イオ

窓とカーテンの間

Feb.2,2004
2004年2月2日 月曜日
毎朝、掲示板でミヨコの書き込みを見ると身が引き締まる。それは私だけではなかろう。尤も、猫が好きかまともな精神を持っているかのどちらかの条件に当てはまる人間だけだろうが。今朝は、こんな内容だった。これを見て、ユートピアを夢見て泣けた。

投稿日時: 2004/02/02/09:12:46
お名前: みょーこwaアホマン。(根性なし13、根性あり50、アホ1)
投稿者情報: 211.19.81.124
タイトル: 無人・有猫島に

生涯いるとしたら、
150年分の酒とタバコ、ライター、
釣り竿と「故事ことわざ辞典」は必携だ。

その島は年平均気温が29度、
1日の気温差5度以内。
清らかな水と爪研ぎに適した木があり、
海にはアジ、サバ、イワシ、マグロが溢れている。

1日18時間は猫とともに寝る。
魚はみんなで均等に分けよう。
夜は星を見ながら、1句捻るか。

獣医も薬も無い。
皆、自分の生命力にあった長さを生きる。

最後の時は、全員で周りを囲み、
「ありがとう」「お疲れさん」「忘れないよ」と言おう。

昨日と同じ今日、今日と同じ明日。
時間は静かに流れ、何時しか
島は十字架だらけになるだろう。

それはとっても幸せな一生だ。

敢えて補足するならば、私は「醤油とワサビ」も欲しいぞ。

どこの職場でも、仕事中にやたらと存在主張して大きな音をたてる男がいるようだ。私も一人知っている。抽斗の開け閉めを「バターン」と大きな音をたててやり、コーヒーを一口飲んだ度毎に、そしてメールをひとつ送っても大き過ぎる声の混じった溜息をつく。それはとても有機的な溜息で、それはあたかも射精した時のような生々しさで気色悪い。もう少し枯れていても良いと思う歳なのだが、妾宅もあるようで、おそらくとても精力的なのだろう。それ自体は他人事だから別に構わないのだけれど、職場に生理的なものを持ち込まない・人に感じさせないのが日本男児ではないのかと、頭の古い私は思う。

しかし死んだ舅も大きな物音をたてるのが好きだった。家の中で、2歳児のように、あるいは狂言師のように足を「ドンドン」と踏み鳴らして歩き、脈絡無く突然怒鳴ってみせ、わざと声を張り上げるクシャミなどで、自分が群れのボスである事を誇示したがった。80歳も過ぎれば既にボス猿ではないだけに、だからこそ主張したかったのだろう。

しかしそんな心理を哀れと思ってやる必要はない。歳をとるという事は、誰にでも公平にやって来る「退き際」である。潔さが大切だ。いつまでも自分が現役でいたいが為に、後輩に道を譲らないでいるのはただの「老醜」だ。

朝、ラボに到着してフードのサレイを集めていると、プラスチックのストッカーが目立たない所に2つ置かれているのに気づいた。先日イノウさんに、彼の家の近くの「コーナン」で購入して来てくれるよう頼んでおいたものだ。120リットルの容積があるので、ラボでは缶詰やドライフードのストッカーに、家では新聞紙トイレのゴミが入った70リットルのゴミ袋を2つ入れておけると思って、迷惑も顧みず「買って来て」と頼んだのだ。

イノウさんは最近、脳にアルミニウムが溜まってアルツハイマーになりかけていると自分で言っていたが、ストッカーを買って来てくれるのを忘れなかったところを見ると、そう重症ではないようだ。良かった、良かった。

今週はハードだ。パシフィコ横浜で催される技術展に、結局前日の設営から3日間フルに詰めるハメになった。ラボでのエサやりはお留守番のアライさんにお願いして、私は展示会場に直行・直帰になる。みなとみらい線が開通したからパシフィコまで近くなったと言うが、3日間も電車で通うのは憂鬱だ。

ペリー

丸い

Feb. 2,2004

出勤した時刻からポツポツと降っていた雨だが、午後から本格的な降りとなった。野良猫たちのご飯を、茂みの中の雨の当たらない場所に移動させる。アライさんが傘を木に縛り付けて、ご飯に雨がかからないよう工夫している場所もある。なのに、みーちゃんも黒岩さんも私達の傍に来て食べたがる。被毛が濡れているので、その都度タオルで拭いてやるが、直ぐにまた濡らして現れる。

ならば身体が濡れても足の裏が冷たくても平気なのかと思えば、そういう事でもないらしい。エントランスの屋根の下でスリスリして私の靴の上を歩き、しきりに鳴いて建物の中に入りたがる。それを振り切って帰って来るのは、想像よりずっと辛かった。でもキリがないのだ。それは解かっているのだけれど、辛い。エサやりしている人たちは、みんな辛い思いをしているだろう。

何故、たかがあと1匹増やせないのだ・・・という自責の中で、涙を堪えて車を走らせて帰って来た。たかが1匹ではない。決して終わりがないのだ。ここまで・・・と強引に理不尽でも決めてしまわなければ、際限がないのだ。私は今のレベルを崩さないで進む・・・そう決めたのだから、泣くのも自業自得だ。

さて、夜中のエサやりに行こう。人懐こい子のいない場所でのエサやりは、寒かろうが暗かろうが遠かろうが、自分が感じる精神的負担はかなり軽減される。よく考えれば、それもおかしな話ではあるのだが・・・。

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