イオ

ひょっこり

Nov.23,2003
2003年11月23日
昨夜は寒かったので、少しだけお酒を飲んだ。焼酎をお湯割にして、肴にはスモークチーズとハム。何となくTVをつけたら、深夜映画をやっていた。『危険な情事』である。既に観た映画だし、たいして面白くないけれど、グレン・クローズは好きだ。『ガープの世界』での逞しい母親役で初めて知った女優だったが、最初から大物だと感じた。それもそのはず、映画デビューする前からブろードウェイの舞台で活躍し、トニー賞を獲っているような役者だったのだ。

『危険な情事』自体は、壊す気持ちもない幸せな家庭を持ちながら、リスクを負うつもりもなく軽い気持ちで浮気をする男がそもそも悪い、自業自得だ・・・という感想に尽きるのだが、それにしてもグレン・クローズが怖い。別に怖いメイクをしている訳ではないのに、そのままで充分怖いところが凄い。

そして相手の男の妻の命まで奪おうとする異常心理のストーカーと化して行くのだが、そこに至るまでの言い分は至極尤もである。リスクを一切負わないで、楽しんだだけの男を許せず、ちゃんと責任を取って欲しいと言っているのだが、男はひたすら厄介を避けて逃げるばかり。相手の精神状態が不安定だと解かったら、そりゃあ一切関わらず逃げたいだろうが、既に情交を持ってしまったら、そして避妊すらしておらず相手を妊娠させてしまったのであれば、それなりに責任を持つように努力すべきだっただろう。そうすれば、女をエスカレートさせずに済んだのではないか。無駄に女と腹の中の子供の命を失わせずに済んだのではないか。一方的に被害者ヅラをしているとしたら、男は何とも無責任でずるい。

世の中の浮気をしている男たちは、さぞこのグレン・クローズは怖かっただろう。『ケープ・フィアー』のロバート・デ・ニーロの怖さと匹敵する位に怖い。どちらもしつこくてタフだし(これは役柄の事)、どちらも上手い(これは役者の事)。

しかし一日に2本も映画を真剣に観ると、流石に疲れる。昔は日に3本も観て平気だったのに、やはり歳をとったという事か。眼精疲労も網膜はく離もある事だし、あまり画面を見続けてはいけない。なので、今日は目を使わないよう努力していた。具合の悪い日くらいは更新しないよう、その為の「努力」をしなければならないという苦労性が情けないが、実際情け容赦なく依頼が多くなる一方なのだ。まともな生活は到底営めない。営めなくなってから既に4年以上経つ。どうしたものか。

映画を観終えて階下で寝ようとするが、たまにはペリーやイオと寝てあげたくてペリーのベッドで横になる。しかし、どうもペリーとイオは私がベットで寝ると、自分の場所をとられたような気になるらしい。この2匹は不思議だ。血のつながりがある訳ではないのに、本当に仲良しで繊細な度合いも似てきた。外からの相談事に巻き込まれて一年中ペースを乱されっ放しの私など見習いたい位、自分達の生活リズムをとても大切にしている。

ペリーが苛々して棚の上のムートンのクッションを齧って毛を毟り始めたので、私は退散して場所を明け渡した。すると早速ベッドに2匹が戻って来て、くっついて寝ようとする。淋しい。その分、一晩中カワムラが顔に顔をくっ付けて寝てくれた。テトも、膝の裏のあたりに入って来て寝ている。オスは甘ったれだな。ルス・リマの教育のお陰で、テトはすっかり甘えん坊のいい子に育っている。

ペリーたちをカワムラたちの部屋で同居させる作戦は、お互いのストレス増加を防ぐ為にも諦めてしまったが(エイズキャリアのルス・リマにストレスをかけたくないし、繊細なペリーにも同様だ)、一緒に寝てやれる人間の頭数はやはりもっと欲しい。あと一人でいいから猫好きの家族が欲しい。


アイン

パパの膝の上

Nov.23,2003

野良フードの買い出しの後、テトの2度目のワクチンで病院へ行き、ついでにウンコ持参して何匹分かの検便をお願いする。寄生虫はいないけれど、腸内細菌のバランスを診て欲しい。こうして時々、検便だけは続けようと思う。そして検査の結果次第では、投薬が必要な子たちも出て来る。しばらくまた整腸剤を飲ませなくてはならない。それも一番薬を嫌がる子に限って。とほほだよ、全く。

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