テト

この口が生意気

Sep. 18, 2004

2004年9月18日 土曜日

蒸し暑い。エアコンとめられず。アインとジーコが吐く。ジーコは毛の密度が薄くなり、パサパサしている。その毛を毟るのだから、ジャムも残酷な事をする。

ジャムは怒っても平然としている。むしろ目が合うだけでゴロゴロと甘える。こういう猫も珍しい。悪気なんか無いのだろう。そして人間を信じきっているのだろう。きっと遊び相手になってくれる猫がいなくて、フラストレーションが溜まっているのだ。大好きなマルコには逃げられ、威嚇され・・・。

マルコはケージに逃げ戻って、頭を撫ででやっていると安心してご飯を食べる。どうしてこんなに弱虫なんだろう。でも色んな個性の子がいて、その時その時で臨機応変に対処してやるしかない。縁あってうちの子になった猫たちだもの、こういう環境では可哀想だからどこか余所で貰って戴こうなんて死んでも思えない。いや、死んだ時には全ての子を見送った後であると思いたい。

今日の午後は、病院の保護猫「こうちゃん」のお見合いだった。日吉駅の改札で里親さんをピックアップして、車で病院へお連れした。どこも道が混んでいたが、連休のせいだろうか?

里親さん・・・と書いたが、既にお気持ちは固めて下さっている。キャリーやフードは準備して下さっているし、トイレについても新聞紙トイレと砂のトイレと両方用意すると仰っている。私が書いてきた新聞紙トイレの良さを、ちゃんと認識して下さっているのだ。

里親さんは、私のサイトの数ある募集記事を全て最初から見てくれたそうだ。その中でも、こうちゃんを一番気に入ってくれたと言うのだ。可哀想な境遇だから・・・ではなくて、こうちゃんの良さを認めてくれた上で問い合わせしてくれたのが何よりも嬉しい。

病院では、こうちゃんは登場した時から元気にお喋りしていた。緊張した様子はなく、「ねえねえ、ちょっと聞いてよ。まったくもう、ずっとケージに入れられていて、アタシ退屈でしょうがないのよ。この中の誰かがアタシを連れ出してくれるの?別に先生にも(助手の)クボさんにも文句はないんだけどサ・・・アタシには話し相手が必要なのよ。だってアタシって、頭の良いサビ猫だもの、色々と感じた事を言いたいのよ。ねえ、ちょっと、聞いてる?だからね・・・・」とでも言っているかのように、気が済むまでお喋りし通しだった。

丸い輪郭の顔がとても可愛い。明るい毛色のサビで、トラ柄も入っている。何しろ顔がいい。両後ろ足と腹部の大手術をしたとは思えない程、綺麗に、そして機能も回復していた。改めてマツモト先生の外科の腕には敬服する。

来週、25日のお迎えを約束して、こうちゃんと「バイバイ」した。「バイバイ」とは、マツモト先生がこうちゃんを抱きながら、こうちゃんの手を振らせて腹話術師のようにして言ったのだが。マツモト先生って、意外とお茶目。サビ猫好きのクボさんは、もしこうちゃんに貰い手がなれけば、自分が引き取ろうと考えてくれていたようだ。既にエイズキャリアの猫たちを何頭も引き取ってくれていると言うのに。でも安心してね。申し分の無い里親さんが決まったのだから。

申し分の無い・・・と書いたが、里親さんは猫を飼うのは初めての方だ。しかし、私が思う理想的な里親さんである。先ず、猫を飼うことのリスクをきちんと理解して、その意識を日々の生活に自然に生かせる知性と常識がある。問題が起きた時に、いちいちちネガティブにならずに、冷静に対処してくれるだろうと思える人だ。そう思えるのは、猫の飼育以外の様々な話題から感じ取れるものだ。

そして猫が好むタイプの女性だった。穏やかで明るく、物静かで優しい雰囲気だけれど意思的で毅然としている。ほっそりとした美しい人でもある。猫だけでなく多分人間のオスからも好まれるだろうが、いまどきの軽い女とは程遠い、冒し難い高雅な品性を感じさせる人だった。それでいて打てば即座に響く。エンジン音は静かだけれどレスポンスの良い車のような感じだ。

そんな人でも、独り暮らしだというだけで里親の条件からはずされる募集が世の中には多いらしい。勿体無い事だと思う。

たっぷり時間をかけてお見合いさせてくれた先生に感謝して病院を後にして、喉がカラカラだったのでうちに寄って戴いてお茶を飲んだ。

里親さんは「ミュウちゃんに・・・」と言って、お花を持って来て下さっていた。お線香もあげて戴く。お茶を飲みながらも、色々な話をする事が出来た。素敵な出会いをもたらしてくれて猫のこうちゃん(新しい名前は、とっくに決めて戴いているのだが、それは来週までお楽しみ)にも感謝したい。

来週は、大磯の鈴木さんが車を出してくれて、里親さんのお宅にお届けしてくれる事になっている。里親さんのお宅は、私にも懐かしい地域なので、本当は私が行きたい。しかしアインたちの具合の悪さと、私の体調の悪さ、そして同じ日の午後には、入れ替わりで仙台からの大事なお客さまが予定されているものだから、鈴木さんにボランティアをお願いした。

さくらとルナのお届けは和田し馬鹿よね美人妻ぶー子・テッちゃん夫妻に、同じ里親さんの元に行ったふくちゃん改め「まえだくん」のお届けはあんみつ姫トミタさんに、そしてこうちゃんは鈴木さんにお世話になる。猫仲間の協力が本当に有り難い。

モア

水飲み場で

Sep. 18, 2004

湿度が高くて、アインたちも辛いだろう。私は浮腫みが酷くて、それがハリハリと痛い。エアコンがもう何ヶ月も、殆ど24時間連続で休み無く稼動している。よくも壊れないものだ。いや、こんな風だから寿命が短いのか。あと何年保つ事やら。

もっと気候の良い土地で暮らしたい。金持ちの老人が、リタイアしてからハワイに移住する気持ちが解かる歳になったよ。私は金持ちでもないし何たって猫が多いから、もうここから動かないけどね。折角ぶどう棚も立派にしたんだし(ケチ臭いなあ)。

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