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ガラ

大脱走ですって?

Sep. 26, 2011
ガラ
2011年9月26日 月曜日


ちょっと今の季節としては寒過ぎるんじゃないの?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

肌寒くて、とても9月とは思えない。

ついこの間まで24時間冷房が停められなかったというのに、何なんだ、この寒さは。

夜には寒がりのアンちゃんの為に、弱めにオイルヒーターをつけてしまった。



アンダは風邪のウィルスを体内に持っているのだろう。

うちに来た時には完全に風邪をひいた状態だったし、ちょっと寒くなったりすると、それがぶり返しそうになる。

小さくて華奢な子だけに、鼻が効かなくなって食べられなかったりしたら大変なのだ。



1階の部屋にも、そろそろ毛布を増やそう。

また洗濯が大変だなあ・・・毛布の山で。


映画の大脱走は良いけれど、猫は脱走させちゃダメ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


今夜、何度目か解らないけれど、BSで【大脱走】を観る。



この映画を面白くしている一番の要素は、冒頭で収容所の所長が言っているという「腐ったリンゴは同じ一つの箱に入れておけ」という言葉に象徴されている。

つまり、脱走の常習犯である連合国側の捕虜を1か所の収容所に集めたが故に、結果的に脱走のプロ集団を作り上げてしまったという点にある。

計画を練るプロ、必要な書類を偽造するプロ、逃亡中に着る為の衣服を仕立てるプロ、トンネル掘りのプロ、物資調達のプロ、道具を作るプロ、掘り出した土を処理するプロ等々。

脱走そのもののスリルよりも、こうした連中の準備段階が何とも面白い。



収容所長は捕虜たちが脱走など考えないで済むよう、それ以外の活動に関してはかなりの自由度を認めている。

図書館もあれば、園芸も勧める。

しかしそれがまた裏目に出てしまい、脱走準備はこれらのサークル活動を隠れ蓑にして、むしろやり易くなっているところが可笑しい。



連合軍のツワモノたちが、教室で真面目くさって「モズ」の生態なんかの講義を受けている。講師である捕虜は、モズの絵を描き写せと言っている。

しかしそこに集められた生徒達はその実、脱走させる予定の数百人分の身分証明書を偽造する工場の作業員であったのだ。



捕虜たちが濁声を張り上げて、毎日コーラスの練習を熱心に繰り返している。

しかしそれもトンネル堀の音を胡麻化す為だし、兵隊らしく熱心に行軍訓練をしているかと思えば、それは穴を掘って出た土を敷地内にバラ撒く為だ。

畑仕事然り・・・ヒトラーに反感を持ち、捕虜たちに配慮しながらすっかり騙されて、最後には失態の責任を取らされて更迭されてしまう、ちょっと気の毒な収容所長。







「トム、ディック&ハリー」と名付けられた3つのトンネルの事は、前に何度も書いた。

【ブラック・ダリア】を観た時にも書いた。

殺された女の父親に、ボーイフレンドはいたかどうか?そのボーイフレンドの名前は解るか?と刑事が訊くと、父親は娘の男出入りの多さを「トムだかディックだかハリーだか・・・」と答える事によって仄めかしていたのだった。

笑える映画ではないのに、この部分だけは可笑しかった。

つまり「Every Tom, Dick and Harry」(どいつもこいつも)という慣用句を、ずっと以前に【大脱走】を一緒に観た時にこうちゃんに教わっていたから解った面白さだったのだけれど。



今回の観賞で解ったのだけど、結構冒頭近くで既に、脱走の指揮官たるバートレット・通称「ビッグX」(リチャード・アッテンボロー)がいともあっさりとこのトンネルの名前を付けていたんだな。

