リンリン

墨を付けたマルコ?

Apr.12,2003
昨夜は外で食べる事になったので、こうちゃんにはラボから「申し訳ないけど、ご飯食べておいてね。」と電話しておいた。帰ってから「何を食べたの?」と訊いたら、冷凍してあったご飯とシュウマイ、あおさ海苔の佃煮、明太子、白菜漬け等を食べたと言う。ごめんね、こうちゃん。朝晩は一緒に食べないとつまらないよね。今夜はご馳走作るからね。

あまりたくさん眠った訳ではないのだが、たくさん夢を見た。昨日の晩は、私にとっては限られた弾薬と時間で市街戦をした後のような感触だった。きっとあの時の私は、ブルックス准将のような気分だったと思う。(すみません、ブルックス准将・・・・低次元な事に喩えられてご不快でしょうが、罪のない子供の戯言とお許し下さい。子供じゃないけど・・・。)私としては、それに似た精神的極限状態だった(大袈裟)と言いたいだけなのだが。

で、夢にはロボットチームの事務局長スズキさんだとか、ざる蕎麦を典雅なまでにゆっくり食べていたイノウさんだとか、如才なくて面白いキャラだけど現場では仕切り屋のハダさんだとかが総出演だった。まだポスターを貼っていたような気がする。あれでは夢の中でもまだ労働が続いているようで、起きたらぐったり疲れてしまった。しかし緊張が緩んだ時のレギュラー症状「偏頭痛」が出ていたから、それなりに気持ちはリラックスしたのだろうな。今日は退院に立ち会う為に朝のうちに出掛けるのだ。だからこれは、早朝に書いている。もうそろそろ時間なので、続きはまた深夜・・・。

さて、やっと夜である。退院したのは猫ではないので省略するが(だんだん億劫になってきたし)、兎に角色々とあって疲れた。そうでなくても出掛けるのは大嫌い。何日でもずーっと家に閉じこもって居たい。多分、それでちっとも退屈はしないはず。家の中にこそ、好きな事が色々とある。猫たちはいる、こうちゃんも出かけるのは嫌いだから家にいてしかも邪魔にならない(ここが大事)、炊事や洗濯も趣味と言える程に好きだし、まとまった時間をかけて本が読みたい、PCの作業もずーっとしていたい、カメラで猫もたくさん撮影したい、もっと時間に余裕があれば山ほど買い貯めた布(もはや死ぬまでには使いきれないだろう)でパッチワークもしたい、最後には掃除しても良い(掃除は嫌いだ)。

実は、お習字もしたい。かつて失業した時にはHPなど持っていなかったので、硯と筆と墨を買って来て(硯なんか2つも買った・・・道具好きだもん)、勝手な習字(勝手で誰にも習っていないなら「習字」ではないかも)をしたが、直ぐに飽きた。書きたいテーマが底をついたのだ。当時は「うんこ」とか「ちんちん」「くそじじい」などと平仮名の練習をしていた。今はもっとテーマが増えたような気がする。「カワムラ」とか「マルコ」「ジャスコ」などとカタカナも書くだろうし、「新橋」だとか「五反田」「東急」「高島屋」などと漢字の練習も出来る。(ジャムが半紙を食べたり、墨を舐めそうだな。マルコの頭にちょっと墨を塗ったら、そのままリンリンになりそうだ。)

しかし現実には、今回の人生にはあまり時間がないようだ。片道40分のところまでエサやりに行かなければ、毎日の気が済まないし、猫たちと人間の為には買い出しもしなけれならず、土日は土日で出掛ける用事ばっかりだ。それが何よりも煩わしい。「どこでもドア」とおつかいロボットが欲しい。それも叶わないなら、来世に期待するしかない。

連日帰りが遅かったので、ご相談の電話にも全然出られなかった。昨日は、こうちゃんが代わりに相談相手を務めてくれたようだ。避妊の為に捕獲器をお貸しした相手からで、どうやら避妊が間に合わず、どこかで出産してしまったかも知れないという内容だった。実際には、相談されてもどうしてあげる事も出来ないのだが、どういう事態になっても今の環境と自分の許容量の中で最善を尽くせれば良いのではないかと、そう励ますしか出来ない。一緒に考えましょう、応援するから・・・と言うしかない。

リンリンも抱っこが好きになってきた。最初、リンリンは抱かれるのが嫌いだった。そしてランランが甘える様を、タンスの上からじーっとお地蔵様のように固まって見ているだけだったのだ。ランランは積極的に甘えるし、ドアの前で鳴いたりもする。撫でようとするとビクッとして首をすくめるあたり、きっと「うるさい!」と叩かれていたのだろうと想像する。それをリンリンは見ていたのだろう。人を信用しなくなっていた。

しかし今では、リンリンもランランも昔の無邪気さを少しずつ取り戻してきている。明日はいよいよお嫁入りだ。全て準備は整った。だけど本当は、このまま家に置きたい。でも四六時中いっしょに過ごせない。2匹だけの部屋に置いているのでは、日に何度か一緒に過ごしたとしてもさぞ寂しいだろう。2匹だけで愛してくれる里親さんに渡す事が最良なのだ。結局、寂しいのは猫じゃなくてこっちなんだ。ああ、だけど・・・と毎日この堂々巡りだ。明日、福岡空港までリンランを出迎えてくれるおニャアニャンにも、これが一番良い方法だよ!と励まされている。私ときたら人には偉そうな事を言うくせに、まったく自分ではだらしないものだ。でも自分が弱いからこそ、人の気持ちも少しは解かる。

今夜はこれから、大崎さんが仕事を終えた後で足立から駆けつけて来る予定だ。お別れがしておきたいだろうと思って、夜中でもいいから来てねと言ってしまった。最初に業者に売られそうになっていた家から保護してくれて、4ヶ月近く育ててくれた大崎さんを、リンランは覚えているかな?
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