ゴマ

おベロン

Jun. 7,2002

昨日ゴマが自分で言っていた(笑)ように、ゴマはPCデスクの上で眠るのが大好きになった。仕事の手を休めてふと見ると、こんな顔で眠っている。安心しているんだな・・・と思うと嬉しい。長い月日(このサイトの歴史と同じだけの時間)がかかったけれど、ようやくゴマもリラックス出来るようになって来たようだ。

今日も朝から一日中、ハサミの音も軽やかに・・・もとい、一日中ご相談電話が続いた。しかし前向きの嬉しいご相談ばかりだった。つまり、近所の野良猫の避妊を自分でしたいので・・・という内容の相談だ。私もかつては自力では何一つ出来ないと思い込んでいたので、相談したい人の気持ちも解る。それに丸投げではなくて、自分で出来る事をしたいという人が、昨年あたりから私の周囲に続々と現れているのが、私には何よりも嬉しい。

今日、捕獲器を追加注文した。今回ご相談に与った真理ちゃんは、野良猫たちの避妊してあげたい為に、働いて自分の自由に使えるお金を貯めてから相談して来てくれた。まだ引越し先での日が浅い人妻で周囲の地理もあまり良く判らない程なのだが、物静かで優しい感じの女性なのに驚くほど決断が早い。自分の家にも保護猫が2匹いるらしい。1匹は交通事故で左前足を骨折し、結局断足になってしまった3本足の「ぽこ」ちゃん、もう1匹も足が壊死しかけていて、レーザー治療で断足を免れた「みるく」ちゃん。いずれは『ペット自慢』に登場して戴けると思うが、頼もしい仲間が増えた。捕獲したら、ご主人が車で病院まで運んでくれるという。素晴らしい。

彼女の目標は、認識出来ているだけの20匹の避妊である。これは個人にとって並大抵の覚悟ではない。よし・・・ならば《猫の手倶楽部》が支援しよう。本人は、その為に貯めたお金があるので要りませんと固辞しているけれど、それならば《猫の手倶楽部》の支部として(笑)、捕獲器を持っていて戴こう。そういう意味の追加注文だ。ご支援下さっている皆さんも、きっと納得して下さると思う。

しかも、この真理ちゃんがらみで知った、別の方との野良猫の避妊や苦情処理のお話も進んでいる。どういう事かと言うと、そもそもはこの真理ちゃん・・・近くのスーパーで見かけたポスターで、里親探しを仲介します(有料)・・・という内容に疑問を持って、心配で相談していらした方だった。調査機関ではないので調べると言っても大した事は出来ないが、現地に行って見てくれた仲間もいて、私からも電話でお話しをした。

その人は、主に犬の里親探しをしているのだが、病院代や搬送などに相当自腹を切ってボランティアを続けて来たものだから、これは経費を実費で戴くこともあるという意味で、そう書いてしまったらしいのだ。猫の場合は、避妊さえしてあれば無料なんです・・・誤解を招くようなポスターだった事を反省しています・・・と言っていた。明るいざっくばらんなお母さんで、今回あちこちから「実験用に売っているのではないか?」とバッシングされたそうだ。生き甲斐として人の為・行き場のなくなった犬の為に奔走して来たのに、あまりに酷い言われ方をされて落ち込んでいたところだったと言う。

それから毎日、この方からお電話を戴いている。ご近所の方が野良猫の害についてこの方の家に相談にみえたり、エサやりさん達との間に入って、自分はどう解決に役立てるのか・・・等を真面目に悩んでいらした。猫のことはあまり詳しくないとおっしゃるので、何故に野良猫にも避妊が必要か、エサやりだけでは駄目なのか、私なりの考えをお話した。

改めて書くまでもないだろうが、そもそも野良猫にもご飯をあげている以上は管理責任があると見なされるので、いたずらにエサだけ与えて繁殖させる事は社会的にも公共の利益に反する事と見なされる。そして1匹のメス猫が、生涯産みつづけた場合どれだけ増えるか(もちろんあまり生き残れないが)、また避妊しないで交尾する事のリスクは感染症だけでなく、子宮の病気も危惧されるし、母体にとっても産みつづけていたらボロボロになって命を更に縮めてしまう。そして、エサやりが「無責任」にしか見えないやり方を続けていたら、迫害されるのはエサやりの人間だけではなくて、可愛い・可哀想だと思っている野良猫にも被害が及ぶことが多い。

そんな話をして、この人のように地域から人望のある大人の女性が猫擁護派と猫大嫌い派との間に入って、うまく折衷案を見出せるようパイプラインとなったり、潤滑油となって戴けたら・・・と願っている。地域と野良猫の共存を目指す後方のビラやポスターの所在もお伝えして、広報に努めていただける事になった。このKさんは真理ちゃんにも電話して、既に存在しているであろう真理ちゃんエリアのエサやりさんとの橋渡しをしてくれるかも知れないという事だ。人との出会いって、どこでどんなことになるか判らないものだと、改めて感じている。

そんな訳で、電話は多いが実りも多い、気分の良い数日を過ごしている。そして決心した。どうせ各種ご相談に応じているのだから、おこがましい等と考えずに「猫の相談受付」の窓口を表面化させる事にした。それに現在のように、24時間電話受付けしていたら、もはや体が保たない。仕事も家事も人並みにはしている普通の主婦なのだ、私とて。いっそきちんと形態を決めて受けた方が、よほど楽ではないかと思う。相談内容にも最低限度には条件を付けさせて戴いた。全てが無料のボランティアである以上、こちらから条件は出させて戴いてもバチは当たらないだろうと思う。ぶら下がりお化けは、もう懲り懲りなのだから。

先ず捕獲関連だけはページを作って掲載したので、次はエサやりや野良猫の害に対する苦情処理のマニュアル作りをしなければならないだろう。しかし、これは難しい。例えマニュアルが幾ら立派に出来たとしても、相手は人の「心」なのだから。人の心を動かしたり変えたりする事は、理屈や理論では出来ないと思った方が良いのだ。特に、動物が嫌いだと平気で言えるような精神構造の人を相手にするのは、並大抵ではないと舅との10年間で身に染みている。あれは極端な例ではあったけれど、みょーこ姉ちゃんに罵声を浴びせ、隙あらば杖で猫をぶん殴ろうとするようなジジイ達もあまり大差ないように思えるから、聞く耳持たない人を相手に、どう低姿勢になろうと無駄な場合もあるのだ、実際には。しかしやらねば。

ミュウの独り言

ママはパパに、朝晩足のマッサージをとして貰い始めた。そうしないと、最近どんど浮腫んで、生きた人間の足ではなくなっちゃったんだってさ。ママは痛いのなんのと文句ばかり言っているけど、パパは今度だけは聞こえないフリをしているようだよ。

ボクもたまに手伝うんだ。パパが揉んでいるのと違う方の足を、前足で踏み踏みしてあげるのさ。必ずジーコもボクの傍に来ちゃうからアイツにも手伝わせたいけど、アイツは甘えるばっかりなんだよなあ・・・。ジャムはパパの手が動いているから、そればっかり狙って飛び掛るし・・・。まったく、どいつもこいつも・・・

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