ふくちゃん
今日から「まえだくん」

Sep. 4, 2004

2004年9月4日 土曜日

やっと今日の日が迎えられた。ふくちゃんが里子に行くのだ。車にはねられて瀕死の重傷を負い、死んでいると思った人がゴミ袋に入れて1日放置されていたのを助けられたふくちゃんだ。マツモト先生も、見た時は死んでいると思ったと言う。そんな運の良い生命力の強いふくちゃんは、私からさくらとルナを里子に迎えてくれたタヌさんに見初められて、今日の日を迎えることとなったのだった。

タヌさんとふくちゃんを搬送してくれるのは、ボランティアを引き受けて下さったトミタさんだ。メールと掲示板でしか知らなかった彼女は、会ってみたら「あんみつ姫」だった。いや、表現が極端でスミマセン。明るくて回転が早く、溌剌としていて高い声がよく通り、笑い声も笑顔も素晴らしい、時代劇の町娘がビッタリ。『新選組』の沖田総司の姉「お光」が演れそうだ。

それと対照的だったのが、里親さんのタヌさん。セクシーなハスキーボイスで、トルファンのお姫様という雰囲気の女性だ。二人の大きな娘を持つお母さんにはとても見えない。いしだあゆみタイプだな。タヌさんとトミタさんで漫才コンビを結成したら、きっと人気が出ると思う。

また話が脱線した。だから日記がなかなか書き終わらないんだよな。ふくちゃんに話を戻そう。ふくちゃんは初対面にも拘わらず、タヌさんに擦り寄り、甘えて、ゴロンゴロン転げていた。ずっしりと重い。立派な黒トラの好男子になった。その余りの「男前」ぶりから、新しい名前は「まえだくん」とつけて戴いていた。「男前だ」の「まえだ」である。タヌさんも洒落がきつい。

遠くから来て下さったタヌさんとトミタさんと共に、向かいの『清水港』でランチをご一緒する事にして、しばしふくちゃんには病院で待っていて貰う事にした。ランチはトミタさんと私が秋刀魚の塩焼き定食、タヌさんとこうちゃんがマグロのフライ定食を食べた。いずれにもしっかりした味付けのワカメの味噌汁と冷や奴が付いていた。どれも美味しい。しかも安い。

折角お会いしたのだから、食べ終えてからもまだお喋りを続けていたかったのだが、午前中の診療時間が終わってしまうので慌てて病院に戻る。

キャリーに入れられ、大好きなマツモト先生にお別れをして駐車場に向かうと、ふくちゃん改めまえだくんはやっと何やら我が身に変化が起きているらしいと感じたようだ。ちょっとキャリーの中でソワソワしていたけれど、そこは安心ハスキーボイスでお母さんが優しくなだめながら行くだろう。トミタさんはテキパキと車を操り、また遠い道を運転して行った。一緒に暮らした猫ではないのに、胸が一杯になる。バイバイ、ふくちゃん、いや、まえだくん。幸せになれるよ。

そして夕方・・・早速、まえだくんの速報が届いた。先ずは先住猫となったさくらとルナとのご対面が済んだ。さくらは堂々としたもので、鼻先を合わせてキスしてご挨拶したと言う。たいしたものだね、さくら。しかしルナは、シャーシャーと威嚇しているようだ。ちょっと弱虫だからね、ルナは。でもそれぞれの場所で落ち着いていると言うし、猫同士の事は猫に任せておけば大丈夫。

さくらとルナ
「今日から先住猫よ!」
さくらは早速、ふくちゃん改め「まえだくん」にチュッ!とご挨拶が出来ました。
さくらったら、まえだくんのお尻の匂いまで嗅いじゃって・・・まえだくんもタジタジ。

