猫雑記20100617

《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記

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ガラ

夜明けはねむたい

Jun. 17, 2010

2010年6月17日　木曜日

連日の病院通い。しかも日に２度ずつ・・・。

流石に疲れるし、時間もとられる。

だけど病院が近いので助かっている。これが片道１時間も掛かるようだったら、とても続かないだろう。

本当はうちが大富豪だったら、自宅に獣医師を常駐させたい。しかも３人で８時間ずつ交代で、看護士さんも３人は必要かな。

先生やスタッフ、ついでに私達にも食事を提供してくれるコックも必要だし、運転手と庭師も居ると尚良い。

執事は優秀なのが居るからよしとして、私の足をマッサージしてくれる専用の若くて綺麗な男の子も常駐していて欲しいな・・・と寝言を言っている間にも、時間がどんどん過ぎる。

キリキリ仕事して、生活費を稼がなきゃ。

午後の診療開始を待ちかねて、先ずはトムの通院。

ほぼ毎日補液しているのに脱水が酷く、体重も少し減っていた。

抜けそうでいてなかなか抜けない奥歯も相変わらず痛いようで、じっと我慢しているトムを見ていると辛い。

しかし腎臓も肝臓も酷く悪いので、使えない薬が多い。弱いステロイドを打ち、暫し痛みを和らげるしかないようだ。

それでもトムは頑張ってくれている。

食餌の毎回が綱渡りだけれど、脱水が改善している僅かな間・・・そしてステロイドが少し効いている間だけは、ちゃんと自力で食べようとする。

トムはカワムラさんの生き様を受け継いでいるのだ。

あの日、カワムラさんがトムの頭に手を置いてトムの乱暴な振る舞いを諌めた時、カワムラさんは「カワムラスピリット」を注入したのかも知れない。

診察台で点滴されているトムの顔や身体つきを見ていると、いつもカワムラさんがダブッて見える。

そして夜には再度病院に行き、マーゴを退院させる。

マツモト先生も、一度おうちに帰って過ごした方が良いでしょう・・・と言って下さった。

静脈点滴を外して、毎日注射に通う事になる。

手術した傷口からの出血がなかなか止まらないらしい。

これも肥満細胞腫の特徴のひとつであるとか。まだ確定診断は届いていないものの、限りなくその可能性が高いようだ。

踵の皮膚が薄くなって出血していた部分は、大分乾いて良くなっていた。

静脈点滴をしていた留置針を抜いた痕も、なかなか出血が止まらなかった。暫くは可哀相だけどテーピングをし、お腹の傷を舐めないようにカラーを着けて過ごさせるしかない。

幸い病院でもおとなしくシリンジでの強制給餌を受け付けてくれていたらしいので、家でもそれを続ける事にする。

診察台でも帰りの車の中でも、マーゴはたくさん鳴いた。

最初に会ったあの夜も、まだ一度も行った事の無い我が家に向かう車の中で、そしてまだ「マーゴ」と名付ける前の小さなサビ猫は可愛い声で一杯鳴いたっけ。

それだけこ、うちゃんはマーゴに恋してしまったのだ。

何日か振りで家に戻ると、マーゴは直ぐに自分のトイレで大量のオシッコをした。

きっと入院中はギリギリまで我慢していたのだろうと思う。

自分の家であるとちゃんと解ってくれている事が嬉しかった。

a/dを緩めたものをシリンジで与える。少しずつ、ゆっくり・・・

マーゴは頑張って全て飲み込んでくれた。

先生に聞いたところでは、a/dは腫瘍のケアの為に元々は開発されたものらしい。腫瘍に栄養を与え難くし、身体にだけ栄養が行くようにという組成であるとの事。

知らなかった。ただ志向性が高くて栄養価も高い、ついでに価格も高いご飯だとばかり思っていたよ。

給餌を済ませたら、涙でガビガビになっていた目頭とハナクソがこびりついていた鼻の穴を、ハイポで濡らしたコットンでそっと拭いてやる。

マーゴは小さな顔一杯に口を広げて、小さな高い声で鳴いた。

痛い思い、不安な思いをさせた事への文句を言っているようでもあり、直ぐ目の前にいる私たちを求めているようでもあり、家に戻れて嬉しそうでもあり、兎に角マーゴも私たちもちょっぴり興奮していたと思う。

ここでまた一緒に暮らそう。

みんな死ぬまで一緒だから。

アンタたちとの日々が私達の喜び・・・アンタたちにとっても同じであって欲しいから、パパとママは頑張る。

こんなに一杯いると絶え間なく次々と色んな問題が起きるけど、それもまた、愛する我が子たちに尽くせる事への喜びなのだと思えば、決して辛くはない。

うん、辛くても平気。親なんだもの。

ガラ

あらっ？

Jun. 17, 2010