「大福」でいつも思う事。どうして柔らかい羽二重餅の大福ばかりなのかと。それは、ある和菓子屋のご主人が答えてくれた。餅の大福では一日で固くなってしまって、むしろ苦情が来るんですよ・・・と。なるほど。消費者がバカだから、ホンモノはどんどん失われて行くしかないのだろう。
ここにも
こんな記述(一番下の「― 大福はかたくなるもの ―」参照)があった。翌日にはお餅が固くなるので、冷凍して出荷するという、
こういう通販もあった。
もち米の粉や上新粉を水で捏ねて蒸したものなど、柔らかくてネト〜ッと伸びて気持ち悪い。私はそういう大福は嫌いだし、そういう作り方のものを「餅」と呼ぶのも抵抗がある。大福餅の「餅」は、餅米を蒸して搗いたものでないと。少し硬めで、噛むとブチッと千切れるのが良い。でもそんな大福に巡り合える機会は少ない。
鎌倉のナントカという店が、少し前に日吉東急の催事場に出店していた時、ここの大福がしっかりとした餅だったので、たくさん買って冷凍しておいた。でも冷凍すると、どうしても少し冷凍庫臭くなる。
大福は翌日には固くなるもの・・・それが常識だったはずなのに、何時の間にかいつまでも柔らかい大福が主流になってしまった。搗いた餅の大福と、粉を捏ねて作った大福とでは、全く違う食べ物である。どちらを好むかは人それぞれの自由だけれど、やわやわで伸び〜る大福なんか私は大福とは呼びたくない。
しかし私は、いつから大福が好きになったんだろう?甘いものなんか好きじゃなかったのに。渋い中年になったものだ。だけど「最中」や饅頭は苦手。口の中の水分を奪うものが駄目なんだもん。