《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記
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ぶーちゃん

恐かったの・・・

Apr. 16, 2005
2005年4月16日 土曜日

ビデオで映画を観て、ゴミを出したら仮眠をとろうと思っていた。

しかし夢は儚く消えた。事件だったのだ。



ぶーちゃんがトイレの中でペシャンコになってうずくまっていた。どうしたのかと思って抱き上げると、お尻にウンコがごってり付着している。

それは少し柔らかくて、全て長い毛に絡み付いてしまっていたのだ。

自分でも気持ち悪かったのだろう。きっとまだ排便が終わった感じがしなくて、トイレから出られなかったのかも知れない。



ティッシュ如きではとても取れない。

長い毛にしっかり絡んでホールドされた大量のウンコ。洗ってやるしかない。



先ずはキャリーに入れて、それからカワムラ部屋を突っ切って浴室に運ぶ。

浴室でキャリーから出そうとすると、オシッコも漏らしていた。よほど恐かったのだとは思うが、キャリーに入れただけでオシッコを漏らすのはぶーちゃんだけだよ。

本当に困った弱虫だね、巨大猫のくせに。



抱き抱えながらシャワーの湯を掛けて、丁寧にゆっくり洗う。

ぶーちゃんは抱かれていると暴れないけれど、恐くてブルブル震えている。可哀想に・・・お尻の周辺の毛を定期的にバリカンで刈ってやる事が必要なのと、ウンチが緩くならないようもっと気をつけてやるべきだった。



お腹を冷やさないように下半身に充分湯を掛けてから、大量のタオルで水分を取る。



部屋に戻ってからは、音の静かな据え置き式のドライヤーで温風を当てながら抱いている。

ぶーちゃんは鳴き通し、息も荒い。早く自由にさせてやらないと、ストレスが掛かるのも恐い。

8割方乾いたところで開放してやると、箪笥の毛布の上で落ち着いた。部屋は暖かいので、このまま乾ききるのを待つしかないと判断した。



そして午後、すっかり乾いたぶーちゃんのお尻の毛を刈る。

これも恐がったけれど、暴れる事なく素直に刈らせてくれた。ぶーちゃん、とてもいい子。





それにしてもぶーちゃんの毛は長い。

夕方、ミヨコの家に行ってチンチラシルバーのエミコ(ある妊婦が飼育放棄して安楽死すると言っていたものを引き取った猫だ)を抱いて見たけれど、この長毛猫と同じ位に長い。

ガラも顔以外は相当に長毛だが、カチカチウンコをしているせいで汚さないで済んでいる。



緩いウンチをさせない・・・これが命題だな、長毛は。勿論、、短毛だって下痢させてはいけない。

ミヨコの家には一人で行った。

車を停めておける場所がないので、こうちゃんに送迎して貰った。車を待たせていないと、ゆっくり落ち着いて過ごせる。

久し振りでゆっくり話が出来た。色々と・・・あれやこれやを・・・。



フミコと乃り子が代わる代わる膝に乗って来た。どちらもゴマと同じ位のサイズと重さだ。

エミコはアインとちょっと似ている。成猫でやって来たのに、来た頃と比べると1.5倍ほどに大きくなっていた。

愛次郎も抱けたし、実々子も抱いた。かつてはどちらも姿を隠してしまったというのに。



歳をとりすっかり軽くなってしまった実々子に、ジーコの面影を見た。実々子とジーコは、親同士が決めた許婚だったのだ。当人(猫だが)どうしは会った事はない。



珠子までが膝に乗って来てくつろいで見せた。

みんな可愛い。おサル(猫だが)のシゲルも抱いたし、ピー太郎も倫太郎もチイちゃんも有芽子もいつも通りだった。姿を見られなかったのは七生と海子だけだったかな。



家に電話してお迎えを待っていると、聴き慣れたエンジン音が聞こえたような気がした。

ミヨコの部屋はマンションの一番奥で、エントランス前の道路の物音は殆ど聞こえない。でも私には地鳴りのような微かな音が聞こえたのだ。「間違いないと思う」と言って外に出ると、やっぱりそうだった。「耳がいいな」とミヨコに感心された。



次は一緒にビールを飲もうな・・・と言われ、車の窓から手を振って別れた。

カワムラさん

オレはいつも快便

Apr. 16, 2005
さて、昨夜から今朝にかけて見た映画は2本。【ダメージ】と【デッドマン・ウォーキング】だ。



『ダメージ』は、以前ジェレミー・アイアンズが『ダイハード3』でカッコ良かったと書いた時だったか、旭川のルンルンの保護主さんに、『ダメージ』が彼の出演した作品では一番のお薦めだと聞いていたのをずっと記憶していた。

たまたまレンタルショップで見つけたので借りてみた。



監督はあのルイ・マルだ。

私にとってのルイ・マルは、【死刑台のエレベーター】であり【地下鉄のザジ】であり【さよなら子供たち】である。

ジャンヌ・モローやブリジット・バルドーを上手に使った監督だと思うし、恋愛を描かせたら流石フランス映画の巨匠だろうと思う。

さて、ルイ・マルが晩年に撮った『ダメージ』はどうなのか?



