2017年8月30日 水曜日 |
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花の色が衰えてしまった事はもはやどうでも良い。
だけど、我が身世に降る長雨せし間に今年の夏は行ってしまったのか。
・・・と寂しい気持ちでいたのだけれど、 今日はもの凄く暑くなった。
これぞ夏。
でも暦の上ではとっくに秋で、夜には秋の虫がしきりに鳴いている。
先日は入浴していると、常連のコオロギではなく鈴虫の鳴き声が聞こえて、ちょっとビックリしてしまった。
そうか、この辺りでも鈴虫はいたのか。
以前からいたのだろうか?
今まではシャワーばかりだったので、常に水音を立てていたし、慌ただしく浴びるだけで、表から聞こえる微かな虫の音など聞いていなかったのかも知れない。
今年の夏は思うところあってシャワーだけの入浴習慣をやめ、毎晩、浴槽にぬるい湯を張ってゆっくり入浴した。
お陰で疲れて仕方なかった。
じっと湯に浸かっていると「リーン、リーン」と微かに震える鈴の音のような鳴き声が聞こえる。
鈴虫の声なんか聴いたのは、いつ以来だろう。
思い出せない。
小学生の頃に飼育した記憶がある。
暗い押し入れの中に飼育箱を入れておき、そっと覗いて幽玄の音色を聴いた。
ところで鈴虫もセミも「鳴く」と言うけど、動物のように口で鳴く訳ではない。
それでも「鳴く」と書きたい。
少しでも虫に心を持たせたい、擬人化してみたいのかも知れないな。
実際、虫に心が無いと証明出来る訳ではないだろう。
虫に心があったなら、その心に潜む無常観は人間の心の哀しさどころはないと思う。
太古から、小さな体の中に心と本能を振るわせて、儚い命をひっそりと、しかし力強く燃焼して来たのだ。
私だって小さな虫けらだ。
せめて美しい鳴き声のひとつもお聞かせして、存在した意味を持てれば良いけど、それも叶わない。
夕方、もの凄いゲリラ豪雨。
またしてもジャムは怯えて床でペシャンコ。雷は鳴っていないのに、ホントに弱虫。
だけど今日、ペリーが小復活。
階下へ行くと、階段下のドアの前でテトとペロと一緒にお出迎えしてくれた。
ああ、神様、有り難うございます。
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ペリー 行ったり来たりなのよ
Aug. 30 , 2017
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ペリー いつか行ったきりになるってさ
Aug. 30 , 2017
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ペリたん、まだまだ行っちゃダメだよ。
パパとママの傍に居なさい。
そして大好きなイオ姉ちゃんや、アンタを慕う弟ペロと一緒に、こっちの世界で過ごす時をもうちょっとの間、楽しんで欲しい。
ママもね、パパと過ごせる残り時間を楽しんでるよ。
今日も、ふとした事で大笑いした。
あまりにバカバカしい内容で書くのも憚れるけど、些細な事で笑い合える生活がどれだけ幸せである事か。
毎日が「針のムシロ」という時代も長かったので、二人きりで気楽な今は、つくづく幸せだと思う。
自由が一番だと気づかせて貰って、亡き舅・姑たちにも感謝している。
あ、ちょっと皮肉が混じったかな。
残された粗大ゴミを捨てるのに、まだかなりの手間とお金が掛かるし。
もう少し具合が良い時、そしてもう少し寒くなったら、本腰を入れて先代のゴミを片づけよう。
それは、そのまま私達の「終活」へと繋がるのだ。
ニュース銀組でもトピックとなっていたけど、死んだ後も手続きをしない限り自動的に引き落とされる契約のサービスなどがあると、それは負の遺産となってしまう。
つまり、個人の「IT関連遺産」ね。
どことどんな契約をしているのか、IDやパスワードがどうなっているのか等ちゃんと書き残しておかないと、残された家族に迷惑が掛かる。
私は、少し前から作り始めた「エンディングノート」に、それらを真っ先に記しておいた。
手続きの方法までを、PCやインターネットに不慣れな人でも解り易いようにしておかないといけない。
だからPCの立ち上げ方、その際に問われるパスワードなども、全て書き記した。
そういうものを書き残している事も、身近な家族には生前から伝えておかないといけないだろう。
そして、時々、して欲しい事は口頭でもよくよく言い含めておかないとね。
そんな事を、今日も軽い心筋梗塞と思しき痛みを感じて、改めて考えた。
何も伝えずに死ねる程すっきり整理し尽くせてはいないし、まだまだいきなり死ねる程に身軽ではないのだ。
因みに、死後に見られて困るようなものは何も無い。
我が家に秘密は無いのだ。
それはとても気軽だ。
まあ、変な服装のまま死んでしまったら、葬儀屋さんに見られて恥ずかしくない程度のものには着替えさせてね・・・とは今日もお願いしておいた。
「面倒だとは思うけど」と言うと「面倒なんかじゃないよ」と言われた。
でも死体を着替えさせるのは重労働だよね。
そうだ、入院用に買っておいたまま使っていない浴衣の寝間着、あれを着せてくれれば着替えさせるのが楽で良いかな。
宜しくお願いしますね、こうちゃん。
こうちゃんが死んでも、ちゃんと着替えさせてあげるからね。
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夜廻り猫 1,2巻
著者:深谷かほる |
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