具体的な怒りもたくさんあるのだが・・・・もうやめよう。悪い結果を考えないでいよう。せめてあと1日は。



春香ちゃん、今日の電話では「やっぱり爪切りは難しそう・・・」と言うので、最初だけ一緒にやってあげようと思う。日曜日に行ってあげたいと思い、お母さんの職場にも連絡したところ、どうやら別居して家を出ているのはお母さんらしいのだ。

え?どうなっているの?立ち入った事をこちらから尋かずに来たのだが、何だか気になってきた。どうしたものだろう?一度、お父さんとも話をするべきか。私は担任の先生じゃないのだけれど・・・。



実家の父親の様子も尋きたくて妹に電話した。初夏にとても具合が悪い時期があって入院したいきさつを聞き、私がちゃーちゃんに付き添っていた時の事らしく、お姉ちゃんも大変な時だから・・・と思い、連絡しなかったのだと言うのだ。

確かにハナクソたち捕獲からの数週間は、滅茶苦茶だった。しかし、親の入院も知らずにいたとは。

仕事の合間に非常階段で煙草を吸いながら空に浮かぶ雲を眺めて、しみじみと悲しかった。色んな事がいっぺんに心に押し寄せて、思い切って「わっ」と泣きたいような、多分疲れているせいだろうが、そんな気分の1日だった。

虫に刺されて「もう死ぬ」と大騒ぎする舅と、意識不明で救急車で担ぎ込まれても「誰にも(娘にもか?)知らせるな」と口止めする父親・・・

どっちもバカタレだ。が、勿論男は父のようであって欲しいと思う性差別の激しい私でした。
2000年9月29日
ジーコ

舐められてる

Sep. 29, 2000

昨日、写真入りのお便りが届いた。「里親募集」の掲載依頼かと思って見ると、そうではなかった。

仔猫2匹が書いた手紙で、野菜のお運びを手伝って稼いだおこづかいから、《猫の手倶楽部》へのカンパをしてくれるという内容だった。

そして大きなお札が1枚。しばらくは驚いて口がきけなかった。それは猫が手紙をくれた事でも、猫が仕事を手伝っているという事でもなくて(当たり前!でも、もしかして・・・?)、大切なお金をこうして会った事もない私に委ねてくれた事に、驚いたし感動した。

他にも振込をしてくれた人もいる。嬉しい気持ちと同時に、責任がますます重くなるのを覚悟した。



今朝はハナクソのエサを置いてから、少し回り道して他のエサ場を点検した。

酒場の脇の仔猫は、今朝はまだエサを貰っていないようだった。少し離れた路地には、黒ヅラの三毛とその子供らしき茶トラ3匹、ハナクソにそっくりだけどもっと一杯ハナクソのある白黒が1匹、誰かの与えた猫缶1個を食べ尽くしたところだった。

エサ入れの容器も転がっていた。多分7ヶ月ほどの若い猫達には、それでは足りないはずだと思い、大きな缶を5つ開けてやる。もう1缶、痩せたはぐれ仔猫の方に。

ファミリーの方は、黒ヅラ三毛母が、がつがつと食べている。この子はハナクソのエサ場にも時々現れるのだ。私を見て知っているはず。茶トラたちは威勢が良く、私に向かって走って来て「シャー」をした。



後でまた外に出た時に様子を見に行くが、ファミリーの方はもうどこかに行ってしまっていた。

チビのキジトラはあまり元気がない様子で、まだ飲み屋の裏手にうずくまっている。エサを食べたのがどうか判らない。もう1缶開けて置いてやる。

夜、帰りがけに見に行ったら、チビ猫はいなくてファミリーの子供達がそこで陣取っていた。飲み屋のオバサンの証言では、迷ったのか棄てられたのか1匹だけはぐれて加わった仔猫は、ファミリーに苛められてなかなかエサを食べられないのだと言う。

多分、エサの絶対量も足りないのだろう。今度は、ドライを大盛りにして置いておく。あのチビは、多分2ヶ月ほどの仔猫だ。何とかして捕まえて、安心出来るお家を探してあげたい。



しかし、飲み屋でも猫の出入り口らしき扉を付けていた。どの程度保護してくれているのか、また話を聞いてみようと思う。

チビ猫は、後ろ足の付け根が何となくおかしかった。弱ってはいるものの目ヤニなども出ておらず、今ならまだひどい病気を持ってもいなさそうだ。

しかし、保護して預かって貰える場所がない。今の私では、母猫がいないのに長時間留守の家には置けない。ミッちゃんの時のようには大きくないのだ。

少なくとも3〜5日くらいはマメに様子を見てやれなくては、エサだけ与えて放って置くという訳にはいかない。どうしたら良いのだろう?こんな時、単独でやっている事への限界を感じてしまう。エサやりしか出来ないのか?



