2011年 《CAT'S EYES & CAT'S HANDS》 猫雑記
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ルス

ママ、夜更し
しないで

Jul. 11, 2011
ルス
2011年7月11日 月曜日


暑い。

朝と夕方だけ庭の鉢植えに水遣りをしたのでは足りず、小さい鉢のアジサイや昼に日当たりが良い場所の植え木には、朝晩の途中で水を遣っておかないと枯れてしまう事が解って来た。



なんてこった。

朝晩ほどではないにしても、昼にも水遣りが必要だなんて。



日に3度も長袖・長ズボンで外に出るこの苦痛。

しかし、それでも顔や手の指を刺す獰猛な藪蚊たち。

眉間や薄い眉の中、顔の輪郭部分は、もう毎日刺されてボコボコだ。そして指は刺されると、いつまでも痒くて、何度でもその痒みがぶり返す。



思い余って、虫除けのジェルと手首に巻く虫除け「>>どこでもペープ」というのを買って来た。

何かを顔に塗るのは嫌いなんだけど、これ以上蚊に刺されるのも堪らない。

顔と露出している手の部分に虫除けジェルを塗りたくり、手首にも虫除けマシンを装着して、蚊取り線香もモクモクと焚き、更にこうちゃんに蚊を追って貰うというこの大掛かりな水撒き。



だけど楽しくない訳じゃない。

何たって宿命的に好きな水撒きだもの。

仕事しなくて良いならば、日に3回でも5回でも水撒きするんだけどな。



水撒きが終わると汗だくで、顔のジェルを洗い落とす為にも冷たい水で何度も顔を洗う。

何につけても、水って有り難い。

ふんだんに水を使えるこの幸せ。



この水に関係する事件の映画を今夜観る事になるとは、この時点ではまだ知らないのだ。




夜、BSで映画【チャイナタウン】を観る。


原題 Chinatown
製作年 1974年



監督:ロマン・ポランスキー
脚本:ロバート・タウン
撮影:ジョン・A・アロンゾ
音楽:ジェリー・ゴールドスミス


出演:
ジャック・ニコルソン
フェイ・ダナウェイ
ジョン・ヒューストン

作品の舞台は1930年代のロスアンジェルス。

ジャック・ニコルソン演じる「ジェイク・ギテス」は、警察を辞めて私立探偵をしているが、事務所に依頼に来るのは浮気の調査ばかりだ。

ある浮気調査であったはずの調査依頼が、ひょんな事からその裏に大掛かりな事件の匂いを嗅ぎつけたジェイクは、自分に戒めていたモットーに反し余計な事件に首を突っ込んしまった結果・・・



それ以上は、ミステリー作品でもあるのだから、書かない方が良いだろう。



ひとつ興味深かったのは、元々は砂漠のように乾いた土地であるロスアンジェルスでは、20世紀になってもやはり水の利権をめぐって権力者の企みや争い、殺人までがあるという事だ。

まるで映画【大いなる西部】のようだ。






フェイ・ダナウェイの父親役のジョン・ヒュースン、なかなかの怪演。

この人は映画監督としての方が有名で、骨太な男っぽい名作をたくさん残している。

ハンフリー・ボガード主演の【マルタの鷹】や【キー・ラーゴ】【アフリカの女王】然り、グレゴリー・ペックがエイハブ船長を演った【白鯨】然り、クラーク・ゲーブルとマリリン・モンロー主演の【荒馬と女】然り、収容所の連合国軍捕虜とドイツ軍とのサッカー親善試合を描いた【勝利への脱出】然り・・・。



