ジーコ

平和な朝

Apr.24,2002

昨夜は、こうちゃんがダウン。と言っても、ダウンしたのは午前2時近い。普通ならば、これで寝てもダウンとは言わない時間だ。しかし私より先に横になるという事は殆どないので、少し心配になった。ベッドには既にジーコとアイン、ゴマが寝ていた。その傍らに滑り込んで、間もなく寝息を立ててしまった。

私もぼちぼち寝ようかという時になって、こうちゃんを起こしては気の毒なので私はボヘミアンになる事にした。ローソファで毛布を掛けて丸虫みたいに横になってみた。案外落ち着くではないか。その昔、必修科目の講読の授業で読んだガルドスの《マリアネラ》という小説(詰まらなかった)で、召し使いの少女マリアネラが夜寝る時には、廊下の隅の籠で丸くなって寝たという場面を思い出していた。猫並である。

毛布をかぶったら、私とソファの背もたれの僅かな隙間にジーコが早速やって来て、はまり込むようにして落ち着いた。ジーコをつぶさないように気を使って身体をずらしたら、私はソファから殆ど落ちている。しかし床との落差は数センチなので、そのまま眠る事にした。ジーコは私が起きるまでそこにいた。きっと落ち着くんだね、一番隅っこで両側に壁があるようなものだから。ミュウも入りたがっていたが、到底無理です、ミュウでは。

今日は月に一度の歯科検診だった。夕方、ラストの予約だ。特にどこも異常なし。歯のクリーニングをざっとして、フッ素を塗り、歯茎と歯の間に「ペリオクリン」とかいう薬を注入しておしまい。素敵な石原先生を、困らせる事も喜ばせる事も特になし。隣の椅子の若い女性患者はやけに楽しそうに先生とお喋りしていたけれど、歯の根本に膿の袋があるらしく、いよいよとなったら歯を抜かないといけないと説明されていた。ふふふ・・・私は歯なんか抜かなくて良いのだ。ザマミロ。

里親募集に、秋田の中学生の女の子からの依頼を掲載している。家猫の産んだ仔猫だ。母猫を避妊せずに外に出しているが故の悲劇である。両親が無責任であった事を認め、自分が何とか解決しようと努力している姿がいじらしい。何度かメールでやりとりした後、14歳という高齢の母猫の避妊も検討しているところだ。

避妊手術代の支援も申し出たのだが、自分が今まで貯めたお小遣いで何とか出来ると言う。泣かせるではないか。獣医さんに色々と相談した上で、可能であれば是非不妊手術をしてあげて欲しいとお願いしてある。4月10日に生まれたばかりの仔猫はまだ授乳中だが、母猫にいつ発情が来てもおかしくない。室内だけで飼って貰えるよう、これもお願いしている。しかし親が協力的でなければ、この子の努力は水の泡だ。

当初の募集記事には写真がなかったのだが、プリント写真も郵送させた。一文字一文字丁寧に書かれた、きちんとした手紙がついていた。母猫もこの子も14歳だ。賢い優しい子なのだろう。この少女を私が里子に欲しい位だ。というのは大変に失礼だが、でも結構心を動かされる良い子なんだもの。

    →里親募集 No.317 
私の14歳の頃なんて、ひどいものだった。何が不満なのか、いつも満たされないで不満だらけ、子供じみた(子供なのだが)青臭いエキセントリックな事ばかり考えていた。親のお陰で何不自由なく暮らせているくせに、どこかで聞いたような暗い詩なんか書いて(ゲ〜ッ!)、それはそれは恥ずかしい馬鹿な14歳であった。成績だけは当時は抜群に良くても(高校に入ってからは、完全に普通の人になった)、性格は決して明るくない、ひねた中学生だったと思う。

昔の事だし気は小さいから非行に走ったりはしないものの、大人にとっては扱いにくい少女だった事は、今回の少女を私が素直で可愛いと感じてしまう事からも容易に想像出来る。あんな娘でも、良くぞ捨てずに置いてくれたと両親に感謝する。おしなべて素直で明るい前向きな子が愛されるのだ。しかし私の場合、むしろそうある事からわざわざ遠ざかっていたようなところがあった。自分は誰とも違うのだ、判りやすい普通の価値は受け入れたくない・・・そう思っていた。青臭いというのは、そういう部分だ。

今にして思うと恥ずかしどころか、振り返ると我ながらバカモノである。お陰で遠回りしてしまったじゃないか。私の青春時代の貴重な時間を返せ!・・・この場合、犯人は私だ。虚しい。

しかし今の私は素直で明るく前向きで、多少短気だが人を許す事も知っている立派な優しいオバサンである。謙遜して「短気」だ等と軽い気持ちで書くと、それを逆手にとって中傷のネタにされた事もあったが、そういう事も「ま、いいか・・・」と思える程度には寛容である。何と人間が鍛錬された事だろう・・・しみじみ。
ゴマの独り言

何が「しみじみ」よ?!ママったら、あたしが背中ポンポンして!ってせがむと、適当な歌を歌いながらポンポンするんだけど、その歌がひどいの。この間までは♪ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴマちゃん♪だったのに(これもヘン!)、
最近では♪Go Go Go Go Let’s go ゴマちゃん♪なんて恥ずかしい歌に変えちゃったのよ。大好きなパパに笑われちゃったわ。

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