連日、春が来たかのように暖かい。こんな2月は初めてだ。野良猫たちにとっては有り難い。野良猫とつき合っている人達は、みなそう言っているはずだ。我家の猫たちも、ぽかぽか陽気のせいか、のほほんと寝ている。 今日は、昨日入院させたキジトラの恵(メグ)ちゃんに会いに行って来た。保護主の「いちこ」さんと、動物病院で待ち合わせる。恵ちゃんは、小さな別室に一人で置かれていた。ドアを開けて覆いの布をめくり上げると、恵ちゃんは「ニャ〜〜〜ン」と2〜3度啼いた。まるで甘えて訴えるような啼き方だ。それを聞いて、ああ、この子はやっぱり生粋の野良ではないな・・・と思った。野良猫がこんな風に啼いたのを聞いた事がない。しかも、人間に苛められて、ろくにエサにありつけていなかった猫だ。いちこさんの顔を見て、思わずホッとして啼いたように思えた。心細かっただろうけど、もうじきお迎えに来て貰えるからね。退院の日は、私達で搬送してあげようと思う。道路が空いていれば、いちこさんの家までは1時間もかからないだろう。いちこさんと恵ちゃんへ、せめてものはなむけだ。 身体は随分とガリガリで、栄養状態が悪かったらしく、脂肪が黄色くなっていたと先生は言う。あと1週間は入院させて、感染症以外の健康診断をして貰う事になった。白血病やエイズは陰性だったものの、腎臓・肝臓が悪い可能性が高い。ただでさえ7〜8歳ではないかと思われる年齢だ。先生と良く相談して、家庭で治療出来る範囲の内臓疾患の検査だけはして頂く事になった。獣医さんは、野良猫の避妊に関してはボランティアで協力してくれる若い先生だ。今後色んな面でお世話になるだろうから、良く良くお願いして来た。近くにボランティア獣医が開業してくれて、本当に嬉しい。 いちこさんを駅まで送り、私達はエサやりに向かう。相変らず汚い場所で、鶴見の野良猫は厳しいなあ・・・と再認識して帰って来た。野良猫のフードやら家の猫のトイレの砂などを買い出しして、捕獲器を1台みょーこねえちゃんの家に届けた。実は今回2台買い足した捕獲器は、みょーこ姉ちゃんからの贈り物なのだ。前からある4台は、2台が私の2台が《猫の手倶楽部》の持ち物で、それら全て貸し出し中である。戻して貰う間に買ってしまおうや・・・という事になった。そして1台ずつ保管する事にさせて貰った。姉ちゃんはエサやりの時間で留守だから、玄関の脇に置いて来た。(無事は電話で確認済み) 戻ってメールチェックすると、加納さんから入っていた。昨日里親募集を開始した保護犬のジェイ君の残りの兄弟を、今朝から捕獲に行っていたのだ。しかし、既に1匹は冷たい亡骸で発見され、もう1匹も相当衰弱して保護された。急いで加納さんが病院に運んで治療して貰っている。多分、『NARAの天使たち』でも報告があるとは思うが、そのメールの内容を一部抜粋でご報告したいと思う。
自分を責めないで欲しい。加納さんのせい等ではない。昨日の段階では、捕獲器を持って出直さなければとても捕まらない状態だったのだ。誰にここまでの事が出来るだろう?保護する子は全て自分の家に置いて、健康状態の改善に力を尽くし、愛情を注いでどこに出しても問題ない位までに手を掛けている。カンパはたまたま私が基金から勝手にしているだけの事で、自分からは何一つ求めないで全て自腹を切っているのだ。手も金も出さずに口だけ出す批評家を、私は許さない。 どうか、危篤状態のワンコが持ち直してくれますように・・・。
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