ジャム

お邪魔虫

Jun. 1,2001

今朝いつもの通勤路で、車線が2つに増えたばかりの信号待ちの先頭で停まったら、後ろを走っていたホンダのステップワゴンが左隣に出た。「やる気だな?」と思ったが様子を見る。案の定こういう奴は、青に変わる前からズルズルとだらしなく発進している。例外なしだな。おまけに運転席側の窓は真っ黒のスモークガラスで、大変に気に食わない。どんな奴かは見えないが、絶対に私の前には入れない。力を発揮する好機を与えられ、嬉しくて胸が高鳴る。

勝負は呆気なかった。私は絶対にフライングはしない。だけど青に変る瞬間は、短距離のアスリートのように緊張して捉える。いつもこれだけは、反射能力の「訓練」だと思って、競争相手がいるいないに拘わらず自分の為のゲームとして楽しむ。相手は気合いを入れて踏み込んだようだが、所詮は重たい車にわずかなトルク・・・早く走る為に作ったクルマに敵うはずがない。程なく路上駐車が続くポイントが待っているので、そやつは諦めて再び私の後ろに入りおった。可愛い女が運転していると思って油断しやがったな。バカモノめ。デカいクルマに乗ってせこい真似をするな。渋滞の道路は、おとなしくひとつの車線を走っておれ。チョロチョロと出たり入ったり、他のクルマにいたずらにブレーキを踏ませるような運転をする奴はクズだ!

車内では、久々でベット・ミドラーを聴く。『From a Distance』を聴きながら運転していると、とても穏やかな気持ちになる。そして何と巧い歌手なんだろうと改めて感嘆する。声も技巧もパーフェクトだ。顔は・・・まあ迫力があって良いではないか。”神は、遠くから私達を見ている・・・”

こうちゃんの報告によると、フニャフニャとぐずっていたゴマを膝の上でさんざん抱っこしていたら少し落ち着いて、ちょっとドライフードをつまみ食いしている間に、ジャムがさっと来てこうちゃんに抱っこしてしまったらしい。食べ終えて膝に戻ろうとしたゴマは、ジャムがいる事に気づいて、プイと行ってしまったのだが、今度はネズミちゃんをくわえて戻って来た。これ見よがしにポーンと口で放り投げたりして遊んで見せていたら、子供のジャムはもう堪らず、ネズミを奪って遊ぼうとした。するとゴマはあっさりとネズミを放棄して、さっさとこうちゃんの膝に乗ってくつろいだと言うのだ。ゴマ・・・おもちゃでジャムを釣ったのか?何という知能犯だろう。いつも何か考えているようなゴマ・・・やっぱり本当に思案を巡らせているようだ。

昨夜は「猫雑記」もろくすっぽ書かず今年初めてと言える位に早寝したので、今夜は絶好調である。12時に寝ると、朝も本当に楽だ。父親も勤めている頃は4時間睡眠を続けていたので、寝ない血統かも知れないが、あまりに寝ないと細胞の老化が早いような気がしてならない。よし、次の人生では良く寝る事にしよう。

さっきまで邪魔をしていたジャムも、やっと遊び疲れて眠ってくれた。最近のお気に入りは、私がこうしている時にキイボードを駆け抜ける遊びだ。体重も増して来たので、入力出来るようになった。以前はキイボードに乗っても文字が打たれる事はなかったのだ。毎日色んな事をやらかして、他の大人猫のする事を観察しては真似をして、どんどん成長しているようだ。ジャムが来てちょうどひと月。本当に大きくなったね。


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