ナム
アタシも
直球勝負よ
Jun. 5, 2011 |
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2011年6月5日 日曜日
昨日より更に暑くなる。
でも真夏とは違い、そう湿度が高くないのでエアコンなど要らない。
木陰に入れば、風は爽やか。
なのに、車を停めてもエンジンをかけっ放しにしてエアコンを効かせている乗用車がある。
お前が地球温暖化に一役買っているんだな!と言ってやりたい。
駐車場によっては「アイドリングストップにご協力下さい」と張り紙してある。
それでも、そんな事にはお構いなしでエンジンを掛けて長時間停めている車が結構多い。
たまに注意させて貰う事もある。スーパーに隣接した住宅にも迷惑だ。
でも、聞く耳持たないドライバーもいる。
法を犯している訳ではないかも知れないけれど、公徳心というものは無いのか。
そもそも、女房がスーパーで家族の為の買い物をしているのに、エンジンを掛けたままの車に乗って退屈そうにその女房を待っているだけの亭主の気が知れない。
買い物に車を出してやっているだけでも恩の字だろう・・・とでも思っているのか。
一緒に野菜や肉を選んだらどうだろう。
自分だって食べるものじゃないか。
一緒に色々品定めしているうちに、「今夜はすき焼きにしないか?」とか「もう牡蠣が出ているんだな、牡蠣フライが食べたい」などと言う夫だと、妻も料理の張り合いがあるというものだ。
車の中で待たされる事にウンザリさているものだから、想定した以上に待たされるものなら更にブスッとなるに決まっている。
ただでさえメタボ気味で頭も薄くなっているのに、ブスッとした顔をしていたら醜い。
男も女も、不機嫌な顔は醜いのだ。
妻と一緒に買い物をして食材を選ぶ目を養っておけば、老後に一人残された場合でも、ある程度は自分で料理する気も起きるのではないだろうか。
それに家を空ける時間の長いサラリーマンであれば、スーパーでの買い物も妻と過ごせる限られた時間の一部だ。
もっと大切にした方が良い。
勿論、私がそんな事を言うのは余計なお世話である。
だけど、アイドリングしながらただ薄らボンヤリと待つだけの、家庭内に於いてはただの能なしメタボ亭主になり下がるよりは、食材の買い出しくらいには参加して妻の家事の有り難味を理解してやる事は、自分もまた妻から思いやって貰える近道なのではないかと思う。
妻との手近で自然なコミュニケーションの機会を逸しては勿体ない。
それとも既に夫婦関係など冷めきっているのだろうか。
うちの夫は勿論、一緒に買い物して回るし、忙しい時には手分けして買い物が出来る程に、スーパーでの買い物には慣れている。
一人でおつかいも出来る。
頼まなくても「焼きそば用に、もやしも買って来ておいた」なんて言う。
そっか、蒸し麺だけ残っていたんだっけね。
うちの焼きそば、最近では具はもやしだけなんだ。
そんな我が夫も、最初からそうではなかった。
家事の訓練は、母親からも先妻からもされていなかった。
しておいてくれれば、もっと私が楽だったのに・・・なんちゃって。
始まりは、いつも一緒に居たいという二人の想いが一致していただけだったと思う。
私達は結婚して以来、仕事は仕方ないとしても、プライベートではトイレ以外は常に一緒だ。
買い物なんか当然一緒。
食材だけじゃなく、私のパンツを買う時だって一緒。
そんなのって息が詰まっちゃって、むしろ一緒に居ない方が夫婦円満のコツだなんて言う人もいるけど、それは一種の諦観であろう。
私達はお互いに関して「諦め」は無いと言って差し支えない。
諦めている事があるとしたら・・・こうちゃんはお腹が弱いという事位かな。
いつも一緒に買出しに行っているうち、やがて私が具合の悪い時などには、おつかいを頼めるようにまで成長した。
買い物だけじゃない。
お米を研いで炊けるようにもなり、洗濯物の干し方や食器の洗い方もマスターした。
食器なんか訓練せずとも誰にでも洗えると思ったら大間違いで、油ものの食器を重ねると糸尻に油がしみ込んでしまうとか、油ものとそうでないものとを重ねると余計な手間と洗剤を使う事になるとか、洗い桶に油ものの食器は浸けないとか、色々と気をつける事が多い。
少なくとも我が家では母にそう教えられ、私もそれをずっと守って来た。
最近では、私よりもこうちゃんの方が洗いものは上手な位だ。
藍より青し・・・というところか。
ご飯は炊けるようになったけれど、うちのこうちゃんは料理はしない。
それで良いと思う。
もし私が先に死んでも、ご飯だけ炊ければ、お惣菜は買って来れば済む。
今どきは、スーパーでもコンビニでもお惣菜が売られている。
二人の時や子供の居る家庭でそんなものを買って食べていたら不経済だけど、オジイサン一人の世帯になった時には、ご飯だけ炊ければ充分だ。
オジイサンはおかずも作れるに越した事は無いけれど、そこまでの訓練はお互いに仕事が忙しくて出来なかった。
オジイサンは器用だし食べる事にも貪欲だから、料理だってやればきっと出来るようになったのだろうが、限られた時間では、調理実習の優先順位がそこまでは高まらなかった。
オジイサン、ごめんね。
これからの時代、男も料理や家事がこなせると、ポイントは高いと思う。
だけど共稼ぎで妻がめっぽう忙しいケースでもない限りは、夫が家事や育児をやって当たり前とは思わない方が良い。
やってくれたら有り難い、とても嬉しいという事に留めておいた方が良いと思う。
家事専業の妻が、夫が家事や子育てを手伝ってくれないと不平不満を言うのは、ちょっと違う気がする。
そりゃあ不満もあるだろう。
