ミュウ

長いヒゲ

Jul.28,2002

太った猫はヒゲが長い。ヒゲで体の幅を計り、狭い隙間を通れるかどうか判断していると言うから、太るとひげも長くなるのだろうか。我が家ではミュウのヒゲが一番立派である。流石に「大王」と呼ばれるだけの事はある。マルコなんか図体は大分大きくなってきたものの、ヒゲは細くて短いのがチョボチョボしか生えていない。その点もまだ赤ちゃんだ。何たってまだ乳歯だしね。

そのマルコは、朝から悪戯ばかりしてパパに叱られていた。叱ると言っても「マルコ!どうしてお前は・・・」という程度で、叱られている当のマルコは屁のカッパである。サプリメントを色々と加えたご飯を用意していると、待ちきれないといった感じで鳴いて催促する。しかもかぶりつきで待っている。育ち盛りで健康優良児のマルコ。3本足なんて全然苦にしていないし、凄いね猫は。

お昼にざる蕎麦を茹でていたらご相談の電話が入り、電話しながら水洗いしてざるにとったものの、まさか蕎麦をすすりながら電話も出来ず、蕎麦はすっかりのびる。ああ無情。こうちゃん、ごめんね。

しかしそのご相談の結果は良いものだった。気になっていた猫を自らの手で保護しに行ってくれて、無事自宅に連れ帰った後にまた連絡を戴く。今後の処置に関して、またアドバイスさせて戴く。元々はみきこちゃんの元へご相談していた人だったのだが、最期の詰めを引き受ける事になった。獣医の紹介をして色んなお話をしているうちに、電話の向こうで既に寛いでいるらしい様子を実況してくれた。独身男性なのだが、猫好きで誠実そうだ。何か緊急の状態があれば、いつでも電話して下さいと言って、その後かねてよりの約束でみきこちゃんと落ち合う。

菊名のYMCAで会合を終えた後、日吉でピックアップして近くのファミレスへ行く。いきなり我が家にお連れしても、暑い時間帯は地獄だろう。涼しい場所で食事を済ませ、デザートまで戴いてから、最期の仕上げに我が家へお寄り戴く事にした。最期の仕上げとは、猫まみれのご接待しかないのだが。

案の定、マルコは隠れてしまったけれど、みきこちゃんは小柄で物静かなので、やがて自発的にベッドの下から這い出して来た。それでも見ないフリをしてくれていたので、そのうちにはどんどんリラックスしてテーブルの上で寛ぐまでになった。可愛い可愛いと誉めて貰い、マルコもゴロゴロと大きな音を出していた。

そこに昼間の保護猫の男性から電話があり、教えておいた病院に健康診断に連れて行ったと言うではないか。検便と駆虫、ノミ駆除とワクチンまで済ませたと言っている。仔猫だと思ったら、1歳を過ぎているようだという事だ。一応は里親募集をしつつ様子を見て、最悪は自分で飼う覚悟もしてくれたようで嬉しい。

加納さんは、東京のぴーさんに預かって戴いていたロイ(のんき)君を引き取りに行って、昨日無事に奈良に連れ帰った。ぴーさんが保護した仔猫たちが、なかなか人馴れせずに里親探しに時間がかかりそうな事、そして白血病のキャリアであるのんき君にとっては、どんなウィルスや細菌を持っているか判らない他の猫と接触させる事は危険判断して、心を鬼にしての引き取りとなったのだ。ぴーさんの気持ちを気遣い、加納さんも辛い決断であったと思う。

そして奈良に戻れば、先週里子に行ったばかりの「みなつ&パス」が、里親さんの元で非常に怯えて隠れてしまい、あちこちでオシッコをしたり、無理に手を出せば噛み付いてしまったりしたらしく、里親さんはギブアップのようだと言う。朝一番で加納さんに電話を貰い、これはもうお迎えに行く以外ないのか・・・と悲しい気分で話し合った。保護に至るまでに恐い思いをした子だけに、出来るものならば月日をかけて安心するまでじっと待ってあげて欲しい。しかし残念ながら、どうフォローしてもそれが出来る人と出来ない人とがいるのかも知れないと最近は思う。

それにしても、加納家ではそんな状態は微塵もなく、お届けした日の報告を見ても2匹ともに直ぐにリラックスして探索したりしていたのに、一体どうした事なのだろう?これでお戻ししたりした場合、里親さんの心に挫折感が残るのではないかと余計な心配をしてしまうのだが・・・。まだ今日の結果を知らされてはいないけれど、加納さんは連れて戻ったのだろうか?ロイが戻ったばかりなので、元々保護したボランティアさんの家で預かって貰う事を強く勧めている。

それはロイの為も勿論なのだが、加納さんはそろそろペースをスローダウンしない事には彼女自身が参ってしまうし、生活もメチャクチャになる。今後の事をじっくり考える期間も必要だと思う。お節介なようだが先ずは自分の人生、自分の家族、自分の生活を大切にして欲しいから、そしてその方が結局はボランティアも長く続けられるはずだから、まだ若い彼女には自分を大切に考えた上で、何もかも自分が何とかしなければ・・・と思わずに自分のペースを見直して欲しいと願っている。

という事で、みなつ&パスが再度里親募集になった暁には、是非ともまた宜しくお願いします。まだ様子を見ていたものだから里子データに移行させていないので、当サイトではこの2匹の募集をご覧いただけます。(麻呂ちんも宜しくね〜!)


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