兎に角、明日エサやりに行った時、飲み屋のオバサンともう一度話してみよう。本当は今日のうちにしたかったのだが、入り口の扉には鍵がかかっていて無人だったし、次に行った時にはもう客が一杯だった。

タイミングが悪くては、出来る話も出来ないだろう。しかし、何事も諦めていては始まらない。勇気を持たなくちゃ。くろすけ・しろこのお小遣いまで送って貰って、頑張ると約束したのだから。



さて、ゴマ情報。今日は気合いを入れてオシッコしてあった。ジーコがそのすぐ近くで寝ていたが、平気なのかい?ジーコってば。

おとなしいからねえ、あんたは。舐められてるね、完璧に。
2000年9月30日
キンちゃん

Sep. 30, 2000

Mさんが里子に出した仔猫の里親の住所に行って来た。

西村さんがつき合ってくれる。『川崎市宮前区馬絹1622−4』こういう住居表示は、ゼンリンの住宅地図にはなかった。古い地図も見たが、やはりない。

相手の携帯電話は、既に「現在使われておりません」となっている。地図を見ながら、その一帯をくまなく1軒ずつ調べて回った。



マンションやアパートは、ポストの名前も確認した。『徳永』という名前はなかった。同じブロックのその住居表示の(あるとしたら)すぐ近くに、豆腐屋があったので、おからを買うついで・・・というフリをして聞いてみたけれど、徳永という姓は聞いた事がないと言う。

もう1周りしようかとしていたところ、ちょうど郵便屋さんが通りかかったので尋いてみた。すると流石に1軒ずつに精通していて、そういう住所はないと良い、徳永という姓もこの辺にはいないと教えてくれた。



おからを買った豆腐屋の前に、まっ白い猫がいた。思わず「たま!」と呼んでしまう。たまが「お疲れさま!」と言いに来てくれたような気がした。



昼はざるそばの大盛りを食べて、その後は鶴見に向かう。野良のチビが気になったから。

飲み屋のオバサンとも話をした。あのチビは足も悪くて可哀想だから、見るとエサをあげていると言っていた。しかし飼っている訳ではないし、飲食店だから保健所がうるさいので、捕まえてやってくれて良いと言う。

「キンちゃん」と呼んでいるとも行っていた。私が「キンちゃん」と呼んでも振り向いた。

黒ヅラ三毛達の棲みついている古い人家(今は「なんとか樹脂」という会社にしているらしい)のほうに、股関節の曲がったままの後ろ足で健気に走り去って行った。エサに食いつかないので、捕獲器で捕まえるのは難しそうだ。



雨の中しんみりと帰路に着く。途中、西村さんの椋ちゃんの為のホットカーペットカバーを買いに行き、ついでにゴマのオシッコで洗った時の替えにこうちゃんの敷布団を買ってしまった。西村さんのクルマはデカくて、布団は勿論、ベッドだって乗りそうだった。



気が抜けて、部屋に戻るなり途端に頭がズキズキしてきた。始まったよ、偏頭痛。パソコンの電源を入れるものの、とても画面を見る気になれず、こうちゃんが帰って来るまで寝ていようと思った。

出来ればクスリを飲みたくない。色んな思いが交錯する。キンちゃんの事、消えた里親と仔猫の事、黒ヅラとその子供たちの事、ムギムギさんちのコムギちゃんの事・・・椋ちゃんの2度目のワクチンは本当は今日の予定だったんだ・・・ああ、ゴマはやっぱりオシッコしていたか・・・等など。

兎に角ご飯を作って、猫たちには今日買ってきたおからを混ぜてやって・・・あっと言う間に夜が更けていく。お疲れさま。



追記:
Mさんには、明後日電話して報告するつもりだ。悪い目的だったのか、あるいはMさんに自分の身元をしられたくないだけなのか、それは判らない。

しかしウソをつくのは、関係なさそうなところでこんなにも多くの人間を振り回す結果となるのだ。



今後の為、その「里親」の顔写真を公開しようと思う。猫を里子に出そうとする方は、どうぞご用心。この顔です。



あるいは、ご本人やお知り合いの方が万一これを見ていて、何かの行き違いや誤解だとしたら是非ご連絡下さい。お願いします。
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