ジャム

隙間で邪魔

Jan.16,2003

昨夜はカワムラさんがしつこく迫るので、ちっとも熟睡できなかった。やっと落ち着いて布団から出て行ったので、ルスを腕枕で嬉しそうに寝始めたら、又もやカワムラさんがやって来て、仔猫との間にその巨体を割り込ませてしまう。鼻詰まり爺さんなので、口から息を吐く。それがちょっと臭い。そしてヨダレを私の口元で拭きたがる。え〜い、もう覚悟を決めてやりたいようにさせてやれ!と思うが、いつまでも飽きずにそれを続けるので「もうやめろ〜、カワムラ!」と声を荒げてしまう。そんな事にはめげないのがボケ老人のボケ老人たる所以である。

さんざん布団の真ん中でうるさい寝息を立てていたが、やがて暑くなったのか出て行く。今度こそゆったり寝られると思えば、長い身体を伸ばしに伸ばして、枕に胴体を乗せ、足は枕元の床にあり、顔だけ布団に突っ込んで寝るという前代未聞の芸当を見せた。本当に顔と顔を近づけていたいのだな、この猫は。

そしてリマがカワムラさんを好きなのはいつも言っている事だが、日毎にエスカレートしていくようだ。互いに舐め合い、そうなるとどちらも私の存在など忘れてしまう。名前を呼んでも耳すら動かさない。冷たい奴等だ。こうして一晩中、3匹が入れ替わり立ち代わり入って来ては甘えて暴れて、毎日私は幸せな寝不足の朝を迎えている。

朝は物凄く冷え込んだが、今日は決戦が待っていた。これを通り過ぎれば、私のブルーな気持ちは解消する。詳しくは書きたくないが、真実と誠実さと信念で求める結果を勝ち得たと思う。それに比べて、今回相手となった人間が第三者の立ち会いの下で嘘と卑屈さと愚かさ・さもしさを披瀝してしまった事は小気味良い。今年初の運試しは、天が私に味方したようだ。

飛び込みの仕事の依頼が入り、ただでさえ忙しいこの時期に嬉しい悲鳴だ。前向きな内容の仕事はやりがいこそあれ、ストレスになるものではない。賃金の高い私にたった5通の封筒の宛名書きなんかさせるA氏は、休憩をくれているようなものだ。そんな仕事ばかりだったら、毎日が楽で良い。もっとやらせろ。

イナガキさんの保護猫6匹のうち、ツメキリ(仮称)とラスト(仮称)が里子に行った事は、ここの読者の皆さんは『ねこな日記』を読んでちゃんと知っている事と思う。新しい家族の元で、新しい名前も貰い、少しずつ環境に慣れつつある事も。そして男イナガキが意外と涙もろかった事も。自分の手で保護した子たち・・・しかも手元で大切に苦労して育てて来た子達との別れは、感慨がひとしおだものね。

私は誰との別れが一番寂しかっただろう?ゴマやハナクソの仔猫たちの時も勿論だが、色んな意味でやっぱりミッちゃんかなあ?幸太もアカSUNちゃんもユキちゃんもシャスケも大人で里子に行ったけど、器量の落ちるボロボロだったミッちゃんは、特に貰い手がなかろうと思っていたからね。おとなしくて健気だったけど、とぼけて私の大切なパッチワークキルトの上でウンチもオシッコもしたツワモノはミッちゃんだけだ。

さて、今夜も下の3匹と大騒ぎしながら寝るか。カワムラ・・・頼むからヨダレを擦り付けないでくれよ。

前日の「猫雑記」へ 翌日の「猫雑記」へ


月別INDEXへ戻る

「猫雑記」INDEXへ戻る

《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》INDEXへ戻る
inserted by FC2 system