マルコ

内弁慶丸

Jul.30,2002

久々に仕事が朝までかかってしまった。寝不足のまま昼間のお出掛けと雑用を済ませる。暑いと体温が上がって辛いが、血行が良くなるのも確かで、痛し痒しといったところか。帰宅して直ぐに、昨日から横浜に来ているはずのおブリ様に連絡をとってみる。今日の午後3時に来訪の約束である。時間と場所の待ち合わせをしお越し戴くが、マルコは隠れてしまって出て来ない。来客があるといつもこうだ。まったく内弁慶なんだから・・・。お外では相当恐い思いをしたのかも知れないね。あの足だって、交通事故ではなくて虐待なのかも知れないのだ。どちらにしても、こういう子を捨てた人間への怒りが湧いてくる。マルコは、やはり野良猫の子というよりは捨て猫だろうと感じるのだ。

アイスコーヒーを飲んでいると、捕獲のご相談の電話が入る。捕獲器をお貸しするだけで済むかも知れないが、外国人の方なので、ある程度のサポートは必要かも知れない。勤務先が近いようなので、一度お会いしてみようと思う。こちらの電話が終ると、今度はおブリ様の携帯が鳴りっ放しに鳴る。我が家が電波状況が悪いこともあり、先方も悪条件の場所かららしく、なかなか話が終るまで電波が続かないようだ。こちらの話も、何度も中断する。

しかも今日は午後4時には獣医さんの往診があり、心臓の悪いアインと既に退院前に済ませているマルコ以外はワクチン注射をして戴いた。全員の分を用意する間、こうちゃんに抱っこされたままのミュウはすっかり神経質になってしまった。しかし一番手はやはりミュウからだろう。私が抱いて背中に注射針を刺されると、かすれた声で鳴いて抗議した。ドスンと飛び降り、さっさと陣地へと逃げて行った。注射やお薬が一番嫌いなのは、意外にもミュウなのだ。

お次はジーコ。ただならぬ気配に怯えて逃げ回るが、一旦捕まえてテーブルの上であっという間に終了。手の掛からない子だ。ゴマはとっくに押入れに逃げ込んでいたが、名前を呼べばちゃんと出て来るというお利口さんだ。尻尾が太くなっている。しかしこれもさほど問題にはならず終了。さあ、最期はジャムだ。

ジャムは、先生が4匹分の注射の準備をしている間中、注射器を突き立てた薬瓶にスリスリしたり、興味津々でベッタリ傍にいたくせに、いざ自分の番となったら恐がって、針を刺した途端にクルリと頭を回して注射器に噛み付いた。太ってもからだの柔らかい子だ。「キャアアアア」とか細い声で怒りながら注射されていた。しかし終れば途端に床でデレ〜ンと横たわり、すっかりリラックス。太り過ぎだと先生に叱られる。御もっともです。

先生の病院のHPを作って差し上げる約束をし、お見送りを済ませたら、もうおブリ様はオフ会に行く時間が来ていた。予定していた話もそこそこに、慌しく駅までお送りし、改めて明日お会いする事にした。オフ会は横浜で、サイトの常連さんたちが集まるようだ。皆さん、楽しんでいらっしゃ〜い!私は更新が待っているけど。

久々で保土ヶ谷のリエさんより電話あり。この人は前向きで明るく、物事を決して悪い方向に考えないので話していて楽しい。こちらも明るさを増す気がする。幾つか懸案事項を確認し合いながらお喋りしているうちに面白い事を言われた。我が家は床面積自体は狭いけれど、物が多いので表面積は大きいと言うのだ。色んな家具は一杯、押入れは出入り自由、隠れる場所や「別荘」もいっぱい、これを狭くて住み難いと感じるのは人間だけで猫には好きな空間だよと言って貰い、ハタと膝を打つ。そうなのだ、だだっ広い何も無い空間は、猫には落ち着かないはずなのだ。猫本意に考えてこうなりました!と言いたいところだが、実は当の飼い主たる私も者が一杯の部屋は嫌いではないのだ。猫と嗜好が一緒で嬉しいね。

その後は入院させたままの「としこ」の事でみょーこ姉ちゃんと電話で話し、晩御飯の前には里親募集中の保護主の方からご相談がある。真剣に誠実に募集活動している様子が嬉しい。ああ、今日もいっぱい喋ったものだ。マルコはベッドのど真ん中でぐっすり。安心しておやすみ。誰もあなたを傷つけないからね。


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