ミュウ

威厳

Oct. 5,2002

色々と事情があって、生活の時間がメチャクチャだ。しかし多分もう会社勤めには戻らないだろうから、気ままにやるさ。今まで、自分の人生は「〜せねばならない」という縛りに満ちていた。誰に縛られる訳ではない、自分で自分に縛りをかけているのだ。気が小さいというか真面目というか、兎に角世間とあまりに違う事や一般の基準からずれる事を避け、誰と比べても勤勉に規則正しく生活する事を心掛けていたが、いい加減馬鹿馬鹿しくなった。異常に口うるさい(と言うより全てを自分が管理して干渉したい)舅は死んだし、誰に迷惑を掛ける訳でもないのに人の評価など気にする必要もないし、しかも折角この歳になってようやく自分のやりたい事とやるべき事が整理されて来ているのだから、気の小さい私としては、兎に角不自然に心掛けてでも自由にやるのだ。

そう言いつつも、まだ縛られている事情はあるのだが、それもいずれは解消するだろう。今は次のステップへの途中なのだと思う。転職、離婚、再婚、親との同居、介護、殺人事件(?)・・・全てがバージョンアップの為に用意されていたと考えれば良いさ。何が起きても、振り返って見れば「形状記憶合金」の如く甦ってケロリとしているかに思える。しかし、そのさなかにあっては結構辛かったはずだし、自分が世の中から見捨てられた存在のようにも思えた。しかし、そんなのはその時の感傷でり、甘えである。私の気持ちのあり方ひとつで、世の中から必要ともされるし、見捨てられもするのだ。

皆さんは「Jacob's ladder」というものをご存知だろうか?直訳すれば「ヤコブの梯子」だ。私は昔、ガールスカウトでこのタイトルの歌を習った。「We are climbing Jacob's ladder・・・」というものだった。しかし長年、その意味が解らないまま過ごして来た。訳が解らないまま歌っていた「ジェイコブズ ラダー」というのが「ヤコブの梯子」だろうという事は、中学生になって英語を習うようになれば想像がついた。しかしそこまでだった。

私もカトリック信者なので、そこそこ聖書は読んで来ている。だから旧約聖書創世紀第28章の中に出て来る、ヤコブが夢に見た天の使いが行き交う梯子の事だろうとは思いながらも、しかし「我々が登っている」という部分に引っ掛かった。我々とは誰なんだろう?と疑問に思っていた。思いながらも調べる術もなく、30年以上経ってしまった。

それが、さっきふと思い出してこうちゃんに訊いてみた。そしたら直ぐに教えてくれた。それは有名な黒人霊歌であると。それでようやく解ったような気がする。アフリカから異国に強制連行されて、奴隷として働かされていた黒人たちが、我が身をヤコブになぞらえていたのではないかという事(ヤコブは生まれ故郷を追われ、放浪の途中で天使の行行き来する梯子の夢を見て、神はここにいる!と悟ったのだった)、我々は決して見捨てられた存在ではなく、どんな辛い状況にあっても神の国が約束されているのだ・・・と歌っているのではないかという解釈をした訳だ(あるいは死に行く時の事を歌ったものかも知れない)。違っていたらごめんなさい。

ついでに物識りこうちゃんは、「ジェイコブズ・ラダー」が船の縄梯子の事を指すのだとも教えてくれた。彼は大学を休学して貨物船に乗っていた事もあるし、学生時代に船舶会社の社長秘書をしていた事もあるので(変な学生だ)、船のことに詳しい。ふ〜む、なるほど。こうちゃんと出会って12年。こんな事だったら、知り合って直ぐに訊いてみるんだった。あるいは、どうして英和辞典を調べようかとしなかったのか?・・・私の知的好奇心なんて、そんな程度のものだと知る。

私たち人間はもう良い。人間は、努力して自分で自分を救って欲しい。どうか、見捨てられた猫たちの為にこそ「ヤコブの梯子」がかけられますように。

今日は、夕方からちょっとした寄り合いがあった。サラちゃんの飼い主イナガキさんも、遠路遥々STiで来てくれた。ノグチさんとエビハラ青年と、テレサ・ちんとでみょーこ邸に集結した。集結と言ってもいわゆる仲良しさんが集まった訳ではなく(仲が悪いのに集まったという意味でもない)、一人一人とはいちいち書いてはいられない別々の目的でかねてから会いたかったのだが、私だけじゃなく皆それぞれ多忙なので一度で済むようにしてしまった。そういう動機の乱暴さもあったけれど、結果から言えばとても楽しかった。

往きに私はSTiにも乗せて貰った・・・と言っても道案内の為でもあるのだが、峠道こそなかったものの、狭い日吉の混雑する路地裏をカシミヤイエローの車を液体のように走らせてくれた。同じインプレッサでも、うちのスポーツワゴンとは違った乗り心地だ。シートのせいではないのだろう。やはりマニュアル車ならではのクラッチの繋ぎなのだろうか(もちろん下手っぴいでは駄目だろうが・・・)?もうちょっと遠くまで乗っていたいくらい楽しかった。私もいい歳してミーちゃんハーちゃんである事よ。

料理は簡単に手巻き寿司と肉じゃがを作った。姉ちゃんは刺身担当、私は肉じゃが担当で、じゃが芋や人参の入ったすき焼きという感じのものにしたのだが、刺身をオロオロと切り分けているうちに(だって刺身が大量なんだもの!)じゃが芋はとけてしまうし、我ながら(気をつけないと「割れながら」と変換したままになってしまう!)ちょっと味付けが甘過ぎた。それでも残りはビニール袋に入れて(見た目は大変に悪い)お持ち帰りして貰い、私は海苔とタラコを持ち帰り、そして寿司飯を作って持って行った飯台を持ち帰るのをすっかりと忘れてしまい、STiは市内の二人を送って行ってくれた。

姉ちゃんは久々で気分が良く酔えたようだ。最後は田舎の婆ちゃんのようになっていたが。さて楽しい時間の後は、現実に戻って行かなくちゃ。しおしおのパーだ。皆さんもお疲れ様でした。

今日のにゃんこ


こんにちは僕は『とく』です。

はじめ僕は、違うおうちに保護されていたんだ。そこへ今のママがやってきて、僕と「メイ」を連れて帰ってくれたんだ。

僕は目が悪くなっていて、ママが治してくれたんだよ。でも、これを読んでくれてるみんなに感謝しなさいって、ママに言われた。みなさんのおけかげで、僕の目も「めい」の風邪も治りました。ありがとうございました。

今度は、本当のお家を探してます。早く本当のおうちに住みたいな。

(僕の募集はNo.517-1で詳しく見てね♪)

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