アイン
窓辺で

Jul.30,2001

昨夜、チロちゃんは野良に戻った。不妊手術から2週間、再び家の中での捕獲だった。れいさん夫婦が捕獲器を玄関の外に置き、扉を開けると直ぐに出ていったそうだ。家の中に放そうとする場合は、用心してなかなか捕獲器から出ないのに、慣れた外の世界には、ためらいなく飛び出して行ったようだ。仔猫の父親の一人と思われる近所の外飼い猫のボスが、迎えに来ていたと言う。さよなら、チロちゃん。赤ちゃんたちは、みんな甘えん坊の可愛い子だよ。心配しないで、元気で暮らしてね。最後に会えなくて残念だったけど、れいさんからはいつも様子を聞いていたよ。毎日毎日、窓からお外を見続けていたんだってね。

ハナクソに続きチロちゃんもこうして避妊後に野良に戻し、れいさんがエサをやり続けてくれる事になった。どうしても家の中の生活に馴染まない筋金入りの野良猫というのがいるのかも知れない。それでも根気強く半年、1年と家の中に置けば、あるいは慣れてくれるものだとも思う。しかし、それが物理的に不可能な状況もある。飼い猫の頭数にも限りがあれば、スペースの問題もあるだろう。しかしせめて避妊してあげていれば、外猫として生きて貰うケースがあっても仕方ないのではないか。全てを家に置く事も、全てを里子に出す事も不可能だ。チロちゃんは身体の大きな体力のある野良猫だ。これからも逞しく生きて欲しい。

3ヶ月前に捕獲に協力した猫を家に置いて、今も辛抱強く馴らして行こうと努力している人がいる。先住猫もいて、彼女も働いている。なかなか威嚇が治まらない若い猫は「はつ」と名付けられ、少しずつ自分のテリトリーを確保し一人遊びを始めているようだ。頑張って欲しい。彼女もはつちゃんも。彼女の愛情は、きっとはつちゃんに通じると信じている。

そして下半身不随のノンちゃん・・・何と里親さんが決まって明日旭川に旅立つ事になったと、たった今連絡があった。しかも、尻尾が動くようになっていると言うではないか。リハビリ次第では、足も動くようになってくれるのではないかという期待が出てきた。良かったね、ノンちゃん。

次はヤマト君だね。度重なるインターフェロンと消炎効果のあるクスリとで目の腫れが大部ひいて来ているらしいのだが、手術をせずに済むよう奇跡を祈りたい。たとえ目が見えなくとも、SUNちゃんのように誰よりも幸せになれるケースがあるのだから、諦めないで精一杯の事をしていかなければならないと改めて思う。暗いニュースも多い日々だが、素晴らしい報せもあるのだから。

今日は一旦、ネガティブでデタラメな事を言う人たちへの怒りを書いたのだが、良いニュースがあったのでその部分はバッサリと切った。わざわざ不快を掘り起こす必要もないだろう。たいした位置を占めている訳でもないのだから、いずれ然るべき手段で然るべき場所に公表する事にして、日記で読んで戴くのはやめた。自分勝手に言いたい事を言って去って行く人と泥試合しても、時間と労力の無駄だ。しかし去って行くだけなら兎も角、まだちゃんと覗いているのだから不思議だ。正義の目でチェックしているつもりなのだろうが、知られて困る事など何ひとつない。むしろ全てを明らかにしたいのだから。前回のように、次回は「裏猫雑記」になどしない。堂々とここで書く。


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