ジーコ Apr. 2, 2004

2004年4月2日 金曜日
昨夜から大変な事が続いた。全て猫とは関係ない。仕事の事ばかりだ。色々と集中しているので頭が痛いが、当然の事ながら逃げられない。しかし苦しいのには慣れている。もう何年もずっと３〜４時間睡眠で苦しいのにも慣れているし、もう何年も毎晩大量に更新して苦しいのにも慣れて楽しいし、ウンコが出なくて苦しいのにも慣れて楽しいし・・・というのは嘘だが、どれもこれもミュウを失った苦しさに比べたら屁みたいなものだ。

苦しくても仕事も家事もエサやりも出来る。生きていれば苦しいのが当たり前。リウマチも浮腫みも目が霞んで痛いのも苦しいと言えば苦しい。たまに苦しいとその苦しさに耐えられないかも知れないが、毎日欠かさず苦しいと、もうそれが普通の状態だとも言える。そしてたまに良い事があると、単純に最高の幸せを感じる。

苦しくともサイトを続けていれば出会える良い事というのは、かつての相談者が時間と実践を経て立派に自分で考え行動するようになった時や、飼えないと思っていた保護猫を「もううちの子にします」と宣言し、それがとても幸せそうに見える時だ。そして新たな良縁と出会えて、月日が経っても信頼関係が続いているのを感じる時、ボロ雑巾のようだった保護猫が栄養あるフードと愛情を一杯食べて、見違えるようにふっくらと可愛くなったのを見る時。

一人で孤立していてはそんな楽しさと出会える機会は断然少なくなるだろうから、人を相手にするのも自分の為なのだと改めて感じる。情けは人の為ならず・・・という事か。野良猫との関係だって同じだ。

今日、打ち合わせに長野から来ていたマルタさんは、ラボで会う度「猫ちゃんたちはどうしていますか？」と聞いてくれる。大分減ったんです、４匹は保護して家猫になりましたから・・・そして常連の子は避妊してありますから増えません・・・と言うと、自腹で避妊していることに驚いていた。「何が川口さんをそこまで駆り立てるんでしょうね？」とマルタさん。駆り立てられてなんかいない。自然にしている事だもの。そもそも猫が好きなのだとしか言いようが無い。そして自分が何もしないでいる苦しさを少しでも軽減する為に、避妊したり保護したりしているに過ぎない。つまり自分の心の平安の為なのだ。

それでも平安とは程遠いかも知れない。昨夜のように突然土砂降りになったりすると、みーちゃんはどうしているだろうか？と心が穏やかでなくなる。だからこそ自分のエサ場から保護してうちの子に出来たケースは、とても言葉では言い表せないくらい幸せなのだと思う。里子に貰い受けた子だって同じだけ可愛いし大切なのだが、エサやりしてきた猫を家猫に出来る事はまた格別の喜びがあるのは事実だ。

さっき速達を出したくて出掛けたのだが、ついでにミヨコの家に裂いた新聞紙を届けた。その時、モアの話をした。可愛くて仕方ないよ、家に入れられてもの凄く幸せだよ・・・と、言わなくても解かってくれている事を、それでも言わずにいられなかった。

誰かに向かって悪態をつかずには気が済まない・・・という事は出来るだけしないようにしている。腹いせや自分の溜飲を下げる為の余計な一言は、相手だけでなく自分の自尊心を傷つける。自分の気が済むようにと言い過ぎた時の、後味の悪い思いなんかするのは嫌だ。しかし立場上言わなければならない事というものは確かにあるし、嫌われてでも言うべき事というものもある。どこでラインが引かれるか・・・根底に愛情があるかないかの差かな？と言ってしまうと抽象的過ぎるかも知れないけれど、実際好意があるかどうかの違いで、同じ内容の事を言っても全然こちらの心持ちも相手の中に生じる反応も違うはずだ。

言わずにはいられなかったと言えば、今日はラボでイノウさんにさんざん愚痴を聞かせてしまった。忙しいのに入口で引き止めて立ち話させてごめん。でも若いから平気だよね。お昼の唐辛子おにぎり美味しかった？酔っ払っても踊っちゃ駄目だよ、フライス盤の上で（しつこい）。

ジーコ ほら、可愛い！ Apr. 2, 2004

アインが落ち着いたと思いきや、ジーコが昨夜４回吐いた。吐いた後はぐったりして寝ている。しかし諦めずに、少しでも気持ち良く長生き出来るようにとケアしていきたい。ジーコとアインは流石に母子だけあって、いつもくっ付いて寝ている。ジーコは鏡のような息子だ。ママのアインといればアインに瓜二つに見え、ミュウと並べばミュウにそっくりだった。心の優しい屈託の無い子に育ち、そのまま年をとった。頑張れジーコ。ミュウの分まで長生きして頂戴。

このままでいれば、アインが今年も誕生日を迎えられそうだ。マルコは昨日が便宜上の誕生日だったのに、忙しかった上、トラブル続きですっかり忘れていた。ごめんね、マルちゃん。明日はあんたの２歳の誕生日を祝って、ママたちがステーキでも食べようかな。