リンラン三景

Apr. 8,2003

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今朝は渋滞した。いつもの渋滞ポイントに加え、交差点内でダンプとトラックの交通事故もあって、かなり苛々してしまった。しかし事故車のドライバーは、やっとこさっと通過する車に向かって「ご迷惑をお掛けして申し訳ありません!」と大声で謝罪していたので驚いた。そんな人もいるんだな。そうでもなければ、この朝の只でさえ渋滞する時間帯に事故りやがってバカヤロー!と叫びたい位だったが、むしろお気の毒に・・・と思ってしまうゲンキンな私。

今日、私の作った一般公開のポスターに「この図を入れてよ」と渡された1つの絵・・・何だか毛色が違い過ぎて困った。クリップアートを利用して作ったマンガなのだが、どうにもこれまでのポスターと肌に合わないのだ。私がそれを大きく扱わないので作った当人も不愉快みたいだが、バランスというものもあるし、全体の品性というものにもこだわりたい。でもどうなるのか明日以降が怖い。所長の判断次第なのだろうな・・・。

その所長も、シュレッダーにかける書類を溜めておいて、タケウチさんかコバヤシさんにシュレッダーして欲しいという提案が研究業務室長に却下されていたらしい。曰く、研究員が自分でシュレッダーすれば済む事だ、煙草を吸う暇はあるのだから、シュレッダー位自分でかけられるでしょう・・・というものらしい。それは正論。しかし所長に関してだけ言えば、とても忙しい。所長としての仕事と研究者としての仕事の両立は大変だ。かと言って、そういうシステムが出来たら、それを真っ先に行使するのは比較的時間に余裕のある研究員であろう事も予想出来る。

そして元はと言えば、シュレッダーの手間が面倒なのではなくて、直ぐに一杯になるシュレッダーのゴミを片付けて新しい袋をセットするのが煩わしいという発想から出た提案だったのも知っている。研究所だから、研究員だけが偉いという体質は良くないと思う。経理も総務も、ドクターでこそないがきちんと自分の仕事を全うしているのだ。雑用は全て事務方にして貰って当たり前な程には、私が見ていても研究員は過酷な仕事はしていないよ、実際。むしろ民間に比べたら、ぬるま湯だとろうと思う。但し、忙しい所長の廃棄書類位は私がシュレッダーしてあげても良いけど、他の人のものはしたくないな。室長が言う通り、自分でしてもさほどの時間はかからないもの。

実は先日、ルスのウンコから回虫が出た。これはいささかショックだった。今年に入って2度検便していたのだが、回虫卵は発見されなかったからだ。もちろん里子に来る前、駆虫は済ませて下さっているはずだし。しかし、また駆虫すれば良い事だ。早速、日曜日には病院にウンコを持参して検便して貰い、駆虫薬を11匹全員分貰って来た。3部屋に分けているので一緒にしてはいないけれど、もしも私が頭髪や洋服に卵を付けて運んでいたら別部屋の猫たちにもうつらないとも限らないと思ったから。ルスとリマ意外は、全て2粒ずつ。但しミュウだけ3粒。

先ずは、一番薬を飲ませにくいだろうと踏んだマルコから飲ませた。ありゃりゃ、意外に簡単だった。次はやはり梃子摺りそうなゴマ・・・これも一発でOK。ジャムも吐き出す事なく終了。ジーコ・・・嫌がりはしたものの世話なしだった。ミュウ・・・これは本当に苦労した。数年前の抗生物質投与で懲りていて、いつまでも忘れない。口を開ける事すら拒む。しかもデブだから、3粒も飲ませるのだ。絶望的な気持ちで臨む。泡を吹きながら1粒だけ吐き出し、何とか終了した。アインは一番飲ませ易いと思ったのに、2粒を代わる代わる何度も吐き出した。

言っておくが、薬の飲ませ方は年季が入っている。コツも心得ている。しかしそれでも、吐き出す子は吐き出すのだ。一度で飲み込んでくれれば苦い味も感じずに済むのに、賢いから吐き出すのか、バカタレだから吐き出すのか解からない。兎に角猫も人間も真剣勝負だ。緊張するひと時だ。

ルスとリマは簡単もいいところ。手元に押さえ込みさえすれば、あっという間に飲ませられる。目やにもゴロゴロ甘えながら拭かせるし、爪を切るのも楽だ。信頼しきっているだけではなくて、そもそも性格が明るのだろう。岩手の猫は性格が良いと言ってしまおう。

カワムラは抵抗に次ぐ抵抗の末、「このバカタレ!!」とまで言われながらやっと口を開けてくれた。本当に我が儘な爺だ。しかし直ぐに忘れて甘える。茶トラだものね。

リンリンはタイミングが難しい。そもそもタンスの上から下りて来ないのだ。さんざんランランと遊んで見せて、痺れを切らして鳴きながら下りて来たところを抱き上げ、右手の中指と薬指で口を開けた瞬間に親指と人差し指で摘まんでいた錠剤を落とす。意外と抵抗はしなかった。リンリンはおとなしい手のかからない子だ。

ランランは甘えてひっくり返った隙に、口に入れられてしまった。一瞬身構えたけれど、名前を呼ぶとまた直ぐに甘えた声で返事する。呼ぶ度に返事をするのだ、ランランは。可愛いなあ、本当に。この子達を貰い受けてくれる由香さんは、心優しい愛情深い人である事は勿論だが、超ラッキーな人でもあると思うのは親の欲目だろうか?いや、誰が何と言おうと、本当にこの2匹は素晴らしい猫なのだもの。

駆虫薬を飲ませた後は、トイレを全て掃除して砂も入れ替えた。掃除の方法は、風呂場でお湯のシャワーで洗い流した後で、更にスチームクリーナーで殺菌した。これでイチコロだろう、回虫くんも。

そして2日が経過した。昨日の段階で、ルスとリマのウンコからはどっさりと回虫が出た。実を言うと、回虫を見たのは今回が初体験だったのだ。何とラッキーな。これまで保護した子からは検便しても出なかったし、その後も一切出ないで済んでいたのだ。寄生虫に関してはちょっとうるさいマニアなくせに(目黒寄生虫館の創始者・亀谷了先生の著作は全て持っているし、お手紙の交換もした事は以前も書いたと思うが、兎に角ああいうモノが大好きなのだ・・・オデキと共に。)、実物を見た事がないというのも情けないではないか。

カワムラのウンコからは、1匹だけ出た。2階の猫たちとリンリンランらのウンコはその都度芳しい匂いを嗅ぎながら充分にほぐして見ているが、1匹も発見されない。やはり獣医さんの言う通り、回虫というのは仔猫か体内に炎症があり常時熱のある猫にしか寄生出来ないのだろうか。体温の高い猫の体内でしか寄生出来ないらしいのだ。ルス・リマ・カワムラは、3週間後に再度駆虫して、そして9匹は時々検便を続けよう。リンリンランランに関しては、里親さんに既に申し送り事項としてお伝えしてあるし、気持ち良く検便とワクチンに連れて行って下さる約束をしてくれた。

リンリンランランのおおもとの保護主であった大崎さんにも、2匹を福岡に里子に出す旨を伝えた。リンリンランランの幸せの為だと思うから、こらえて笑って里子に出そう。しかし寂しい。
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