猫雑記20130322

2013年　CAT'S EYES & CAT'S HANDS　

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ぶーちゃん

な、な、な、何だよ～

Mar. 22, 2013

2013年3月22日　金曜日　（禁煙２１１日目）

朝の猫家事の時、いつもは箪笥の上に逃げて行ってしまうぶーちゃんが、ふとキャリーに入った。

このキャリーはぶーちゃん用で、みんなのものとは大きさが違う。

中型犬が入る位の大きさがあって、そこにぶーちゃんが入ったら、私ではとても持ち上げられない。

どの部屋にも、お昼寝やかくれんぼ用に、幾つかキャリーを置いてある。

みんなにキャリーに親しんで貰いたいから。

そしていざ動物病院に連れて行きたい時、わざわざ見慣れないモノを出して来て、身構えさせてはいけないと思うから。

とりあえず扉を閉めた。

こんな機会を逃したら、次はいつまたぶーちゃんをキャリーに入れられるか解らない。

このまま動物病院に連れて行って、健康診断と爪切りをして貰おう！

もう今となっては、ぶーちゃんの後ろ足の爪は切れない。

何しろ大きくて重たくて、気が小さいくせに力は強い。

出来る限りの努力はして来たし、実際、ぶーちゃんの爪切り専用にニッパ式の爪切りも購入した。

だけど、私がぶーちゃん部屋に入って行った途端、ぶーちゃんは何かされると思って箪笥の上にドカドカと走って逃げる。

箪笥の上からぶーちゃんを下ろそうとしたら、ちょっと危ない。

ぶーちゃんに暴れられたら、ぶーちゃんを抱えたまま椅子から転げ落ちるか、顔にザックリと爪の傷跡が何本か・・・

どのみち腕の力だけで、ぶーちゃんを持ち上げる事は無理なのだ。

という訳で、予定外だったけれど、急遽、動物病院へ行く事になった。

混んでいませんように。

「あんまり混んでいたら帰って来ようね」とこうちゃんまでが言う。

ところが、珍しく空いていた。

私達の前には、支払い待ちの人が一人だけ。

私達がチェック・インすると直ぐ、次々と患者さんがやって来た。

タイミングが良かったねえ・・・

ぶーちゃんはどこも悪くない。

エイズキャリアではあるけれど、口の中に炎症も見られず、薄いピンクの綺麗な歯茎の色だった。

但し犬歯は全て抜け落ちてしまっている。

むしろそのお陰か、口の端にいつも付いていたヨダレが変色して黒くなる事も無くなり、口の周りが綺麗だ。

爪切りをして貰い、急いで帰って来た。

ぶーちゃん、怖かったね。

やっぱりオシッコ漏らしてしまったねえ・・・本当に臆病なんだから、ライオンみたいに大きいくせに。

先生に笑われてしまったよ、あまりにもペシャンコになるものだから。

こんなに大きい子が。

そんなぶーちゃんも、もう１５歳もとうに過ぎただろう。

１０キロあった体重も８キロに減っていた。

えっ、そんなに軽くなっちゃったんですか？！と言って、またしても笑われてしまった。

しかし食欲もあるし、毎日良いウンコをし、毛づやも良く、オシッコの回数が多い訳でもない。

みんなと仲良く、穏やかで優しいせいかジニーやシャインの女子組にも、タマちゃんやカイル、そしてレンの男子組にも好かれて寄り添われ、静かに楽しそうに暮らしているから、宮沢賢治が見たらきっと、

「サウイフ猫ニワタシハナリタイ」

と言ったのではないだろうかと思うような、極めて理想的な老後を送っているような気がする・・・というのは飼い主の欲目か。

体重の減少も、自然な老化だと思って良いと思う。

全盛期はこんなだったんだね。昔の日記をざっと見て拾って来てみた。

※以下の写真5点は、昔のぶーちゃんの写真です。

なにしろ身体も顔も大きい、手足は太い・・・

ぶーちゃんより大きい猫を持ちあげた事はありません、私。

まだ少しは根性があったのか、ちゃんと顔を上げて撮影されていたね、ぶーちゃん。

パパが抱き上げても、こ～んなに大きかった。

叶わない夢だとは知っているけれど、時がゆっくり進んで、ぶーちゃんがいつまでも元気でいてくれますように。

もっとずっとぶーちゃんと共に暮らしていたい。

みーちゃんは野良時代、ぶーちゃんが大嫌いだった。

ぶーちゃんがウロウロしているとご飯を食べに近寄って来られず、それでは大変だと思って、捕まり易いぶーちゃんを家に連れ帰ったんだ。

その後みーちゃんが１年がかりでやっと保護出来た時も、当然、ぶーちゃんとは勿論同室にせず。

みーちゃんは暫く一人部屋だった。

みーちゃんはある朝突然に逝ってしまったけれど、今もみーちゃん部屋のみんなには、みーちゃんの魂が浸透しているようなきがする。

１匹１匹に、うちの子にするに至る特別な想いと思い出があり、どの子も大事な我が子だ。

しかしぶーちゃんは、アカやゴマと同様、野良猫のくせに抱っこ出来た数少ない猫だった。

（チャイやカワムラさんも素手で保護出来たけれど、彼らは間違いなく飼われていた家猫が捨てられた猫だったと思う。）

ノミもシラミもいたけれど、抱き上げて頬ずりしていたよ、私は。

ミュウもアカも、カワムラさんもぶーちゃんも、それからシロちゃんも、私の子供というよりはパートナー、愛人という感じだ。

何故だろう、みんなそれぞれタイプは違うのに。

ぶーちゃん部屋も、ぶーちゃん、キミが君臨しているんだからね。

なんたって「ぶーちゃん部屋」なんだから。

だからもう少しだけ堂々としていて欲しいな。

全身をのびのびとさせている姿を見たいよ、たまには。

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横浜では、今日が桜「満開」。

裏の公園の桜は、樹形が侘しく、ヒョロヒョロした病的な木になってしまったけれど、お気に入りのお寺さんの桜は、のびのびと枝を伸ばして、とても元気だ。

まさにこちらも満開で、ヒヨドリが何１０羽も飛び交って、蜜を吸ったり花を食べ散らかしたりしていた。

全ての命が輝く季節。

このままナメクジだけは目覚めないでいてくれると嬉しいのだが、そうもいかないだろう。

都合の良いものだけを享受する訳には行かないのが、この世の常なのだ。