《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記
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シャイン

シャーしちゃった

Jan. 31, 2007
シャイン

2007年1月31日 水曜日

「福音」の内容を書こう。

大天使ガブリエルの取り計らいにて、「ディック」と「サム」を預かりして貰い、里親募集出来る事になった。



その提案を聞かされた時、ついつい習慣で「他人に迷惑を掛けられない」と瞬間的に思った。最近、人さまの募集のお手伝いはしても、自分の保護猫は自分で何とか面倒見なければ・・・と思っていた。

しかし、自分の沽券に拘って、猫の本当の幸せを考えられなくなってはいけない。



どう考えても、どう丁寧に愛情を以ってケアし続けたとしても、ディックやサムのようなまだ幼いおとなしい猫たちは、野良に戻すよりは家猫にしてやれた方が幸せに決まっている。

それに、これまでだって決して自分一人の力でやって来た訳では無いのだ。多くの人たちの善意と厚意に支えられて来たではないか。

今になって「エエカッコしい」して突っ張ってみても、自分の力だけで出来る事と、そうでない事があるのは自明の理だ。誰の力も借りないなんて頑なになってはいけないし、思い上がってはいけない・・・都合が良いようだが、改めて自分に謙虚さを問う。



天使ガブリエルは、私の日記から苦しい心のうちを読んでくれていた。

そして思いがけない提案をしてくれた。

既に預かりをして下さる方とは交渉済みで、ご快諾戴いてから私に電話をしてくれたのだ。



翌日(今日のこと)ガブリエルは、トラオ君・パンダ君・カンタ君の仲良し3匹を、同じ里親さんの元へのお届けが予定されていた。

その3匹を届けた帰りに、我が家で2匹預かって帰りますと言うのだ。

そして、このタイミングを逃がしてはいけないと私を説得してくれた。





私は黙って聞いていた。

様々な想いが頭の中を駆け巡ったけれど、お申し出を有り難く素直にお受けする事にした。

猫本位に考えたら、これ程望ましい展開は無いから。



うちでは募集する為の居場所も確保出来ないし、日々充分に構って人馴れさせてやる事は難しい。

預かって下さるのは、ご自分でも保護をした経験も豊富だし、実際に素晴らしいケアをしている方だ。これ以上のご縁とタイミングは有り得ない。





これが昨日の午後の「福音」の中身だ。

今までにもたくさんの人に窮地を救われて来た。

今度もまた、こういう形で救いの手を握ってしまう事になる。



私は恵まれている。

だからこそ世の中にお返しをしたいとも思い、その実践を試みる。



でも結局は、こうして予想外の善意に助けられる事がとても多いのだ。有り難う。



今日の朝を、日々どんどん時間が押している猫家事や仕事の延長で迎えた。

私達も寝ず終いだったけれど、ガブリエルも寝ずにお届けの準備に入っただろうと思うと、疲れた等と言っては申し訳ない。

そのまま朝の猫家事に突入し、早めに切り上げて予定通り捕獲に出発。

今日は2匹の予約が取れている。

詳しくは書けないけれど、結果は大成功・・・早く家に戻って、次のステップに掛からなくちゃ。





先ずは、前回の捕獲で避妊済みだった「タミー」を、時間を掛けて慎重にリリースする。

これが毎回、とても大きな仕事となっている。

ケージごと猫をそっと運ぶのに神経と体力を使うので、肉体的な負担も少しはある。

しかし、それ以上にリリースしなければならない心の痛みは、言葉にはならない位きつい。



全ての野良猫を私が飼うなど不可能・・・避妊してエサやりするだけでもずっとマシなのだ・・・そう言い聞かせ続けて実践して何年も経つのに、少しも慣れない。





どうも私は野良猫の事を思う時、感傷的過ぎて、こういう事が不向きなのでは無いかと思う事もある。

でも、それでもしない訳にはいかない。

特別な人間では無い、ただの猫好きが自分の裁量で出来る事をしているだけだと言いつつ、こうもウェットで良いものか。



しかし、野良猫にエサをやり避妊している人たちの殆どが、もしかしたらこのセンチメンタリズムに衝き動かされているのかも知れない。

それは、野良猫を減らす等という大義名分の為では無い。

弱い立場の野良猫が苦しむ様子を、自分の心の弱い部分に触れてしまい、見過ごせないのだろうと思う。



見ぬふりをして通り過ぎていると、自分の心が穏やかでなくなる。

かと言って、全て自分の為・・・と言うのも危険な気がする。

自分の心の満足の為に、猫に関わる事を手段としてはいけないのだ。

やはり、あくまでも猫の為という目的をきちんと踏まえ、自分の心の満足は結果的に与えられるものだろう。



猫を救う事を生き抜く為のツールにしてはいけない。

弱いものを救おうとする者が、基本的な部分でまで他人からの助けを求めなくてはならないようでは、絶対におかしい。





私はたまたま野良猫と深く関わっているけれど、私が幸せな気持ちで生きていられる事への恩返しをする対象がそうそう広げられないだけで、世の中で猫だけが救われれば良いというものではないと思っている。



その事は、語り始めると長くなるのでまた日を改めて・・・。



トラオ君たち大きなオス猫3匹のお届けには、新幹線の駅からの搬送を、同じくガブリエル野村から春くんを里子に迎えた経緯のあるメルロご夫妻が車を出して下さる事になっていたので、帰りに我が家に立ち寄って「ディック」と「サム」を引き取りして戴く段取りとなった。