何度観たか解らない位何度も観ているというのに、こんな事に今更気付くとは。





野良猫の「トム」や「ディック」や「ハリー」は、みんなあの浜川崎の研究所の敷地内で捕獲した。

勿論、その名前は【大脱走】を意識して付けた名前だった。



野良猫「トム」は死に掛けていたところをやっと保護してうちの子となり、そしてうちの子として去年死んだ。

脱走用トンネルの「トム」は、完成前に看守に発見されてしまった。



野良猫「ディック」はノムラさんのアレンジでN井さんに2年半も預かって戴いた末、先日ご縁を戴いて里子に出たのはご存知の通り。

里親さんのお宅では兄貴分の「サム」の真似をして、何でも「サム」に従っているらしい。びびってなんかいないくせに、真似をしてビビッて見せたりもしていると言う。

茶トラらしい、ちょっぴりおバカで可愛い「ディック」。





野良猫「ハリー」は捕獲して去勢した後、直ぐにこちらのエサ場にリリースした。

「ハリー」は扉が開くと、一目散に森の中へと逃げて行った。

まさしくトンネルを抜けて脱走し、森の中へ走り去った【The Great Escape 〜大脱走〜】ではないか。

実際脱走に使われたトンネルは、3本のうち「ハリー」だったのだ。あの時には知らなかったのだけれど。



実は野良猫「ハリー」は、うちの「シャイン」の兄だった。

そして「トム、ディック&ハリー」のうち、「ハリー」だけは家猫にしてやれなかった。

仕方なかったんだ、あの時はそうするしか・・・と自分に言い聞かせて年月が過ぎた。













さて、今回観ていて新たに気付いた、他の幾つかのディーテイルについてメモしておこうか。



先ず、ドナルド・プレザンス演ずる通称「偽造屋」コリンの口癖が「Sprended !」である事。



それから、あの収容所では「独房」を「cooler」と呼んでいた事。

他所ではどうなのか知らないし、そういったスラングがあるのかどうかも解らない。



そしてしょっちゅう独房に入れられていたスティーブ・マックイーン演ずるヴァージル・.ヒルツは、従軍する前は「大学生」であると答えていた事。

彼のエンドトロールでのキャスティング紹介には、「as "Cooler King"」とあって、ほんのり笑えた。






しかし、主要な登場人物には殆ど、このように呼び名があるのだ。

ジェームズ・コバーン演ずるセジウィックは、「The Manufacturer 〜製造屋〜」・・・つまり、トンネルを掘る為の道具造りは、彼の専売特許だった。



そしてこのセジウィックはオーストラリア人という設定で、脱走時にあまりにも大きなトランクを持っていたものだから、中に何が入っているんだ?カンガルーか?とからかわれていた事も今回気付いた、どうでも良いような、それでいて作品の奥行きを出しているエピソードだった。




「偽造屋」コリンが身分証明書偽造の為に必要とであると言い、「The Scrounger 〜調達屋〜」ヘンドリー(ジェームズ・ガーナー)が哀れなドイツ兵の看守ヴェルナーから手に入れようとしたカメラのスペックが、「レンズは35ミリ、F2.8、そしてフォーカルプレインシャッター付き」というものであった事。

この時代、一番明るいレンズはF2.8だったらしい。



何故ドイツ兵のヴィルナーが哀れであるかは、観れば納得する。

まったく、ヘンドリーというのは要領が良いと言うか面の皮が厚いと言うか、ジェームズ・ガーナーにピッタリの配役だ。

しかし目の悪いコリンを庇い手助けして行く優しさもあり、なかなか魅力的な人物に描かれている。

これがヘンドリー 列車から飛び降りた直後のヘンドリーとコリン





スティーブ・マックイーンは確かにカッコ良くて、どのシーンを切り取っても絵になる。余りにも有名なバイクでの追跡シーンのアクションも、彼ならではの見せどころだろうが、いかにもアメリカ人らしいファッションもサマになっている。


つまりカットオフトレーナーの事なのだが、この映画を初めて観た頃は、こんなものは日本では見かけなかった。

私が大学生になる頃に日本でもこういうものが売られ始めて、私は【大脱走】を思い出して直ぐに飛びついたのだけど、着てみると日本の風土には合わない事が直ぐに解った。



つまり半袖で済む季節には、トレーナー生地では暑くて重たいのだ。

トレーナーの厚さで丁度良い季節には、今度は半袖ではスースーと寒かった。

蒸し暑い日本の夏に適したファッションではなかったのだ。



しかし、当時のカットオフトレーナーは輸入品だったのかも知れない。

今だったら改良されて日本の風土に適したカットオフトレーナーが作られ、そういうものが売られているのかも知れないけれど、「UCLA」と印字されたそのトレーナーは、いかにも夏には暑かったんだ。




ともあれ、今観てもスティーブ・マックイーンのスタイルやファッションは少しも古びておらず、いかにもすばしっこそうで恰好が良い。

しかし脇を固める俳優たちの個性が豊かで際立っているからこそ、この作品には奥行きが感じられ、何度観ても面白いのだと、今回もまた改めて感じた。







きっと次に観た時には、また別の小さな発見があるだろう。

もうストーリーは頭に叩き込まれている。

改めて観るのは、こういう小さな発見を自分でして行く楽しみがあるからだ。既に古典となっている作品だけに、ウンチクが散りばめられた解説は幾らでもあるだろうが、そういうもので知ってしまったら楽しみがなくなってしまう。

洒落たセリフも多くて、そういう観方が出来る洒脱な作品である事も確かなのだ。









だけど3時間、字幕と聞き取れるだけの英語のセリフとを比べながら集中して観ていると、流石に疲れた。

今の私には、もっと短い映画がちょうど良い。



たとえば先日観た【テキサスの五人の仲間】のような。

これも大変面白い映画だった。

しかも西部劇としてはとても洒落た内容で、誰も死なず、銃すら出て来ず、殆どが室内で進行する演劇のようだ。

どんでん返しあり、渋い演技派の名優・名女優でガッチリ固めた佳作だった。



この作品に関しても、後日「現実逃避」のついでに書き留めておこうかな。



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