イオ

前屈は得意よ

Oct. 7,2003

昨日から、ペリーたちの部屋にもオイルヒーターをつけた。去年の冬は2部屋でオイルヒーターをつけていたら、電気代が月に5万になった。オイルヒーターは、てっきり電気代が安上がりなのだと勘違いしていた。でも、埃がたたなくて乾燥し過ぎなくて、やっぱりこの暖房が良いと思う。

今年は3部屋だから、単純計算すると7.5万円か。夏場はエアコンのせいで、やはり電気代が物凄い。1階は涼しいけれど、2階はエアコン24時間フル稼働だものな。もちろん節電はしたい。ナチュラルな状態で暮らしたい。でもうちの2階は熱帯雨林の如く暑いのだ。湿気が凄い・・・と思うと、途端に年寄り猫たちの体調にも影響が出た。兎に角、猫が快適に過ごせるよう、暖房費やエアコンの電気代、そしてフード代と治療費をしっかり稼がなくちゃ。毎日毎日、今の生活パターンで浜川崎まで通うのはしんどいけれど、これも猫の為と思えば頑張れるさ。

帰宅してPCの電源を入れた時、ミュウの心拍が異常に速くなっているのに気づいた。今朝の検査の時には何ともなかったのに、昼間も異常はなかったと聞いていたのに、突然急変した。8時を少し過ぎていたけれど、マツモト先生に電話すると直ぐに連れて来て下さいと言って貰えた。心拍が速いだけでなく、肺の動きが大きく、そして引きつるような感じだった。

連れて行くと直ぐにレントゲンを撮られる。現像しているのを待つ間に、もう一組の患者が来た。キャリーにも入れずに抱いたまま、尿路結石だというアメショーの男の子を連れて来ていた。派手な奥さんとヤ●ザっぽい感じ悪い旦那。気を紛らそうとして話し掛けてみた。「何歳なんですか?」すると「39歳かな?猫は最初の1年で16歳になるんです。そして後は3歳ずつ歳をとるから・・・。」と奥さんは言う。何言ってんだよ、誰がそんな事を訊いているのさ。しかも最初の1年で16歳だか20歳だかは兎も角として、普通そういう答え方をするか?しかし苛々しないで優しく「生まれてから何年目なんですか?」と訊き直してみた。「えっと・・・来月で5年になるのかな?」どういう計算なんだよ、それは。

ずっと抱いていたので猫の毛が付いたらしく、病院の粘着ローラーでしきりに衣服の胸の辺りをコロコロしていた。馬鹿じゃないの?!「容れ物買わないと駄目だね。」と話していたけれど、キャリー位さっさと買えよ、馬鹿もの。

ミュウは再び胸水を抜かれた。先日が300cc、今日が180cc。しかし殆ど黄色い水だった先日と比べると、今日は血が混じって赤かったと言う。比重も高い。先日、追加でした血液検査の結果では、FIPの可能性はゼロ、甲状腺の異常も認められなかった。ひとつずつ可能性を消去して行く事で、単純に肺で起きている炎症だろうという事になった。しかし肥大型の心筋症である可能性も高いと言われる。脈も飛ぶし、心電図の結果もあまりはかばかしくなかった。気管拡張剤と消炎剤(ステロイド)、抗生剤と利尿剤を注射して貰って、今日の2度目の処置はおしまい。

病院なんか大嫌いなのに、日に2度も治療に連れて行かれたミュウ。処置して貰っている間は傍にいてやれないのが辛く、どんな状態なのだろうと思うと私たちも生きた心地がしない。しかしミュウはもっと苦しいだろう。何をされるのか不安で怖いだろう。どうしてこんなところに連れて来られて、パパママと引き離されて押さえつけられ、太い針を刺されて(しかも麻酔なしだ)、毎日注射をたくさんされて。

ロールスクリーンが下ろされて向こうが見えないガラス窓に触れない程度に手をかざし、処置室のミュウへと気を送っているつもりで集中していた。どうやら、また無意識で歯を食いしばっていたらしい。頭と顎が痛い。

しかし兎に角、今夜も家に連れて帰る事が出来た。診療時間を過ぎてから連れ込み、2時間もかけて対応して戴いた。先生は今夜もそれから、野良猫の避妊をたくさんするのだろう。本当に申し訳ないし、今夜も助けて戴けて感謝の気持ちで一杯だ。

明日の朝になったら、いつものようにまた病院へ連れて行く。今、水を抜いたので朝までは大丈夫かと思いますと言われて、今回もそんな短いレンジでしか考えられないものなのか・・・とショックだった。ミュウは、キャリーの中でオシッコをしてしまっていた。辛かったね。今夜もずっと傍に居るよ。

再度帰宅すると、ムツコからメールが届いていた。ムツコが保護して自分の家の子にしたちゃこみが、今日の午後に亡くなった。先日来、おそらくFIPのドライタイプの発症らしく痙攣の発作を起こして苦しんでいたけれど、幸せになる為に拾われて、そして幸せなまま天国へと旅立ったのだ。ちょっと先に行っただけで、後からみんな行くのだ。ミュウも私も。だけど辛い。立て続けに愛する猫たちの訃報が届く度、やっぱり辛い。私は強くないからね。

ミュウは今も生きている。ミュウも私も苦しいけれど、兎に角今は生きているのだ。朝になったら私は仕事に、ミュウは病院に行く。時を戻せなくてもいいから、せめて今で時間が止められたら、どんなにか幸せだろう。

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