《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記
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ガラ

毛がぼうぼう

Jun. 15, 2008
ガラ

2008年6月15日 日曜日

今日も爽やかな晴れの一日。



ふとした拍子に、30年も前に亡くなった母方の祖父の事を思い出す。

里帰りもしないので墓参りにすら行かないが、この祖父の事は頻繁に思い出すのだ。大好きだったし、今にして思うと、私の生き方の根幹に関わる大切な事を教えられたとも思う。

それに、こうちゃんがこの祖父に似ているせいもある。顔立ちも性格も似ている。

上品でハンサム、自分にも人にも厳しくて、博学で几帳面でバカ真面目で、マメに身体が動く・・・そんなところがひとつひとつそっくりだ。






祖父は私が大学生2年生のときに亡くなった。

まだ70歳くらいで充分に若々しかったのに、ある時、風呂場で転んで骨折し、入院したらどんどん弱ってしまった(という気がする)

酒も煙草もせず、早起き。

私が泊まりに行っている時も、私が7時頃に起きて茶の間に行くと、もう自転車で山の上の公園まで体操に行って帰って来ていた。



冗談も言い面白い人だったけれど、矢鱈と厳しいところがあった。

祖母と末娘である叔母が師範で自宅で茶道・華道教室をしていたのだが、私も高校に入ると当然のように通わされた。但し、私は茶道だけ。

金曜と土曜の両日、授業が終わってからクラブ活動やらガール・スカウトの集会やらも終えて、夕方からのお稽古。お稽古が終わると、9時の電車(厳密には電車ではないのだが)で帰る事になっていた。

ある稽古日の事・・・社会人の年上のオネーサンが「カズエちゃん、もう少しでお稽古終わるから、(車で通り道だし)送ってあげるよ」と言ってくれたので、私は気楽に「有り難うございます」と言って茶の間に引き上げてテレビなんか観ていた。

すると祖父が「なんだ、カズエはまだ帰らないのか?」と言う。

「うん、**さんが車で送ってくれるって言うから・・・」と答えると、「まだ電車があるのに、送って貰う必要はない。電車で帰れ。人をアテにしなければ通えないなら、お茶なんか習わなくて良い!」ともの凄く怒られた。



その時は、何て理不尽な事を言うんだろう、通り道だから乗って行けば?と言ってくれているんだし、そもそも**さんとは以前からの知り合いだし、ママも**さんの事を何かとお世話しているんだし・・・などと心の中で思いながらも、厳しい祖父に口ごたえするような事はしなかった。

父にも、親に口ごたえするような娘は「アバズレだ」と言われたし、「だって・・・」などと言おうものなら、それだけで怒られたのだ、私の場合は。





きっと私は生意気で口が達者で、大人にとっては厄介な娘だったのだろうと、我が事ながら今の私にはそれがよく解る。

父も祖父も私を本気で叱ってくれていたので、気性は変わらないものの、人として最低限度のマナーは教えられ、身に付けられたかも知れない。

甘えて人をアテにするな、人に迷惑を掛けてまでしたい事をするな、悪い事をしたら言い訳をするな、出されたものは残さず食べろ、人様の前で食べ物の好き嫌いを言うな・・・等々。



父はとっても封建的だったけれど(まだ生きているが)、祖父の場合は封建的と言うより、公正で勤勉で甘えを嫌った。

でも厳しいだけじゃない、優しくて本当に可愛がってくれたと思う。

孫たちの高校受験の結果発表は、必ず自転車で見に行ってくれた。

私の受験のときも、バスで遠い学校までたどり着いたら既に祖父が発表を朝一番で見終えて帰るところだった。

そして合格祝いには、みんな平等に学生カバンを買ってくれるのだった。





私は非行少女ではなかったし、まずまず優等生だった時期が殆どだったと思うけれど、その難しい年頃である事を差し引いても、内面的には人並み以上に問題児だったのではないかと思う。

自分でも自分を持て余していたし、心のバランスが自分でちゃんと取れるようになったのは、30を幾つも過ぎてからではなかったかと思う。

大人たちは、よくぞこんな私を見捨てずに愛してくれたものだと思う。有り難うございます・・・と言いたい。






今の私を見たら、亡き祖父はどう思うだろう。

どう思われても、たとえ叱られても、もう今の私は揺るがないけどね。

こうちゃんは解ってくれている。それだけで充分だもの。

ガラ

角にスリスリ

Jun. 15, 2008
ガラ

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