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メラ

疑り深いアタシ

Jul. 24, 2009
メラ
2009年7月24日 金曜日

例によって痛みで眠れない丑三つ時、TVの深夜映画を観た。

字幕だったので、齧り付きで観ていなければならず、仕事にならないのが困りもの。でも、とても良い映画だった。



【終わりで始まりの4日間】・・・これも先日の【オープン・ウォーター】と同様、インディペンデント映画のひとつである。

【原題】 Garden State
【邦題】 終わりで始まりの4日間
【製作】 2004年 米
【監督】 ザック・ブラフ
【出演】 ナタリー・ポートマン
     ザック・ブラフ
     ピーター・サースガード
         イアン・ホルム

原題の【Garden State】とは、ニュージャージー州の愛称である。

ケンタッキー州を ”Bluegrass State ”、ミシシッピ州を ”Magnolia State” と言うように。

これらは比較的綺麗につけられたニックネームだけれど、中には酷い(と感じる)ものもある。とりわけミズーリ州など ”Show Me State” ・・・”Show Me” とは「疑り深い」とか「証拠を見せろ」という意味である。

だから日本語訳では「証拠を見せろの州」などとされている事が多い。

これが正式なニックネームでは何ともお気の毒と思うが、ご当地の人たちはどう感じているのだろう。



因みに ”Show Me State”の由来は、1899年にミズーリ州選出の下院議員が、フィラデルフィアの晩餐会の席で

“ I'm from Missouri. You've got to show me. ” (私ははるばるミズーリから来ているのだから、証拠を見せていただかないと・・・)


と言った逸話だと言われている。この事から、ミズーリの人は疑り深いという俗信が生まれたらしい。

” be from Missouri ” は「疑い深い」「証拠を見るまでは信じない」という意味の慣用句でもある。



だから、やはり ”Show Me State”というニックネームは、かなり揶揄されたものなのだろうと推察する。綺麗なニックネームが後発で、元々はこんな揶揄から始まった、余所の州への別称なのだろうと思う。




ところでフォスターの名曲【おおスザンナ】は ” I come from Alabama with my Banjo on my knee ” で始まる。

ミズーリでなくアラバマで良かったね。

私が学校で習ったこの歌の日本語の歌詞についても色々と言いたい事があるのだが、話に収拾がつかなくなるのでやめておく。





話を映画に戻すと、ニュージャージーはこの作品の主人公アンドリューの故郷であり、物語の殆どの舞台となる。

また主人公を演じ監督・脚本も手掛けたザック・ブラフの出身地もニュージャージーであるというから、思い入れ・思い出の多い場所として描かれているのだろう。



アンドリュー(ザック・ブラフ)は、精神安定剤を常用しながら売れない役者として、レストランでのバイトとかけ持ちでなんとか生計を立てていた。

彼は高校時代に故郷のニュージャージーを出て以来、一度も故郷に戻る事も無く、また両親と会う事も無いまま歳月が過ぎ、既に26歳になっていた。



ある日、父から突然の電話で母の死の知らせを受ける。そしてその母の葬儀の為に9年ぶりで帰省したGarden State。

そこで再会した高校時代の友人たちとの関係も、何となくしっくりこない。


神経科医の元で出遭ったサマンサ(ナタリー・ポートマン)は、虚言癖がありエキセントリックだが、天真爛漫でチャーミングな娘だった。

自分がすっかり失なってい喜怒哀楽の感情を彼女の中に見出したアンドリューは、サマンサと行動を共にするうちに、知らず知らずサマンサの魅力に引き込まれ、少しずつ自分の世界に感情を取り戻していく。

そして記憶の奥底に沈めて決して思い出そうとしなかった高校時代に家を離れる事となった出来事や、帰省する事を頑なに避けて精神安定剤で紛らわせていた過去の自分と初めて対峙する。



特にドラマチックな展開などない4日間の物語なのだが、私はこういう作品が好きだ。





アンドリューの高校時代の友人の一人マークを演じるピーター・サースガードが良い。

ちょっと怪しげで、何を考えているのか良く解らず、これから何か良くない事が起きるのではないかというアブナイ雰囲気なのだが、実はなかなかプライドと信念を持ったオタクで、アンドリューに対しても優しい心遣いを見せる。

しかしサースガードの印象は、【ボーイズ・ドント・クライ】の凶暴で排他的、無教養な男の役のイメージが強くて、今回の作品でもついハラハラして観ていたのだが、そういう危惧は不要だった。



誰もがみんなちょっと変な若者たち・・・だけど心の底には温かい優しいものを大事にしている。ドラマチックな展開などなくても、丁寧に一人一人の心理を描けていて、後味の良い作品だった。

” Garden State” も、美し過ぎず、しかしどこか懐かしいような風景で、映像も綺麗だった。



こういう小品にナタリー・ポートマンが出演する事も好ましい。何かと鮮烈なイメージを与える役が多く、無機質な美貌と捉えられがちだが、一般市民の普通の女の子を演じてこそ、モノの違いがくっきりする。

このサマンサ役では無邪気な表情がとても豊かで、【レオン】のとき以来の瑞々しさだった。



ストーリーなんかどうでも良い感じで、ほのぼのとした気持ちになる、そういう映画だろう。







しかし映画観て日記書いて、仕事はどうするんだか・・・私。
メラ

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