手を出してはいけない相手に溺れて行った【ロリータ】の時と同様、結末はやはり破滅的だし、今ある現実での責任を捨ててまで何故のめりこんでしまうのだろう・・・とは思うが、真面目で純情な男が謎めいた女にああいう表情で誘惑されると、理性も自制心も吹き飛んでしまうものなのだろうか。

魔性の女を演じるのはジュリエット・ビノシュ。

この配役には賛否あるのだろうが、悲しそうに微笑む曖昧な表情は独特で、なるほど男心を擽りそうではある。しかし【ショコラ】の時の方がもっとチャーミングだったと思うけれど。

しかし「魔性」と言うよりは、15歳の時に自分を愛した実の兄を失くし、そしてその自殺のきっかけを作ったのが自分であり、求めてはいけない相手から求められる事こそが、唯一あの時兄を死なせてしまった事への贖いであるかのように同じ禁断の情事を繰り返すトラウマ女なのではないかと感じてしまう。


そして婚約者の父親(ジェレミー・アイアンズ)と背徳の情事を重ねた挙げ句、その現場を目撃した婚約者はそのショックの為に階段の踊り場から転落死してしまう。またしても自分を愛してくれているイノセントな男を死なせてしまった女。

「ダメージ」とは、そんな女の為に地位も家庭も失った男の受けた「ダメージ」なんかじゃなくて、15歳の少女があの時に負った「ダメージ」の繰り返しなのだと私は捉えているのだが・・・さて。

ジェレミー・アイアンズは、どの映画の中でもズボンはサスペンダーで吊っているような気がする。あ、彼のファンには常識でしたか?すみません。今回は英国の下院議員という役柄だったので、「サスペンダー」とは言わないのだろうが(イギリスでサスペンダーと言うと、ガーターベルトの事だから)。では何と言うかと言えば「ブレーセス」と言うらしい。



2本目の【デッドマン・ウォーキング】は、ショーン・ペンで探して観た作品。

その前に、別の作品について少し・・・。

先日、TVで見損なったので中古ビデオを買って観た【アイ・アム・サム】での知的障害者の役柄を演じていたショーン・ペンは、かつて私が彼に対して抱いていたギラギラしたチンピラ風のコワモテのイメージとかなり違っていた。

そう、隙の無いコワモテと違い、なりふり構わぬ「隙だらけ=純真」ぶりの演技だ。健常者と比べると邪悪なものが無い知的障害者だもの、それは勿論隙だらけに純真なのだが。

【レインマン】のダスティン・ホフマンといい、【フォレスト・ガンプ】のトム・ハンクスといい、昨今の演技派はこぞって知的障害者を演じる。ショーン・ペンの場合は、その中でも一番弾けていたのではないだろうか。



弾けていたと言ったその様子は、何とも形容し難い。

差別発言と取られても困るので言い様がないが、良く研究して真似てもいたし、ちょっと違うかな?と感じるものもあった。

しかし娘役のダコタ・ファニングは愛らしく(達者な感じの笑い顔など、安達祐美の子供の頃と似ている)、結末はおとぎ話のようにハッピーエンドでほのぼのとしている。知的障害の子育てや社会参加という決して軽いテーマとは言えないものがあるのだが、物語だけに救いが用意されている。現実はもっと厳しいだろう。



さて、早く話を【デッドマン・ウォーキング】に戻さなくては・・・。

ショーン・ペンは、マドンナと結婚した当時には名前すら知らず、容貌だけ見て「チンピラ俳優」だと思っていたけれど、『カラーズ 天使の消えた街』を観たあたりから結構良い俳優だと思い始めた。

【デッドマン・ウォーキング】(1995年作品)で初めてアカデミー主演男優賞にノミネートされた事は知っていたが、観る機会はないままだった。そして先述の【アイ・アム・サム】(2001年作品)を、偶然先に観たのだった。

ひとつきっかけが出来ると、そこから糸を手繰るようにして、役者や監督で関連して観て行くのがいつもの癖だ。読書も同様、同じ作家のものを全て読まないと気が済まない。



さて、この作品、死刑囚とシスター(修道女)の、死刑執行までの心の交流を描いたものだが、大変に観る側の見識を問われる作品だろう。

娘をレイプされた挙げ句殺された母親が語る「歯医者をしている叔父に頼んで、遺体安置所で歯型で身元確認をして貰ったら、娘の口の中に詰まっていた泥を掻き出した時、彼は死刑賛成論者に変わりました。以前は死刑反対論者でしたが・・・」という内容が印象的だ。

惨殺された若者の親たちは、我が子が謂われなく突然殺された時には祈ってくれる者も傍にいなかったと言うのに、犯人には人権を擁護する人たちもいれば精神カウンセラー(件のシスター)もいるという事が許せない。その気持ちも解かる。

死刑執行の直前、悔い改めた犯人は「人を殺すのは間違っている。人が人を殺すのも、国家が人を殺すのも・・・」と言う。論理としては正しいと思う。しかし殺される者にしか、究極的には解からない事だろう。

死刑制度の是非に関して、私はここで何か言うつもりはない。但し、「キリスト教」と「信仰」についてはかなり痛切に感じるものがあった。何が人の心を救えるのか・・・その点に関してだ。但し、どう感じたかは秘密。

ショーン・ペンは何度もノミネートだけされたものの無冠のままでいて、クリント・イーストウッド作品【ミスティック・リバー】(2003年)にてやっと主演男優賞を獲った。なるほど、イーストウッドは男優を使うのが上手い監督だと思う。『許されざるもの』では、ジーン・ハックマンに助演男優賞を獲らせているし。

この『デッドマン・ウォーキング』の中では、ブルース・スプリングスティーンが歌う『Dead Man Walkin'』も聴けるし、カントリーの大御所ジョニー・キャッシュの歌も挿入される。実は豪華な顔ぶれなのだ。

ああ、疲れた。あと残り1本観ないといけない。それが一番疲れそうなのだが・・・。


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