猫雑記20110103

2011年《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》猫雑記

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ナム

ハンディなんかに・・・

Jan. 3, 2011

2011年1月3日　月曜日

連日よく晴れて寒い。

寒くて外で作業していると顔が冷える。

高くも無い鼻の頭が冷たくなり、頬も冷え切ってしまい、「目出し帽」が欲しくなる。

でも、雪さえ降らないでいてくれれば、まあいいや。

雪が多い地方の皆さん、本当にご苦労様です。

今日も庭で掃除をしていたら、公園に散歩に来ていたオジイサンに声を掛けられた。

「綺麗な花ですね、昨日も通って、綺麗だなあ・・・と思ってたんですよ」と言う。

まだ植えたばかりだし、そんなに花の数が多い訳ではないのだけれど、通り掛かる人の目に留まって、それが人様の目を楽しませる事が出来るならば本当に嬉しい。

「いつも綺麗に咲かせておけるよう頑張ります」と返事をすると、オジイサンは話し相手が欲しかったらしく、色んな話を始めた。

働いていた頃は仕事で新潟に車で行ったけど、とても雪が多くて大変だった事、宮城の出身で、上京したばかりの頃は蒲田の小さなアパートで生活を始めたのだという事、田舎からは親戚の子の結婚式によばれているのだという事・・・

そしてヒイラギやサカキを愛で、ビオラを指さして「これは何と言う花ですか」と尋ね、もう少し上の方まで散歩して来ます・・・と言って去って行った。

お気をつけて・・・と言って見送る。

オジイサンは防寒の為の帽子やマフラーをしっかり身に着け、杖をついて歩いていた。

どこに住んでいるのかも、名前も解らない。

こんな風に余所の人と話をするなんて事はなかった。

早朝から夜遅くまで勤めに出ていて家に居ないか、家に籠りっ切りで仕事をしているかのどちらかの年月で、家の外で過ごす事なんか金輪際無かった。

ひとつには、姑が健在の頃には庭は姑のもので、私の自由にはならなかったから、庭なんか無いものと考えて過ごす方が精神衛生には良かった。

その後私達夫婦だけになってからもその頃の感覚や習性が抜けなかったし、そもそも姑の庭には愛着が持てなかった。

常に先の見えない闘病をさせている猫がいたり、私の体調も悪くて気持ちが外に向って行けないでいた為、室内は兎も角、庭にまでは手も気持ちも回らなかった。

それが、ここ１年程で少しずつ変わって来たようだ。

昨年、治療を真面目にし始めた事で、随分と生活の質や心の状態が向上しているのだろう。

昨年の春に父が死んだせいだ。

父が死んでいなかったら、私はまだ治療に身を入れていなかったと思う。

父にもう一度貰った命だと感じたから・・・だからやっと自分の身体を大事にし始めた。

それまでは、猫たちの為に元気で長生きしなければいけないと頭では解っていても、実際にはとても自分の事になんか時間もお金も気持ちも回らなかった。

色んな事が色んな意味で潮時だったのだろう。

オジイサンがニコニコと去って行った後、こうちゃんが「人懐こいオジイサンだなあ」と言った。

猫や人間の赤ん坊じゃぁるまいし「人懐こい」は無いのだが、実は私の頭の中にも同じ単語が浮かんでいたものだから、私達の感覚って本当に一緒なんだな・・・と可笑しくなった。

だけど二人とも嬉しかった。

庭に手を入れ始めた途端に、人様からの反応がある事が。

これはもう、植えっ放しで水だけやっておけば良いという具合には行かないな。

季節毎に花が終ったものの手入れをしたり、１年でお終いになる花は引っこ抜いて別の草花を植えたり、通りからの景色も考えてレイアウトしたり、勿論、落ち葉のシーズンには毎日掃き掃除が必要だし、夏に向っては雑草を抜き続けなければならない。

いまだかつてそこまでの庭仕事をした事が無いダメ住人なので、今年は生まれ変わった気持ちで頑張ろう。

サイジョウさんが保護して家の子にした、脊椎断裂で下半身不随のくーちゃん。

やっと年末に退院出来たものの、排泄の介助がことのほか大変なようだ。

里親募集中の保護猫「花梨ちゃん」（>>こちらの募集参照）も抱えているので、今はとても大変だと思うけど、今年も頑張ってね、サイジョウさん。

くーちゃんは私の好きなタイプの黒白だ。

ペリーや陸奥、原田牛太郎さん、オボ君・・・あれ、みんなオスだわ。