テト
抱かれちゃいました
Mar. 4, 2010
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2010年3月4日 木曜日
やっぱり目は使わないに限る。
一日、心して目を休めるようにしていたら、大分回復した。
回復しないものもある。
ちょっと色んな事に疲れてしまって、ものを言わないで済ませたい気分に陥っている。一時的なものなのか、それともそういう人生の季節になってしまったのか・・・。
老婆心や親切心のつもりで言っても、その心が伝わらない事もある。
むしろ恨まれるだけで終る事も多い。
それに、よくよく考えてみたら、みんな自分の頭を使って考え、取捨選択した結果の事をすれば良いのだ。
それは違うんじゃないかな・・・と感じても、もっとこうすれば良いのにな・・・と思っても、敢えて言わない方が良いのかも知れない。
自分で考えて行動しないと身に付かない。失敗したとしても、それこそが貴重な体験であり、そこから自分の知恵となり、成長して行くのだから。
そんな事、みんなはとっくに知って実践しているのだと思う。
私がこの歳まで、余計なお節介を焼き続けて来ただけなんだろうな。
毎日毎日、自分がこうも何につけ馬鹿である事を次々と思い知ると、なかなか回復出来ないな。
と言っても、大人だから立ち止まりはしない。回復しないままで歩き続けるしかないのだ。
こんな馬鹿な親でも、子供達は慕い求めてくれる。
この子たちが居なかったら、私なんかとっくに折れてしまっていただろう。自分の為だけというモチベーションでは頑張れない。
私が産んだ訳じゃないけど、こんなにも愛しい。
なのに自分の腹を痛めて産んだ子を、虐待し餓死させた母親のニュースが続々と伝えられる。1件じゃないのだから・・・まだ水面下では同様の事が起きているんだろうな。
自分はのうのうと食べていても、我が子に食べさせない母親の心理とはどういうものなのだろう。
これは「知りたい」という意味の疑問文ではないよ、いわば「反語」として蔑んでいるんだ。
野良猫にだっておなか一杯、吐く程食べさせたい。おなかが空いているという状態が、私にはとても惨めに思えるから。
とりあえずおなかが一杯になれば、束の間寒さも忘れる。そして束の間の幸せを感じる。きっと猫だってそうだろうと思うから、生きている間は幸せに食べさせたい。
私は子供を産み育てる人生を選ばなかった。とても選べなかった。
では、あの頃に「こども手当て」があったら産んでいただろうか?
敢えて問うまでもなく「No」だっただろう。
お金の問題ではないのだ。その「手当て」の額が月給分と同じだけあったとしても、お金では済まないものだったのだから。
今夜偶然観た海外ドラマ【第一容疑者 〜希望のかけら〜】の中で、主役のジェーン・テニスン警視が、若い頃に母親になりかけて止めたという話をしていた。
殺人を犯した少女に、アンタだっておなかの赤ちゃんを殺したんでしょ?と問い詰められる場面だ。
テニスン警視は、そうよ、堕胎したのよ、容疑者との心理的な闘いを長時間続けて家に戻り、優しい母親としてふるまえると思う?という内容の事を言う。
この言葉の裏には、もっと複雑で厳しい現実があっただろうと推察出来る内容になっている。
圧倒的な男性社会の中で、女性が男性と同じ仕事をして認められ、地位を得、その立場を保ち続ける為には、どれだけのものを犠牲にしなければならなかったかは容易に想像出来る。
親きょうだいとも疎遠にならざるを得ず、愛した男はいても結婚はせず、父親が危篤だというのに職場では誰にもプライベートは知らせない・・・そんな風にして弱みを誰にも見せないで何十年もやってきた「鉄の女」として描かれているのだ。
しかし弱さは誰にでもある。
この女性警視はアルコール依存症で、それを引退間際になってもまだ大きな問題として引きずっている。
私の人生なんか、勿論そこまでのものじゃない。
だけどこんな程度の私ですら、仕事を続けて行く為には結婚まではしても、子供を持つ事はとてもとても考えられなかった。
相撲に例えるならば、やっと十両に上がれた頃に(出産・育児で)長期休場したら、もう2度とそこまでは上がれないだろうという事は解っていた。
結婚ですら、それを足枷として、或いは円満な理由として、何とか私を退職をさせたい男性社員は一杯いた。
「出る杭は打たれる」という言葉をいつも感じながら、それでもやる気を見せて仕事に食い付いて行かなければ、あの頃の男性社会の中ではとても生き残れなかった。
だから男性社員だけじゃなしに、同性からの中傷だって日常茶飯事だった。
中傷にめげないのは、豊富な経験のお陰かな?何たって小学生の頃から慣れっこだったからな。中傷で潰される程には弱くないのだ。
結局、退職は「結婚」ではなくて「離婚」がきっかけだったけれど。
結婚したばかりの頃に「そんなに仕事ばっかりしていると、ダンナさんに逃げられちゃうよ」とからかった男性の先輩の言った通りになって、それ見た事か・・・と思われるのも面倒臭くて、転職を口実に(転職は事実だったけれど)退職したのだ。
離婚するような事にならず、あの職場でおとなしく事務職のまま定年まで勤め上げれば、人生は安泰だったのかな・・・と思う事もある。
でも、そうしたら今の幸せはあり得なかった。
こうちゃんと出会って、どうやっても手に入らなかった「心が満たされる」という一番の幸せを得る事はなかったのだから。
それでも「仕事」が「猫」に変わっただけで、今も過激な生活を送っている事には違いない。
交際や親きょうだいとの付き合いを犠牲にして、猫との生活最優先にさせて貰っている。
叔母の葬式にも、祖母の葬式にも出なかった。この分では、父の葬式にも行けないのではないかと思う。異常だと思う、自分でも。
きっと親戚連中は、とんでもない娘だと思っているだろうな。でも、構わない。暇も体力もあるのに、不義理をしている訳じゃないのだ。
でも妹にだけは許して欲しい。
妹は姉の選んだ生き方解ってくれていると思うし、その気持ちに甘えさせて貰おうと思う。姉が極端な生き方をしていても、それを全うする事に理解を示してくれる妹には感謝している。
私が唯一怖いのは、こうちゃんに先立たれる事だけかも知れない。
だから私が先に逝きたい。
勿論、まだあと20年は生きたい。子供達を全員無事に見送ってから、私がこうちゃんより少しだけ先に逝ける・・・それが一番の願いだ。 |
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テト
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テト
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Mar. 4, 2010 |
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Mar. 4, 2010 |
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