メルロさんご夫婦も、3匹の幸せな門出に立ち会える事を心から喜んで下さっていた。私も勿論行きたい。



この3匹の譲渡に至るまでの経緯は、トラオ君が譲渡直後に放棄されてしまった絶望感の中にあって、その不幸を払拭するに余りある感動があった。

それだけに、私もこの譲渡には是非立ち会いたかった。



メルロさんにも会いたいし(と言っても、大晦日と元日を共に過ごしたばかりだけど)、今回の3匹の里親さんである「ピータン」の梅の助さんとも久し振りで会える。

勿論、ガブリエルとも会いたいに決まっている。



捕獲が入っていなければ・・・と残念に思っていたら、急転直下この展開。





キャリーに入れて待とうかと思ったけれど、お届けに使った縁起の良いキャリーを2台そのままお持ち下さると言う。だから、サムもディックもケージに入れたまま到着を待つ事になった。

うまく移せるだろうか。いや、噛まれても引っ掛かれても良いし、野良猫の扱いに慣れた3人だったら、何とかなるさ。そして事実、何とかなったのだが。





里親の梅の助さんのお宅から神奈川県西部から日吉の我が家までは、予めお伝えしておいたコースで月末の割にはとても早く到着した。



そして5人が玄関前に勢揃いしていた時、やけに大きな猫の鳴き声がした。

声の方に行ってみると、キジトラの猫が駆け寄って来た。

飛びつくようにして抱かれるその猫。



3人は、私が面倒見ている馴染みの猫だと思ったらしい。

でも違う、初対面の猫だ。

毎日、猫監視カメラで朝に晩に野良猫の状況を観察しているけれど、こんな子は見た事が無い。

しかもこんなに鳴く子を。



私にも、こうちゃんにも、メルロ夫にもスリスリゴロゴロの甘ったれで、被毛も綺麗、肉球もすべすべしている。

みんな殆ど同時に首輪の痕跡を発見して、異口同音に「飼われていた猫ですね」と言う。



ガブリエルがすかさず口の中をチェックすると、歯も真っ白で綺麗、門歯も全て綺麗に揃っている。

まだうんと若いですね・・・とガブリエル。





兎に角、こんなに必死で助けを求めている猫を、このまま外に置いてはおけない。

毎日鳴いて駆け寄って来ては甘える「ベラ」を、避妊だけしてリリースした後、あれだけ悶々としたのだ。



幸運な事に「ベラ」は娘のちえちゃんに貰って戴けたものの、兎に角同じ過ちを犯してはいけない。

次の瞬間には、ディックを入れる予定のキャリーに、このキジトラのメスを押し込んでいた。



え〜い、その先はどうするのよ?私。

うちに入れられる余裕が無いからこその、「サム」と「ディック」のお預けじゃないのか?

でもどうしようもない。こういう展開だってあるのだ。





ガブリエルには、新入りのジニーとシャイン、トムを見て貰わなければいけない。

特にシャインは、ガブリエルの心の篭もった一言で、うちの子にしたようなものだ。

シャインには恩人とも言える。



なのにシャインてば、「シャー」だって・・・



ジニーはチョコマカと逃げ回り、トムはトイレの影に隠れてしまった。

みんなまだ飼い主にだけやっと馴れたばかりなので、ごめんなさ〜い。



まだまだ今日中に果たさなければならない事がたくさん残っている大天使ガブリエルは、帰りを急がなければならない。

またしてもメルロご夫妻に新幹線の駅までお送り戴く事にして、見送った私達はさっきのキジトラの女の子をケージに移す事から開始した。





保護した子の仮名は「リタ」。

モアに似た毛色の黒トラなので、「色の黒い」という意味のスペイン語「moremo, morena」という単語が頭に浮かんだ。

そこからの連想で、プエルトリコ出身の女優「リタ・モレノ」から「リタ」と名付けてみた。



如何でしょう、リタ?

付き纏うジニーにちょっと威嚇しているので、怒り顔だけど、とても甘ったれで可愛いんです。



里親さんを募集するつもりで、今夜のうちにフロントライン・プラスを滴下し、駆虫薬を飲ませる。

明日、動物病院で必要な検査とワクチンなどの処置をして貰い、不妊手術の予約をする予定。

トム

俺は隠れちゃった〜

Jan. 31, 2007
トム
ジニー

アタシは割と平気

Jan. 31, 2007
ジニー

試しにぶーちゃん部屋で開放してみたけれど、全員隠れてしまった。

ジニーだけが炬燵からパッと飛び出したかと思ったら迷わずリタに駆け寄り、お尻の匂いを嗅ぎ始めた。流石、猫好き、そして「嗅ぎ魔」のジニー。



捨てられたばかりなのだろうし、何がどうなっているのか解からないままのリタは、ジニーの付き纏いにご機嫌ナナメで、始終シャーシャー、ギャーギャーと唸りっ放し。まるでチャイやトリコロール隊を叱るみーちゃんのようだった。

明日になったら大きな3段ケージをもう1個買うから、暫くは2段ケージで我慢して貰うしかない。しかしその3段ケージだって、一体どこに置けるものやら・・・。

幸せな展開のさなかの、この突然の保護劇・・・全てが上手くは運ばないものだとつくづく思う。

リタ・・・この子を一体どうすれば良いのだろう。
リタ

ここはどこ?

Jan. 31, 2007
リタ
アタシはリタ?

Jan. 31, 2007
リタ


覚え書きとして:

朝は玄米餅の磯辺焼2枚ずつと干し芋、ジャスミン茶、デコポン1個ずつ。


昼は鴨汁うどん。


夜はご飯をチンして、納豆、厚揚げの煮物、豆もやし炒め。

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