ガラ

娘はヒゲおやじ

Dec. 8, 2004

2004年12月8日 水曜日

困った。寝る時間がとれない。今に始まった事ではないのだが。それでも以前は、3〜4時間連続で眠れる事が多かった。今はそうはいかない。日によっては、給餌と給餌の間は横たわっている時間が多い。しかし、それでは仕事が溜まってしまう。仕事が溜まると、精神的に落ち着かなくなる。寝ても悪夢を見る。それでは堪らない。

心の充足が、忙しく仕事を片付ける事でしか得られないのではいけないと思う。しかし疲れても、やるべき事を片付けられると「スカッと爽やかコカコーラ」なのだ。古いか?仕方ない、古い人間なのだから。死なない程度に頑張ろう。

ミヨコには「(休めと言っているのに)言うこと聞かないと売っ飛ばしちまうぞ」と脅される。おお、売れるものなら売ってくれ。もはや底値でも売れないだろうよ。畜肉としても価値ないだろうし、内臓もボロボロで(特に腎臓は)売れない。
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しかしミヨコは、あれだけ忙しいのにどうしてマメに煮物なんか作れるのだろう?答は一つ。自宅にTVもPCも置かず、猫たちの為にだけ生きているような徹底振りだからだ。今夜、裂いた新聞紙を届けた時、コンニャクや蓮根の煮物があったので、手づかみでツマミ食いして来た。やっぱりこういうものが美味しい。一緒に暮らしたいよ、ミヨコと。しかしミヨコの側では、私と暮らす意義は・・・ないような気がするなあ。
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そのミヨコからメールが来た。勝手に引用する。

このメールの最初の写真は、避妊してリリースしたガラの母親「ハナちゃん」だ。見る影も無く、デブデブになっている。幸せな証拠だ。
新聞紙のお礼にオカメのハナの3日前の写真を見せよう。

益々デブになっている。毛触りもしっとり・びっしり、なかなか良い感じだ。

お前も、娘が家にいて、そのかーちゃんが外にいることに忸怩たる思いがするだろう。

しかし、そんな感傷は捨てろ。ハナは自分の生きる道を知っている。

そして、今一番楽な生き方をしている。

人間サイドの勝手な言い訳ではない。外の連中を、相手にして、そのいくつもの生老病死に直面し、何が正解で、何がより良いか、答えなど、「ない」とよーく解る。

今、何匹かその生を全うし、ゴール間近のネコを見るにつけ、生まれて、生きて、そして死んでいく、その道中他生の縁で連れ添ったが、ワシの気持ちを押しつけないぞ、と心から思うだ。

病院に入れたら、ちょっと肩に荷が下りたような気がするだろうが、それは「なし」なんだよな。

例え、冷たい雨の降る夜中に道ばたで息絶えても、自分の生き方を全うしたと、それは幸せなことなんだ。

全く、こんな事ばかり考えていて、己だって、後15〜20年も生きられりゃ、御の字だ。最後は家の廊下で、新聞紙を千切りながら死にたいモノだぜ。

エサ場でバケツ握って、ひっくり返っていてもいいけどさ。

生きとし生けるものは、皆死ぬ。死んだ地点は、連綿と続く線の上の一点に過ぎない。

ワシもお前もこうちゃんさんも、その内死ぬ。ちょっと恐いが、しょうがねぇ。

今朝エサをやりながら、来年は昭和80年だと気が付いた。明治の終わり頃に生まれた人が100近く。明治生まれも死に絶えるな。ワシ小さい頃、慶応生まれだっていたのにな。

おー、おー、こうやって時間は流れているんだ。

ぷーちゃん(写真右)はよく生きた。ワシが埋めちゃる。ズーッと覚えているぞ。
そしてメールの最後の写真は、目が潰れた「ぷーちゃん」だ。ミヨコがこれを平然として撮影し、送ってきていると思ったら大間違いだ。ミヨコは猫たちの為に働き、猫たちの為に生きている。その原動力となっているものは、義務でも責任でもない(もちろんそれも人一倍ある)、猫への溢れる程の愛情だという事を私は知っている。

何故そんな事をわざわざ断らなければならないかと言えば、世の中にはイチャモンつけるのが好きな輩が存在するからだ。勝手な解釈で、ご丁寧に苦情や批判、もしくは被害妄想のメールを下さる方がいるせいだ。ある時、ミヨコが掲示板に書き込んだ内容を削除しろと言って来た人がいた。

ミヨコの書き込んだ内容は、ミヨコが命懸けで守って来た野良猫たちへの、他人には微塵も感傷を見せない本当は悲痛なレクイエムだった。そんな事も解かりもしせず、うわべだけの言葉をあげつらって、自己欺瞞を命を張って頑張っている人に当て嵌めないで戴きたい。

暇だと言われて反論したいなら、人のことろに押しかけてまで批判していないで、自分のやるべき事を淡々とやっていればそれで良いじゃないか。ミヨコに文句が言える程の人間は、私は随分と多くの人達と関わって、あるいは見聞きして来たけれど、一人だっていやしない。ミヨコは罪人ではないけれど、「汝らのうち罪なきものが先ず、この女に石を投げるが良い」と言いたい。オマエは何をどれだけして来たんだ?という意味でね。

みーちゃん 長持の上でぐっすり
Dec. 8, 2004

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