そして夜には、ふくちゃんを引き取る事を知らないご主人が仕事から戻り、こちらも無事にご対面を済ませたようだ。その報告が余りにも楽しいので、ここで披露してしまおう。

旦那とまえだくんのご対面も済みました。

まえだくんは長女のベッドの下で寝ていて出てこなかったのですが
「ちょっとこっちに来て!」と私が長女の部屋に呼んだ時点で
「もう一匹増えたとか??ショエ〜ッ 勘弁してくれよーーー三井のリハウスしなきゃだな」と言った後
旦那「で どっちに似た子?」
私 「ルナかな。 面白い子だよ。名前は、まえだくんね」
旦那「もうちょっとマシな名前は無いのかよ!前田君って猫の事だったのか・・・全くうちの女どもは・・・」
ひとまず夕飯を食べる。

私がまえだくんを抱いて見せに行くと即、私から奪い去り
「よぉ まえだくん。でかいなぁ・・・かわいいじゃん!俺はどれだけ稼がなきゃなんないんだ?こいつらの為に」と喜びとも嘆きともつかない一言を残し、まえだくんの後に着いて行き、30分程、戯れつつ男の会話?をしていました。

その後 まえだくんの体重測定も自らしていました。 6kg弱ってとこでした。

やっぱりこんなもんです。あ〜いい旦那だなぁ☆と今日は言っておきますね。

でも・・・「これでおしまいだぞ!三だぞ三!!」と釘を刺されましたけど(^^ゞ
ある日突然 ふくちゃんが我が家に居る作戦、一言のお咎めも無く、大成功の巻。

まえだくん、まだおしっこしないし水も食事もとりません。心配ですが、ベッドの下でお腹を出して寝ていますので、だいぶ慣れてくれたようです。疲れているのかも知れません。

ルナは相変わらず「シャー ウゥゥゥ・・・」を繰り返していますが、距離は少しづつ縮まっています。さくらは「私、もう知〜らない!」と自分の世界で生きています。さすが女王様!!

先ずは順調な滑り出しだ。良かった。それもこれも、タヌさんの肝が据わっているお陰だ。あの時、さくらとルナを託してよかった。そしてあの時、ガラを断られて良かった。ふくちゃん、いやまえだくん、気味は凄い強運の持ち主だよ。ガラと競合してあのお母さんを勝ち得たのだからね。(その後、ガラは余りの気の強さに、里親募集を中止して本当に正解だったと思う。私だって数々の野良気質の威嚇猫を堂々と里子に出して来たけれど、ガラほど暴れて攻撃する子は初めてだから。だけど可愛いのよ、我が子は・・・)

次は同じ病院の保護猫「こうちゃん」だ。早く、まえだくんのような良縁と出会えるよう、頑張ろうね。あ、頑張るのは私か。皆さん、こうちゃんをどうか宜しくお願いします。こうちゃんと言っても、うちのこうちゃんは差し上げません。宜しくお願いしますと言っても、こうちゃんが選挙に出る訳でもありません。サビ猫のこうちゃんの里親募集の事です。安心出来るおうちで暮らさせてやって下さい。

かく言う私の家には、もう迎え入れられましぇ〜ん。気の強いサビ3匹、気の強い三毛2匹、気の強い家庭内ガラはいるし、アインとジーコの強制給餌はますます忙しいし、マルコやカワムラにはとても手が掛かるし、エイズキャリアは3匹いるし、もはや本気で限界を超えた。どなたか・・・こうちゃんを幸せにして戴けませんか?ハスキーでお喋りなこうちゃんは、とっても楽しいパートナーになるはずです。それにしても、サビ猫はお喋りな子が多いね。

ふくちゃん
「美人のママで嬉しい」

Sep. 4, 2004

夜には雷雨となり、エサやりの帰り道は車のワイパーも役に立たない程の土砂降りだった。まえだくんの移動中、お天気が悪くならなくて良かった。トミタさんは長距離運転でさぞお疲れになったと思うが、アイスホッケーで培ったガッツは健在だと感じた。カッコいいなあ、女子アイスホッケーなんて。格闘技好きの血が騒ぐけど、私はスケートも出来ないし、関節もあちこち日替わりで痛むヘコタレだから駄目だわ。

ミヨコの保護した黒猫兄弟「朝一&夕ニ」は、昨日素敵な里親さんのもとに行った事もお知らせしておく。嬉しい。後はトムの捕獲だ。諦めないぞ。

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