映画監督の出演と言えば、この作品の監督ロマン・ポランスキーもほんのちょっと出演している。

そういうのを「カメオ出演」と言うのだそうだ。



ポランスキー演じるチンピラギャングは、事件の匂いを感じて調べているジェイクの前に突然現れ、これ以上首を突っ込むなとナイフで脅す。

いや、脅すだけじゃない、実際に鼻にナイフを突っ込んで情け容赦なく鼻の穴を切り裂いてしまう。

そして「この次は鼻をそぎ落として金魚に食わせてやるからな」と言う。

金魚って、アメリカではそのまま「ゴールドフィッシュ goldfish」と言うんだな。

知らなかったわ。



私は血が出るシーンは苦手なので、今回もナイフのシーンでは目を背けてしまって観ていられなかった。

今も思い出すと心臓がドキドキする。



鼻を切られてしゃがみ込んだジェイクは、手で鼻を押さえているが血だらけだ。

厭だなあ…こういう暴力シーン。



役の上の事とは言え、こんな暴力をはたらく事をポランスキーは平気なんだろうか。

しかも彼がこの映画の監督なのだ。

ポランスキーがこの作品を撮った1974年のわずか5年前の1969年、ポランスキーの妻であり女優だったシャロン・テートは、カルト教団の信者たちにナイフでメッタ刺しにされ、お腹の子と共に惨殺されている。

「シャロン・テート事件」として当時とても有名で、且つ異様な事件だっただけに、高校生だった私も良く覚えている。

「カルト」という言葉を初めて聞いたのも、この事件だった。



ポランスキーは、1979年の監督作品【テス】のオープニング・クレジットで「For Sharon(シャロンに捧ぐ)」と入れていた。

テス役の美女(少女かな)ナスターシャ・キンスキーは、彼の幼い恋人であったと言う。

その恋人を主演させておきながら、亡き妻に捧げる作品。

愛していたのだろう。



その愛する妻がナイフで惨殺された事とに比べたら、作品の中で鬱陶しい探偵の鼻を切り裂く位は屁でもないか。うん。

だけどジャック・ニコルソンの「ジェイク」は本当に痛そうにうずくまって血を流していたし、鳥肌が立つような暴力シーンだ。




でも次の場面でジェイクは、バッチリと絆創膏を貼っている。

ちゃんと病院に行ったんだろうな。





ところで、ジャック・ニコルソンって素敵だ。

初めてそう感じた。

それまで【カッコーの巣の上で】とか【シャイニング】などでのエキセントリック、もしくは恐ろしい役柄でばかりイメージが固定してしまっていて、ジャック・ニコルソンが男前だなんて思いつきもしなかった。

これは余りにも有名な【シャイニング】の1シーン。

演技とは言え、怖すぎる。

そして【カッコーの巣の上で】の1シーン。

恐ろしくない役だってたくさん演じているけれど、どこかやっぱりエキセントリックだ。

色んな出演作品を観ている人だったら同感して貰えるだろう。

傲慢だったり偏屈だったり、毒がある男を演らせたら天下一品。

どんな役を演ろうと絶対に馬鹿には見えない。

演技が上手いのは勿論だが、それ以上の才能があり、それも認められている。



だけど一般的な日本の女の子が好きになるタイプではないのではないか。

いわゆる二枚目・・・それも若い女性が好む解り易いハンサムではないし、体型だって決して良くは無い。

頭も薄いし。

何たってギラギラしている。

胸毛も濃いしね。





それがどうだろう。

【チャイナタウン】でのジャック・ニコルソンは、素敵な大人の男でセクシーだ。



セクシーという点では、他の若い頃の作品で良く言われて来た事だけれど、私にはあまり解らなかった。

私はギラギラ系、濃い顔、毛むくじゃら、精力絶倫な感じが苦手だったのだ。



この作品でのニコルソンは、ギラギラというより大人の男の渋さやハードボイルドなストイックさ、それでいてセックスアピールも充分にあり、且つ大事なところでは純情な心を守り通している役柄で、素晴らしい。

全編、バッチリお洒落なスーツでキメている。白いスーツ、帽子、金のシガレットケースから煙草を取り出す仕草も警察官だった割りに洗練されている。
ポランスキーに鼻を裂かれてバンソウコウを貼っているが、もう大分バンソウコウが小さくなっているので、日にちが経過しているのだ。なかなか芸が細かい。
この後、フェイ・ダナウェイに傷の手当てをして貰い、そのままずるずると二人はベッド・インしてしまうのだ。
バンソウコウが取れてからも痛々しい。けれどお洒落はキメている。

ロスを舞台にした「フィルム・ノワール」作品は色々とあり、いずれも私は好きなのだけれど、この【チャイナタウン】はその中でも秀逸かも知れない。

【L.A.コンフィデンシャル】を抜いているか?

う〜ん、いい勝負かな。
ルス

早く寝なさい

Jul. 11, 2011
ルス

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