アイン

ディスプレイ
(オン ディスプレイ)

May.13,2002

肌寒いと思ったら、4月上旬の気温だという。暑かったり寒かったり、なかなか身体が温度変化についていけない。若い頃はそんな事はなかったと思うが、他の人はどうなのだろう?最近では、低気圧の接近には特に弱い。人間気圧計になれそうである。そして雨が降るのは、空気や風の匂いや感じで殆ど予知出来る(ような気がする)。

今日里親募集のコーナーに掲載した高崎市で保護された猫は、お腹に人為的な怪我をしていた。足立区の虐待猫たちは、竹串をお腹に突き刺されていた。いずれも優しい人に保護してきちんと医者の手当てを受けさせて貰えたから良いものの、野良にいてはそんな傷さえ命取りになる。

日吉のお山でも、蹴り上げられて脾臓破裂して手術した野良猫のチィちゃん(右の写真)の例もあれば、薬品をぶっかけられて半身がズルズルに溶けてしまった猫もいる。

何故、小さく弱いものを苛めるのだろう?この世が巨人(読売ジャイアンツのことではない)の支配する世界になり、我々がそういう目に遭わされなければ判らないのかも知れない。

チイちゃんは、シャムの入った綺麗なおデブちゃん猫だ。チィちゃんには好酸球プラークもあるので、いよいよ具合が悪くなった時には、みょー子姉ちゃんは家に連れ帰ると言っている。むやみに増やしてしまう人ではないので、私は止めない。

他にもお山には有芽子の兄ちゃんの「ニイニイ」もいれば、昨日ここでも紹介したSUNちゃんの妹もお兄ちゃんもいるのだ。どの子も連れ帰りたいに決まっている。山の子が側溝に溜まった濁った水を飲んでいる姿を見ると、胸が痛んで1日中辛いと言っていた。(注:水飲み用の大きな器はちゃんと用意してあるのだが、わざわざ汚い水を飲む子もいるのだ・・・)

鶴見の野良猫たちは全く人馴れしないけれど、それでも私は自分の猫だと思っている。エサやりをし、捕獲器にかかってくれる子を避妊し、勝手な名前を呼んでは良くても「シャーッ!」と返事されるのが関の山だが、姿を見てしまったら放ってはおけない。エサをあげている人は、多分みんなそうだろう。そして、簡単に捨てる人たちも後を絶たない。イタチごっこどころか、捨てる数にはとても追いつかないような気がする。兎に角、生き物を捨てないで。彼らにも命だけではなくて、心も感情もあるのだという事を忘れないで欲しい。

沖縄の海で、オニヒトデが大量発生して珊瑚を食い尽くしているらしい。ダイバーが海に潜って、ひとつひとつ捕獲しているようだが、14人のダイバーが1日に1千匹のオニヒトデ(約1トン)を捕まえても、全く氷山の一角でしかないと言う。何故異常発生したかといえば、人間の生活廃水によりプランクトンが増えた事と、台風が少なくてオニヒトデの卵が流されず大半が孵化したせいだと言う。

ついつい、やんばるのノネコ捕殺問題を連想する。こういう問題が起きるたび、珊瑚の命は大切でオニヒトデはどうでもいいのか?とか、クイナは絶滅しかかっているから貴重で野良猫は害獣なのか?とか、ネコの命は大切でクイナは絶滅しても良いというのか?などという極端な議論が多くなりがちだ。要は自然界のバランスの問題なのだと思う。しかしそのバランスを崩しているのが人間なのだとしたら、人間が責任をとるべきだ。

私は確かに猫好きではあるのだが、猫だけが尊いとはとても言えない。全国の動物保護センターで、わずか数日で殺処分される犬・猫の数多さは知っているけれど、悪いのは避妊しない飼い主であり、捨てる飼い主だ。そして野良猫の避妊を安く請け負わない獣医も考えを改めて欲しい。近くのボランティア獣医は、避妊手術が5千円でも赤字ではないんですよ、と言う。もちろん利益はないけれど、出来ない事ではないんです・・・と。

行政も頭数制限せずに手術代を補助出来るよう、『動物愛護支援の会』の主宰マルコ・ブルーノさんの言うように、ペット税でも導入して財源にすべきではないかと思う。しかし反対する人は多いのだろうなあ・・・動物嫌いの人は。嫌いな人は嫌いなりに、嫌いな動物がむやみに増えてしまわない為にはお金を出すべきなのではないかと思うが、他人様が好きだと思っているものを面と向かって嫌いだと平気で言えるような無神経で無教養な人間は、大抵の場合がみみっちくてケチ臭いので、自分の為にしか金も手も出さないのが普通だ。

私は倹約家ではありたいと思うが、ケチ臭いのは大嫌いだ。ケチケチしていると感性も鈍るし、楽しくない。そして人の為にもある程度金を使わないと、豊かな心では生きられないと思っている。豊かに生きる為には与えることだと信じるようになったのはここ数年の事で、それまでは何も考えずにひたすら働いていた。働く事こそ人生だ!などと息巻いていたのだから、今にして思うと随分と偏っている。ま、そのお陰で今があるのだから、自分の過去を何ひとつ否定はしないけれど。

今日の写真は、アインがPCのディスプレイの上でディスプレイしているところ。こうして見るとなかなか堂々としているようにも見えるのだが、実はとても小さくて軽い。以前の写真と比べても、身体の部分が大分しぼんだ。ますます頭だけ大きく見える。ジャムと正反対の現象だ。

そしてこんなことも出来るかと思えば、朝ご飯も食べずに寝てばかりいるのだ。たまに抱いて特製フード(プロパックのオーシャンフィッシュの缶詰に、プロポリスの薄めたものととユッカの粉末、フラックスシードオイルを混ぜ混ぜしたもの)の前まで連れて行くのだが、喉の渇いていない馬に水を飲ませる事が出来ないのと同じで、食欲のないアインに食べさせる事も出来ない。お願いだから、ご飯だけはちゃんと食べてね、アインちゃん。
ジャムの独り言

ママは、ジャムにはあんまり食べるなと言うんだよ。ジャムがデブだからなんだって。パパもジャムを見て、「海洋生物みたいだな」なんて言うよ。海洋生物って何だろうと思ったら、要するにアザラシとかトドの事を指しているらしいんだ。失礼しちゃうわよね。ジャムはもっと可愛いよ!

さっき、ママがジャムの寝ているところにそおっとアインを置いたんだ。ジャムはアインのお腹に顔を埋めて又寝ようとしたんだけど、アインはすーっと行っちゃった。ジャムを可愛いと思わないみたい・・・。

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