2017年10月3日 火曜日 |
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秋晴れ。
ちょっと蒸し暑い。
だけど暑くても涼しくても、今はもうどうでもいいや・・・という気分だ。
いつだって、それは突然やって来る。
覚悟していたつもりだとか心の準備なんて、いざ事が起きた時には吹っ飛んでしまうものなんだろうな。
大人なのだから、ちゃんとしなきゃいけないと思っている。
だけどルーティーン・ワークを淡々とこなしつつも心は狼狽えっ放しだし、考えないようにしようと思いつつも、どうしても考え込んでメソメソしてしまう。
私は大人になりきれていないんだろうか?
ジャム、今日から何も口にしない。
昨日までは、まだ元気に思えた。
元気に徘徊もしていたし、依然と比べたら遥かに痩せてしまってたはいたものの、まだ自発的に食べ、真夜中だろうが我儘言い放題。
ジャムらしくしてくれていた。
今日はもう、口元まで持って行っても何も食べないで嫌々をするばかり。
元々、食べる事には執着の無い子だ。
食欲廃絶になったらお手上げだという事は、あの手術の後の食餌拒否の時に思い知っている。
シリンジで水を飲ませようとすれば、これも嫌がって興奮させてしまう。
もう何も強制しない。
嫌がる事をして僅かな延命をしたところで、ストレスを増やし、苦しみを長引かせてしまうだけだという事も嫌という程知っている。
望むままに、静かに心穏やかに過ごさせてやりたい。
こういうケースに病院は、むしろ連れて行かない方が良いという事も学んだ。
ただ傍にいてやろう。
そして語り掛けよう、安心してくれるように。
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ジャム 仕方ないよ
Oct. 3 , 2017
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ジャム ジャムにも解ってる
Oct. 3 , 2017
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ジャム ありのままがいいって
Oct. 3 , 2017
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だけど受け入れ難い。
どうにかなる可能性があるなら何でもする。
お金なんか幾ら掛かっても構わない。
だけど、ここで病院に救いを求めても無駄だって事は、猫を何匹も看取った人にはお解りになると思う。
苦しいのを和らげる為に補液や強制給餌してやりたいと考え、自分の為にだったら到底出来ない位の努力をして実践し続けた経験もある。
それが可能な子の場合には、2年近くもそうして延命させる事が出来た。
だけど、その子たちですら、もうやめて・・・と言った。
そしてその直後に旅立った。
何も言わず、何の前触れも見せず、突然、眠るように逝った子たちもいた。
どんな逝き方が良いとは言えない。
どんな風であれ受け入れ難く、悲しく辛い事に変わりはない。
今も、撫でれば頭をスリスリしてゴロゴロ言うジャム。
仕事をする私に寄り添うようにして、私の真後ろにある猫ベッドの中で1日を過ごしている。
時々、手を伸ばして私に触れる。
そして時々、小さな声で鳴いて呼ぶ。
愛らしさには何も変化がない。
ただ食べる事も飲む事もやめて、旅立ちの準備を始めたのだ。
きっとこの日が来る事は、私たちだって解っていたのだ。
今日なのか、明日なのか・・・と常にドキドキしていたのだ。
そんな事ばかり恐れていてはいけないと自分に言い聞かせ、普通に暮らす努力はして来たけれど、お別れがそう遠い事ではないという現実は、やはり不幸だ。
ペリーのように小復活してくれれば良いとも思うし、これも夢だったらどんなにか良いかとも思う。
あんな夢を見た自分が呪わしい。
そして時の経過が恨めしい。
どうして時間を止められないのだろう。
でも、現実からは逃げられない。
しっかり責任を果たすのが、大人の、そして親の務めなんだ。
悲しくてもお腹は減るし、泣きながらでも糠床の手入れもする。
いつだってそうして来た。
今度だって出来るさ。
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夜廻り猫 1,2巻
著者:深谷かほる |
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