《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記
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ジーコ

穏やかなとき

Feb. 15, 2005
2005年2月15日 火曜日

ジーコ、いよいよその「とき」を迎える準備に入ったようだ。

ジーコ、みんな傍にいるよ。



強制給餌は夜まで続けていたけれど、飲み下せないようで、口の周りと、顔をもたせ掛けている前脚を汚すだけとなった。

1年間続けた強制給餌は、今夜でおしまいにしよう。

それをやめる事は即ち「死」を意味する事だけに、どうしてもやめられなかった。ジーコがどんなに嫌がろうと、私達にはやめられなかった。



まだ鼻から管を胃まで入れて流し込む方法が残っているが(だからこその「チューブダイエット」なのだが)、そこまでする事は選ばない。

栄養だけ入れれば生きていられる身体の状態でない事は、毎日接している私達が一番良く知っている。

ジーコはもう充分に頑張ってくれた。

ジーコがこれ以上苦しむ事はしたくない。



ハイポテンシャルを入れた水を、ほんの少し口に入れてやる。

それも飲み込めてはいないようだ。舌が真っ白だ。肉球は冷たく、身体も体温を感じない。辛うじて息をしているのが解かる。



狭い場所の方が落ち着くらしく、キャリーの中に自力で入ってしまった。

手を当てて名前を呼ぶ。愛していると伝える。それを続けるしか出来ない。

一度首を上げて振り返り、力の無い目で私を見た。しばらく見つめて、また首を下ろした。



抱いていたいが、それも苦しいのだろう。

せめて湯たんぽを添えてやり、こうちゃんと交替で手を当てる。

名前を呼ぶ。愛しい我が子。



少なくとも、激しい苦しみは見えない。

しずかにときを迎えつつあるように思える。残った命の蝋燭を、静かに燃やし尽くすのだろう。

ママはずっと傍にいるよ、寂しくないよね・・・と声を掛ける。

この数週間、一日一日を薄氷を踏む想いで過ごした。

だけどジーコが淡々と頑張っているのだから、努めて私達は冷静に落ち着いて、いつも通りに課題をこなしつつ過ごすようにしていた。



そんな時にも煩わせてくれる人はいたけれど、勿論それが意識的なものだなんて思っていない。

無神経なだけだろう。意図されたものも確かに僅かにあったけれど、証拠を残してあまり頭の良いやり方ではなかったね。

そんなつもりではないだろうと庇う人もいるけれど、「つもり」がないなど当たり前だろう。

それじゃ、全然庇えてもいないよ、自分の事も。つもりを以ってそんな事をされる程に、私は誰かに対して悪い事はしていない。

つもりがあろうとなかろうと、言動に現れた事が全てなのだ。どうしてそれが解からないかな。自分が同じ目に遭わなきゃ、想像力は働かないのかな。



しかしまあ、気力を保ちたい時に私とした事が・・・。

隙を見せた自分が情けない。


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