ミュウ

息子に甘え

Jun.15,2003
昨夜は寝たのが2時半。どうしても翌日休みとなると、平日と比べてリズムが狂う。朝は窓から鳥を見て「カカカ」と言う声で目覚めた。猫が目覚まし代わりとは本望ではないか。しかし時間が早過ぎるよ、ルス。もう少し寝かせて。

そうは言っても、午前中をいかに有意義に使うかで休日の価値がガラッと変わってしまう事は、これまでの年月で嫌という程知っている。時間が惜しい、兎に角、起きなくちゃ。やる事は山ほどあるのだ。悲しい程に貧乏性だが、今更性分は変えられない。止まったら倒れてしまう自転車操業なのだ。

朝ご飯は、昨日歯医者の帰りに買った神戸屋ベーカリーのシナモンスコーンを食べた。近くに店があっても初めて買ったのだが、これが良く出来たスコーンだった。美味しい。また買っておこう。林望の『イギリスは美味しい』で読んで自分で簡単に作れるのは判っているけど、熱のある手ではスコーンは作れそうもない。生地がベタついてしまうだろう。作れば楽しくて安上がりなのに。

先週は、グレゴリー・ペックも死んだ。87歳で老衰だと聞いた。まだ生きていたのか・・・という感もある。初めてG・ペックを映画で見たのは、土曜洋画劇場だった頃の淀川さんのTV洋画劇場で『仔鹿物語』の映画を観た時だった。当時の私は多分幼稚園くらいだろう。母が「この映画は子供にも見せてやりたい。」と言って、特別に夜更かしを認めてくれ、両親の寝室で寝ながら観たのだ。しかしその時、自分がどういう感想を持ったのか全く覚えていない。あまり小さいうちに観ても、結局意味がないような気がする。

次にG・ペックの映画を観た記憶は『頭上の敵機』だろう。これは父の勧めで観た映画だった。父の影響を素直に受けていた時代(小学生の高学年か?)の事もあり、私としてもとても好きな映画だったのだが、先年ビデオを買って観たら、もっとカッコ良いと思っていたペックの主人公が何とも青臭くて精神的に脆弱な男に見えてガッカリした。これは『熱いトタン屋根の猫』で初めてポール・ニューマンを知り、中学生の私は一度で夢中になったのに、近年見ると馬鹿馬鹿しいほど男として幼稚なのでウンザリしたのとちょっと似ている。しかし数あるペック主演の映画では、『頭上の敵機』はやはりお勧めの1本だろう。第二次世界大戦モノが好きな方にも必見。

アカデミー主演男優賞を獲った『アラバマ物語』などは、実は重たくて嫌いな作品だ。作品そのものはアラバマというディープ・サウスでの黒人差別の実態を描き(原作はベストセラーにしてピューリッツァー賞受賞の『To Kill A Mockingbird』である)、主人公はその根深い差別や不正と闘う知的で正義感溢れる弁護士役を演じているのだが、アメリカにも、異端(≒スケープゴート)を作り上げてまで自分が「安定した身内の輪」にいようとする差別の血塗られた歴史があり、それが比較的近年まで続いている事もあるせいか、門外漢の私ですら見聞きする機会が多くて苦しくなる。それは黒人差別に限らない。先住民族の扱い、モルモン教徒の歴史やユタ州の成立の経緯などを知るにつけ、力で社会を制圧していく事に伴なう被制圧者たちの心の問題が置き去りにされてきた事実を知る。

村上春樹訳『心臓を貫かれて』などは、このドキュメンタリーの主軸以外に、根底に流れるドロドロとしたモルモンやユタの歴史を知る良いきっかけになるのではないかと思う、かつて私のお勧めの一冊だった。死刑になった実在の殺人犯というショッキングなテーマは、この際どうでも良い。その背景にあるゴシック・ホラー的歴史が、アメリカの意外と知られていない一面を掘り起こしている。しかし重たい。とてもこのお気楽「猫雑記」等では書ききれない位、色々と考える入り口となった一冊だった。ペックから話が随分とズレたな。オーメン。

午前中から、電話の嵐。ずーっと喋りっ放し。夕方には声が枯れてきた。しかしやる気のある方からのご相談ばかりだったので、疲労感は少ない。アグレッシブな人はいい。人に責任転嫁せず、自分が今出来る事を精一杯しようとしている人達は、またこちらの意欲を新たにさせてくれるような気がする。お互いに頑張ろうね。

そしてペー助・パー子へのお問い合わせも多いのだが、1匹だけという方は、どんなに良い方でも泣く泣くお断りしている。もちろん代わりの仔猫をご紹介するようにしているが、誠実な方が多いのでお断りは心苦しい。2匹一緒に・・・という方と来週末にはお見合いの運びとなったが、結果は如何に・・・。その日は、昼間はイルの里親さんが、会社の社長さんの運転で仙台から来て下さるのだ。嬉しい幸せな忙しさである。

マルコ

奥目で悪い?

Jun.15,2003

あれほど酷かった頭痛が、この2日間治まっている。これはPCでのガ眼精疲労というよりは、何となくラボの空気の悪さというか「シックハウス」なのではないかと思う。さりとて、それを主張してどうにかしてくれるとも思えない。先日シックハウスのクワハラさんの時には、検査して結局ロボットチームの研究室だけを対処したのだ。今更騒いだところで、私ごときの為にO倉さんがどうにかしてくれるとは思えない。う〜・・・考えたらムカムカしてきた。

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