ゴマ

チビデブ

Nov.16,2001


遂に舅が寝たきりになった。痩せてはいるが身体の大きな人なので、オムツの取り替えは一人ではとても出来ない。抵抗するので尚更重たい。そして大量のオシッコは紙オムツも尿とりパッドも受けきれず、パジャマの上下もビショビショにする。その都度全部脱がせて着替えだ。上半身をこうちゃんが起こして支え、話しかけながらなだめて上衣を脱がせる。下半身を義姉が持ち上げている間にオムツをあてる。パジャマのズボンを履かせるのも一苦労。本人が抵抗しなければ、もう少し楽なのだが。

食事も食べさせるが、もの凄く時間がかかる。ずっと話しかけているのだが、舅の言葉は殆ど聞き取れない。何かを言ってはいるのだが、こちらが想像を働かせて「もっと食べますか?」「美味しいでしょ?]「今度はジュース?」「お豆腐なら食べる?」「食べたらまた歩けるようになるからね!」と相槌を打たせれば済むような事を、ひっきりなしに喋りかけている。舅は私に対しては比較的従順になって来た。両手で私の手を握ってくる。あんなに忌み嫌っていた舅ではあるが、どうせ世話をするのであれば気持ち良くしたい。

姑は何かある都度、自分では何も出来ないので、オロオロして悲観するだけだ。姑もかなり惚けが来ているので、ひとしきり同じ事を繰言い続ける。「どこか入院させなきゃ。」どこも入れないから苦労しているんでしょ?と言うと「石井先生(ホームドクターの事である)に相談してもダメ?」「共済病院はどうかしら?」「困ったねえ、家にはとても置けないね。」と1日に何度も同じ繰り返しだ。

明日と明後日は、義姉は来られない。週末ごと義姉のダンナはテニスに行くので、車が使えないのだ。テニス三昧でいい気なものだが、2日間はこうちゃんと二人で何とかしなければ。まだ夫が全面協力してくれるだけ、私は恵まれているのだから。それに、私にはとても素直になって来たので、こうなると今までの恨みも忘れて優しくしてやりたくなるから不思議なものだ。今まで少しでも身体を動かそうとすると「痛い、痛い、痛し・・・」と大騒ぎしていたものが、予め「痛くないように動かしますからね。大丈夫ですからね。」と先手を打って接すると、大人しくされるままにしている。まわらない口で「どうもありがとう」とも言うようになっている。額に手をあてて「お熱はないですね。また後で様子を見に来ますからね!」と言うと、穏やかな顔で眠る。ようやく手の中で扱えるようになった。姑も私に感謝の言葉をかけるようになっている。かつてから思えば、どんなに手間は掛かったとしても私には極楽である。仕切られて手足の一部になるよりは、自分で采配して苦労したいのだから。

義姉が来ている時間が長いので、犬のキューティーを連れて来ていたのだが、キューティーは私とこうちゃんに会うと嬉しくてオシッコをチビッてしまう。さんざん撫でてあげて、部家に戻ると猫たちが匂いを嗅いで怪訝そうな顔をする。キューティーは階下で大きな声で吠えるから、ゴマが少し神経質になっている。だけどみんなで少しずつ我慢しないとね。キューティーだって寂しいんだよ。「猫の兄妹は要らないかい?」と言っているのだが、無理だろうね。ダンナの理解がないとダメだもんね。猫の方が手が掛からないのに・・・。

昨日はメールチェックすら出来ず当然更新も休んでしまい、またもあちこちからご心配戴いてしまったが、私は元気なのでどうぞご安心下さい。週末だから、あと少し頑張ります。さて、先ずはオムツ替えだ!

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