ペリー
こう見えて僕は・・・
Dec. 2, 2009
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2009年12月2日 水曜日
BSめ、どうやらクリント・イーストウッド特集をしているらしい。
と言っても、【ダーティ・ハリー】に続いて【ブラッド・ワーク】を放映しただけの事だが。
これも以前に観て、別に何という事無くすっかり忘れていた作品だ。
元FBI心理分析官だったマッケイレブ(イーストウッド)を演じ、この作品でも監督をこなすイーストウッドなのだが、なるほど歳をとって、かつてのエリート捜査官も何かにつけ鈍くなったんだなあ・・・と折に触れ感じさせる作品になっている。
勿論、そう計算した上で創り上げている役なのだろうが。
肋骨を折っていて痛みがありながらも、スタジアムの高いフェンスをよじ登って乗り越えていた【ダーティ・ハリー】のキャラハン刑事と違い、同じようなフェンスが登れない。
それはひとつには、まさに登ろうとした時に心臓の発作に襲われたせいでもあるのだが、それまでの犯人追跡でさんざん走った事が年老いた捜査官には大層きつかったのだろうと思わざるを得ない。
【ローハイド】の若造の頃からずっと観て来た私達(私や夫)にとって、クリント・イーストウッドの老いは、歳月とキャリアを重ね、望ましくも素晴らしい歳の重ね方であるとは感じてはいるものの、やっぱり寂しい。
虚構の世界で楽しんでいる時に、自分たちの老いをも思い出させるせいだろうか。
それとも、あまりにも偶像化し過ぎてしまったのだろうか。
きっと世の中は昔と違い、リアリティのあるヒーローを求めているのだろうな。
しかし歳はとっても、銀髪になりしかもすっかりその髪は薄くなってしまっても、風雪に晒された岩のように削ぎ落とされて逞しく、そして脂っ気が抜けて渋い老境のイーストウッドは、やっぱり素敵だ。
だけど【マディソン郡の橋】みたいなのは、あまり・・・
ま、勝手な好みの問題なのだろうけど、やっぱりイーストウッドは映画の中では硬派でいて欲しいのだ。
長年の愛人だったソンドラ・ロックを共演させていた頃の作品も、実はあんまり好きじゃない。
ファンとは身勝手なものだな。 |
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