キンタロウ改め
金団(きんとん)
聖母子像
Jun. 26, 2004 |
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2004年6月26日 土曜日
何だかんだと仕事が終わらず、寝たのは新聞配達のバイクの音が聞こえてからだった。しかし寝覚めは悪くない。なんたって今日はキンタロウの門出の日だ。
3月13日にこちらで引き取って以来、もう3ヶ月半近く入院生活が続いていたが、漸く退院出来るまでに回復した。まだ目の手術後のケアや投薬、そして事によったら再度眼窩を綺麗にする処置をしなければならないかも知れないのだが、それは里親である
さっちゃん&カズマサ君ご夫婦に安心してお任せ出来る。もうずっとこの日が来るのを楽しみにお待ち戴いていたのだ。
昨日降り続いていた雨も上がった。暑くなりそうだ。日吉駅でさっちゃん夫婦をピックアップすることにしていた。時間前に行ったのだが、さっちゃん夫婦は既に改札のところで待っていてくれた。可愛いさっちゃんの顔は既に写真で知っていたし、カズマサ君は思ったとおりの凛々しい好青年だった。
先ずは病院でちょこっとご挨拶を済ませ、向かいの店が開く頃にはそっちに移動。午前中の診療時間のうちは、患者さんが来るとご迷惑だろうと思い、昼休みに入る直前までは食事でもして時間を潰そうという計画であった。これは幸太の時も、デブトラ(現チャタ)達の時も同じ作戦だ。向かいの店は狭くてお洒落ではないが、安くて美味しい。
里親のさっちゃんとカズマサ君という大阪の人を前にして、私達のよく喋って騒々しい事・・・。関東の人も声が大きいのだと思われてしまったかも知れない。それぞれ好きな定食を注文し、ランチビールまで飲んでしまったら、後が暑くて大変だった。それとも更年期の私だけか、あんなに暑かったのは。
1時近くにこうちゃん登場。可哀想なこうちゃんは、アインたちの強制給餌があるのでランチまで一緒にしていたら、その後どれ位時間がかかるか解からないので、遅れて参加したのだ。こうちゃん、一体何を食べたのかな?忙しくて作りおきしておいてやれなかったけど、ご飯や常備菜は温めれば幾らでもあるものね。子供じゃないし馬鹿でもないし。
病院にゾロゾロと戻ると、マルコの保護主のゴトウさんが来ていた。ぴょんちゃんも自分のエサ場で保護して自分の家の子にした「灯護」くんの診察に来ていた。集合時間を告げてあったので、待合室で会えるように時間を合わせてくれたのだ。
ゴトウさんからは、先日知人が保護した茶トラの男の子がいると相談され、写真を撮って代理で里親募集して差し上げる約束をしていたのだが、ついでなので、なかなか里親さんが決まらない
ライオン君の写真も追加で撮影してあげる事にしていた。初めて見るライオン君は、大きくて立派だった。しかも甘ったれでとぼけた味がある。
茶トラの男の子は捨てられた猫らしく、人馴れは抜群でかなりの甘ったれ、しかしガリガリに痩せていた。しかも巨大結腸の疑いがあると言われたらしい。なんという事だろう。エイズキャリアと言われるよりもショックを受けた。エイズよりずっと厄介ではないか。排便をスムースにさせる努力を続けなければ、死に繋がるものだ。よほどケアに手が掛かるだろう事は、これまで何人かの経験を見聞きして知っている。
このままでは、保護した焼き鳥屋のおかみさんはリリースするしかないらしい。今は小さなブラックケージの中に入れられたまま焼き鳥を焼く台の下に置かれているらしいが、それがいつまで適うはずがない。泣き付かれたゴトウさんだって、家には既に病気の子たちが20匹近くいるのだ。ライオン君だって、ゴトウさんの家の玄関に置かれているのだ。家族の出入りの際に、外に出てしまったら元も子もない。
この2匹をそのままにはしておけない、どうしたら良いのだ・・・こうちゃんを振り返る。「うちに置いて募集出来ないかな?」と目で訴える。しかし私達は、もはや体力の限界の更にその果てまで来ている。2時間おきの強制給餌の他、4部屋に分けて暮らさせている17匹のケアとトイレ掃除、エサやりだけでも、もうヘトヘトなのだ。幾ら気力で頑張ろうと思っても、それにも限界というものがあると実感する日々なのだ。そして、新たに2匹も入れるに相応しい場所もなくなった。
みーちゃんはまだ今の状態に馴れていない上、他の猫は一切駄目な年寄り三毛だ。ぶーちゃんとライオン君では、ぶーちゃんの負けだろう。エイズキャリアのぶーちゃんに、今以上にはストレスはかけられない。カワムラ部屋が広いと言ったって、エイズキャリアのルスとリマ、そしてかなり弱っているカワムラにこれ以上には負担をかけられない。弱った。一時預かりを募集しても、直ぐには無理だろう・・・。
しかし事の成りゆきを聞いていた猫仲間が、それぞれ預かりを買って出てくれた。それをお願いするには申し訳ない位、お二人だって多頭飼いで手の掛かる病気の子も抱えているのだ。
その代わり、きっちり里子に出す為の努力は私がする。お二人に救って戴き、そもそもキンタロウの事ではさっちゃん夫婦に救われ、グレちゃんの件ではおニャアニャンに、さくらとルナではホンダさんに、そしてしーちゃんではオノさん、アメ汰や黒岩ニャジラでは工藤さんに、はたまたハナクソの子供たちやゴマの子供たち、アズ・ウィズやイル、ポコ・ニャやリン・ランの里親さんたち大勢に次々と緊急事態から救って戴いたからこそ、我が家はたった17匹で済んでいるのだと痛感する。
さて本日の主役・キンちゃんは、相変わらずのスリスリゴロゴロ猫で、次々と伸ばされるたくさんの手にも動じず、カメラにも突進して来る積極性と、甘え方をちゃんと知っている「元家猫」らしさを発揮して、集まった猫仲間を驚喜させてくれていた。しかしお父さんになるカズマサ君の手や顔を舐め、お母さんになるさっちゃんの懐に抱かれてうっとりしている表情は、永久保存版の傑作だと思う。
金団
新しいパパと
ハンサム勝負
Jun. 26, 2004 |
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