ジャム

仕事場で

Jan.31,2002

今年がもう1/12も終わってしまったとは・・・時の過ぎるのがあまりに早い!私の人生は、あとどれだけ残っているのだろう?そんな事は判らないからこそ、日々を大切に生きるしかないのだが・・・。生きている間に、あと何回牡蠣は食べられるのだろう?あと何回お寿司や焼肉を食べられるのか?う〜ん、やはり毎日手を抜かずに美味しいものを食べなくては、死ぬ時に後悔するかも知れない。という事で、今夜もたくさん食べた。安い(しかし綺麗にサシが入って、なかなか美味しい)オージービーフで肉豆腐を作る。白滝と長ネギもたくさん入れる。キムチ各種と菜の花のお浸し。これで白いご飯をたっぷり。食べる事に囚われた人生だと、しみじみ思う。

エサやりに行ったついでに、駅の向こう側のパン屋に行った。戻る時に通りがかった路地で、中年の婦人が茶トラの猫の後を付いてマンションの通路に入って行った。見ているとカリカリをあげている。猫は随分と人懐こい様子だ。ちょっと迷ってから、思い切って声を掛けてみる事にした。「エサやりして下さっているんですか?」すると、通りすがりでやけに啼いている猫がいたので、自分の家の猫用に買ったエサを急遽与えていたところだと言う。もう1匹の大きな白黒猫が現れて我々に甘えるので、まだ若猫らしき茶トラは逃げ回っている。後を付いて、どんどん路地の奥まで入って行ってみた。

マンションの裏手には食品工場のような建物とアパートがあり、車は入れない路地になっている。しばらく立ち話をしながら様子を見ていたら、ご飯をあげているらしき瀬戸物のお皿と水の容器が置いてある。誰かが定期的に与えているのだと判った。しかもアパートの外階段の下には、猫砂がたっぷりと入ったトイレまで置いてあるではないか。そうか・・・きちんと考えて野良猫の世話をしてくれているんだな・・・と嬉しくなった。白黒も茶トラも、たいそう人に馴れている。耳の周りや鼻面に噛み傷だらけの白黒は、私の足にスリスリして啼く。お腹は空いていないようだ。ひたすら人恋しいといった様子である。

その中年の婦人(私も中年の婦人ではあるのだが・・・)と、可哀想ねえ・・・家の猫は暖かいところで贅沢にしているのに・・・と話す。しかし連れて帰る訳にもいかない。それをしていたら、本当にキリがないのだ。心を残しながらも、その場を後にした。その人も、近くの公園でエサをやっていると言う。避妊や捕獲の事も少し話をしたのだが、突然そんな事を言われても困るだろう。野良猫を忌み嫌わずに、優しい気持ちでいてくれるだけでも有り難い。それでも何かあれば・・・と、電話番号を書いて渡してみた。こういう人の存在をこの目で確かめただけでも、私のハナクソももしかしたら別の誰かにも愛されているかも知れないと思えて、少し気持ちが救われる。

実際ハナクソは、あまりエサを食べに来ない。しかし丸々と太っていた。小料理屋の板前さんに、新鮮な鰺でも貰っているのか?店の勝手口で、忠犬ハチ公のような格好で待っている姿も何度か見かけた。自分だけではなく、野良猫を愛してくれている人達は必ずどこにでもいるのだ。そう思って自分を慰める。次々と捕獲して、避妊させる程のエネルギーはなかなか持続出来ない。しかし決まった場所で必ず会える野良猫たちがいるのであれば、避妊の事は提案してみても良いかも知れない。また時々パンを買いに行って、様子を見て来よう。

白血病のクーちゃんの様子は、メールで知らせて貰った分を『クーちゃんレポート』としてSOSコーナーからご覧頂けるようにした。インターフェロンの投与も始めるという。頑張れクーちゃん!


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