猫雑記20090808

《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記

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アンダ

片手で軽々

Aug. 8, 2009

2009年8月8日　土曜日

失踪とされていた酒井法子に逮捕状が出たのが昨日で、今夜、本人が警察に出頭したとか。

それみた事か。やっぱり本人に違法行為があったんじゃん。

本当はみんなだってそう思っていたくせに、夫の逮捕で衝撃を受けた悲劇の妻の失踪扱いして・・・子供を預けて逃避行している母親なんて、何か後ろ暗いものがあるに決まってる。

やれやれ、今週はずっとこの話題でもちきりで、本当だったら今の時期は例年一番の話題にすべきヒロシマ・ナガサキの原爆記念日の事なんか薄まってしまったじゃないの。

原爆投下から６４年も経っても、被爆者の人たちの心と身体の傷は消えていない事、そして幾ら戦争を早く終わらせて被害者を少なく留める為などという大義名分を掲げたところで、一般市民に向けて核兵器を使用した事がどれだけ罪深いか・・・

そういう事をもっともっと広報し、後の世に色濃く伝えて行くべきだ。

腐れ芸能人の腐った行動なんか、逐一報せてくれなくても良い。その莫大なエネルギーを、マスコミはもっとマシな事に使えないものか。

私達視聴者が、くだらない話題に飛びつくからいけないのだろうな。

みんな、芸能人の私生活になんか興味を持ってはいけない！そんなものを観たい知りたい人が居る限り、マスコミもそういうものを発信し続けるのだから。

そんなこんなで、今夜は楽しみにしていたＴＶドラマを観る。

【リミット　刑事の現場２】（>>公式サイト）だ。今夜がもう最終回。

本音を言えばドラマそのものよりも、エンディングのテーマ曲が聴きたいのだ。斉藤和義の「愛の灯」・・・曲も素晴らしいけれど、声も歌いっぷりも良い。

しかもその背景に映る都会の街の風景と一緒になって、この歌は怖い程心に沁みた。まだ目覚めていない夜明け直前の街、道路には１台の車も走っていなくて、自分の乗る車だけがひた走る。

凍りつきそうな孤独、疎外感、でも渇望している愛・・・そんな心象風景を思い出し、とても深い心の淵を否応ナシに覗き込んでいるような怖さと、泣きたいような郷愁が甦る。

私がまだ若くて、自分が何を求めているのかも解らないくせに我武者羅に何かを求めては失う連続で、おそらく不安定だった頃・・・その頃、こうちゃんがどこで何をしていたのかは知らない。

私達が出会ったのは、そのずっと後の事なのだから。

こうちゃんも私も、若い頃は所謂「苦労知らず」の「世間知らず」で、比較的甘ちゃんの若者だったと思う。

だからこうちゃんに心の闇がある、或いはあったとは思い難い。

なのに、このエンドロールを見ながらこの曲を聴いていたこうちゃんが、私と全く同じ感慨を抱いていた。

凄く良いな、でも怖いな・・・と。

お坊ちゃま育ちのように見えたこうちゃんだけど、努力や苦労は人に見せないだけで、一通りの辛酸も舐めたであろう事は解る。そして彼の感性は、ちゃんと何が本当に怖くて何が不安かを知っているのだろう。

あんな都会の夜明け前の風景を、その昔、私もタクシーの中で眺めたような気がする。

朝帰りなんかした記憶は無いけれど、何故だか知っている風景のように思えて仕方ない。

あんな頃には戻りたくない。若くて時間も可能性もあり、体力も溢れていた時代だったけれど、あそこに戻るのは真っ平だ。

今が一番良い。

神経痛と関節痛に泣きながら、仕事も猫家事も終えてこうちゃんにマッサージして貰うのが最大の楽しみな今が、今までの人生で一番幸せだ。

私には猫たちとこうちゃんという愛する家族がいて、遠回りはしたけれど、少なくとも今は何をしたいのか、何を求めているのか解っている。

人生は虚しくない。

アンダ

目を見開いて

Aug. 8, 2009