さて先日予告した件である。遠く離れて暮らすお母さんとお嬢さんが偶然同じような時期に捨て猫を保護して、お母さんは苦労して母子4匹を里子に出し、お嬢さんは自分の家の子としたいきさつを知ったのがお盆の頃だった。私が里親募集をお手伝い出来た訳ではないのだが、それぞれ幸せになった姿を写真で送ってくれたのがきっかけだった。

偶然同じような時期に・・・と書いたが、果たして偶然なのだろうか?何も神秘的な事を言おうとしている訳ではない。親の持つ資質と生き方が、やっぱり子供の人格や長じてからも行動を決定するのではないか・・・という事を言いたかったのだ。ご両親は、ペット不可のマンション住まいだそうだ。だけど家猫もいる。(桃太郎ちゃんという女の子、いやオバサマかな?)お嬢さんは、先日の里帰りで、自分の保護して家猫にした鶴吉ちゃんを連れて帰った。ご対面はおずおずと進行し、追いかけっこをするまでには慣れたところでお別れ。ご対面の様子は、こちらの写真でどうぞ。
 
 

東京に戻って来てから、何度となく、鶴吉が桃太郎を探す仕草を見せています。
やはり寂しいのでしょうか…
私が仕事に行っている時もずっと一人ぼっちですから、
もう一人、猫家族を増やしてあげられたら…と考えてしまいます。

お嬢さんは、写真と共にこんな事をメールで話してくれた。実は、お母さんからも里子に出した子たちの写真のハガキを戴いている。

右下が母猫の「さくら」、左の3匹が子供達、
右上で見守るはおばちゃま桃太郎

どちらも会った事のない人達ではあるが、子供は親に育てられるのだと改めて感じさせてくれた人達だったので、どうしてもその事を書き記しておきたかった。このお二人にとっては、別にもの凄い事をした訳ではないかも知れない。でも、弱いものを見捨てる事はせず、苦労の時期が過ぎてからさり気なく想い出として語ってくれたお母さんの人柄がお嬢さんにもちゃんと受け継がれている事が、素晴らしいと思わないではいられなかった。

きららちゃんの保護主・薫さんは2児の母である。このきららちゃんを預かろうと言ってくれている明美さんもまた母親だ。口で教えなくても、子供は既に母親から大切なものを学んでいる。母親は、世界を・・・そして地球を救う事の出来る大地のような気がした。大袈裟かな?いや、やっぱり母親って全ての源だ。
 
 

  
「アインちゃんに
お見舞いの電話でもしようか?」
「そうだね、頑張ってって電話しようか?」
なんて相談しているみたいです…
シマちゃんは最後まで
里親が見つからなかった子です。
先月、やっと私の友人が里親に名乗りを
挙げてくれ、今は青森で愛想を
振りまきまくっているそうです。

 
さくらファミリーはみんな耳も目も大きく、手足も長い、モデル体系な一家です。
もらわれていった先でもみんな「良い子」と褒められています。

ひとときも途切れる事無く、毎日毎日届く里親募集の掲載依頼。保護をしている人は、いずも並々ならぬ努力をしている。にも関わらず、貰われる子の方がずっと少ない。受け入れのキャパシティの方がはるかに小さいのだ。野良猫が仔猫を産んで増えているのではない。野良猫の子は、猫風邪や飢えなどの悪条件で、育たない子の方が多い。(きちんとエサやりしていて、且つ避妊していなければ例外もあるだろうが・・・)自分でもエサやりも保護も里親募集もそのお手伝いもしてみた結果言える事は、無責任な飼い主が避妊せずに増やして安易に棄てている数がもの凄く多いという事実である。そして一部の人達がその尻拭いをしているのだ。今回のこのお母さんと娘のように。

写真とお便りの一部を使わせて戴く事にご快諾下さった「鶴母斉藤」さん、有難うございました。

前のページに戻る


inserted by FC2 system