《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記
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アイン

忘れないで

Jul. 21, 2005
2005年7月21日 木曜日

「メル」は、正式の名を「メルキオール」と言う。「バルタザール」を「バル」と呼んでいたのと同じく、勝手ながら親しみを込めて「メル」と呼び捨てにしていた。

後家殺しのメルマルコとよく似た、鼻の脇にコソドロマークがうっすらとある茶白のハンサムボーイだ。気の弱いところも似ている。

確か「マダムキラー」の異名もとっていた。こうして改めて見ると、結構メルだって奥目じゃん!

(写真は、ちえちゃんのサイト『Casper』から無断借用しております)

ちえちゃんと出会った時、ちえちゃんの家には「バル」と「メル」の2匹だけだった。うちだって多分、4匹か5匹だけしかいなかった頃の事だ。

あれから何年経ったのだろう。

ちえちゃんは、自分の中の不安や苦しさを垂れ流しにする事の無い人だ。

出会った頃は今よりも若かったけれど、そこのところの抑制が効いていた。明るさの陰に隠されている不思議な位の理性は、誰よりも大人だと感じていた。

人間だから、悲しい時も、ネガティブな気持ちになる事もあるだろうけど、そういう時はそれを外に向けて発する事なく、一人で静かに自己処理していたのだろうと思う。

メルは今朝9時20分、永遠の眠りについた。昨日、少し光明が見えた後だけに、電話を貰った時には言葉が無かった。

だけど大好きなちえちゃんとパパの為に、信じられない位、精一杯闘った末の事だ。決してメルは弱虫なんかじゃなかった、それはとても強い意志がなければ出来ない頑張りだったと思う。

ちえちゃんが命を削るようにして看病していた事を、それがどれ程大変なものであったのかを、私は身を以って知っているつもりだ。

どんな慰めも、今は役に立たないだろう。ムゲンの元親でもあるげこちゃんに電話して、二人で電話口でひっそりと泣いた。メルの事は大好きだったよ。ちえちゃんとパパの子供で幸せだったね。

猫たちには「天国」が用意されていると信じている。そこにはたくさんの猫が居るだろう。ミュウもバルもアインもジーコも、そして先日来お知らせ戴いて来た子たちも、みんなそこでは永遠の命を授かって、いつも私達を見ていてくれるのだと思う。

メルはもうバルに会えただろうか。迷わず真っ直ぐに、バルの懐に飛び込みなさい。

とても悲しい。だけどまだ8匹いる子供達の為に「これからも頑張ります」と言っているちえちゃんの為にも、いつまでも私達がただメソメソしていては失礼だろう。

ミュウが亡くなった日付でちえちゃんが日記に書いてくれていた事を、私は忘れない。私も同じ想いだよ、ちえちゃん。

アインが逝ってしまって以来、アインの写真は辛くて見られなかった。今も辛い。せめてメルの為に祈ろうと思う。それには、単なる感傷だけで祈るなんて出来ない。決して苦しみを分かち合う事は出来ないのだが、少しだけでも痛みを伴なう祈りであろうと思う。

ミュウ

忘れないよ

Jul. 21, 2005


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