連休明けのせいか、いよいよ暮れも押し迫ってきたせいか、朝の通勤路はメチャクチャ渋滞していた。みんな少しでも先に行きたくて、ガツガツと車線変更して割り込んでくる。ちゃんとアクセルを踏んで思い通りに走れたのは、かなりラボに近づいてからだけだ。欲求不満が残る。

今日のミーティングで、先日来持ち越していた問題・・・つまり川口の仕事の流れと言うか権限と言うか、そのあたりをハッキリさせておこうと所長が議題に持ち出して下さった。全員のコンセンサスがないと、私がやりにくかろうという心遣いでもあると思う。

そこで所長が先日のＡ氏の案との折衷案をとり、全体に関わるものに関しては所長にダイレクトに確認し、チームの内容に関してはチームの代表者経由で伺い書を出してはどうかと提案したのだが、ここでカクモトさんが異議を唱えた。曰く、川口さんを信頼して、トピックスは即時性を重視したい、研究内容などに関するものでない限りいちいち「伺い書」などかせる事には反対である、彼女の経験や常識を信頼したい・・・という内容で、熱弁をふるって下さった。聞いていて身がすくむほど、たかが私如きの為に身を挺して下さったのだ。これは・・・もう決して裏切れない信頼だ。嬉しさと共に、その重みを噛みしめた。任侠道に生きる人間ではなくとも、この人の為ならば火の中に飛び込める・・・というように気になってしまう。もともと単純な性格だし。

帰り道もひどく混んでいた。チャチビさんがエサやりに行ってくれる日だったのだが、それでももしや誰かと会えやしないかと鶴見に回ってみた。路地裏には忘年会の喧騒が聞こえ、人通りも多い。猫の影はなかった。泣きたい気分を我慢して家路につく。

こうちゃんは、今日法務局に遅れていたこの家の相続手続きに行った。事前にしっかりと必要書類を調べて全て取り寄せておいたのだが、いざ法務局に行くと慇懃無礼な爺さんが出て来て、予め法務局で必要だと言われたもの以外の書類を要求したらしい。たとえば、アメリカに移住している次女のアメリカ在住証明書が必要だと言う。しかし、それは担当の胸三寸らしい。必要なのは、サインとそれが本人のサインである事を領事館で証明した書類である。この家は住所の表示も途中で変わっているのだが、それは行政側の都合で変更になったくせに、その住居表示変更証明書を取って来いと言う。しかしそれに対しても「聞いていないですよ。行政の都合で住居表示が変更になっているのに、どうしてこちらが証明書を取らなければならないんですか？」と苦情を言ったら、「付票」だか「除票」だかを取って来いと言う。

怒り心頭のこうちゃんは、付表だの除票だの言われても何の事か解からない、あれでも良いしこれでも良いではなくて、何と何を取って来いと具体的に言えと怒ったようだ。車は私が通勤に使っているので、徒歩でまた区役所まで行って必要だと言われた書類を揃え（断っておくが、軽井沢ではこれで全て済んだものが、港北区の法務局では駄目だと言うのだ）、そこまでで１日目が終了してしまった。法務局の爺さんが、のったらのったら暇つぶしの如く喋り、書類のチェックも年寄りゆえに要領が悪くて見落としが多く、大変時間がかかったせいだ。どこの役所を退官してきた爺さんかは知らないが、民間だったらそんなレベルじゃとっくにクビだわな。先日登記簿謄本を取った時の、印紙を売っていた婆さんも嫌な婆さんだったけど、法務局ではまったくろくな目に遭わない。法務局にお勤めの方が見ていたら失礼。でも事実です。あまたある役所の中では、法務局の対応はかなり感じが悪い。それに比べると、区役所は大変親切で感じが良くなっている。法務局には反省を促したい・・・と言ったところで、こんなもん見ちゃいないか。

明日は先日の有馬記念で当てたフルトさんが、ぺーぺーだけの食事会のスポンサーになってくれると言うので、タケウチさん、コバヤシさん、ヤマダさん、そしてフルトさん、私の５人で忘年会をする事になった。鶴見でイタリアンにしようかと思う。予約状況を訊いてみたら、今夜は混んでいるけれど明日は予約が入っていないと言う。ならばそこに決まりだ。車なので酒は飲めないけれど、美味しいものを食べて来よう。こうちゃん、ごめんね！クリスマス・イヴだというのにケーキもワインもないけれど、戴きものの美味しい明太子で炊きたてご飯を食べよう。

イヴなので、久しぶりに《memorial》を更新した。こうたんの飼い主ムツコのお姉ちゃん・ヒロコの大切なルルちゃんである。そして今年天に召されたクララ、クーちゃん、ジェイの妹サクラ、チャーくん、そして全ての動物をこの聖夜に悼みたい。しかしともあれ、皆さんにメリークリスマス（一応私はクリスチャン）！寒さに震える外の猫たちの上にも、小さくとも確かな幸せがありますように！