マルコ

出窓で逆光

Aug. 2,2003
ついに一番恐れていた事が現実のものとなってしまった。これだけは避けたかった。もう生きている意味が無いかも知れない。生ける屍となるのか。この私に向かって「食事制限」の命令が出たのだ。もとより腎臓が悪いのだから、タンパク制限、塩分制限は自発的に行うべきだったと言えなくもない。しかし高を括っていた。気合いで何とかなる・・・と(嘘だが)。塩気のないもので、どうしてご飯が一杯食べられるだろう?私の好きな動物性タンパクや脂っこい食事は、もう無縁でいなければならないのか。

同時に血液検査をしたこうちゃんは、低タンパク症であると診断された。何の事は無い、栄養失調ではないか。何と人聞きの悪いヤツなんだ。私が何も食べさせていないみたいじゃないか。私よりもたくさん食べるくせに、どうして低タンパク症なんかになるのだ。ふざけるな・・・と言いたい。

こうして私の地獄の日々が始まった。利尿剤も忘れずに貰って帰ったが、ハヤカワ先生は利尿剤よりもタンパク制限だと言う。解かってるよ。くそ。

今日までの私は死んだのだ。豚の角煮美味しゅうございました。ダブルチーズのLサイズピザ美味しゅうございました。鰻の蒲焼き美味しゅうございました。牡蠣のベーコン巻きソテー美味しゅうございました。牡蠣フライ美味しゅうございました。エビとエビ味噌入りクリームソース美味しゅうございました。カルビ焼き肉美味しゅうございました。辛子肉味噌レタス巻き美味しゅうございました。豚シャブ美味しゅうございました・・・と円谷の遺書ではないが、思い起こされるのは高蛋白高脂質の美味しい料理ばかりだ。すき焼きよ、さようなら。絶倫カレーよ、さようなら。もう料理なんかしたくない。

と気落ちしてばかりはいられないので、帰り道には玄米を買い、またも野菜を色々と買い込む。帰宅すると、先ずは唐辛子味噌を作った。青唐辛子たっぷりをみじん切りにして、紫蘇の実と共に軽く炒め、味噌と味醂と酒で練る。ガラス容器に移し替え、冷蔵庫で寝かせる。これを熱々のご飯に乗せて食べると美味しいんだ。しかし歯茎が腫れて痛み、玄米ご飯など噛めない。今日の治療次第だが、今夜は豆腐とプリンとコーヒー牛乳くらいが関の山だろう。あれ?豆腐のタンパク質はいいのか?

去年保護されて晴れて家族にしてもらった玉吉の写真が、暑中見舞いと共に届いて驚いた。あれまあ立派な青年に成長して・・・かなりのハンサムだと思うが、如何だろう?

ハナクソもきちんと付いているし、黒目の大きな穏やかな顔である。一人息子として、凄く大切にされているのがよく解かる。

『最近のお気に入りの場所は押入れの天袋で、「乗せろ〜」と要求します。でも甘えっこなので、私が違う部屋に行くと天袋から飛び降りすっとんでついてきます。だっこも、カミカミも、人をおちょくることも大好きな青年猫になりました。』白黒猫はいつまでも幼稚で甘ったれだからね。幸せな猫の様子を見聞きするのは一番嬉しい。


唐突だが、こうちゃんは物真似が上手い。最近はブレア首相とブッシュ大統領の物真似をレパートリーにしているのだが、先ず顔から似る。特にブレアの顔真似は抱腹絶倒だ。是非皆さんに見せてあげたい。英語での物真似ロングバージョンがあり、これが見事である。この才能、勿体無いなあ・・・芸人になっておけば良かったのに。かつてのタモリのような密室芸だが。

マルコ

憧れ

Aug. 2,2003

歯科治療は、予定していた歯茎とは別の歯の施術となった。「まだ噛み締める力が余程強いようですね。知らず知らずのうちに食いしばっているようです。」とイシハラ先生。歯槽骨が退化しつつある。そこに炎症がある。麻酔を打って悪い部分を掻爬するのだが、今日は麻酔が直ぐに醒めてしまい、追加して打たれる。麻酔自体が相当痛い場所がある。神経伝達麻酔というだけに、神経に達している時は痛い。麻酔が効いて歯茎の感覚がなくなってからも、痛い部分がいつまでも痛い。

2日分の薬(抗生剤と痛み止め)を出され、痛みで泣きたい気分で帰宅。直ぐに痛み止めを飲み、横になる。往きはまだ「お兄ちゃんどこ行くの?」などと鼻歌混じりだったのに、やっぱり帰りは泣く羽目になった。しかし早く復活しなければ。絹ごし豆腐とざる蕎麦、冷たいトマトを1個、胡瓜の漬け物を少し、あとは詰めたい抹茶を大量に飲む。組み合わせが悪いのか、食べたら気持ちわるい・・・え〜ん・・・

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