ジャム
ジャムは
我が儘じゃないよ
Jan. 6, 2011 |
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2011年1月6日 木曜日
今日は「小寒」。
「寒の入り」でもある。
だけど家庭で「寒の入り」だとか「小寒・大寒」なんて言葉を口にする事は少なくなっているのだろうな。
ニュース番組の天気予報コーナーで聞く程度じゃないだろうか。
その昔、私が子供だった頃、確か「大寒」から「節分」までの間だったと思うのだが、団扇太鼓を「ドンツクドンドン」と叩きながら「南無妙法蓮華経」を繰り返し唱える「寒行」の人たちが各家を回って来た。
小さい頃はそのお経と太鼓の音、白い布を頭から被った人たちの真剣な表情や、「南無妙法蓮華経」以外の言葉を一切発しない様子が恐ろしかったのだけれど、やがて成長するにつれ怖いものではない事が解った。
思えば、子供の頃には恐ろしいものがたくさんあった。
学校や駅のトイレは汲み取り便所で、臭くて暗い下を覗くとウジがうごめいているのが見えた。
それはそれは恐ろしい光景だったけれど、子供の頃から「オシッコが遠い」私は、たまりお世話にならずに済んだのが幸いだった。
そうは言っても家のトイレだってまだ汲み取りだったのだが、掃除が行き届いていたせいなのか換気システムのお陰もあってか、殆ど臭くなかった。
路地裏のお稲荷さんにたくさん置いてあるおキツネ様の顔も怖かった。
昭和30年代ははるか遠い昔になってしまった。
祖母の家のお茶室の柱に掛けられていた弥勒菩薩のお面も怖かった。
「お化けのお面」と私は言っていた。一人で人気の無いお茶室に行くと、薄暗い部屋に黒い弥勒菩薩の顔が浮かび上がって、大層怖かった。
そう言えば、母の実家である祖母の家にはナマハゲのお面もあった。
今思い出した。旅行によく行っていた祖父のお土産だったのだろうか。
私より年少の従姉妹たちは怖がっていたけれど、年長の私はもうナマハゲが怖いほどには幼くなかった。
むしろ弥勒菩薩の顔の方が怖かった。
怖いものではないけれど、連鎖的に思い出したので書いておこう。
母の実家にあった、祖父の所有していたドイツ製の銀の小さな目覚まし時計を私がとても気に入っていたのを知った祖父が、「そうか、カズエはこの時計が気に入ったのか。よし、俺が死んだらこれはカズエにやる」と言っていたのに、遺言があった訳ではなかったので、私が大学生の時に祖父が亡くなった時には、私からはそんな事はとても言い出せなかった。
祖母の家は娘5人だけで継ぐ人が無く、祖母亡き後はもう存在しない。
あのお面や時計はどこへ行ってしまったんだろう。
お茶を教えていた家だったので、お道具類がたくさんあった。茶碗やお釜だけじゃなく、何しろ値段が高いのでなかなか手に入らないお棚の類も色々あったし、高価なお茶勺がたくさんあった。
図々しい本音を言えば、私はかさ張らず値段の高い茶杓が欲しかった。
でも母やその姉妹が何一つ貰わずに十把一絡げでお道具屋に依頼して処分する事にしたのに、ここでも私は何も望むべきではないと判断した。
モノに執着してはいけないと思う。
でも勿体無かったなあ・・・とも思う。
私が死んでもガラクタしか残らないが、精魂込めて作ったパッチワークキルトや趣味で集めた食器類もみんなゴミになるかと思うと少し切ない。
死に際には誰かに貰って戴きたい・・・と思うのも傲慢な事で、私と共に綺麗さっぱり消滅するのが良いのだと思う。
でも、勿体無いから是非欲しい!と思って下さる方がいたら・・・その時には喜んで差し上げたい。
未練がましいな、まったく。
我が家ではジャムの舐め過ぎ防止にあつらえたセミオーダーのオーバーオールだったのだが、二人掛かりでやっと着せても、それを着ているとトイレにも行かない、ご飯も食べない。
挙句の果てに何が何でも脱ごうとして手足部分を引き抜いてしまい、それでも身体の部分は脱げないものだから、結果としてギュウギュウに袋詰めされた豚のようになってしまって身動き取れなくなってしまう。
エリザベス・カラーなんか言うに及ばず。
もう諦めた。
ジャムは多頭飼育には向かない性格なのだろうけど、我慢させるしかないし、その分愛情を注いでいるつもりが、ますます我が儘にさせているような気もする。
人であれ猫であれ、個々の心と向き合うのは本当に難しい。
片手間では駄目だ。
人間の子供は育てた事が無いものの自分が子供だった事はあるので、きょうだいとの親の愛や評価をめぐる微妙なライバル意識や嫉妬心などは理解出来る。
程度としては大した事はないのだけれど、微妙に心に燻るのだ。
ジャムは我が家でも一番の箱入り娘なので、本当に我が儘で性格が悪い。ゴマには圧倒的に部が悪かったのに、ゴマが年老いて来て少し気弱になった途端に攻撃を仕掛ける。
攻撃と言っても噛みつく訳では無いし、お互いに空振りパンチを繰り出しながら、これまでと違ってジャムが降参せずゴマが逃げる・・・それをジャムが執拗に追うだけなのだが、見ていていかにもジャムが悪い。
デブの与太者みたいだ。
猫を叱る事は殆どしない私達だけど、「やめなさいジャム」と大声で言ってしまう。
だけどとびっきり可愛いから、私達はジャムにはメロメロなのも確かだ。
くーちゃんのように自力排泄できない程の目に遭った子に比べたら、ジャムの過剰グルーミングなんか大した問題ではないだろう。
ジャムは生まれて直ぐ、まだ身体が濡れているような状態の時に捨てられたのを運良く拾われて、野良生活を全く知らず、苦労なんかした事が無いとういう、我が家でも稀有な存在だ。
テトやぺロは仔猫でうちに来たけれど、歯が生え揃っていたのに体重が300グラムも無いような飢餓状態が続いたと思われる幼児期を過ごすという苦労をしているし、ルスとリマの姉妹だって仔猫のときに仮死状態で発見されたと聞いているから、相当に何日も寒さと飢えに耐えていたのだろう。
ジャムは今は亡きアメショー親子3匹に負けず劣らず、全く飢えも寒さも知らずただただ過保護に育った可愛いブタ娘だ。
今、多頭生活の中で、無邪気で懲りない「鬼っ子」アンちゃんに思いがけず苦労させられている。
これが一生のうちにバランスが取れる・・・という事なのかも知れない。
でも、そんなのは後付の屁理屈だよね。
渦中にあっては、ただひたすら行き場の無い憤まんとじれったさが抑えられずに、色んな形で出てきてしまうに違いない。
せめて「解ってるよジャムの気持ちは」「大好きだよ」「いつだって愛しているから安心しなさい」と伝え続けるしかないかな。
そしてまた、ますます我が儘にさせて行くのだ。
ああ、この悪いスパイラル・・・軌道修正出来そうも無い。
私達とうちの猫たちは一蓮托生。
もしもこれが地獄なのだとしたら、みんなで「針の山」を登り続けようね。
三食昼寝付き、冷暖房完備の針の山登りだけどね。 |
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ジャム
ただ繊細なの
Jan. 6, 2011 |
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ジャム
ふんっ
Jan. 6, 2011 |
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