私にばっかり家の事を押しつけて、夫は休日もゴロゴロしたりゴルフの打ちっ放しに行ってしまうのはおかしい・・・とか。
だけどそれは仕舞っておいて、こっそりヘソクリで指輪でも買ってストレス解消をして納める方が賢い。
不満をぶちまけてしまって、その為に家庭不和になるようでは、外で働く夫と家事専業の妻は、一体何の為の役割分担なんだ?と私は思う。
それでも最近では、サラリーマンの夫でも育児休暇をとって育児に参戦したり、勤め人ながらも料理や育児を楽しめる男が増えているようだ。
それはそれで素敵な事だけど、サラリーマンの夫と専業主婦の場合には、それは「して当たり前」の事であると思わない方が良い。
あくまでも夫側からの思いやりや優しさからしてくれる事であって、して貰えないからという不満を持つのは自分の為にも良くない。
ましてやそんな事を離婚の原因にしては、ばかばかしい。
離婚に巻き込まれる子供も可哀想だ。
死んだ母は結婚以来ずっと専業主婦だったし、嫁姑の苦労も小姑たちの苦労した。
夫の親の介護も一手に引き受け、親戚との付き合いも手を抜かずにいたから苦労もしただろうと思うけど、他人に夫の愚痴や悪口を言うような事はしなかった。
私と比べてもずっとアクティブで、仕事の出来る女だっただけに、家に縛り付けられていた事は、ともすると大きなストレスになりかねなかったはずだ。
だけど、今ある状況下で最高のパフォーマンスをするいう事を旨としていたように思う。
妻として、家の嫁として、母親として、その時その時に出来る最大の事をしようとしていたのだ。
それは務めを果たすというだけじゃなく、自分の価値を高め、自らが幸せを得る近道だったのだと思う。
母は間違いなく幸せな一生を送った。
そう思える。
うちの「使える夫」こうちゃんも、かつては専業主婦と子供を持ち、家事や育児は一切しない・・・と言うよりも仕事で拘束される時間が余りにも長くて出来なかった年月があったらしいのだが・・・それを盾に取られて離婚調停を起こされ、遂には離婚に至ったという過去がある。
ああ、勿体ない事をしましたね、オクサン。
こうちゃんのような優しくて使える夫・・・その時点ではまだ「金の卵」でしかなかったとしても、そんな夫を手放すなんて。
使えるようになるにはもう少し時を待たねばならなかったのも事実だろうし、その時はその時でもはや限界だったのかも知れないけれど。
でもね、優しく尽くして貰える為には、先ずこちらが優しく尽くさなければならないのだという事を、出逢う機会があったなら教えて差しあげたかったよ。
どっちが先とは言えないけれど、こちらが優しい気持ちで与える事を喜びと出来ない相手には、優しくもして貰えなければ、幸せを与えられなくても当然なんだ。
同じ女として、それだけはアドバイスしてあげたかった。
そんな事、古今東西、不変の真実なんだけど。
いや、待てよ。
でもそうしていたら、こうちゃんは私の為の「使える」夫にはなっていなかったのだ。
おっとっと・・・上手く出来ているものだね、運命って。
不満を「離婚調停」なんて形でぶつけて、自分に都合の良い夫へと改めさせようとするような変化球を投げると、本当に離婚が成立しちゃうんだよ。
失いたくないものに対して、「狂言」でその相手の気持ちを試したりしちゃダメダメ。
何であれ、相手の気持ちを試すという事はしてはいけない事なんだ。
私はそう思って生きて来た。
直球勝負だけでね。
お陰で「ええもん」手に入れましたがな、オクサン。
「ええもん」手に入れるまでには失敗もあったし、「ええもん」には付随して苦労も多かったけど、二人でする苦労は「苦」じゃなかったよ。
楽しかったし、あっという間だったね、この20年。
この先の20年も、二人でただただ仲良く、楽しくありたいね。
そしてあっと言う間なんだろうね。
寂しいね。
つまらない事で、今日も日記が一杯になってしまった。
いや、一杯と言うのはおかしい。
文字制限がある訳じゃなし、幾らでも書いて良いのだ。
でも、流石にもう今日の分はおしまいにしよう。
もっともっと夫自慢は続けられるし、もっとノロケたいところだけれど。
なんだ、結局はそこに行き着くんだな・・・とお解りかと思う。
そういう人間なんだ、私って。
スミマセン、「自慢しい」で。
モアとマーゴの事ではどう頑張ってみても気持ちが暗くなりがちだど、それだけに浸りきらないでいられる自分が有り難い。
きっとこれも「血」なんだろう。
有り難う、ママ。
母を想って日々涙する事はあっても、直ぐに泣きやむ。
泣いてもほんの1〜2分だけだ。
しかし、ふとした瞬間に悲しくなり、口に出してしまう。
「どうしてママは死んじゃったんだろ?」
口には朝食のパンが入っているのに、どうしてそんな言葉を口にしてしまうんだろ?
そんな言葉だけど言い尽くせる想いではないのに。
涙がボトボトとテーブルに落ちる。
パンやスープの上には落とさないように、ちゃんと気を付けているところが嫌らしい。
こうちゃんは悲しそうな顔をして「そうだよね・・・」と言って食事の手を止める。
洟をかみ、食べかけの朝食が冷めないうちにまた食べ始める。
まだ手を止めているこうちゃんにも「早く食べなよ」と言う。
私が食事を再開するまでは食べないでいるこうちゃんて、本当に優しいんだよね。
私もまた、猫たちの母親なんだもの、泣いてはいられない。 |
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ナム
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