|
2016年12月29日 木曜日 |
|
寒い。
これが年末の空気かな。
年末になると思い出すのは、母が大晦日に大鍋でたくさんおでんを煮込んでいた光景だ。
母は他にごまめ、キンピラ、父の好きな里芋の煮ころがしと、自分の好きななますや酢蓮などを作っていた。
甘いものが好きだった祖母が亡くなってからは、きんとんや昆布巻きなど作っても誰も喜ばないし、伊達巻は家族全員が嫌いだったので買いもしなかった。
カズノコや筋子、お刺身なんてものは、我が家では1年を通して食べなかったように思う。
昔の事で、食品の流通は、今とは大分事情が違った。
今年はもう、なますも出来てるし、戴きものだけどお刺身もある。
|
ペロ お刺身って食べた事ないけど
Dec. 29, 2016
|
|
ペロ 猫の食べるものじゃないの?
Dec. 29, 2016
|
そうよ、ペロ君、猫は食べないの。
総合栄養食じゃないからね。
でもゴマやカワムラさんの最晩年には、食べられない時に限ってはサーモンとか甘エビのお刺身を少し食べさせた事もあった。
そうか、ゴマたちの喪中なんだった。
お屠蘇で新年を祝っちゃダメなのかな。
でも毎年、誰かしらの喪中だもんなあ、我が家は。
いいよね、ゴマちゃん。
また一緒にお祝いしようね。
だけど年賀状は昨年からやめさせていただいております。
どうかこの失礼をお許しください。
もう今は手が回らないんです。
年賀状というもの自体が好きだから、出さない事に心残りで、大きな忘れ物をしているような、大きな裏切り行為を犯しているような気がして落ち着かないのですが。
根津甚八が死んだと、夜にニュースで聞いた。
69歳だったのか。
初めて根津甚八をTVで見たのは【娘たちの四季】というドラマだった。
良い声の俳優だと思った。
その次は【冬の運動会】という向田邦子脚本のドラマだったと思う。
これは毎週楽しみに見ていた。
根津甚八の父親役に木村功、母親役が加藤治子、お祖父ちゃん役に志村喬、お祖父ちゃんの若い愛人役として藤田弓子、根津甚八の恋人役にまだ若かったいしだあゆみ・・・
なんとまあ殆どが鬼籍に入ってしまっている。
何たって40年も前のドラマだ。
私だって信じがたい事だが、当時は10代の乙女だったのだ。
お祖父ちゃんの志村喬が、鼻歌に「女ごころの未練でしょうか~♪」と、最後の部分をちょっぴり不正確に歌うところが可笑しかった。
藤田弓子演ずる愛人は、ある日、頭が痛いと言って病院に搬送されるが、間もなく死んでしまうのだった。
それはくも膜下出血だったんだけど、私はその時生まれて初めて「くも膜下出血」という病名を聞いた。
それで覚えたのがずっと頭に残っていたせいか、ある時、病院で「もの凄く頭が痛いんですけど、もしかしてくも膜下出血とかじゃないでしょうか?」と聞いて先生に笑われた。
「くも膜下出血の人は、自分でくも膜下出血じゃないかなんて聞けないんですよ」
その時、私はもう30代の後半になっていたんだけど・・・。
ひ~っ、お恥ずかしゅうございます。
それから根津甚八と言えば、何たって大河ドラマ【黄金の日日】での石川五右衛門役だろう。
テレビ局に助命嘆願がたくさん届いたというのも、それが初めてだったんじゃないかなあ。
笑いながら後ろ向きで、背中から煮え立つ釜の中に落ちて行った、あの暗く不敵な顔が忘れられない。
兎に角、バツグンに声の良い俳優だったよ、根津甚八。
大事な要素だよね、声が良いって。
声の悪い女優なんて、たとえ顔が綺麗でもサイテーだものな。
誰とは言わないけれど、甥が俳優になって、確か今年結婚したとか・・・
|
|
|
|
|
|
|
|