猫雑記20140419

2011年　CAT'S EYES & CAT'S HANDS　

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2014年4月19　土曜日　（禁煙６０１日目）

晴れたら気分も晴れた。

ゲンキンなものだ。

チャイ　　　　ゲンキンてなあに？
Apr. 19, 2014

チャイ　　　ボクの事じゃないよね？
Apr. 19, 2014

死んだ父は役員だったから定年を延長出来たようだが、私に言わせれば定年延長してまで勤めるなんて、ホント、偉かったね、パパ。

途中、間違いなく何度も辞めたいと思ったはずだ。

会社を辞めたいと思った事のない会社員なんか、世の中に一人も居ないよね、それこそ間違いなく。

確か、父はその昔・・・私が高校生位の時だったかな・・・ある晩、母と私達姉妹を座らせて、改まって言った事があった。

もしかしたら会社を辞める事になるかも知れないので、お前たちには今までのような生活はさせてやれなくなるかも知れないけれど、覚悟しておきなさい・・・というような事を。

父は経営者ではないし、ギャンブルも酒もやらない人だったから借金がある訳ではないし、家を新築した時も自己資金８０パーセントという慎重さ、そして真面目で地味で、レジャーをする訳でも無し。

家族にもそんなに贅沢をさせていたとは思えなかった。

だから今までのような生活と言われても、何がどう変わるともイメージ出来なかった。

父と母が居れば、私達はきっと今までと同じように暮らしていられるのだと、暢気に信じ切っていたのだ。

今の私には解る。

地味な生活と思っていたあの頃のあの生活が、どれだけ恵まれていたのかを。

バチ当たりで世間知らずな娘の私には、そんな暮らしは当たり前の事で、有り難味も解らずに居たのだ。

自分で生活費を稼ぎだし、扶養家族を養ってみると、それがどれだけ大変な事は解る。

今はもう解り過ぎて、解り過ぎて、もうこれ以上解りたくないよ。

実際には、父は会社を辞める事も無く６３歳まで勤め続け、私達は何不自由なく暮らし続けた。

あの時、父の抱えていた悩みは何だったのだろう。

父は社長のご機嫌伺いをマメにするような人では無いものだから、ワンマン社長とソリが合わず、辞めたかったのかも知れない。

もしかしたら辞表を出して、遺留されたのかも知れない。

その辺りの事は全然知らないのだ。

私はその当時、あの年代相応のバカバカしい悩みも抱えており、父の孤独など推し量ろうともしなかった。

大人なんだし、男なんだし、父親なんだから、どうとでもするでしょ・・・とまでは思わなかったにせよ、なんとかしてくれるだろうと暢気に思っていたに違いないのだ。

父は６３歳でその会社を退職した後も、どこか小さな会社の相談役のような事をしていたので、まだ通勤というものをしていたようだ。

その頃はもう私は家を出ていて、自分も会社勤めをしていた。

そして長い年月勤め続けるのは相当辛い・・・と早くも骨身にしみ始めていた。

父母の有り難さをもはや充分に理解していたのだが、だからと言って恩返しや親孝行など全く出来なかった。

まったくいい気なもんだよな、私という娘は。

サラリーマンになった私は、長い歳月、勤めを辞めて自由業になりたいと思っていた。

歳をとるにつれ、ある程度仕事が出来るようになるにつれ、嫌な上司・アホな男の上司に仕える屈辱を感じるようになっていった。

だけどどうしようもない。

我慢して謙虚に振る舞う事の中にしか、生き延びる道は無い事が多いのだ。

しかし一番辛いのは、通勤だったかも知れないな。

往復で２時間も掛かっていた頃は、その時間が無駄に思えて堪らなかった。

サイトを持つようになると次第に寝不足になり、２時間もの通勤時間が無ければその分寝ていられるのに・・・と思った。

なのに、晴れて自由業となってみると、勤め人の方が良かったんじゃないかと思う事がしばしば。

自己管理は本当に大変だと身を以て知る。

しかも猫の頭数がどんどん増えて、通勤時間が要らなくなったというのに、相変わらず寝不足だ。

何がなければ出来ない、何がどうだからああだこうだ・・・というのは所詮、全て言い訳なんだな。

やる気があればどんな状況でも何とかするし、どこがどうなろうと不満を穿り出す事は可能なんだ。

だから私達は、与えられた条件下で頑張るしかない。

そんな事、とうに解ってたはずじゃん、私。

でも時々自分に戒めないと、初心を忘れるものなのよ。

家があり、こうして生きていられるだけで有り難い。

友達が居るだけで有り難い、猫が居て、こうちゃんが生きていて、妹がまだ生きていてくれるだけで幸せなんだ。

それを忘れたら、不満と不安とで一杯になってしまう日もあるんだよね。

人は謙虚になれば幸せでいられるって、今では本当に良く解る。

遅いよ。

パパママ、ごめんなさい。