ぶーちゃん

巨大だが弱虫

Oct. 9, 2004

2004年10月9日 土曜日

朝8時の給餌をしようとしていたら、こうちゃんが起きてしまった。駄目じゃん、4時間も寝ていないのに。昨日からの雨で猫たちは良く寝ていると言うのに、こうちゃんももっと寝ていなさい。でも台風接近の大雨の中、しっかりゴミ出ししてくれていた。有り難う、こうちゃん。その間、私は強制給餌を済ませ、人間の朝ご飯を作る。

台風22号は、しっかり上陸してあちこちに被害を残して過ぎて行ったようだ。しかし通過するスピードが速かった。どのみち昨夜から雨は凄い勢いで降っていたし、ここ横浜では風が強かったのはほんの短時間だ。ベランダのテーブル椰子の鉢植えも特に避難させずにそのまま置いていたが、あまり葉が揺れてもいなかった。家の陰で風が直接当たらなかったのかな。

ニュースでは、どこそこの村では何人が自主避難している・・・と伝えていたが、急斜面に建つ我が家も用心して自主避難しようか?そしたら「横浜日吉では、2人と18匹が自主避難しています」とニュースで言ってくれるのかな?等と不謹慎な事を言っていた位、危機意識がないままだったのだが(本当に申し訳ない・・・)、後から各地の様子をTVで見ると、これは凄まじい台風だったようだ。

横浜ではトラックがなぎ倒されていたし、四ッ谷駅近くでは(あの時の斜面だろう)土砂崩れがあったし、都心では地下鉄の線路が浸水したり、千葉では河川が決壊して車が無残にも水に浸かっていた。関東でこれだけの被害が出た台風は久し振りかも知れない。

しかし我が家に避難勧告が出ても、猫18匹(1匹はお骨だけど)連れて迅速に避難する事など不可能だろう。夜、業務連絡があり大阪のさっちゃんと話していた時にふと思いついたのだが、いっそ家の中に車を入れられる構造にして、緊急時には猫を全員積み込んだら、そのまま玄関を突き破って脱出しようかな・・・と。しかしそんな勢いで脱出したら、向かいの家の石垣に激突してお終いだな。そっと走り出すのが正しい。

しかしこの案はなかなか良いかも知れない。いざという時にはガレージと室内がオープンになる構造に家を作れたら、雨の日の出入りも楽だし、まさしく猫たちを緊急脱出させ易いのではないか。ああ、今から家を建てられる甲斐性があるならば、是非そうしたいのに・・・。来世に期待しよう。来世でも、こうちゃんと猫たちと一緒だといいね。

台風の間も、マルコは出窓の猫ベッドの中でグウグウ寝ていた。下の子たちはどうだろうと思って様子を見に行くと、こちらもまた良く寝ている。一番のへこたれであるぶーちゃんですら、特大ベッドの中でぐっすりだった。一番身体が大きいくせに、一番へこたれなのはどういう事だ。何でもされるがままなのは、ある意味では大物なのだろうが、必ずその後でイジケて文字通りペシャンコになってしまう。「ひにゃ〜ん」と高いか細い声で鳴いて・・・。

目も疲れているから観るつもりなどなかったのに、ついTVで『ダイ・ハード3』をやっていたので最後まで観てしまった。こういう類の映画も、主演のブルース・ウィリスもあまり好きではないのだが、悪役のジェレミー・アイアンズ(Jeremy Irons)が良かった。

品の良い役も似合うと思うが、悪役もいい。痩せているが、鍛えられて筋っぽい身体つきだ。顔の皺もいい。吹き替えなのが惜しかった。だって羽佐間道夫なんだもの。良い声をしているのだが、この役は真面目な調子でやって欲しかった。

こうちゃん曰く、「モダンバレエのダンサーのような身体つきだな。銀行に踏み込んで行った時の胸を反らした歩き方なんか独特だよな」・・・なるほど、こうちゃんの観察は細かい。特に役者やスポーツ選手の「姿勢」にはうるさい男なのだが。『ダイ・ハード』シリーズは、ブルース・ウィリスのカッコ悪いカッコよさみたいなところが持ち味なのだろうが、やっぱりああいう体型は好きではない。従って私にとっては、ジェレミー・アイアンズを観る為の映画でしかなかった。

この俳優は何の作品で観たのだろう・・・と記憶を遡って行ったら、深夜の字幕スーパーで観た『Mバタフライ -M. Betterfly-』で、ジョン・ローン演じる京劇女優と恋仲になる外交官を演っていたのが、ジェレミー・アイアンズだった。

ジョン・ローンの女装は男にしてはまあまあ綺麗・・・と言えなくも無かったが、如何せんいかつい。顔もデカいし首が太い。彼は背は低いようだし端正な顔立ちではあるが、女を演じるよりも男でいた方が綺麗だろう。但し彼もまた、あまり好みの俳優ではないのだけれど。

ジョン・ローンが良かったのは、『ラスト・エンペラー』だけだった。それも辮髪(べんぱつ)姿の時だけ。それがなかなか素敵だと思ったので、『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』も『ラスト・ジゴロ』も観たが、あまり良いとは思わなかった。これはあくまで私の好みの問題だから、彼を貶しているのではないので、念のため。

こうちゃんはジャムを、私はゴマを抱っこしたまま映画を観ていたので、すっかり腰が痛くなってしまった。しかもゴマは「ザーリザーリ」と私の手を舐め続けた。「痛いよ、ゴマちゃん」と言っても、ちっともやめてくれない。笹カマボコの匂いでもしたのかな。美味しい笹カマボコを食べたから・・・ついつい手も使って・・・。

現在関わっている案件があまりにもたくさんあり過ぎて、管理しきれていないように思う。誰に返事をして、あと何をしなければいけないのか、忘れてしまっている事が必ずある。こうちゃんが「ノートを決めてメモしておかないと駄目だよ、カズエちゃん」と言うのだが、それもなかなか続かない。ついその辺にある適当な紙きれに書き付けて、当座の用事が済むと忘れてしまう。そして次に必要な時に慌てる。情報を失くさないように、ちゃんと決まったノートに書く事を徹底しないと駄目だ。

いつからこんなに不精になってしまったのだろう。でも必要な連絡先はどのメールを見ても解かるように、私宛てのメールには署名機能を使ってくれると本当に嬉しい。ヨロシクオネガイシマスね。

ぶーちゃん

何でもされるがまま

Oct. 9, 2004

今日も朝までの給餌は、私が受け持つ事になった。このまま起きていると、間もなくミュウが最期を迎えた1年前のあの時刻がやって来てしまうのが恐い。いや、恐いのは思い出す事が怖いだけだ。

命日を覚えていてくれた人たちがいて、ミュウの為にお花を戴いている。笹カマボコも、実はミュウへのお供えのおこぼれに預かったのだ。偉大なミュウは、永遠に私を解放する事はないだろう。幽霊でもいいから会いたいよ。

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